WindowsやMacのパソコンでGoogle Chromeを使用していると、マウスのホイールで画面がスクロールできないトラブルが発生することがあります。
本記事では、Chromeの画面だけスクロールできないトラブルの原因や対処法を紹介します。Chrome側かマウス側に問題があるか問題を切り分けて対処法を試して下さい。
この記事の内容
原因を切り分ける(マウス/Chrome)
まず、マウス、Chromeどちらに原因があってスクロールができないのか問題を切り分けます。
Chrome以外のブラウザ(WindowsならMicrosoft Edge、MacならSafariなど)を起動してスクロールができるかどうか、テキストエディタ(Windowsならメモ帳、Macならテキストエディット)ではどうか等を試してみてください。
- Chromeだけスクロールが効かない・・・Chromeに原因がある
- Chrome以外のアプリでもスクロールができない・・・マウスに原因がある
上記のように原因を切り分けて、『マウスに原因がある時の対処法』と『Chromeに原因がある時の対処法』の各対処を行って下さい。
「マウス」に原因がある時の対処法
マウスに原因がありそうな場合、まず次の基本的な対処方法を試してみてください。
- マウスを再接続する
- パソコンを再起動する
- (可能であれば)別のマウスを接続してみる
- マウスが無線であればバッテリーを充電する
- マウスが有線であれば断線などを起こしていないか確認する
- USB接続のマウスであれば別のUSBポートに接続する
- マウスのホイール部を清掃する
マウスの接続やバッテリーを確認しても問題がない場合は、マウスの設定を確認します。
マウスの設定を確認する
Windows10の場合
Windows10では、次の操作でマウスの設定を確認します。
- スタートボタンをクリックします。スタートメニューが表示されたら歯車アイコンをクリックします。
- 設定ウィンドウが開きます。「デバイス」をクリックします。
- 左のサイドメニューにある「マウス」をクリックします。
- 「マウスホイールでスクロールする量」を「複数行ずつ」に設定します。
- 「一度にスクロールする行数」のバーを操作し、「3」(好みに応じて調整してください)に変更します。
- 「ポイントした時に非アクティブウィンドウをスクロールする」をオンにします。
Windows10のマウスホイール関連のトラブルについては、次の記事でも詳しく紹介しています。
上記の設定変更で解決しない場合は、併せて参考にして下さい。
Macの場合
Macの場合は、次の手順でマウススクロールの設定を確認しましょう。
- アップルメニュー(左上のリンゴアイコン)から「システム環境設定」をクリックします。
- 「システム環境設定ウィンドウ」が表示されます。「マウス」をクリックします。
- 「スクロールの方向」のチェックを変更するとスクロール方向が逆になります。もしスクロールができないのではなく方向に問題がある場合は、このチェックのオンオフを入れ替えてください。デフォルトではオンになっています。
- スクロールの速さのスライダーを調整します。極端に遅い、または速く設定されている場合は中央に寄せてください。
マウスではなくトラックパッドを使用している場合は、手順2で「トラックパッド」をクリックしてください。その後、「スクロールとズーム」のタブを開き、「スクロールの方向」など各種設定を確認します。
「Chrome」に原因がある時の対処法
対処1: Google Chromeを再起動する
Google Chromeを再起動してみてください。Chromeの再起動で解決しない場合はパソコンを再起動してみてください。
開いているウェブサイトが原因の時や、パソコンの動作が遅い・重い処理をしているなどの理由でChromeの動作に問題がある時にはこの方法で解決できることが多いです。
対処2: Google Chromeをアップデートする
Google Chrome側の不具合・バグの可能性があります。Google Chromeのバージョンを最新版に更新し、問題が解決されないか試します。
- Google Chromeを起動します。
- 右上にある「…」ボタンをクリックします。メニューが表示されたら「設定」をクリックします。
- 「設定」タブが表示されます。続いて、左上にあるメニューアイコン(3本線のアイコン)をクリックします。
- 左にサイドメニューが表示されます。「Chromeについて」をクリックします。
- 自動で更新が開始されます。しばらく待ち、「再起動」ボタンが表示されたらクリックしてChromeを再起動し、更新を完了させます。
- 「最新版です」と表示された場合、更新操作は不要です。
エラーにより更新ができない場合は、次のリンク先の公式ヘルプを参考にGoogle Chromeの再インストールやウィルスソフトの停止などを試してみてください。
対処3: 拡張機能を無効にする
Chromeに拡張機能をインストールしている場合は拡張機能が原因になっていることが考えられます。
特にマウスジェスチャーを追加する、次の拡張機能を追加している場合にはこれらが原因になっているケースがあります。
- CrxMouse Chrome Gestures
- Smooth Gensrues
- miniGestures
上記のマウスジェスチャーなど、疑わしい拡張機能があれば該当機能を無効にしてみてください。
一見無関係に思える拡張機能が原因になることもあるので、原因の見当がつかない場合はインストールしている拡張機能を1つずつ無効化してみてください。
Chromeの拡張機能を無効にする手順
Google Chromeで拡張機能を無効化するには次の手順で操作します。
- Chromeを起動します。
- ウィンドウ右上の「…」をクリックし、メニューから「その他のツール」→「拡張機能」を選びます。
- 無効化したい拡張機能の青いスイッチをクリックするとオフになり、拡張機能が無効化されます。一旦すべての拡張機能をオフにします。
- この状態でホイール機能が使えるようになったか確認します。
もし症状が改善した場合は、1つずつ拡張機能をオンに切り替えて問題の原因になっている拡張機能を特定してください。
原因となる拡張機能が見つかったらその機能はオフのままにしておくか、または「削除」をクリックして機能を削除します。
マウスジェスチャー機能のみ無効にする
マウスジェスチャーを追加する拡張機能が原因の場合、機能の一部を無効にすることで拡張機能本体を無効化せずに問題を解決できることがあります。
- 先程と同様、Chromeウィンドウの設定メニューから「その他のツール」→「拡張機能」を選んで拡張機能の設定画面を表示します。
- 問題の原因となっている拡張機能を探し、「詳細」をクリックします。
- 拡張機能に関する情報が表示されます。下へスクロールし、「拡張機能のオプション」をクリックします(拡張機能によってはこの項目がない場合もあります)。
- 「ホイールジェスチャーを有効にする」など、マウスホイールに関する設定項目があればチェックを外して無効にします。
- ホイールを使用するジェスチャーがある場合も削除するか別のジェスチャーに変更します
対処4: Chromeを再インストールする
Google Chromeは再起動をする時に自動で最新のバージョンに更新されますが、エラーなどにより自動更新ができないケースもあります。
拡張機能をオフにしても直らない場合は、Google Chromeの再インストールを試してみてください。ただし、再インストールを行うとブックマークや拡張機能がすべて消えてしまいます。
各種設定をGoogleアカウントと紐づけておくか、エクスポート機能を使ってパソコンにバックアップをとってから再インストールを行ってください。
解決しないときは
Google Chromeにこだわる理由がなければ他のブラウザへの移行を検討してください。
Google Chromeを使い続けたい場合は、Google Chromeの試験運用版であるGoogle Chrome Canaryを使うことで解決できるかもしれません。
また、今後のGoogle Chromeのアップデートで問題が解消される可能性もあります。