表計算のみならず、ビジネス文書作成でも欠かせない存在のOffice製品ソフトExcel。仕事でお世話になっている方も沢山いらっしゃるでしょう。
そんなExcelですが、使用ユーザーの中には「印刷をする際、図形がずれてしまう…」「印刷範囲が切れてしまい、キチンと印刷できない!」というHelpの声をあげている方も多いそうです。
そこで今回の記事では、Excel印刷時に、「1.図形がずれてしまう」「2.印刷範囲が切れてしまう」場合の対処法を、それぞれ解説していきます。
この記事の内容
Excel印刷時に図形がずれる場合…
Excelには図形やオートシェイプを挿入する機能が備わっています。
この図形やオートシェイプを使うと、印刷プレビューと比べ実際の印刷では誤差が出てしまうようです。
図形をずらさずに印刷するための策として、以下のような方法があります。
図形要素をグループ化しよう
複数の図形をグループ化することによって、印刷時のズレを防ぐことができます。
グループ化したい図形・画像を選択し右クリック。「グループ化」を選択すると、選択した図形・画像をひとまとめにして、一緒に移動・サイズ変更をすることが可能になります。これで、Excel編集時にもずれが発生しにくくなります。
ただし、グループを更にグループ化する「ネスト」状態のようにグループ化を多用しすぎた場合、逆に印刷ずれが発生しやすくなってしまいます。グループ化するものは、最低限にとどめておきましょう。
印刷前の表を画像としてキャプチャしよう
Excelには「カメラ機能」と呼ばれる機能が付いています。(*Excel2013以降の場合は、コマンドを追加する必要があります。)
こちらは、指定したセル範囲を「画像」としてキャプチャでき、同じブック内の好きな場所に画像として貼り付けることができるという機能です。
さらに、セルのデータは常にリンクしているため単純な「画像」として捉えられない優れた機能なのです。
そんなカメラ機能を利用し、少し荒っぽいですが印刷前の画像をキャプチャ→そのまま印刷してしまいましょう。
カメラを使って図形を貼り付ける手順
まずExcel2013以降の場合は、カメラのボタンが標準の設定ではないので、コマンドを追加します。
Excelの一番上の段にある「クイックアクセスツールバー」を右クリックし、「クイックアクセスツールバーのユーザー設定」を選択しましょう。
そして、「コマンドの選択」を「すべてのコマンド」に設定し、下の項目の中から「カメラ」を選択し中央の「追加」を押しましょう。最後にOKを押せば、Excel画面にカメラボタンが実装されます。
使用法は、印刷したいセルをまとめて選択しカメラボタンを押しましょう。
そして、反映させたい場所でドラッグをすることでカメラ選択した画面が表示されます。こうすることで、画像をずらすことなく印刷することが可能です。
Excel印刷時に印刷範囲が切れる場合…
印刷時に、「印刷範囲の一部分が切れてしまう」という場合は、印刷プレビューで状態をしっかり確認することが大切です。
まずはファイルから印刷をクリックして印刷プレビューを表示してみましょう。
印刷の設定を変更してみる
特に多いのが「右端が切れてしまう!」という場合。このような時は、「ファイル」→「印刷」の設定欄より、拡大縮小の設定をしてみましょう。
設定の中に「拡大縮小なし」という項目があればそれをクリックして、「すべての列を1ページに印刷」を選択してください。
すると、プレビュー・実際に印刷した用紙ともに右端が切れている、ということを避けることができます。
余白の設定を変更してみる
また、印刷のプレビュー上でマウスドラッグを利用し感覚的に余白設定をすることも可能です。
印刷プレビューの画面右下隅にある「余白の表示」ボタンをクリックすると、余白の境界線が表示されます。(小さく分かりづらいとお思いますが、上の画像のマークです)
この境界線の上にマウスを合わせると黒いハンドルが表示されるので、それをドラッグし余白の微調整をしてみましょう。
細かい設定がしたい!という方には、この方法がオススメです。