Macに保存している音楽や動画をAndroidスマホでも楽しみたい!そう思った時、意外と困ってしまうのがファイルを転送する方法です。残念ながらMacではスマホをUSBケーブルで接続するだけではファイルを送ることができないのです。といっても別のデバイスにファイルを送る方法はいくつかあるので心配は無用です。
本記事では、MacからAndroidに音楽・動画ファイルを転送する方法について、USBケーブルを使う方法とBluetoothによる無線通信を使う方法、2種類の手順を紹介します。
どちらも比較的手軽で、またインターネットにつながらない場所でも使える方法です。
この記事の内容
方法1: 「Android File Transfer」を使った転送方法
1つ目はUSBケーブルを使って転送する方法です。冒頭で述べた通りMacではUSBケーブルを繋ぐだけではファイル転送をすることはできないのですが、Android File TransferというアプリをインストールすればMacでもUSBケーブルを使ってAndroidスマホとファイルをやり取りできるようになります。
1.Macに「Android File Transfer」をインストールする
- 既にMacにスマホを接続している場合は一旦取り外します。
- Android File Transferのダウンロードとインストールをします。Macを操作して、『Android File Transferの公式配布ページ』へアクセスしてください。
- ページ中央にある「Download Now」ボタンをクリックします。するとアプリのダウンロードが始まるので、完了までしばらく待ちます。
- ダウンロードが完了するとダウンロードフォルダにAndroidFileTransfer.dmgというファイルが保存されます。ファインダーを開き、ファイルを確認したら、このAndroidFileTransfer.dmgを「アプリケーション」フォルダにドラッグアンドドロップします。
これでアプリのインストールは完了です。設定の変更などは特に必要ありません。
2.スマホを接続して転送する
Android File TransferがインストールできたらAndroidをMacと接続して、音楽や動画ファイルを転送します。
- USBケーブルを使ってMacにスマホを接続します。
- 接続すると、スマホの機種や設定によってはスマホの画面上に「USBでファイル転送しますか?」「USBによるアクセスを許可しますか?」というポップアップが表示される場合があります。
- メッセージが表示された場合は、ファイルのやり取りを許可するため、「はい」または「許可」をタップしてください。
- スマホが接続されると自動でAndroid File Transferが起動し、Macの画面にスマホのストレージが表示されます。
- あとはMac内のファイルを操作をする時のように、Macに保存されているファイルの中から転送したい音楽や動画のファイルを選んでAndroid File Transferの画面上にドラッグアンドドロップすると転送できます。
- 反対にスマホの中にあるファイルをMacに移動させることもできます。
転送ができない時の対処法
もし上の手順通りに操作してもうまく転送できない場合は、次の4つの項目を確認してみてください。
スマホがMTPモードで接続できているか確認する
- スマホの通知欄にある「USB接続」をタップするか、「設定」の中にある「USB接続」の項目を開きます。
- するとUSBの接続モードを選択する画面が表示されます。一覧の中から「MTP」または「ファイル転送」を選んでください。
MacとAndroidのシステムが最新か確認する
MacとAndroidのシステムを最新のものにアップデートしてみてください。システムを最新版にアップデートする手順は次のページを参考にして下さい。
USBケーブルに異常がないか確認する
USBケーブルに異常がないか確認してください。可能であれば別のUSBケーブルを使って接続してみてください。
また、使用できるUSBポートが複数あれば他のポートに接続してみてください。
Android File Transferを再インストール
Android File Transferを再インストールしてみてください。
アプリを再インストールするにはアプリケーションフォルダにあるAndroidFileTransfer.dmgファイルを削除した後、もう1度「MacにAndroid File Transferをインストールする」の方法でアプリをインストールします。
詳しい再インストールの手順は次のリンク先ページの情報を参考にしてください。
方法2: Bluetooth経由で転送する方法
