Windows10のパソコンで特定のアプリやゲームを起動しようとすると、「お使いのPCにあるアプリは、Windowsの次の機能が必要です: DirectPlay」のメッセージが表示され、アプリが起動できないケースがあります。
エラーの指示通りに「この機能をインストールする」をクリックして問題を解決できることもありますが、状況によってはDirectPlayのインストールに失敗したり、インストールしたはずなのに同様のエラーが出てしまうケースがあります。
本記事では、Windows10でDirectplayをインストールして有効にする方法について解説します。
この記事の内容
Directplayとは
Directplayは、DirectXの古いバージョンに含まれていた通信モジュールです。主に2008年以前の古いオンラインゲームや、対戦機能のあるゲームソフトに使われています。
開発はMicrosoftのため、Directplayというプログラム自体は危険なものではありません。
しかしDirectplayは古いプログラムのため既に開発が終了しています。また、何度かプログラムの脆弱性が発見されたため、セキュリティ上の理由からWindows10では標準で無効化されています。
そのため、Windows10でDirectplayを使用しているゲームやアプリを起動したい場合は、ユーザーが手動でDirectplayをインストールする必要があります。
Directplayの機能を有効にする/インストール方法
Windows10でDirectplayの機能を有効にするには、コントロールパネルからDirectplayの機能を有効化することで、インストールすることができます。
Directplayをインストールする具体的な手順は次の通りです。
方法1: 「ファイル名を指定して実行」から有効にする
Directplayの機能を有効にする方法として、次の手順が最短でインストールできます。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「optionalfeatures」と入力して「OK」をクリックします。
- Windowsの機能リストが表示されます。「レガシ コンポーネント」の項目をダブルクリックしてツリーを展開します。
- 展開されたツリーの「DirectPlay」の項目のチェックボックスにチェックを入れて「OK」をクリックします。
- DirectPlayのインストールが開始します。インストールが完了するまで待ちます。
- 「必要な変更が完了しました」の画面が出たらインストールが完了です。「今すぐ再起動」をクリックします。
方法2: 「コントロールパネル」から追加する
コントロールパネル経由でDirectplayを有効化する手順は次の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインで関連設定の「プログラムと機能」をクリックします。
- プログラムと機能のコントロールパネルが開きます。左ペインで「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックします。
- 上記は「Windowsマーク」→「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」→「プログラム」の順にクリックすることでも開くことができます。
- 「レガシ コンポーネント」のツリーを展開して「DirectPlay」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
- DirectPlayのインストールが開始します。「必要な変更が完了しました」の画面が出たら「今すぐ再起動」をクリックします。
以上でDirectPlayの機能を有効にすることができます。インストールが完了したらパソコンを再起動して、ゲーム・アプリが起動できるようになったか確認してください。
有効にならない/インストールできない時の対処
DirectPlayの機能を有効にしようとしても、インストールが完了しないケースがあります。
また、DirectPlayをインストールしたはずなのに、アプリの起動時にDirectPlayのエラーが再度出るケースもあります。
上記の問題が起きる場合は、次の対処法を1つずつ試してみてください。
対処1: セキュリティソフトを無効化する
DirectPlayがインストールできない場合は、セキュリティソフトによって機能のインストールがブロックされているケースが考えられます。
特にDirectPlayのインストール後にPCを再起動すると機能が無効になっている場合は、セキュリティソフトが原因として疑われます。
そのため、セキュリティソフトを一時的に無効化してから、再度『Directplayの機能を有効にする方法』の手順でインストールを試してみてください。
セキュリティソフトを停止する方法については、ソフトによって異なるためメーカーのマニュアルやヘルプページを参考にしてください。
対処2: DirectXエンドユーザーランタイムをインストールする
DirectXエンドユーザーランタイムをインストールすることで、Directplayの機能を正常に有効化できる可能性があります。
そのため、次の手順でDirectXエンドユーザーランタイムのインストールを試してみてください。
