USBデバイスを取り外すために、デバイスのメニューで「デバイスの取り外し」を選択すると、「USB大容量記憶装置/リムーバブルディスクの取り出し中にエラーが発生しました。このデバイスは現在使用中のため停止できません。」というエラーが発生するケースがあります。
上記のエラーは、USBデバイスを使用していないはずなのに発生することもあります。エラーが発生している状態でUSBを抜くとデバイス内のデータが破損するリスクがあるため対処が必要です。
今回は、Windows10/11で「このデバイスは現在使用中です」のエラーが出てUSBデバイスが取り出しできない時の対処方法について紹介します。
この記事の内容
「このデバイスは現在使用中です」エラーの原因
USBデバイスの取り外し時に「このデバイスは現在使用中です」のエラーが発生する原因としては、主に次のことが考えられます。
- Windowsのシステムに一時的な不具合が起きている
- アプリケーションがUSBデバイスを使用している
- USBデバイスのデバイスドライバーに問題が起きている
基本的にシステムのUSBデバイスの処理に一時的な問題が起きているか、バックグラウンドプロセスを含めたアプリケーションがUSBデバイスを使用している際に発生します。
上記の原因に対応する対処方法を紹介していくので、USBデバイスが正常に取り出せないか順に試してみてください。
対処1: 別の方法で取り外す
USBデバイスを別の操作方法で取り外すことで、エラーが出ずに正常に取り外せる可能性があります。
そのため、現在取り外そうとした方法とは別の方法でUSBの取り外しを試してみてください。
PCに接続したUSBデバイスを取り外すには3つの方法があります。
方法1: タスクバーから取り外す
- タスクバー右側に表示されている「上矢印アイコン」をクリックします。
- 「USBアイコン(ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す)」をクリックします。
- 「(デバイス名)の取り出し」を選択します。
方法2: エクスプローラーから取り外す
- 「Windowsマーク」を右クリックして「エクスプローラー」を選択します。
- 左メニューで「PC」をクリックします。
- 「ハードウェアとデバイス」の項目に表示されている「USBデバイス」を右クリックして「取り出し」を選択します。
方法3: 設定から取り外す
プログラムを一通り終了してもデバイスの接続を解除できない場合は、USBストレージとPCの接続を解除するといいでしょう。
設定メニューから接続を解除できるため、以下の手順で操作してください。
- 「Windows」キーを押してスタートメニューを開きます。
- 「設定ボタン(ギアマークのアイコン)」をクリックしてWindowsの設定を開きます。
- 「デバイス」→「Bluetoothとその他のデバイス」の順にクリックします。
- Windows11の場合は、「Bluetoothとデバイス」→「デバイス」の順にクリックします。
- 右ペインの「その他のデバイス」にある「USBストレージ」または「USBデバイス名」を選択します。
- Windows11の場合は、「USBストレージ」または「USBデバイス名」の右側の「3点アイコン」をクリックします。
- 「デバイスの削除」をクリックします。
デバイスの削除が完了するとその他のデバイスの項目に表示されなくなります。この状態であれば問題なく取り外せるので、消えたことを確認したらPCからケーブルを抜いてください。
対処2: PCをシャットダウンして取り外す
USBデバイスを取り外さずにPCをシャットダウンすると、取り外し処理が自動で実行されます。
そのため、PCをシャットダウンしてからUSBデバイスをPCから取り外してください。
- 「Windowsマーク」→「電源マーク」→「シャットダウン」の順にクリックします。
- PCが完全にシャットダウンするまで待ちます。
- 電源ランプが消えたら、PCからUSBデバイスを取り外します。
PCが完全にをシャットダウンした状態であれば、その状態で取り外してもデータが破損することはありません。
対処3: USBデバイスにアクセスしているプログラムを終了する
起動しているアプリケーションやバックグラウンドで動作しているアプリケーションが原因で、USBの取り外し時にエラーが発生しているケースが考えられます。
「このデバイスは現在使用中です」のエラーは、USBデバイスのストレージの読み書きを行っている途中で接続を解除しようとすると発生します。
そのため、USBの取り外しを行う前に、USBデバイスを使用しているアプリケーションを全て終了してください。
また、バックグラウンドで動作しているアプリケーションが原因の場合もあります。バックグラウンドのアプリケーションを終了するには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「タスクマネージャー」を起動します。
