Androidのスマートフォンやタブレットの充電に関するトラブルは多いですが、その中でも特に厄介なのが「充電できているはずなのに、いつまで経っても充電がたまらない」という症状です。原因の箇所が特定しにくく、問題を解消したくてもどのような対処をすれば良いのか悩んでいる方も多いと思います。
バッテリー本体が劣化している場合などには最終的にメーカー側での修理が必要になることもありますが、原因によってはもっと簡単な方法で解決できることもあります。
今回は、Androidのスマホ・タブレットで充電マークがついているのに電池が充電されない時の対処法について紹介します。
この記事の内容
対処1: ケーブルと電源アダプタの状態を確認する
まずケーブルが断線等を起こしていないか、電源アダプタが故障していないかを確認します。
新品であっても初期不良の可能性も考えられるため、もし手元にあれば別のケーブルやアダプタで充電するか、他のスマホ・タブレットに同じケーブルを接続してみて、問題の原因がケーブルまたは電源アダプタにあるかどうか調べてみてください。
端末とケーブル・アダプタに相性がある場合もあります。お使いのAndroid端末で推奨されているケーブル・アダプタがあれば指定のものを使うようにし、特にない場合でもなるべく信頼性の高いメーカーの製品を使用してください。
対処2: パソコン等から充電する場合は接続モードを確認する
パソコンに接続する場合は必ず接続モードを確認してください。
接続モードを選択するには次の手順で操作します。
- USBケーブルでパソコンとAndroidを接続します。
- スマホの画面中央にメッセージが表示されるので、「充電モード」を選択します。
もしケーブルを接続してもそのようなメッセージが表示されない場合は、次のように通知バーから接続モードを変更します。
- スマホの画面を上から下にスワイプして通知バーを表示します。
- 通知の中から「USBを使用」「この端末をUSBで充電」「USBをファイル転送に使用」など、USB接続に関する項目を探します(表示内容はAndroidの機種により異なります)。
- 接続モード選択画面が表示されたら「充電モード」を選択します。
通知バーにそのような項目がない場合は「設定」を開き、「ストレージ」「ネットワークの設定」「開発者オプション」等の設定一覧から変更できないか調べてみてください。
充電モードで接続しても問題が解決しない場合は次の点もご確認ください。
- パソコンのUSBポートに問題がある可能性も考えられます。USBポートが複数ある場合は別のUSBポートへの接続を試してみてください。またマウス・キーボード以外のUSBデバイスがパソコンに接続されている場合は一時的に取り外してみてください。
- USBのタイプにもよりますが、パソコンからの充電は充電速度が遅くなりやすい傾向があります。可能であればACアダプタをご使用ください。
対処3: アプリを閉じる
Androidのバックグラウンドで動作しているアプリがバッテリーを消耗している可能性があります。
画面右下のマルチタスクボタン(四角いアイコンで表示されていることが多いです)をタップして、バックグラウンドで動作しているすべてのアプリを終了させてから充電を行ってみてください。
その他、次の方法が有効な場合がありますのでこちらもお試しください。
- Androidの電源を完全にオフにした状態で充電する。
- Androidを再起動してから充電する。
- Androidをセーフモードで起動して充電する。
- 充電中はテザリング・アクセスポイント・Wi-Fiの機能をオフにする。
対処4: バッテリーキャリブレーションを行う
充電しているのにいつまで経っても充電が増えない場合、原因の1つとしてバッテリーの残量表示がおかしくなっている可能性が考えられます。このような時にはバッテリーキャリブレーションを試してみてください。
バッテリーキャリブレーションは、Androidのバッテリーを一旦完全に使い切り、その後100%になるまで再充電することでバッテリーの認識や表示を修正する手法です。具体的には次の手順で操作を行います。
- Androidから充電ケーブルを外し、そのままバッテリーがなくなり電源が切れるまで待ちます。
- 電源が切れた後しばらく置いてからスマホの電源を入れます。電源が入ったら再び電源が自然に切れるまで待ちます。この操作を何度か繰り返してAndroidのバッテリーを完全に空にします。
- Androidを充電ケーブルに繋いで充電を行います。充電ランプが切れるかAndroidのバッテリー残量表示が100%になるまで待ちます。
- 充電ケーブルを外してAndroidの電源を入れます。この時、もしバッテリー残量が100%でなければ充電ケーブルを繋ぎ直して100%になるまで充電します。
- 充電ケーブルを外してAndroidを再起動します。この時バッテリー残量が100%でなければ再度充電して100%にします。
- さらにもう1度バッテリーを空にし、1~5の操作をもう1度繰り返します。
対処5: システムアップデート・システムのリセットを行う
もし古いシステムのまま使用を続けている場合はシステムアップデートを行ってください。Androidのシステムアップデートの手順については次のリンク先をご確認ください。
その他、システムの初期化が有効なケースがあります。バッテリー本体ではなくシステムに異常があると思われる場合はこちらもお試しください。
対処6: バッテリーを交換する
上記の方法を試しても改善しない場合、デバイスのバッテリーが劣化していることが考えられます。この場合はバッテリー交換による対応が必要になります。
Androidのバッテリーが劣化しているかどうかは、次のページの方法で確認することができます。
バッテリーパックが簡単に取り外せる機種であれば新しいパックを購入して交換してください。電池パックは携帯ショップや家電量販店などで取り扱いがありますが、種類によっては取り寄せが必要になる場合があります。
ただし比較的新しいAndroidの機種ではバッテリーパックの取り外しは不可のものが多いです。そのような場合には契約先キャリアのサポートを利用するか、メーカーに修理依頼を行うことになります。
具体的な依頼手順・費用・修理期間は契約先キャリアやスマホの機種により異なりますので、キャリアの契約プランやサポート情報、スマホの製品マニュアルやメーカーサイトをご参照ください。