- 『DirectXエンドユーザーランタイムWebインストーラ』のダウンロードページにアクセスします。
- 「ダウンロード」をクリックしてランタイムをダウンロードします。
- ダウンロードした「dxwebsetup.exe」をダブルクリックして起動します。
- 案内に従って「次へ」をクリックしてインストールを完了します。
- 途中のBingバーが不要な場合は、チェックを外してください。
インストールが完了したら再度『Directplayの機能を有効にする方法』の手順でインストールを試してみてください。
対処3: 互換モードでアプリを起動する
DirectPlayをインストールしても「Windowsの次の機能が必要です: DirectPlay」のエラーが出てゲーム・アプリが起動できないケースがあります。
上記の問題は、互換モードを有効にしてアプリを起動すると解決する可能性があります。次の手順で起動できないアプリを互換モードで起動するように設定してください。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、「エクスプローラ」を選択します。
- エクスプローラウィンドウが開いたら、目的のゲームまたはアプリをインストールしたフォルダを開きます。
- 「アプリの実行ファイル(.exeファイル)」を右クリックして、「プロパティ」を選択します。
- 「互換性」タブを開きます。
- 「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェックを入れます。
- 「互換モードでこのプログラムを実行する」の下にあるリストをクリックして「アプリの対応OS」を選択します。
- ゲーム・アプリのマニュアルや公式サイトに推奨OSが記載されている場合は、指定されているOSに設定してください。
- 推奨OSが不明な場合は「Windows XP」または「Windows Vista」に設定してみてください。
- 同じく「互換性」タブ内にある、「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れます。
- 最後に「適用」ボタンをクリックして設定を保存してから、「OK」をクリックしてプロパティウィンドウを閉じます。
以上でアプリを互換モードで起動することができます。アプリの実行ファイルをダブルクリックで起動し、問題が解決したか確認します。
対処4: 互換性のトラブルシューティングツールを実行する
互換モードで起動してもDirectPlayを使用するアプリケーションが起動しない場合は、互換モードが正常に動作していないことが考えられます。
次の手順で互換性のトラブルシューティングツールを実行し、問題の調査と自動修復を行ってみてください。
- ゲーム・アプリの実行ファイル(.exeファイル)を右クリックし、「プロパティ」を選択します。
- 「互換性」タブを開きます。
- 「互換性のトラブルシューティングツールの実行」をクリックします。
- 「推奨設定を使用する」をクリックします。
- 推奨設定が自動的に適用されます。「プログラムのテスト」ボタンをクリックし、アプリが起動するようになったか確認します。
- 「次へ」をクリックします。
- 「プログラムのテスト」でアプリが起動するようになった場合は、「はい、このプログラムでこの設定を保存します」をクリックして設定を保存してください。
- アプリが起動しなかった場合は「いいえ、別の設定で、もう一度やり直します」をクリックしてトラブルシューティングを続行します。
- 「いいえ」を選択した場合は、表示される質問に答えながら設定の調整を行います。
互換性の問題が解決されれば、DirectPlayを使用するアプリケーションが正常に起動できるはずです。
対処5: システムファイルのスキャンと修復を行う
上記の方法を試してもDirectPlayがインストールできない・有効化できない場合は、システムファイルに異常があることが考えられます。
そのため、システムファイルチェッカーツールを実行して、システムファイルのスキャンと自動修復を試してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックし、「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- PowerShellウィンドウが開いたら、次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
sfc /scannow
- 「検証100%が完了しました」のメッセージが表示されたら、次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
- ウィンドウに表示されているゲージが100%になったら、修復処理は完了です。PCを再起動します。
PCが再起動したら再度DirectPlayを有効化できないか試してみてください。
対処6: システムの復元を実行する
DirectPlayを使用するアプリが以前は問題なく起動できていたのに、ある時から起動できなくなった場合は、システムの復元を検討してください。
システムの復元を実行することで、Windowsがアプリを起動できていた状態に戻すことができるため、アプリが正常に起動できる可能性があります。
システムの復元の実行方法については、次のページで詳しく解説しているので併せて参考にしてください。