一部のWebサイトやWebページで右クリックを押した時に、「右クリックは禁止です」というメッセージが表示されたり、右クリックメニューが表示されないケースがあります。
上記の問題が起きる場合は、Webサイト側がテキストや画像のコピーを防ぐために、右クリックを禁止するJavaScriptを設定していることが考えられます。
右クリックが禁止されるとテキストのコピーや印刷、翻訳などの機能が使えないため不便です。
そこで今回は、右クリックを禁止しているWebサイトの設定を解除する方法について紹介します。
この記事の内容
方法1: アドレスバーで解除コードを実行する
右クリックが禁止されているサイトでは、特定のJavascriptコードをウェブページに埋め込むことで右クリックメニューが出ないよう設定しています。
そのため、右クリックを有効にするコードを実行することで、ページに埋め込まれているコードが上書きされて右クリックができるようになります。具体的には、次の手順で操作します。
- ブラウザで右クリックが禁止されているページを開きます。
- ブラウザのアドレスバーに次のJavascriptコードを貼り付けてEnterキーで実行してください。
javascript:void(document.oncontextmenu=null);
- コピーペーストすると「javascript:」部分は消えるため手動で入力してください。
コードが実行できたら、ページ上で右クリックができるようになったか確認してください。アドレスバーで解除コードを実行できない場合は、次のコンソールからの実行を試してみてください。
方法2: コンソールで解除コードを実行する
ブラウザのアドレスバーで解除コードを実行しても右クリック禁止を解除できない場合は、ブラウザのコンソールからコードを実行してみてください。
ブラウザのコンソールから解除コードを実行するには、次の手順で操作します。
- ブラウザで右クリックが禁止されているページを開きます。
- ブラウザの「デベロッパーツール(もしくは開発者ツール)」を開きます。
- Windowsの場合は「Ctrl + Shift + I」、Macの場合は「Option + Command + I」のショートカットキーで開けます。
- ブラウザのメニュー→「その他のツール」→「デベロッパーツール(もしくは開発者ツール)」を選択して開くこともできます。
- ブラウザの右側または下部にデベロッパーツールが表示されます。デベロッパーツール内にある「Console(またはコンソール)」タブを開きます。
- Consoleタブ中央に表示される、「矢印の右にある空白部分」をクリックします。
- 解除コードを入力してEnterキーを押して実行します。
document.oncontextmenu = function(){return true;}
- 解除できない場合は、次のコードの実行も試してみてください。
document.body.oncontextmenu = function(){return true;} document.getElementsByTagName('html')[0].oncontextmenu = function(){return true;}
- 解除できない場合は、次のコードの実行も試してみてください。
以上の手順で、ブラウザのコンソールから解除コードを実行することができます。ページの右クリックメニューが使えるようになったか確認してください。
方法3: ブラウザのJavascriptを無効にする
Webページの右クリック禁止は、Javascriptコードによって制御されています。そのため、ブラウザのJavascript機能を無効化すれば右クリックが使えるようになります。
ただし、ブラウザのJavascript機能を無効にすると、ウェブサイトが正常に表示されないケースがあります。そのため、右クリック禁止を解除したい場合のみ一時的に無効化して、操作後にJavascriptを有効に戻すことをおすすめします。
ブラウザのJavascript機能を無効化するには、次の手順で設定を行います。使用しているブラウザによって手順が異なります。
Microsoft Edge
- ブラウザウィンドウ右上にある「メニュー」ボタンをクリックして「設定」を選択します。
- 設定画面が開いたら、左上にあるメニューアイコンをクリックします。左側にメニューリストが表示されるので、「サイトのアクセス許可」をクリックします。
- 「Javascript」をクリックします。
- 「許可(推奨)」の右にあるスイッチを「オフ」に切り替えてJavascriptを無効化します。
Google Chrome
- ブラウザ右上のメニューボタンをクリックして「設定」を開きます。
- 設定画面が開きます。画面左側にある「プライバシーとセキュリティ」をクリックします。
- 「サイトの設定」をクリックします。
- 「Javascript」をクリックします。
- 「許可(推奨)」の右にあるスイッチをクリックして「ブロック中」に切り替えます。
Firefox
- アドレスバーに「about:config」と入力し、エンターキーを押します。
- 警告メッセージが表示されたら、「細心の注意を払って使用する」をクリックします。
- 画面上部の検索ボックスに、「javascript.enabled」と入力します。
- 検索ボックスの下に「javascript.enabled」の設定項目が表示されます。右にある「切り替え」ボタンをクリックし、設定の「true」を「false」に切り替えます。
Safari
- Safariを起動し、上部のメニューバーから「Safari」→「環境設定」を開きます。
- 「セキュリティ」タブを開きます。
- 「Javascriptを有効にする」のチェックを外します。
方法4: ページのソースからコピーする
ページの内容を右クリックしてコピーすることが目的の場合は、Webページのソースコードを表示することでコピーすることができます。
ページのソースコードを表示するには、次のショートカットキーを入力してください。
- Windowsの場合: Ctrl + U
- Macの場合: Option + Command + U、もしくはCommand + U
ソースコード上ではドラッグや右クリックが使える状態になるので、必要な内容を探して操作を行ってください。