2つ目の方法はBluetoothを使う方法です。AndroidスマホがBluetoothに対応しているのであれば、無線で接続できるので毎回の接続が楽な上、専用のアプリをインストールする必要もないのでこちらの方法がおすすめです。
1.MacのBluetooth設定をする
- Macを操作します。画面左上のリンゴアイコンをクリックし、「システム環境設定」を選びます。
- 「共有」をクリックします。
- 「共有」設定画面が表示されたら、左のリストにある「Bluetooth共有」の項目にチェックを入れます。
- ここまで設定したら、左上の戻るボタン(「<」アイコン)をクリックして1つ前の画面に戻ります。
- 続いて「Bluetooth」をクリックします。
- Bluetoothの設定画面が表示されます。画面左に表示されたBluetoothアイコンの下を見て、もし「Bluetooth: オフ」と表示されていた場合は「Bluetoothをオンにする」ボタンをクリックしてBluetoothを有効にします。
- 既に「Bluetooth: オン」になっている場合は設定の変更は必要ありません。
- 画面右下にある「メニューバーにBluetoothを表示」にチェックを入れます。
2.Macとスマホをペアリングする
ここまで設定したらMacとスマホをBluetoothで接続します。
- スマホを操作します。ホーム画面またはアプリ一覧から「設定」を開き、「Bluetooth」の項目をタップします。
- 機種によっては画面の配置が異なる場合があるので、「Bluetooth」の項目が見つからない場合は「ネットワーク」「接続」などの中も調べてみてください。
- Bluetooth機能がオフになっている場合はスイッチをタップしてオンに切り替えます。
- 正しく設定されていれば「使用可能なデバイス」欄にMacのデバイス名が表示されます。このMacのデバイス名をタップします。
- 「このMacをペアに設定しますか?」という確認画面が表示されたら、「ペア設定する」をタップします。
- 続いてMacの操作に移ります。Macの画面でもペアリングの確認画面が表示されるので、表示された数字がスマホの画面のものと同じであることを確認して「接続」をクリックします。
- Macの「デバイス」リスト、スマホの「ペアリングされたデバイス」それぞれにお互いのデバイス名が表示されたらペアリング設定は完了です。
この設定は初めて接続する時のみ必要になるもので、2回目以降はお互いのデバイス同士が近くにある時は自動で接続できるようになります。
Androidのペアリングがうまくできない場合は、『Android - Bluetoothのペアリング接続ができない時の解消法』を参考にして下さい。
3.ファイルを転送する
これで設定は完了です。ここからは実際にMacからスマホへファイルを転送する操作を行います。
- Macを操作します。上部のメニューバーにあるBluetoothアイコンをクリックします。メニューが表示されたら、ファイルの送り先にするスマホのデバイス名をポイントします。するとデバイス名の横にメニューが展開されるので、「ファィルをデバイスに送信」をクリックします。
- 「アクセスを要求しています」というようなメッセージが表示された場合は「OK」をクリックします。
- ファイル選択画面が表示されます。スマホに送りたい音楽や動画などのファイルをクリックで選び、右下の「送信」ボタンをクリックします。
- スマホの操作に移ります。ファイルを受信してもよいか確認画面が表示されているはずなので、「はい」をタップします。
転送したファイルは「フォト」アプリや「Play Music」アプリなど、通常のメディア再生プレイヤーアプリで視聴することができます。
なお、スマホからMacにファイルを転送することも可能です。その場合はスマホのアプリで送りたいファイルを選択してから「共有」を選び、「Bluetooth」→「転送先のMac」と操作してください。
転送できない場合
Bluetoothを使って転送できない時は次の項目を確認してみてください。
- Macとスマホの距離を十分に近づけてください。
- Bluetoothで大容量のファイルや多数のファイルを送ろうとするとうまくいかないことがあります。もし転送途中でエラーが発生したり止まってしまったりする場合はUSBを使う方法など、別の方法で転送してみてください。
- Bluetoothのペアリングを一旦解除し、再ペアリングすることで問題が解決できるケースもあります。ペアリングを解除するにはMacのシステム環境設定から「Bluetooth」の画面を開き、デバイスリストにあるスマホのデバイスを「削除」してください。