Excel2016/2019で入力した文字・数字が表示されない・消える時の対処法

Excelでセルに文字や数字を入力して確定すると、入力したはずの文字が消えてしまうことがあります。

消えてしまうといってもまったく文字が入力できないという場合ばかりではなく、一部の文字だけ消えてしまう場合等、いくつか症状にパターンがあります。

本記事では、Excelで文字や数字が表示されない主な原因と対処法をパターンごとに紹介します。*Excel2016/2019対応

Excelで文字が消える3のパターン

Excelの文字が消えてしまう場合、次の中に当てはまるパターンがないか確かめてみてください。

パターン1: 文字の一部が消える

入力した文字の前半、または後半だけが消えてしまうという症状です。

この場合、周りのセルの入力内容に問題がないか、また改行が行われていないかを確認します。

パターン2: 数字を入力すると消える

数字の一部だけ消えてしまうという場合や、数字を入力しても入力したとおりの内容にならないということがあります。この場合は書式設定の確認と変更が必要です。

パターン3: 入力した文字すべてが消える

全く文字が入力できないというケースです。

文字入力がまったくできないという場合ばかりでなく、表示上見えなくなってしまっているだけでデータの入力自体はできているというケースもあるので状態をよく観察することが重要です。

データの入力自体ができない場合は、Excelアプリケーション自体に不具合があるケースも考えられます。

症状1:文字の一部が消える場合

ここからはパターンごとに具体的な対処の手順を解説します。

周辺のセルを確認する


セルの幅に入り切らない文字数をセルに入力すると隣のセルにまたがるように文字が表示され、表示領域が重なる場合は片方のセルの内容が一部隠れてしまいます。

文字の一部が隠れてしまう場合は周辺に文字数の多いセルがないか、または入力しようとしているテキストが長過ぎないか確認します。

もし文字数が原因である場合は次の方法で対処します。

入力内容を短くする

単純な解決方法として、入力する文字数を減らせば文字が消えなくなります。

セルの幅を広げる


表示領域が足りなくなってしまうことが原因なので、セルの幅を広げれば問題は解決します。セルの幅を広げるには以下の手順で操作します。

  1. 文字が隠れてしまっているセルを探します。
  2. 該当セルの列番号(シート上部のA, B, C…と書かれている部分)を探します。
  3. 列番号の右側をドラッグで左右に動かします。

または列番号の境界部分をダブルクリックするとセル幅を自動調整できます。

書式設定から表示方法を変更する


書式設定を変更して文字数が多い場合でも文字を隠さず全文を表示するようにします。

  1. 文字が隠れてしまうセルを右クリックします。
  2. 右クリックメニューから「セルの書式設定」を選びます。
  3. 「セルの書式設定」ウィンドウが開きます。「配置」タブをクリックします。
  4. 「文字の制御」グループにある「折り返して全体を表示する」または「縮小して全体を表示する」のどちらかにチェックを入れます。

    • 「折り返して全体を表示する」にチェックを入れるとセルに入りきらなかった文字が折り返され、セルが下方向に拡張されます。
    • 「縮小して全体を表示する」にチェックを入れるとセルの大きさはそのままで文字の大きさが小さくなります。
  5. 「OK」をクリックして「セルの書式設定」ウィンドウを閉じます。

改行されていないか確認する


Excelのセルに文字を入力する際、Alt+Enterを入力するとセル内で改行することができます。数式バーの右にある矢印ボタンをクリックして表示領域を拡大し、改行によって隠れてしまっている文字がないか確認してみてください。

セル内で改行を行った場合、行幅がデフォルトの状態であれば改行をしても文字全体が表示されるよう自動でセルの大きさが変更されますが、手動で行の高さを変更している場合は行の高さが変わらず2行目以降の文字は隠れてしまいます。

全行を表示するようにするには行の高さを手動で再調整するか、または行番号の境目をダブルクリックして行の高さを自動調整します。

症状2: 数字を入力すると消える場合

書式設定を確認する

日本語やアルファベットなどの文字は問題がないのに数字のみ消えてしまうという場合は、書式設定の変更で問題が解決できる可能性が高いです。

書式設定を変更するには以下の手順で操作します。

  1. 問題の発生しているセルを右クリックします。
  2. 右クリックメニューから「セルの書式設定」を選びます。
  3. 「表示形式」タブを開きます。

ここから入力したい内容に合わせて表示形式を設定します。

  • 電話番号など、0から始まる数字を入力すると先頭の0が消えてしまう
    • 「分類」リストの「文字列」を選択して「OK」をクリックします。または「その他」をクリックし、右にある「種類」リストから該当するカテゴリを選びます。
  • 小数を入力するとケタが減ってしまう
    • 「分類」リストから「数値」を選択し、「小数点以下の桁数」を増やします。
  • 日付や時刻の入力内容がおかしい
    • 「分類」リストで「日付」または「時刻」を選び、「種類」リストから表示形式を指定して「OK」をクリックします。
  • その他、入力した内容と違う内容が入力されてしまう場合
    • 入力した文字や数字をそのまま表示したい時は「文字列」を選択します。それでも思い通りに表示されない場合は「ユーザー定義」で表示形式を指定します。

症状3: 入力した文字すべてが消える

周辺のセルを確認する

『症状1:文字の一部が消える』の場合と同様、周りのセルの影響を受けていないか確認してみてください。特に他人が作成したシートの場合、スペースや改行の挿入によりレイアウトが見にくくなっている場合もあるので入力されているデータを注意深く調べてみてください。

文字の色を確認する

文字の色が白または背景と同色になっていないか確認します。

また、以下の手順で書式のクリアを行うとセルの背景色や表示設定をすべて初期化することができます。原因が特定出来ない場合はこちらもお試しください。

書式のクリア

  1. 問題の発生しているセルを選択します。
  2. 上部メニューから「ホーム」タブをクリックします。
  3. 「ホーム」タブの「編集」グループ内から「クリア」ボタンをクリックします。
  4. メニューが表示されます。「書式のクリア」を選択します。

条件付き書式設定を初期化する


条件付き書式が設定されている場合は一度設定を解除し、問題が解決するか試してみてください。

  1. 上部メニューから「ホーム」タブをクリックします。
  2. 「ホーム」タブ内の「スタイル」グループから「条件付き書式」ボタンをクリックします。
  3. メニューが表示されたら「ルールのクリア」をポイントします。
  4. メニューが展開されるので「選択したセルからルールをクリア」または「シート全体からルールをクリア」をクリックします。

Excelを再起動する


Excelアプリケーション本体に問題がある可能性も考えられます。まずはExcelを再起動し、問題が解決しないか試してみてください。

再起動で解決しない場合、アプリケーションのアップデートや修復、再インストールが有効なケースもあります。

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