iOS11以降を搭載したiPhoneまたはiPadでは、画面収録の機能が標準で搭載されており、アプリやゲームの画面を動画として録画することができます。
しかし、環境によっては画面収録のアイコンが表示されなかったり、グレーアウトして録画を開始できないケースがあります。また、録画を開始できても正しく保存されなかったりすることがあります。
本記事では、iPhone/iPadで画面収録による録画ができない時の対処法について詳しく紹介します。録画した動画の音声が出ない時の対処方法も併せて紹介します。
この記事の内容
対処1: コントロールセンターに画面録画を追加する
コントロールセンターを開いても画面収録(二重丸のアイコン)が表示されない場合は、画面収録の機能が追加されていないケースが考えられます。
そのため、以下の手順でコントロールセンターに画面録画の機能を追加してください。
- ホーム画面の「設定」を開きます。
- 「コントロールセンター」をタップします。
- コントロールを追加のリストから「画面収録」を探し、左の「追加ボタン(+)」をタップします。
以上の手順で、画面収録の機能がコントロールセンターに追加されます。コントロールセンターに画面収録(二重丸のアイコン)が追加されて、タップすると画面収録が開始することを確認してください。
画面収録の機能を追加できなかったり、コントロールセンターから画面収録を開始できない場合は次の対処方法に進んでください。
対処2: iPhone/iPadを再起動する
iOSの一時的なシステムトラブルが原因で、画面収録の機能を追加できなかったり、画面収録を開始できないケースが考えられます。
そのため、iPhone/iPadの再起動を試していない場合は、一度デバイスを再起動して問題が解決しないか確認してください。iPhone/iPadを再起動する手順は以下の通りです。
- iPhoneX以降: サイドボタンと音量調整ボタンを同時に長押しして、電源オフスライダーをドラッグします。
- iPhone8以前: サイドボタンを長押しして、電源オフスライダーをドラッグします。
- iPad(ホームボタン非搭載): サイドボタンと音量調整ボタンを同時に長押しして、電源オフスライダーをドラッグします。
- iPad(ホームボタン搭載): トップボタンを長押しして、電源オフスライダーをドラッグします。
デバイスを再起動できたら、再起動後に画面収録が正常に機能することを確認してください。問題が解決しない場合は、次の対処方法に進んでください。
対処3: システムアップデートを実行する
iOSのバージョンが古いことが原因で、コントロールセンターの設定に画面収録の機能がなかったり、画面収録が正常に開始できないケースが考えられます。
そのため、iOSのシステムアップデートのチェックを行い、新しいバージョンが提供されている場合はアップデートを実行してください。システムアップデートを行うには以下の手順で操作してください。
- 「設定」アプリを起動します。
- 「一般」をタップします。
- 「ソフトウェア・アップデート」をタップします。
- 新しいアップデート情報が表示されたら、「ダウンロードしてインストール」をタップします。
- パスコードの入力画面が表示された場合は、iPhone/iPadのパスコードを入力します。
- 「今すぐインストール」をタップします。
iOSを最新バージョンにアップデートできたら、 画面収録が正常に機能するようになったか確認してください。最新バージョンでも画面録画が利用できない場合は、次の対処に進んでください。
対処4: 画面収録の機能制限を解除する
録画開始ボタンがグレーアウトして画面収録を開始できない場合は、スクリーンタイムによる機能制限が原因として考えられます。
そのため、スクリーンタイムの設定を確認して、画面収録の機能制限が有効になっている場合は解除してください。画面収録の機能制限を解除するには、以下の手順で操作します。
- 「設定」を開きます。
- 「スクリーンタイム」をタップします。
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップします。
- 「スクリーンタイムをオンにする」が表示される場合は、スクリーンタイムが無効になっているため別の対処を試してください。
- 「コンテンツとプライバシーの制限」のスイッチをタップして「オフ」に変更します。
- 画面収録の機能のみの制限を解除したい場合は、「コンテンツ制限」をタップして「画面収録」を「許可」に変更してください。
スクリーンタイムの設定で画面収録の機能制限を解除できたら、コントロールセンターから正常に録画ができるようになったか確認してください。
対処5: アプリ側で録画が禁止されていないか確認する
