Apple Watchを使用していると、購入した当初に比べてバッテリーの消耗が異常に早くなるケースがあります。
複数のアプリやさまざまな機能を使用することでバッテリーの消費は高くなりますが、設定を変更することでバッテリーの使用をできるだけ抑えることができます。
本記事では、Apple Watchのバッテリー/電池の減りが早い時の対処法について詳しく紹介します。Apple Watchのバッテリーの減りが早くなった方は参考にしてみてください。
この記事の内容
Apple Watchのバッテリーの減りが早い原因
Apple Watchのバッテリーの減りが異常に早い場合、主に次のような原因が考えられます。
- スリープ解除機能、解除時間の設定に問題がある
- 画面を常にオンにしている
- ワークアウトのバックグラウド処理が実行されている
- バッテリー消費の高いアプリのバックグラウド更新、通知がオンになっている
- 画面の明るさが上がっている
- watchOSに不具合がある、または一時的な不具合が発生している
- Apple Watchのバッテリーが劣化している
バッテリーの減りが早い問題は、Apple Watchのバッテリー自体が劣化していない限り、設定などを変更すれば解決することがほとんどです。
バッテリーの消費が改善する可能性の高い対処方法から紹介してくので、順に問題が解決しないか試していってみてください。
対処1: 手首を上げてスリープ解除の機能をオフにする
Apple Watchには、手首を上げることでスリープを解除する機能が実装されています。
この機能は画面やボタンに触れることなくスリープを解除できるため便利な機能ですが、必要のない時にApple Watchのスリープが解除されてバッテリーを消耗する原因になります。
そのため、手首を上げてスリープを解除する機能をオフにすることでバッテリー持ちが改善する可能性があります。手首を上げてスリープ解除の機能をオフにするには、以下の手順で操作してください。
- Apple Watchで設定する場合:
- AppleWatchのロックを解除します。
- 「設定」をタップします。
- 「画面表示と明るさ」をタップします。
- 「手首を上げてスリープ解除」のスイッチを「オフ」に切り替えます。
- iPhoneで設定する場合:
- Apple WatchをiPhoneに近づけてペアリングしていることを確認します。
- iPhoneで「Watch」アプリを起動します。
- 「マイウォッチ」タブで、「画面表示と明るさ」をタップします。
- 「手首を上げてスリープ解除」のスイッチを「オフ」に切り替えます。
- 設定項目がない場合は、画面を戻って「一般」→「画面をスリープ解除」の順にタップしてください。
手首を上げてスリープ解除の機能をオフにできたら、Apple Watchのバッテリーの減りが改善したか確認してください。
対処2: スリープ解除時間を変更する
Apple Watchでは、スリープ解除の時間を15秒間、または70秒間に設定できます。このスリープ解除時間が長い設定になっていると、その分バッテリーの減りが早くなります。
そのため、スリープ解除時間の設定を確認して、解除時間が長い場合は短い時間に変更してください。スリープ解除時間を変更するには、以下の手順で操作します。
- Apple Watchで設定する場合:
- AppleWatchのロックを解除します。
- 「設定」をタップします。
- 「画面表示と明るさ」をタップします。
- 「スリープ解除時間」をタップします。
- タップ時の項目で、「15秒間スリープ解除」を選択します。
- iPhoneで設定する場合:
- Apple WatchをiPhoneに近づけてペアリングしていることを確認します。
- iPhoneで「Watch」アプリを起動します。
- 「マイウォッチ」タブで、「画面表示と明るさ」をタップします。
- 「スリープ解除時間」をタップします。
- 設定項目がない場合は、画面を戻って「一般」→「画面をスリープ解除」の順にタップしてください。
- タップ時の項目で、「15秒間スリープ解除」を選択します。
Apple Watchのスリープ解除時間を短く設定できたら、バッテリーの減りが改善したか確認してください。
対処3: 画面を常にオンを解除する
Apple Watchの画面を常にオンにする設定にしていると、スリープする設定に比べてバッテリーの減りが1.5倍近く早くなります。
そのため、Apple Watchの画面を常にオンにしている場合は、スリープする設定に戻すことを検討してください。Apple Watchの画面を常にオンにする設定を解除するには、以下の手順で操作します。
- Apple Watchで設定する場合:
- AppleWatchのロックを解除します。
- 「設定」をタップします。
- 「画面表示と明るさ」をタップします。
- 「常にオン」をタップします。
- 「常にオン」のスイッチを「オフ」に切り替えます。
- iPhoneで設定する場合:
- Apple WatchをiPhoneに近づけてペアリングしていることを確認します。
- iPhoneで「Watch」アプリを起動します。
- 「マイウォッチ」タブで、「画面表示と明るさ」をタップします。
- 「常にオン」をタップします。
- 「常にオン」のスイッチを「オフ」に切り替えます。
Apple Watchの画面を常にオンにする設定を解除できたら、バッテリーの減りが改善したか確認してください。
