最近ではフルHD(1,920×1,080)以上のディスプレイを搭載したノートパソコンが発売されており、ノートパソコンでも高解像度で広い作業領域を確保できます。
しかし、ノートパソコンのディスプレイサイズによっては、解像度が高いと文字が小さすぎて読みにくく、PCの操作にストレスを感じる方も多いと思います。
本記事では、ノートパソコン(フルHD以上)の文字が小さい/見にくい時の対処法について詳しく紹介します。
この記事の内容
対処1: 表示スケールを変更する
Windowsではディスプレイの表示スケールを拡大/縮小することで、文字やアイコンなどのサイズを変更できます。
ただし、表示スケールを拡大しすぎると画面に表示される情報量も少なくなる点に注意してください。
表示スケールを調整して文字を見やすいサイズに変更するには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」をクリックして「設定」を選択します。
- 設定ウィンドウが開いたら、「システム」をクリックします。
- 左ペインの「ディスプレイ」をクリックします。
- 右ペインの「テキスト、アプリ、その他の項目のサイズを変更する」のセレクトボックスをクリックして「倍率」を選択します。
- 現在より大きい倍率を選択すると、文字のサイズが大きくなります。
- 倍率を変更するとその場で表示スケールが変更されます。見やすいと感じるサイズに変更してください。
- 「表示スケールの詳細設定」をクリックします。
- 「アプリが鮮明に表示されるようにWindowsにより修正を試す」のスイッチを「オン」に変更します。
- 「カスタムスケーリング」に値(100〜500)を入力することで、任意の倍率に変更することもできます。カスタムスケーリングを設定した場合は、再サインインすると設定が反映されます。
以上の手順で、表示スケールを調整して文字を見やすいサイズに変更できます。
対処2: システムの文字サイズを大きくする
Windowsにはエクスプローラーや設定画面などのシステムのテキストサイズを変更する機能が実装されています。
表示スケールの拡大/縮小は、テキストだけでなくアイコンも含めてサイズが変更されますが、システムのテキストサイズのみを変更したい場合は、こちらの方法を試してみてください。
テキストサイズを変更するには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」をクリックし、「設定」を選択します。
- 設定ウィンドウが開いたら、「簡単操作」をクリックします。
- 左ペインの「ディスプレイ」を選択します。
- 右ペインで、「文字を大きくする」のスライダーを右にドラッグします。
- サンプルテキストの文字が読みやすいと感じるサイズになったら「適用」をクリックします。
適用をクリックすると、しばらく待った後にテキストサイズが変更されます。視認性に問題がなければウィンドウを閉じてください。
対処3: マウス操作で表示を拡大する
ブラウザなどの多くのアプリケーションでは、マウスのスクロール操作でウィンドウの表示サイズを変更することができます。
そのため、特定のアプリケーションで文字が小さくて見にくい場合は、マウスのスクロール操作で文字を拡大してみてください。
マウス操作で文字を拡大するには、「Ctrl」キーを入力しながらマウスホイールを奥方向にスクロールします。逆にマウスホイールを手前方向にスクロールすると文字が縮小します。
ただし、アプリケーションによってはスクロール操作による拡大/縮小に対応していない場合があります。アプリケーションが対応していない場合は、別の方法を試してみてください。
対処4: 高DPIスケール設定を上書きする
高DPIディスプレイを搭載したノートパソコンを使用している場合は、アプリケーションによっては表示がぼやけたり、にじむことがあります。
特定のアプリケーションの表示が見にくい場合は、以下の手順で高DPIスケール設定の上書きを有効にしてみてください。
- デスクトップで「アプリケーションのアイコン」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- デスクトップにアイコンがない場合は、「Windowsマーク」をクリックして、アプリ一覧で「アプリケーション名」を右クリックし「その他」→「ファイルの場所を開く」を選択してください。
- 「互換性」タブを開いて、「高DPI設定の変更」をクリックします。
- 「高いDPIスケールの動作を上書きします」にチェックを入れて、「システム(拡張)」を選択して「OK」をクリックします。
- 「OK」をクリックしてプロパティウィンドウを閉じます。
高DPIスケール設定の上書きを有効にできたら、アプリケーションを起動して表示が見やすくなったか確認してください。
対処5: 出力する解像度を下げる
ディスプレイの解像度を下げることで、ノートパソコンの画面に表示される文字のサイズを大きくすることもできます。
ただし、解像度を下げると文字サイズが大きくなる反面、映像が荒くなり若干ぼやけた表示になります。そのため、基本的には他の方法で文字を大きくすることをおすすめします。
ノートパソコンの解像度を下げる場合は、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」をクリックして「設定」を選択します。
- 設定ウィンドウが表示されたら、「システム」をクリックします。
- 左ペインの「ディスプレイ」をクリックします。
- 右ペインで、「ディスプレイの解像度」のセレクトボックスをクリックして「任意の解像度」を変更します。
- 異なるアスペクト比の解像度を選択すると、画面の周囲に黒い枠が表示されたり、表示が歪む場合がある点に注意してください。
- 確認メッセージが表示されたら、「変更の維持」をクリックして設定を保存します。
- 変更した解像度に問題がある場合は、「元に戻す」をクリックして設定をやり直してください。
対処6: 外部ディスプレイを接続する
ここまでの方法で画面の文字サイズを変更することはできますが、画像・動画編集などのアプリケーションを使用する際に問題が出るケースがあります。
上記の設定で画面の見やすさが解決しない場合は、適切な解像度・サイズの外部ディスプレイを追加して、デュアルモニターの環境にすることをおすすめします。
ただし、外部ディスプレイも同様に、ディスプレイサイズに比べて解像度が高すぎると、文字が小さく表示されてみに見にくくなります。そのため、解像度に合ったサイズのディスプレイを選択してください。
新たに外部ディスプレイを購入する場合は、以下のディスプレイサイズと解像度の目安を参考に選んでみてください。
- FHD(1,920 × 1,080): 21.5インチ以上
- WQHD(2,560 × 1,440): 24インチ以上
- 4K(3,840 × 2,160): 27インチ以上
実際に見やすい画面サイズは個人差があるため、できれば店頭で実物のサイズを確認することをおすすめします。
外部ディスプレイをデュアルモニターとして使用する場合は、以下の手順で設定を行ってください。
- ノートパソコンと外部ディスプレイを映像ケーブル(HDMIなど)で接続します。
- 外部ディスプレイの電源が入っていることを確認します。
- 「Windowsマーク」をクリックし、「設定」を選択します。
- 設定ウィンドウが開いたら、「システム」をクリックします。
- 左ペインの「ディスプレイ」をクリックします。
- 右ペインで、「複数のディスプレイ」のセレクトボックスで「表示画面を拡張する」を選択します。
- 「ディスプレイの配置を選択する」の下のパネルで、「2」のディスプレイをドラッグして任意の配置に変更して「適用」をクリックします。
- 外部ディスプレイのスケールや解像度を変更する場合は、上記の「2」のディスプレイを選択した状態で、「テキスト、アプリ、その他の項目のサイズを変更する」と「ディスプレイの解像度」を変更してください。
以上の手順で、外部ディスプレイをデュアルモニターとして使用することができます。表示が小さいアプリケーションなどは、外部ディスプレイの画面に移動して使用して操作してください。