- 詳細表示になっていることを確認し、「プロセス」タブを開きます。
- 簡易表示の場合は右下の「詳細表示」をクリックして切り替えてください。
- プロセスの一覧から「終了するアプリケーション」を右クリックして「タスクの終了」をクリックします。
USBデバイスを使用しているアプリケーションが分からない場合は、終了できるアプリケーションを一旦全て終了することをおすすめします。
アプリケーションを終了できたら、USBデバイスの取り外しの操作を試して、エラーが出ないか確認してください。
USBを使用しているアプリが分からない場合
USBデバイスを使用しているアプリケーションは、Microsoftが提供している無料の「Process Explorer」を使って調べることもできます。
起動しているアプリケーションを全て終了してもエラーが解決しない場合は、Process ExplorerでUSBデバイスを使用しているアプリケーションを特定してみてください。
- 『Process Explorer - Microsoft』のページにアクセスします。
- 「Download Process Explorer」をクリックして、プログラムをダウンロードします。
- ダウンロードした「ProcessExplorer.zip」のファイルを展開します。
- 展開したフォルダ内の「procexp.exe(32bit版)」もしくは「procexp64.exe(64ibt版)」をダブルクリックして起動します。
- 「ライセンス条項」を確認して「Agree」をクリックします。
- Process Explorerが起動します。上部メニューで「Find」→「Find Handle or DLL」の順にクリックします。
- 「USBデバイスのドライブ文字:\」を入力して「Search」をクリックします。
- USBデバイスがFドライブの場合は、「F:\」と入力してください。
- USBデバイスを使用しているプロセスが一覧から検索されます。
USBデバイスを使用しているプロセスが確認できたら、対象のプロセスをタスクマネージャーを使って終了します。
プロセスが終了できたら、『対処1: 別の方法で取り外す』の方法でUSBデバイスを正常に取り外せないか確認してください。
対処4: ディスクの管理からUSBデバイスを取り出す
通常の方法でUSBデバイスが取り外せない場合は、ディスクの管理からもUSBデバイスを取り外すことができます。
ディスクの管理からUSBデバイスを取り外すには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ディスクの管理」をクリックして起動します。
- 下に表示されるディスク一覧から「USBデバイス名」を探して右クリックして「取り出し」もしくは「オフライン」をクリックします。
- 「オフライン」になったことを確認できたら取り外し完了です。
上記の手順で正常に取り外せたらPCとの接続が解除されているため、ケーブルを抜いても問題ありません。
対処5: Diskpartを使って取り外す
ディスクの管理でUSBデバイスを取り外せない場合は、Diskpartコマンドを使ってUSBデバイスを取り外せないか試してみてください。
Diskpartコマンドを使うには、次の手順でWindows PowerShellを使って操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を起動します。
- Windows11の場合は、「Windowsターミナル(管理者)」を選択してください。
- 「diskpart」コマンドを入力してEnterキーで実行します。
- 「list volume」コマンドを入力してEnterキーで実行します。
- ドライブレターを参照してUSBデバイスのボリューム番号を確認してください。
- 「select volume ボリューム番号」コマンドを入力してEnterキーで実行します。
- ボリューム番号には、確認したボリューム番号を半角で入力してください。
- 「offline volume ボリューム番号」コマンドを入力してEnterキーで実行します。
- 同じボリューム番号を入力してください。
- USBデバイスの接続が解除されます。再度「list volume」コマンドを実行して、「Status」の項目が「オフライン」になっていれば取り外しできています。
無事にUSBデバイスを取り外すことができたら、USBデバイスをPCから取り外してください。エラーが出る場合は次の対処方法に進んでください。
対処6: ハードウェアのトラブルシューティングツールを実行する
Windowsに実装されているハードウェアとデバイスのトラブルシューティングツールを実行することで、「このデバイスは現在使用中です」のエラーが解決する可能性があります。