対処4: 省電力モードをオンにする
Apple WatchにはiPhoneと同様にバッテリーの消費を抑えることのできる省電力モードが実装されています。
Apple Watchを省電力モードにすると、すべての設定が一時的にバッテリーを抑える設定に最適化されます。ただし、省電力モードをオンにすると、アプリのバックグラウンド更新などのバッテリー消費の高い機能が一時的にオフになる点に注意してください。
Apple Watchの省電力モードをオンにするには、以下の手順で操作します。
- Apple Watchの画面の下端から上方向にスワイプします。
- 「バッテリー残量の%」をタップします。
- 「省電力モード」のスライダーをドラッグして「続ける」をタップします。
省電力モードをオンにできたら、バッテリーの減りが改善したことを確認してください。省電力モードを解除したくなった場合は、Apple Watchの「サイドボタン」をAppleマークが表示されるまで押し続けてください。
対処5: ワークアウトを手動で終了する
Apple Watchには運動時間や距離、心拍数、消費カロリーなどのデータをリアルタイムで計測する「ワークアウト」アプリがインストールされています。
このワークアウトアプリを完全に終了できていないと、バックグラウドの処理によってApple Watchのバッテリーが消費されます。
そのため、以下の手順でワークアウトアプリが起動していないか確認して、起動している場合は手動で終了してください。
- ワークアウトの画面を右にスワイプします。
- 「終了」をタップします。
ワークアウトアプリを手動で終了できたら、Apple Watchのバッテリー消費が改善したか確認してください。
対処6: Appのバックグラウンド更新をオフにする
Apple Watchにインストールしているアプリのバックグラウンドでの更新処理が原因で、バッテリーが大幅に消費されるケースが考えられます。
そのため、不要なバックグラウンドアプリの更新をオフにすることで、バッテリー持ちが改善する可能性があります。アプリのバックグラウンド更新をオフにするには、以下の手順で操作してください。
- Apple Watchで設定する場合:
- AppleWatchのロックを解除します。
- 「設定」をタップします。
- 「一般」をタップします。
- 「Appのバックグラウンド更新」をタップします。
- バックグラウンド更新が不要なアプリのスイッチを「オフ」に切り替えます。
- iPhoneで設定する場合:
- Apple WatchをiPhoneに近づけてペアリングしていることを確認します。
- iPhoneで「Watch」アプリを起動します。
- 「マイウォッチ」タブで、「一般」をタップします。
- 「Appのバックグラウンド更新」をタップします。
- バックグラウンド更新が不要なアプリのスイッチを「オフ」に切り替えます。
不要なアプリのバックグラウンド更新をオフにできたら、Apple Watchのバッテリーの消費が改善したか確認してください。
対処7: 画面の明るさ・視差効果を調整する
Apple Watchの画面の明るさを下げるとバッテリーの消費電力を抑えることができます。また、Apple WatchのUIの視差効果を減らすことでも消費電力を僅かに抑えることができます。
Apple Watchの画面の明るさと視差効果を調整するには以下の手順で操作してください。
- 画面の明るさを下げる:
- AppleWatchのロックを解除します。
- 「設定」をタップします。
- 「画面表示と明るさ」をタップします。
- 左側の「明るさ(太陽アイコン)」をタップして明るさを下げます。
- 「明るさ(太陽アイコン)」をタップしてから「デジタルクラウン」を回すことでも明るさを調整できます。
- 視差効果を減らす:
- Apple Watchで設定する場合:
- AppleWatchのロックを解除します。
- 「設定」をタップします。
- 「アクセシビリティ」をタップします。
- 「視差効果を減らす」をタップします。
- 「視差効果を減らす」のスイッチを「オン」に切り替えます。
- iPhoneで設定する場合:
- Apple WatchをiPhoneに近づけてペアリングしていることを確認します。
- iPhoneで「Watch」アプリを起動します。
- 「マイウォッチ」タブで、「アクセシビリティ」をタップします。
- 「視差効果を減らす」をタップします。
- 「視差効果を減らす」のスイッチを「オン」に切り替えます。
- Apple Watchで設定する場合:
Apple Watchの画面の明るさと視差効果を調整できたら、バッテリーの減りが改善したか確認してください。
対処8: 不要なアプリの通知をオフにする
Apple Watchに届くアプリの通知もバッテリー消費が早くなる原因になります。
そのため、不要なアプリの通知をオフにすることで、バッテリーの消費を抑えることができます。不要なアプリの通知をオフにするには、以下の手順で操作してください。
- Apple WatchをiPhoneに近づけてペアリングしていることを確認します。
- iPhoneで「Watch」アプリを起動します。
- 「マイウォッチ」タブで、「通知」をタップします。
- 通知が不要なアプリのスイッチを「オフ」に切り替えます。
