Windows10でファイルを開いたり、削除しようとすると「エラーコード:0x80070570」が表示されるケースがあります。
また、Windows10のインストール、アップグレード、アップデート時にも0x80070570のエラーが発生する場合があります。
今回は、Windows 10で「0x80070570」エラーが発生する時の原因と対処法について紹介します。
この記事の内容
- エラーコード:0x80070570とは
- 0x80070570エラーが発生する原因
- 対処1: PCを再起動する
- 対処2: エラーが出るファイルを別のディレクトリに移動する
- 対処3: セキュリティソフトを一時停止する
- 対処4: エラーが出るファイルを再取得する
- 対処5: チェックディスクを実行する
- 対処6: メモリチェックを実行する
- 対処7: システムドライブ直下の$フォルダを削除する
- 対処8: SoftwareDistributionをクリアする
- 対処9: 最小構成でPCを起動する
- 対処10: インストールメディアを再作成する
- 対処11: SATAモード設定を変更する
- 対処12: BIOSの設定をリセットする
- 対処13: ハードディスクを交換する
エラーコード:0x80070570とは
0x80070570のエラーコードは、ファイルに対するアクセスや操作が何らかの原因で失敗した際に表示されます。
そのため、0x80070570のエラーはWindowsの様々な操作で発生するケースがあります。
- 特定のファイルの削除や表示の処理が失敗する
- Windows10のインストール・アップグレード、アップデートの処理が失敗する
主に上記の操作でエラーが発生した際に、エラーメッセージの最後に「エラーコード:0x80070570」が表示されます。
0x80070570エラーが発生する原因
0x80070570エラーは、ファイル操作やWindows10のインストールが失敗した際に表示されます。
そのため、0x80070570エラーが発生している操作によって原因が異なります。考えられる主な原因は、それぞれ次の通りです。
- ファイルの削除・表示時に発生する場合
- ファイルが他のアプリケーションで使用している
- セキュリティソフトがファイルのアクセスをブロックしている
- ファイルが破損している
- ハードディスクのファイルシステムが破損している/li>
- 物理メモリが破損している
- ハードディスクが物理的に故障している
- Windows10のインストール/アップグレード/アップデート時に発生する場合
- ハードディスクのファイルシステムが破損している
- 物理メモリが破損している
- インストールファイル、もしくはインストールメディアが破損している
- 接続しているUSBデバイスに問題がある
- BIOS設定に問題がある
- ハードディスクが物理的に故障している
共通の原因としては、物理メモリ・ファイルシステム・ハードディスクの破損が考えられます。
上記の原因ごとの対処方法を紹介していくので、順に0x80070570のエラーが解決しないか確認してください。
必要な対処はエラーが発生するタイミングによって異なるため、発生するタイミングに応じた対処法を試してみてください。
対処1: PCを再起動する
ファイルを削除する時に0x80070570エラーが発生する場合は、Windowsのシステムに一時的な問題が起きていることが考えられます。
一時的なシステムエラーが原因の場合は、再起動するだけでエラーが解決するケースが多いです。そのため、まずはPCの再起動を試してみてください。
PCが再起動できたら、ファイルが正常に削除できるか確認してください。再起動後も0x80070570エラーが出る場合は、次の対処方法を試してください。
対処2: エラーが出るファイルを別のディレクトリに移動する
特定のファイルの削除時に0x80070570のエラーが出る場合は、ファイルのあるフォルダがアプリケーションによって使用されているケースが考えられます。
そのため、対象のファイルを別のディレクトリに移動することで正常に削除できる可能性があります。
ファイルを移動する場合は、次の手順で移動してください。
- 削除できないファイルを右クリックして「切り取り」を選択します。
- 別のディレクトリで右クリックして「貼り付け」を選択してペーストします。
ファイルが移動できたら正常に削除できないか試してみてください。ファイルの移動や削除ができない場合は、次の対処方法を試してください。
対処3: セキュリティソフトを一時停止する
セキュリティソフトのセキュリティ機能が動作していたり、バックグラウンドでスキャンが実行していることが原因で、0x80070570エラーが発生するケースがあります。
そのため、使用しているセキュリティソフトを一時的に停止した状態で、ファイルの削除ができないか試してみてください。
セキュリティソフトを一時停止する方法は、使用しているソフトによって異なるので、開発元のサイトやマニュアルなどで確認してください。
セキュリティソフトが原因でファイルを削除ができないトラブルが頻発する場合は、別のセキュリティソフトに変更することを検討してください。
対処4: エラーが出るファイルを再取得する