方法5: ブラウザの機能を使用して解除する
Chromeで右クリック禁止を解除する場面が多い場合は、ブラウザの拡張機能を利用して解除する方法がおすすめです。ブラウザに専用の拡張機能を追加することで、簡単に右クリックを使用できるようになります。
また、Firefoxなどの一部のブラウザでは標準で右クリック禁止を解除できる機能が実装されています。
Chromeの場合
Chromeの場合は、拡張機能を追加することで右クリック禁止を解除することができます。おすすめの拡張機能は次の通りです。
- Enable right click
- シンプルな右クリック禁止解除用の拡張機能です。インストールするだけで右クリック禁止を解除することができます。また、オプションからサイトを設定すれば指定したサイトでのみ右クリック禁止を自動的に解除するようにすることもできます。
- Pumpkin's Right Click Enable
- こちらもシンプルな拡張機能です。類似の拡張機能よりも解除の成功率が高いと評価されています。
- Simple Allow Copy
- 右クリック禁止の解除だけでなく、ドラッグの禁止も解除できます。便利で使いやすい拡張機能です。
Firefoxの場合
Firefoxの場合は、標準機能を使って右クリックメニューを強制的に表示することができます。
右クリックを解除するには、Shiftキーを押しながらページ内を右クリックすることでコンテキストメニューを表示することができます。
方法6: PDFに印刷する
右クリックが禁止されているページでも、PDFに印刷することで右クリックやコピーの操作ができるようになります。
ブラウザからページをPDFとして印刷するには、次の手順で操作します。
- Windowsの場合:
- ブラウザでページを開いて「Ctrl + P」キーを同時に押します。
- 印刷ダイアログが開いたら、プリンターを「Microsoft Print to PDF」に変更します。
- 印刷レイアウトを調整して「印刷(もしくはプリント)」ボタンをクリックします。
- 「ファイル名と保存先」を指定して「保存」をクリックします。
- PDFファイルを開いて右クリックの操作を行います。
- Macの場合:
- ブラウザでページを開いて「command + P」キーを同時に押します。
- 印刷ダイアログが開いたら、「詳細を表示」もしくは「詳細設定」をクリックして印刷レイアウトを調整します。
- 左下の「PDF」のセレクトボックスをクリックして「PDFとして保存」に変更します。
- Chromeの場合は、「送信先」を「PDFに保存」に変更して「保存」をクリックしてください。
- 「ファイル名と保存先」を指定して「保存」をクリックします。
- 印刷オプションを調整して「印刷(もしくはプリント)」ボタンをクリックします。
- PDFファイルを開いて右クリックの操作を行います。
通常ページ上のテキストはPDFに保存することで自動でOCR処理が行われるためコピーすることができます。
コピーができない場合は、Googleドライブなどにアップロードするか、OCR処理を搭載したPDFリーダーを使用してください。
方法7: Webプロキシを利用する
JavaScriptを無効にできるWebプロキシを使用することで、右クリックが使用できる状態でページを開くことができます。
Webプロキシは、匿名でページを閲覧するために利用するサービスです。JavaScriptを無効にできる無料のWebプロキシは、次のようなサイトがあります。
- 『ProxySite』: デフォルトでJavaScriptが無効されます。
- 『4everproxy』: オプションで「Remove Scripts」にチェックを入れてください。
- 『HMA』: オプションで「スクリプトを削除」を選択してください。
上記のサイトに、右クリックが禁止されているページURLを入力してページにアクセスしてください。ページが表示されたら、右クリックが使用できる状態になります。
方法8: モバイルデバイスでページを開く
右クリックを禁止しているページは、PCの右クリック操作のみを禁止している場合が多いです。
そのため、モバイルデバイスのブラウザから同じページにアクセスすることで、通常のタップ操作でテキストのコピーを行うことができます。
右クリックを解除する直接的な方法ではありませんが、コピーが目的の場合は試してみてください。
方法9: Webページを保存する
ブラウザでWebページをHTMLファイルに保存することで、右クリックを解除した状態でページを開くことができます。
ブラウザでページを保存してHTMLファイルを開くには、次の手順で操作します。
- ブラウザでページを開きます。
- Windowsの場合は「Ctrl + S」、Macの場合は「Command + S」のショートカットキーを入力します。
- 「保存先とファイル名」を指定して「保存」をクリックします。
- 保存したWebページのHTMLファイルを開きます。
HTMLファイルが開けたら、右クリック操作ができるようになります。
方法10: スクリーンショットを撮る
ページの内容を単に閲覧できる状態で保存しておきたい場合は、OSもしくはブラウザのスクリーンショット機能を使う方法もあります。
Windows/Macのスクリーンショット機能を使う場合は、次の方法で撮ることができます。
- Windowsの場合:
- 画面全体: 「Windows + PrintScreen」キーを同時に押すと、「ピクチャー」フォルダ内に保存されます。
- 範囲選択: 「Windows + Shift + S」キーを同時に押して、範囲をドラッグで選択します。クリップボードに保存されます。
- Macの場合:
- 画面全体: 「Shift + command + 3」キーを同時に押すと、「デスクトップ」に保存されます。
- 範囲選択: 「Shift + command + 4」キーを同時に押して、範囲をドラッグで選択します。「デスクトップ」に保存されます。
また、ほとんどのブラウザではページ全体をスクリーンショットできる機能が実装されています。
ブラウザの機能でスクリーンショットを撮る方法は、ブラウザによって異なるためヘルプページを参考にしてください。
サードパーティのツールを使用してスクリーンショットにOCR処理を行うことで、テキストをコピーすることもできます。