Windows10のPCでディスプレイを接続すると、デバイスマネージャー上で接続しているディスプレイのモニタードライバーが「汎用PnPモニター」として認識されることがあります。
ディスプレイが汎用PnPモニターとして認識された場合、解像度や色合い・チラツキなどの問題が発生したり、映像が映らないケースがあります。
今回は、PCに接続するディスプレイのドライバーが汎用PnPモニターとして認識される場合の対処法をご紹介します。
この記事の内容
汎用PnPモニターとは
汎用PnPモニターとは、ディスプレイの専用ドライバーが提供されていない場合に、自動でインストールされるWindows標準のモニタードライバーです。PnPはプラグアンドプレイの意味です。
ディスプレイ開発元がWindows10用の専用ドライバーを提供していない場合は、汎用PnPモニターが表示されていても問題ありません。
しかし、専用のモニタードライバーが提供されている場合、ドライバーが汎用PnPモニターになっているとディスプレイの表示に問題が起きるケースがあります。
そのため、モニタードライバーに汎用PnPモニターがインストールされていて、表示がおかしい場合は紹介する対処方法を試すことをおすすめします。
対処1: モニタードライバーをアップデートする
ディスプレイによっては、メーカーが専用のモニタードライバーを提供されている場合があります。
通常であればWindowsUpdate経由で適切な専用ドライバーが自動でインストールされるはずですが、汎用PnPモニターがインストールされてしまうケースがあります。
そのため、デバイスマネージャーを開いてモニタードライバーのアップデートを試してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- 「モニター」ツリーを展開します。
- 「汎用PnPモニター」を右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。
- 「ドライバーを自動的に検索」を選択します。
- ディスプレイの専用ドライバーがインストールできたことを確認します。
- 専用のドライバーがインストールできた場合は、以降の手順をスキップしてください。
- 「このデバイスに最適なドライバーが既にインストールされています」と出た場合は、「閉じる」をクリックして続けて次の手順で操作します。
- 「汎用PnPモニター」を右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。
- 「コンピューターを参照してドライバーを検索」をクリックします。
- 「コンピューター上の利用可能なドライバーの一覧から選択します」をクリックします。
- 「互換性のあるハードウェアを表示」にチェックを入れます。
- 新しく「デバイス名」が一覧に表示されたら、選択して「次へ」をクリックします。
- ドライバーのインストールが完了したら「閉じる」をクリックしてPCを再起動してください。
PCを再起動したら再度デバイスマネージャーを開いて、適切なモニタードライバーがインストールされたことを確認してください。
対処2: モニタードライバーを手動でインストールする
ドライバーのアップデートを試しても、ディスプレイによっては適切なドライバーがインストールできず、汎用PnPモニターが表示されてしまうケースがあります。
デバイスマネージャー上のアップデートで適切なドライバーがインストールできない場合は、ディスプレイのメーカーページから直接ドライバーをダウンロードして手動でインストールを行なってください。
モニタードライバーを手動でインストールする手順は、ディスプレイによって異なります。基本的な流れは次の通りです。
- ディスプレイのメーカー公式サイトにアクセスして、公開されている最新のモニタードライバーのインストーラーをダウンロードします。
- ノートパソコンの場合は、パソコンのメーカーページからモニタードライバーをダウンロードできることが多いです。
- ダウンロードしたインストーラーをダブルクリックで実行します。
- 圧縮ファイルの場合は、右クリックして「すべて展開」してください。
- ウィザードに従ってドライバーのインストールを完了します。
正常にモニタードライバーがインストールできた場合は、デバイスマネージャー上に汎用PnPモニタではなく、ディスプレイの型番が表示されます。
対処3: 汎用PnPモニタードライバーをアンインストールする
汎用PnPモニタードライバーを一度アンインストールすることで、ドライバーの問題が解決する可能性があります。
そのため、次の手順で汎用PnPモニタードライバーをアンインストールしてから、ドライバーの再インストールを行なってみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択して起動します。
- 「モニター」のツリーを展開します。
- 「汎用PnPモニター」を右クリックして「デバイスのアンインストール」を選択します。
- 警告ポップアップが表示されたら「アンインストール」をクリックします。
- 「モニター」のツリーを右クリックして「ハードウェア変更のスキャン」を選択します。
- PCに接続しているハードウェアが再スキャンされます。
