タッチバーを搭載したMacbook AirやMacbook Proで、タッチバーが突然表示されなくなったり、タッチバーの表示がおかしくなるケースがあります。また、タッチバー上の変換候補が表示されないケースもあります。
タッチバーが正常に動作しなくなってしまう原因は様々ですが、物理故障でなければ簡単に対処できることがほとんどです。
本記事では、Macbookのタッチバーが正常に表示されない時の対処方法について詳しく紹介します。
この記事の内容
対処1: フリーズしているアプリケーションを終了する
起動しているアプリケーションが応答なしでフリーズしていることが原因でタッチパーが正常に機能しないケースが考えられます。
また、一部のアプリケーションでのみタッチバーが表示されない場合も、アプリケーションに問題が起きていることが考えられます。
そのため、まず起動中のアプリケーションがフリーズしていないか確認して、ある場合は終了してください。Macでフリーズしているアプリケーションを終了するには、次の手順で操作します。
- 左上の「Appleマーク」→「強制終了」の順にクリックします。
- 「(応答なし)が表示されているアプリケーション名」を選択して「強制終了」をクリックします。
- 一部のアプリケーションタッチバーが動作しない場合は、そのアプリケーションを選択して強制終了してください。
- フリーズしていたアプリケーションが終了します。
フリーズしたアプリケーションを強制終了できたら、タッチバーが正常に表示されないか確認してください。
強制終了後も特定のアプリケーションを起動するとタッチバーが表示されなくなる場合は、アプリケーションに不具合があることが考えられます。対象のアプリケーションのアップデート・再インストールを試してください。
対処2: タッチバーを手動で再起動する
タッチバーの機能を提供しているTouchBarServer、ControlStripのプロセスに一時的な問題が起きていることが原因で、タッチバーが表示されないケースがあります。
上記のタッチバーが表示されないトラブルは、タッチバーを再起動するだけで解決できることが多いです。タッチバーの機能を再起動するには、次の2つの方法があります。
方法1: ターミナルを使ってタッチバーを再起動する
次の手順でターミナルを使ってタッチバーの起動を再起動することができます。
- Finderを起動して、「アプリケーション」→「ユーティリティ」フォルダを開いて「ターミナル」をダブルクリックします。
- ターミナルに次のコマンドを入力して、エンターキーを押します。
- macOS Catalinaの場合: sudo pkill TouchBarServer; sudo killall ControlStrip
- macOS Mojaveの場合: sudo pkill TouchBarServer
- macOS HighSierraの場合: pkill "Touch Bar agent"
コマンド実行後、パスワードを求められた場合は画面にログインパスワードを入力します。入力したパスワードは画面に表示されないため、1文字ずつ確実に入力してエンターキーを押してください。
コマンドが実行できたらターミナルを閉じて、タッチバーの問題が解決したか確認します。
方法2: アクティビティモニタから再起動する
アクティビティモニタからタッチバーの起動を再起動することもできます。
- Finderを起動して、「アプリケーション」→「ユーティリティ」フォルダを開いて「アクティビティモニタ」をダブルクリックします。
- アクティビティモニタの右上の「検索ボックス」に「touch」と入力します。
- 「Touch Bar Server」もしくは「Touch Bar agent」を選択して、左上の「×マーク」をクリックします。
- 確認画面が出るので「終了」をクリックします。
タッチバーのプロセスが終了すると、自動で再起動します。タッチバーが正常に表示されるようになったか確認してください。
対処3: 外部デバイスを取り外してMacを再起動する
macOSで一時的なシステムエラーが起きており、タッチバーが表示されないケースが考えられます。
そのため、システムを一度再起動することで、タッチバーが正常に表示される可能性があります。
システムを再起動をする際は、Macに接続している不要な外部デバイスをすべて取り外してから行うことをおすすめします。
対処4: セーフモードで起動する
通常の再起動でタッチバーの表示が改善しない場合は、セーフモードで起動を試してください。
一度セーフモードで起動することでタッチバーの問題が自動で修復できる可能性があります。