特定のファイルを開こうとした時に0x80070570エラーが発生する場合は、ファイル自体が破損していることが考えられます。
特にダウンロードしたファイルサイズが極端に小さい(0KB等)場合は、ダウンロードファイルが破損していることが考えられます。
そのため、オンラインでダウンロードしたファイルであれば再ダウンロードを試してください。
メールなどで他のユーザーから受け取ったファイルでエラーが出ている場合は、再送付を依頼してください。
対処5: チェックディスクを実行する
ドライブのファイルシステムが破損していることが原因で、ファイル削除時やWindowsインストール時に0x80070570のエラーが発生するケースがあります。
ファイルシステムのエラーは、チェックディスクを実行することで修復できる可能性があります。チェックディスクを実行するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を起動します。
- 次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
chkdsk c: /f
- 「c:」の部分はチェックしたいドライブに対応したドライブレターに変更してください。
- 再起動時にチェックするかどうか聞かれた場合は、「y」を入力してEnterキーを押し、再起動します。
- ドライブのスキャンと修復が終わるまで待ちます。
チェックディスクが完了したら、ファイルの削除、もしくはWindows10のインストールが正常にできるか確認してください。
対処6: メモリチェックを実行する
物理メモリ(RAM)が故障していることが原因で、ファイル削除時やWindowsインストール時に0x80070570のエラーが発生するケースがあります。
物理メモリに問題が起きていないか調べるには、Windowsに標準搭載されている「Windowsメモリ診断」というRAMチェックツールを実行してみてください。メモリ診断を実行する手順は次のとおりです。
- 「Windowsマーク」をクリックして、プログラムの一覧から「Windows管理ツール」→「Windowsメモリ診断」を起動します。
- 「今すぐ再起動して問題の有無を確認する」をクリックします。
- 作業途中の場合は、「次回のコンピュータ起動時に問題の有無を確認する」を選択します。
- 再起動後にWindowsメモリ診断ツールが自動的に実行されるので、完了するまで待ちます。
メモリ診断の結果、メモリに異常があることが判明した場合は、故障していることが考えられるため交換を行ってください。
対処7: システムドライブ直下の$フォルダを削除する
Windows7/8ではWindows10のインストールファイルが、システムドライブ直下の「$から始まる名前のフォルダ」に保存されている場合があります。
上記の「$フォルダ」内のインストールファイルが破損していることが原因で、Windows10へのアップグレード時に0x80070570のエラーが発生することがあります。
そのため、Windows10へのアップグレード時にエラーが出る場合は、システムドライブ直下の$フォルダを削除することで問題が解決する可能性があります。削除を行うには、次の手順で操作してください。
- エクスプローラーを起動して、「システムドライブ(C:)」に移動します。
- 隠しファイルを表示します。
- Windows7の場合: エクスプローラーのメニュー「整理」→「フォルダと検索のオプション」→「表示」タブ→「隠しファイル、隠しフォルダー、および隠しドライブを表示する」のオプションを選択して「OK」をクリックします。
- Windows8の場合: エクスプローラーのメニュー「表示」→「隠しファイル」にチェックを入れます。
- 次の$から始まる名前のフォルダがある場合は右クリックして「削除」します。
- $Windows.~WS
- $WINDOWS.~BT
- $WinREAgent
削除ができたら、再度Windows10のアップグレードを試してみてください。
対処8: SoftwareDistributionをクリアする
Windows Updateの一時ファイルに問題が起きており、更新プログラムのインストール時に0x80070570のエラーが発生することがあります。
そのため、Windows Updateの一時ファイルをクリアすることで問題が解決する可能性があります。
Windows Updateの一時ファイルは、SoftwareDistributionフォルダに保存されているため、次の手順でフォルダ内のファイルを削除してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を起動します。
- 次のコマンドを順に入力してEnterキーでそれぞれ実行します。
net stop wuauserv net stop bits
- エクスプローラを開いて、次のディレクトリパスに移動します。
C:\Windows\SoftwareDistribution
- アドレスバーにコピーすることでも移動できます。
- フォルダ内にあるすべてのファイルを削除します。
Software Distributionフォルダをクリアできたら、再度Windowsの更新プログラムのインストールを試してください。