- スキャンが完了したら「モニター」のツリーを展開して適切なドライバー名が表示されているか確認してください。
上記の手順で、問題が解決するれば汎用PnPモニターではないドライバーが表示されます。正常に表示されたら、解像度や表示に問題がないかを確認してください。
対処4: ディスプレイを接続し直す
ディスプレイの接続に問題が起きていることが原因で、汎用PnPモニターとして認識されることがあります。
この現象はディスプレイケーブルを接続し直すだけで改善することが多いため、一度PCからディスプレイケーブルを外して、再度接続してみてください。
接続に使用しているケーブルが破損しているケースも考えられるため、できれば予備のケーブルに交換することをおすすめします。
ディスプレイを再接続できたら、正常なモニタードライバーが表示されたか確認してください。
対処5: グラフィックドライバーをアップデートする
モニタードライバーではなくグラフィックドライバーに問題があることが原因で、汎用PnPモニターが表示されるケースがあります。
グラフィックドライバーのバージョンが古いと、ディスプレイの認識に問題がきる場合があります。
そのため、グラフィックドライバーを最新のバージョンにアップデートすることで正常なドライバーが表示される可能性があります。
オンボードのGPUを搭載している場合は、次の手順でグラフィックドライバーをアップデートすることができます。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- 「ディスプレイアダプター」ツリーを展開します。
- 「グラフィックドライバー名」を右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。
- 「ドライバーを自動的に検索」を選択します。
- 最新のグラフィックドライバーが自動でインストールされます。
- アップデートが完了したらPCを再起動します。
以上で、グラフィックドライバーのアップデートは完了です。再度デバイスマネージャーを開いて正常なモニタードライバーが表示されたか確認してください。
対処6: 汎用PnPモニターを無効にする
ここまでの対処法を試しても汎用PnPモニタが認識されてしまう場合は、汎用PnPモニターを無効にすると改善する可能性があります。
汎用PnPモニターを無効にするには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択して起動します。
- 「ディスプレイアダプター」のツリーを展開し、GPUドライバが正常にインストールされていることを確認します。
- GPUドライバーに問題がある状態で汎用PnPドライバーを無効にすると、ディスプレイに映像が表示されなくなることがあります。
- 「モニター」のツリーを展開します。
- 「汎用PnPモニター」を右クリックして「デバイスを無効にする」をクリックします。
- 警告ポップアップが表示されたら「はい」をクリックします。
汎用PnPモニターを無効にした状態でディスプレイの表示が正常な場合は、そのままの設定で問題ありません。
ただし、システムに何らかの不具合があることが考えられるため、以降の対処も試してみることをおすすめします。
対処7: Windows Updateを実行して最新の状態にする
Windows側の問題やドライバーの問題がある場合、Windows Update経由で修正プログラムを入手できることがあります。
通常WindowsUpdateはバックグラウンドで自動で実行されますが、アップデートが保留中になっているケースがあります。
そのため、Windows Updateを実行してWindows10を最新の状態にアップデートできないか確認してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 右ペインで「更新プログラムのチェック」をクリックします。
- Windowsが最新の状態になったことを確認します。
- 「再起動」のボタンが表示されている場合は、クリックして更新プログラムを適用してください。
Windowsが最新の状態になったら、汎用PnPモニターの問題が解決したか確認してください。アップデート後に、ディスプレイを再接続すると解決する場合もあります。
対処8: 破損しているシステムファイルを修復する
ディスプレイドライバやGPUドライバーではなく、Windowsのシステムファイルに問題が起きており、汎用PnPモニターがインストールされるケースが考えられます。
そのため、システムファイルチェッカーを実行して破損しているシステムファイルの修復を試してください。システムファイルチェッカーを実行する手順は以下のとおりです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択して起動します。
- 次のコマンドを入力してEnterを押します。
sfc /scannow
- システムファイルチェッカーが100%になったらWindows PowerShellを閉じます。
- PCを再起動します。
システムファイルの修復が完了したら、汎用PnPモニターが表示される問題が解決したか確認してください。