以上の手順で不要なアプリの通知がApple Watchに表示されなくなります。設定を変更できたらバッテリー持ちが改善したか確認してください。
対処9: Apple Watchをアップデートする
watchOSのバージョンが古く不具合があることが原因で、Apple Watchのバッテリー消費が異常に高いケースが考えられます。
そのため、watchOSのアップデートを確認して、新しいアップデートがある場合は最新バージョンにアップデートしてください。watchOSをアップデートするには、以下の手順で操作します。
- iPhoneで「Watch」アプリを開きます。
- 「マイウォッチ」タブを開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「ソフトウェア・アップデート」をタップします。
- アップデートが見つかった場合は、アップデートのダウンロードが開始します。
- iPhone、またはApple Watchの「パスコード」を入力します。
- Apple Watchのアップデートが実行されます。
watchOSを最新バージョンにアップデートできたら、バッテリー持ちが改善したか確認してください。
対処10: Apple Watchを再起動する
Apple Watchのシステムの一時的な不具合が原因で、バッテリーの消費量が異常に高いケースが考えられます。
そのため、Apple Watchの電源を一度切ってから再起動すると問題が解決する可能性があります。Apple Watchを再起動するには、以下の手順で操作してください。
- 本体側面にある「サイドボタン」を長押しします。
- 電源オフスライダーが表示されたら、ドラッグして電源を切ります。
- 電源が完全に切れたら、「サイドボタン」を長押しして電源を入れます。
- 補足: 上記の手順でAppleWatchが再起動できない場合は、以下の手順で強制再起動を行なってください。
- 「サイドボタン」と「デジタルクラウン」を10秒以上長押しします。
- Appleロゴが表示されたら、押していたボタンを離します。
- 補足: 上記の手順でAppleWatchが再起動できない場合は、以下の手順で強制再起動を行なってください。
Apple Watchを再起動できたら、バッテリーの減りの問題が改善したか確認してください。
対処11: 不要なアプリをアンインストールする
Apple Watchにインストールしているアプリが原因で、バッテリーの消費量が高まっているケースが考えられます。
そのため、不要なアプリやバッテリー消費が増える直前にインストールしたアプリがある場合は、全てアンインストールしてみてください。不要なアプリをアンインストールするには、以下の手順で操作します。
- AppleWatchのロックを解除します。
- Apple Watchの「デジタルクラウン」を押してホーム画面に切り替えます。
- ホーム画面を軽く長押しします。
- 不要なアプリの「×アイコン」をタップします。
- 「Appを削除」をタップします。
不要なアプリをアンインストールできたら、Apple Watchのバッテリーの減りが改善したか確認してください。
対処12: Apple Watchをリセットして再ペアリングする
Apple Watchに予期せぬ問題が起きていることが原因で、バッテリーの減りが異常に早いケースが考えられます。
そのため、ここまでの対処方法を試しても改善しない場合は、Apple WatchをリセットしてiPhoneと再ペアリングすることを検討してください。ただし、Apple Watchをリセットすると、Apple Watch内のデータとアプリが全て消去される点に注意してください。
Apple Watchをリセットして再ペアリングするには、以下の手順で操作します。
- iPhoneで「Watch」アプリを開きます。
- 「マイウォッチ」タブを開きます。
- 「すべてのWatch」をタップします。
- ペアリングを解除するApple Watchの右にある「i」マークをタップします。
- 「Apple Watchとのペアリングを解除」をタップします。
- Apple Watchのホーム画面で「設定」を開きます。
- 「一般」→「リセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップします。
- GPS+Cellularモデルの場合は、モバイルデータ通信プランの確認ポップアップが表示されたら「プラン維持」を選択します。
- 「すべてを消去」をタップして初期化を実行します。
- 初期化が完了したら、Apple Watchの初期設定とペアリングを行います。
- 初期設定を進めると、「バックアップから復元」という選択肢が表示されたら、「バックアップから復元」を選択してデータの復元を行ってください。
- 復元を行ったら、画面の指示に従って残りの設定手続きを完了します。
Apple Watchをリセットして再ペアリングできたら、バッテリーが減る問題が解決したか確認してください。
解決しない場合
全ての対処方法を試してもバッテリーの減りが改善しない場合は、Apple Watchのバッテリー自体に問題があることが考えられます。
特にApple Watchを長期間(2年以上)使用している場合は、バッテリーの劣化などの問題が起きているケースが考えられます。
バッテリーの寿命が考えられる場合は、Appleサポートに連絡してバッテリーの交換や問題の診断を依頼してください。