対処9: 最小構成でPCを起動する
PCにUSB接続しているハードウェアが原因で、Windows10のインストール時に0x80070570エラーが発生するケースがあります。
そのため、マウスとキーボード以外の不要なUSBデバイスを全て取り外すことでエラーが解決する可能性があります。USBのWi-Fi子機を接続している場合は、できれば有線LANを接続した状態にしてください。
不要なUSBデバイスを全て取り外すことができたら、再度Windows10のインストールを試してエラーが出ないか確認してください。
対処10: インストールメディアを再作成する
Windows10をインストールメディアからインストールしようとしている場合は、DVDやUSBメモリに問題があることが原因で0x80070570エラーが発生しているケースが考えられます。
そのため、別のインストールメディアを作成して再度インストールすることでエラーが解決する可能性があります。
別メディアでWindows10のインストールメディアを作成するには、メディアクリエーションツールを使うことで簡単に作成できます。作成手順は、次の通りです。
- 『Windows10のダウンロード - Microsoft』のページにアクセスします。
- 「ツールを今すぐダウンロード」をクリックして、メディアクリエーションツールをダウンロードします。
- インストールメディアを作成するメディア(USBメモリなど)をPCに接続します。
- 「MediaCreationTool.exe」をクリックして起動します。
- 案内に従ってインストールメディアの作成を完了します。
以上で別のインストールメディアを作成することができます。作成したインストールメディアを使ってWindows10のインストールを試してください。
対処11: SATAモード設定を変更する
Windows10のインストール時に0x80070570エラーが出る場合は、BIOSのSATAモード設定が間違っていることが考えられます。
そのため、次の手順でBIOSの設定を確認して問題がある場合は変更してください。
- PCを再起動して、起動直後にBIOSの起動キーを連打して設定画面を表示します。
- BIOSの起動キーは、「F2」などPCのメーカーによって異なるため、マニュアルを参考にしてください。
- 「SATA Configuration」を選択します。
- 項目がない場合は「Advanced」などのメニューを選択してみてください。
- 「SATA Controller Mode」を「AHCI」もしくは「ATA(IDE)」に変更します。
- 「AHCI」の場合は「ATA(IDE)」、「ATA(IDE)」の場合は「AHCI」に変更してください。
- BIOSの設定を保存するキーを入力して設定画面を終了します。
- 設定を保存して終了するキーは、BIOS画面に「Save and Exit」などの説明で表示されています。
SATAモードを変更できたら、再度Windows10のインストールを試してみてください。
上記のSATAモードの設定以外でも、RAID設定を有効にすることで0x80070570エラーが解決する場合もあります。解決しない場合は合わせてRAID設定も確認してみてください。
対処12: BIOSの設定をリセットする
その他のBIOS設定に問題があり、Windowsのインストール時に「0x80070570」のエラーが出るケースが考えられます。
そのため、BIOS設定を一度リセットしてから再度Windows10のインストールを試してみてください。
- PCを再起動して、起動直後にBIOSの起動キーを連打して設定画面を表示します。
- BIOSの起動キーは、「F2」などPCのメーカーによって異なるため、マニュアルを参考にしてください。
- BIOSの設定を初期化するキーを入力します。
- 初期化するキーはBIOS画面に「Load Defaults」などの説明で表示されています。
- BIOSの設定を保存するキーを入力して設定画面を終了します。
- 設定を保存して終了するキーは、BIOS画面に「Save and Exit」などの説明で表示されています。
対処13: ハードディスクを交換する
ここまでの対処方法を試しても0x80070570エラーが解決しない場合は、HDDもしくはSSDが破損していることが考えられます。
特に同じハードディスクを長期間(目安として5年以上)使用している場合、物理的な不良セクタが増えて0x80070570エラーが発生する原因になります。
そのため、PCであれば内蔵ハードディスクの交換か新しいPCへの買い替えを検討してください。外付けのハードディスクでエラーが発生している場合は買い替えることをおすすめします。
- トラブルを自分で解決することが難しい場合は、サポートや修理業者への相談を検討して下さい。パソコンのサポート・修理は、全国対応している『ドクター・ホームネット』がおすすめです。宅配修理にも対応しています。
重要なファイルが1つ破損し、0x80070570エラーが出ていたので、こちらの方法で修復を試みました。無事、修復に成功しました。ありがとうございました!
windows11アップデート後に見つかったエラー。
対処7のあとエラーチェックで無事削除できました。
ありがとうございました。