VirtualBoxでは、Windows10だけでなく、Linux や Mac OS、Solaris など様々な OS を仮想環境で使用できるので、アプリ開発や検証を行ったりするのに重宝します。
共有フォルダを作るとホストとゲストでファイルを共有できるのですが、意外に設定方法が分からない場合や設定しても反映されないことが多いです。
今回は、VirtualBox で共有フォルダが設定できない・反映されない場合の対処法をご紹介いたします。
※本稿の作業は以下の環境で実施しております。予めご了承ください。
- ホスト OS: Windows 10 64bit
- 仮想環境: VirtualBox 6.0.12
- ゲスト OS: Ubuntu 18.04.3 LTS
対処1: 共有フォルダ設定方法を確認
まず、VirtualBoxの一般的な共有フォルダの設定手順から確認しましょう。
- 上部メニューバーの [デバイス] をクリックし、[Guest Additions CD イメージの挿入...] をクリックします。
- [実行する (R)] をクリックします。
- 認証を求められますので、設定したパスワードを入力し、[認証] をクリックするとインストールが始まります。
- インストールが完了すると [Press Return to close this window] が表示されてますので、ENTER キーを押下します。
- デスクトップ上の [VBOX_Gas_…] で始まる CD アイコンは先ほど挿入した Guest Additions CD ですので、そのアイコンを右クリックし、[取り出す(E)] をクリックします。
- Windows 10 上のデスクトップ上 (場所はどこでも構いません) で右クリックし、[新規作成 (X)] - [フォルダー(F)] をクリックします。
- 共有フォルダ名は、任意でお好きな名前を入力してください。
- 今回は説明のため、共有フォルダ名は [test] とします。
- [Oracle VM VirtualBox マネージャー] を起動し、[設定] をクリックします。
- 左ペインの [共有フォルダー] をクリックし、右ペインに表示されている共有フォルダー新規作成アイコンをクリックするか、右ペインの何も表示されていない領域で右クリックし、[共有フォルダーを追加] をクリックします。
- フォルダーのパス項目のプルダウンメニューで [その他] を選択するとフォルダー選択画面が表示されますので、先ほど新規作成した [test] フォルダを指定します。
- [自動マウント(A)] と [永続化する(M)] にチェックを入れ、[OK] をクリックします。
- Ubuntu のデスクトップ上で、右クリックし、[端末を開く] をクリックします。
- 以下のコマンドを実行します。
$ users (アカウント名確認コマンド) $ sudo su - (root権限付与) $ sudo gapasswd -a アカウント名 vboxsf
- 左上の [仮想マシン] をクリックし、[リセット] をクリックし、仮想マシンを再起動します。再起動後、Ubuntu のデスクトップ上に [sf_test] アイコンが表示されています。
上記が、VirtualBoxの一般的な共有フォルダの設定方法になります。
対処2: ゲスト OSを再起動する
ゲスト OS を再起動することで共有フォルダを再認識する場合があります。
共有フォルダの設定後にゲストOSを再起動していない場合は、一度再起動してみましょう。
- 左上の [仮想マシン] をクリックします。
- [リセット] をクリックします。
- メニューバーが表示されていない場合は [HOST + R]キー でリセットできます。
- HOST キーはキーボードの右側のALT キーになります。
仮想環境が再度起動してきましたら、共有フォルダへの設定が可能か、または共有フォルダへアクセス可能か確認してください。
ゲスト OS の再起動で改善がなければ、共有フォルダを再設定することで改善する可能性があります。
対処3: 共有フォルダを再設定する
共有フォルダの設定に誤りがあり、共有フォルダが反映できていないケースが考えられます。
設定済みの共有フォルダ設定を削除して、再度設定し直してみて下さい。共有フォルダ設定の削除は、次の手順で操作します。
- 上部メニュー バーの [仮想マシン] - [設定] をクリックします。
- 左ペインの [共有フォルダー] をクリックします。
- 設定した共有フォルダーを右クリックし、[除去] をクリックします。
設定を削除できたら、冒頭の 『対処1: 共有フォルダ設定方法の確認』 を参照し、再度共有フォルダを再設定してみて下さい。
共有フォルダの再設定で改善が見られなければ、Guest Additions CD からツールを再インストールすることで改善する可能性があります。
対処4: Guest Additions CD からツールを再インストール
- 上部メニュー バーの [デバイス(D)] をクリックします。
- [Guest Additions CD イメージの挿入…] をクリックします。
- ["VBOX_Gas_6.0.12" には自動的に起動するソフトウェアが含まれています。実行しますか?]と表示されますので、「実行する(R)」をクリックします。
- 認証を求められますので、設定したパスワードを入力し、「認証」をクリックします。
- インストールが完了しましたら、上部メニュー バーの「仮想マシン」 をクリックし、「リセット」をクリックします。
再起動後、共有フォルダの設定が可能か、または共有フォルダへのアクセスが可能か確認してください。
すごく助かりました! どうもありがとうございました。
ただ1点、最初の設定が、ゲストOSを立ち上げた状態で、ゲストOS側画面で行う、という
事に気づくまで、しばらく時間がかかりました。(デバイス、なんていうメニューないぞ、
と……) 共有フォルダ設定だけでは共有されず、ゲストOS側でソフトウェアのインストールが
必要だと教えて頂いて、非常に助かりました。一生気づかなかったと思います。