Macをセーフモードで起動するには、次の手順で操作します。
- Macを再起動、もしくはシステムを終了してから再度電源を入れます。
- システムが完全に終了した直後に「Shift」キーを押し続けます。
- ログイン画面が表示されたら、「Shift」キーを離します。
- ログイン画面の右上に「セーフブート」の文字が表示されたら完了です。
- 「セーフブート」の文字が表示されない場合は、Macに一度ログインしてみてください。
セーフモードで起動できたら、タッチバーの表示を確認してください。セーフモードで問題が解消された場合は、Macを再起動してセーフモードを解除してください。
通常起動に戻すとタッチバーの問題が再発してしまう場合は、次の対処方法に進んでください。
対処5: NVRAMリセット・SMCリセットを行う
Macの一時的なシステムの設定情報が保持するNVRAM、SMCに問題が起きていることが原因で、タッチバーの表示がおかしくなるケースが考えられます。
そのため、NVRAMリセットとSMCリセットを試してみてください。具体的な手順は、次の通りです。
- NVRAMリセット:
- システムを終了して電源を入れます。
- 「option + command + P + R」キーを起動音が2回鳴るまで同時押しします。
- SMCリセット:
- システムを終了します。
- 「control + option + shift」キーを7秒間押し続けてから、キーを押した状態で「電源ボタン」を同時に7秒間長押しします。
- 「電源ボタン」を押します。
NVRAMリセット、SMCリセットの手順は、Macのモデルによって異なる場合があるため、Appleの公式ページも参考にしてください。
NVRAMリセット、SMCリセットを実行してMacが起動したら、タッチバーの表示を確認してください。
対処6: macOSを最新版にする
macOSのバージョンが古かったり、使用中のバージョンに不具合があることが原因で、タッチバーが正常に表示されないケースが考えられます。
そのため、macOSが最新のバージョンになっているか確認して、古い場合はアップデートを行なってください。
対処7: First Aidを実行する
Macのハードディスクのディスクエラーが原因でシステムが不安定になり、タッチバーの表示に影響するケースがあります。
そのため、ディスクユーティリティのFirst Aidを使い、エラーのチェックと自動修復を試してみてください。操作は次の手順で行います。
- Finderを起動し、「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ディスクユーティリティ」をダブルクリックします。
- ディスクユーティリティが起動したら、左サイドバーのリストから「macOSのインストールされているハードディスク」をクリックで選択します。
- ハードディスクは、「Machintosh HD」と表記されることが多いです。
- 上部にある「First Aid」ボタンをクリックします。
- 確認メッセージが表示されるので「実行」をクリックします。
- 「コンピュータは応答を停止します」といった警告メッセージが出ることがありますが、そのまま「実行」を選択してください。
- 手続きが完了したら「完了」をクリックしてFirst Aidを終了します。
エラーが検出された場合、軽度な障害であればその場で自動修復されますが、状況によっては自動修復で解決できないことがあります。
自動修復できない時は結果画面に表示される指示に従って対処するか、Appleサポートに相談してください。
対処8: 変換候補が有効になっていることを確認する
タッチバー自体は表示されても変換候補のみが表示されない場合は、タッチバーの変換機能が無効になっていることが考えられます。
そのため、次の手順で変換機能が有効になっていることを確認してください。
- Appleメニュー(ウィンドウ左上のリンゴアイコン)を開き、「システム環境設定」を選択します。
- 「キーボード」を選択します。
- 「ユーザ辞書」タブを開きます。
- 「Touch Barに入力候補を表示」を確認し、チェックが入っていなければチェックを入れます。
以上で、タッチバーの変換機能を有効にすることができます。変換候補がタッチバーに正しく表示されるか確認してください。
解決しない場合は
上記の方法をすべて試しても改善しない場合は、Macのハードウェアの故障が疑われます。
『MacのAppleサポート』や修理業者にタッチバーの問題を相談して修理を依頼すること検討してください。
保証期間中の初期不良であれば、Appleに連絡することで無償で交換できる可能性があります。