ハードウェアとデバイスのトラブルシューティングツールを実行するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 名前に「msdt.exe -id DeviceDiagnostic」と入力して「OK」をクリックします。
- ハードウェアとデバイスのトラブルシューティングツールが起動したら、「次へ」をクリックします。
- 問題が自動的に検出されます。USBデバイスの問題の修正が提案されたら、案内に従って修正を行います。
トラブルシューティングツールを実行してUSBデバイスの問題を修正できたら、USBデバイスが正常に取り外せるようになったか確認してください。
対処7: デバイスドライバーをアンインストールする
ここまでの方法を試しても、エラーでUSBデバイスが取り外せない場合は、USBドライバーに問題が起きていることが考えられます。
そのため、デバイスマネージャーからUSBドライバーのアンインストールを試してみてください。アンインストールする手順は次のとおりです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を起動します。
- 「ディスクドライブ」のツリーを展開します。
- 「USBデバイス名」を右クリックして「デバイスのアンインストール」をクリックします。
- 警告ポップアップが表示されたら、再度「アンインストール」をクリックします。
ドライバーが正常にアンインストールできれば、USBの接続が切れた状態になります。PCからUSBデバイスを取り外してください。
対処8: exFATにフォーマットする
USBデバイスのファイルシステムの形式が「NTFS」の場合、正常に取り外せる状態にも関わらず「このデバイスは現在使用中です」のエラーが発生するケースがあります。
USBデバイスを接続する度に毎回エラーで取り出せなくなる場合は、フォーマットで「exFAT」などのファイルシステム形式に変更することを検討してください。
USBデバイスをexFATのファイルシステム形式でフォーマットするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「エクスプローラー」を選択します。
- 左メニューで「PC」をクリックします。
- 右ペインの「デバイスとドライブ」で「USBデバイス名」を右クリックして「フォーマット」を選択します。
- 「ファイルシステム」で「exFAT」を選択して「クイックフォーマット」にチェックを入れて「開始」をクリックします。
- 警告メッセージが表示されたら「OK」をクリックします。
- フォーマットが開始します。完了するまで待ちます。
USBデバイスをexFATの形式にフォーマットできたら、バックアップしたデータを移してください。
フォーマットしたUSBデバイスを通常通り使用して、エラーが出なくなったことを確認して下さい。
対処9: セキュリティソフトを停止する
サードパーティのセキュリティソフトの機能が原因で、USBデバイスの取り外し時に「このデバイスは現在使用中です」のエラーが出るケースが考えられます。
そのため、セキュリティソフトの機能を一時的に停止して、エラーが解決しないか確認してみてください。
セキュリティソフトを停止するには、タスクバー右側の上矢印をクリックしてセキュリティソフトのアイコンをクリックして「停止」または「終了」を選択します。ただし、セキュリティソフトによって停止方法が異なる場合があるため、停止方法が不明な場合はマニュアルやヘルプページを参考にしてください。
セキュリティソフトを停止できたら、再度USBデバイスの取り出しができないか確認してください。
有難うございます。対処の2(シャットダウンして取り出す)でOKでした。
このSSDだけいつも同じ状況ですが、別のPCでは起こりません。(PCの性なのかな?)
因みにこいつはBUFFALOのSSD-PG1.0U3-B/NLでPCはDELLのInspironです(Win10_Pro)
冒頭に記載した以外のご推奨のやり方を全て試しましたが(exFATにフォーマットするのは怖いのでこれ以外)全部だめでした。
でも情報ありがとうございました。助かりました。
この記事で助けられました。あるUSB接続HDDがある1つのPCに接続した時のみ使用中で外せないと表示され毎回シャットダウンで外していました。他のサイト記事で試行錯誤しましたがダメで、この記事にあったProcess Explorerを使用した所、アクセスしているAPが判明して解決。以前にWindowsの設定変更を行うAPを問題となったPCでUSBHDD上より実行した事があり、HDD接続した時にHDD上のDLLにアクセスしていたようです。Windowsと同じ名前のDLLなのでタスクマネジャーではAP表示されずわかりませんでした。Windowsの設定を元に戻してHDDアクセスしてない事を確認し取り外し操作ができるようになりました。ありがとうございました。