アプリ側で画面録画を禁止している場合は、画面収録の機能を使用することができません。そのため、画面録画をしようとしているアプリが録画をしていないか確認してください。
例えばNetflixやAmazonプライムビデオ等の動画配信アプリは、コンテンツにDRMがかかっているため録画をすることはできません。また、音楽アプリも同様に録画することはできません。
これらのアプリで画面収録を開始しても、録画が開始されなかったり、アプリが一時的停止したり、収録終了時にエラーが発生します。
対処6: 低電力モードをオフにする
録画を開始することはできるが途中でエラーが発生したり、保存に失敗する場合は、低電力モードがオンになっていることが原因として考えられます。
低電力モードはバッテリーの消費電力を抑えることができますが、画面収録などのバックグラウンド処理に問題が起きることが多いです。
そのため、低電力モードをオフにした状態で録画を開始してください。低電力モードをオフにするには、以下の手順で操作します。
- 「設定」を開きます。
- 「バッテリー」をタップします。
- 「低電力モード」のスイッチが「オン」になっている場合は、タップして「オフ」に切り替えます。
低電力モードをオフにできたら、画面収録が正常に機能するようになったか確認してください。
低電力モードは、バッテリー残量が少なくなると自動的にオンになるため、画面収録を行う場合はバッテリー残量が十分ある状態で行ってください。
対処7: ストレージの空き容量を確保する
iPhone/iPadのストレージの空き容量が少ないと、録画が途中で終了したり、保存に失敗することがあります。
そのため、ストレージに十分な空き容量があるか確認してください。ストレージの空き容量は、以下の手順で確認することができます。
- 「設定」を開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「iPhoneストレージ(iPadストレージ)」をタップします。
- 画面上部に「使用済みのサイズ」と「カテゴリーごとの使用グラフ」が表示されます。
ストレージの空き容量が少なくなっている場合は、不要なデータやアプリの削除を行って空き容量を増やしてください。ストレージの空き容量を確保できたら、画面収録を再度試してください。
対処8: ミラーリングをオフにする
iOSのミラーリング機能(AirPlay)を使用している場合は、画面録画機能を同時に使用することはできません。
そのため、テレビ等にiPhone/iPadの画面をミラーリングしている場合は、ミラーリングをオフにしてから画面録画を行ってください。
ミラーリングをオフにするには、コントロールセンターにある「画面ミラーリングのアイコン」をタップして「オフ」に切り替えます。
対処8: iPhone/iPadの設定をリセットする
ここまでの対処方法を試しても画面収録ができない場合は、iPhone/iPadの設定を一度リセットすることで問題が解決する可能性があります。
ただし、iPhone/iPadの設定をリセットすると、設定が初期状態に戻ります。Wi-Fi等のネットワーク設定も削除されるため、リセット後に再設定が必要になる点に注意してください。
iPhone/iPadの設定をリセットを試すには、以下の手順で操作してください。
- 「設定」アプリを起動します。
- 「一般」をタップします。
- 「リセット」をタップします。
- 「すべての設定をリセット」をタップします。
- iPhone/iPadのパスコードを入力します。
- 確認ポップアップが表示されたら、「すべての設定をリセット」をタップします。
- iPhone/iPadが再起動するまで待ちます。
iPhone/iPadの設定をリセットできたら、『対処1: コントロールセンターに画面録画を追加する』の設定を確認してから、画面収録ができるようになったか確認してください。
対処9: 消音モード/マイク設定を確認する(音が出ない場合)
画面収録によって録画をした動画を再生すると音声が出ない場合は、消音モードになっているか、画面収録のマイクが無効になっていることが考えられます。
消音モード中は画面収録で音声を録音できため、消音モードのスイッチを切り替えて無効になっていることを確認してください。
消音モードになっていない場合は、画面収録のマイク機能が無効になっていることが考えられます。そのため、以下の手順で画面収録のマイク機能を有効にしてください。
- コントロールセンターを開いて、「画面収録(二重丸のアイコン)」を長押し、または3D Touchします。
- 「マイクのアイコン」をタップして、「マイクオン」に切り替えます。
画面収録のマイクを有効にできたら、再度録画を行って動画を再生し、音声が正常に録音されるようになったか確認してください。