Macでマイクの音声入力ができない/音を拾わない時の対処法

音声入力ができない Mac

Macには話すだけテキストを入力できる音声入力機能が実装されています。しかし、音声入力を使用しようとしても機能が使用できなかったり、機能が有効になっているにも関わらず音声が拾われないケースがあります。

Macで音声入力ができない原因としては、音声入力やマイクの設定に問題があるか、関連ファイルに問題が起きていることが多いです。

本記事では、Macで音声入力ができない時の対処方法について詳しく紹介します。音声入力を行っても反応しない場合は参考にしてみてください。

対処1: 音声入力を有効化する

Mac システム環境設定 音声入力を有効にする

Macの音声入力の機能はデフォルトでは無効になっているため、機能を使用するには設定で有効化する必要があります。

また、これまで正常に使用できていた場合もアップデートや設定変更で無効になっているケースも考えられます。

そのため、以下の手順で音声入力の機能の設定を確認して、無効になっている場合は有効にしてください。

  1. 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
  2. 「キーボード」をクリックします。
  3. 「音声入力」タブを開いて、「音声入力」のラジオボタンを「オン」に変更します。
    • ラジオボタンがない場合は、「音声入力を有効にする」をクリックしてください。
    • 既に有効になっている場合でも、「オフ」にしてから「オン」にすることで問題が解決する場合があります。
  4. 音声データをAppleに送信する確認ウィンドウが表示されるので、「音声入力を有効にする」をクリックします。
  5. 必要に応じて、「言語」と「ショートカット」の設定を変更します。
    • 言語: 入力したい言語を選択します。
    • ショートカット: 音声入力の起動に割り当てたいキー(任意)を選択します。音声入力が起動しない場合は、別のショートカットキーを変更してみてください。
  6. 左側のマイクアイコンの下のセレクトボックスで、「音声入力に使用するマイク」を選択していることを確認します。
  7. ウィンドウを閉じて設定完了です。

音声入力をオンに変更できたら、アプリを起動してショートカットを入力し、音声入力が正常に動作するか確認してください。

音声入力を有効にしても入力ができない場合は、次の対処方法に進んでください。

対処2: 使用するマイクの音量設定を修正する

使用するマイクの音量設定 Mac

Macの内蔵マイクまたは外部マイクの入力音量が小さすぎることが原因で、音声入力が正常に機能しないケースが考えられます。

そのため、システム環境設定でマイクの設定を確認して、マイクデバイスの入力音量を調整してください。具体的な手順は、以下の通りです。

  1. 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
  2. 「サウンド」をクリックします。
  3. 「入力」タブを開いて、マイク一覧で「使用するマイク」を選択します。
    • 内蔵マイクのみの場合は選択する必要はありません。
  4. 「入力音量」のスライダーをドラッグで動かして感度を調整します。
    • 入力レベルで現在マイクが認識している音量を確認できます。入力レベルが反応する感度に調整してください。
    • 環境によっては「環境ノイズリダクションを使用」のチェックボックスが表示されます。入力音量を調整しても問題が解決しない場合は、ノイズリダクションの有効/無効を切り替えてみてください。

マイクの入力音量を調整できたら、アプリなどで音声入力が正常にできるようになったか再度確認してください。

対処3: 音声入力の設定ファイルをリセットする

Com.apple.assistant.plistの削除 Mac

音声入力の設定ファイル(.com.apple.assistant.plist)に問題が起きていることが原因で、音声入力が正常にできないケースが考えられます。

そのため、音声入力の設定ファイルをリセットして、問題が解決しないか確認してみてください。

音声入力の設定ファイルをリセットするには、以下の手順で操作してください。

  1. Finderを起動して、上部の「移動」をクリックします。
  2. 「Option」キーを押しながら、「ライブラリ」をクリックします。
  3. 「ライブラリ」フォルダが表示されたら「Preferences」フォルダを開きます。
    • または、「フォルダへ移動」機能で「~/Library/Preferences/com.apple.assistant.plist」と入力して直接移動することもできます。
  4. 「.com.apple.assistant.plist」を右クリックして「ゴミ箱に入れる」を選択します。
  5. 「Appleマーク」をクリックして「再起動」を選択し、Macを再起動します。
  6. Macが起動すると「.com.apple.assistant.plist」が再作成されます。

以上の手順で音声入力の設定ファイルをリセットすることができます。Macが再起動したら、音声入力が正常にできるようになったか確認してください。

対処4: 音声入力のキャッシュファイルを削除する

Com.apple.speechrecognitioncoreの削除

音声入力のキャッシュファイルに問題が起きていることが原因で、音声入力ができなくなるケースがあります。

そのため、音声入力のキャッシュファイルを削除することで問題が解決する可能性があります。キャッシュファイルを削除するには、以下の手順で操作します。

  1. Finderを起動して、上部の「移動」をクリックします。
  2. 「Option」キーを押しながら、「ライブラリ」をクリックします。
  3. 「ライブラリ」フォルダが表示されたら「Caches」フォルダを開きます。
    • または、「フォルダへ移動」機能で「~/Library/Caches/com.apple.SpeechRecognitionCore」と入力して直接移動することもできます。
  4. 「com.apple.SpeechRecognitionCore」を右クリックして「ゴミ箱に入れる」を選択します。
  5. 「Appleマーク」をクリックして「再起動」を選択し、Macを再起動します。

以上の手順で、音声入力のキャッシュファイルを削除することができます。キャッシュファイルを削除してMacを再起動できたら、音声入力が正常にできるようなったか確認してください。

対処5: マイクのアクセス権限を許可する

マイクのアクセス権限を許可 Mac

マイクへのアクセスを制御する機能で、特定のアプリのマイクへのアクセスが無効になっていることが原因で、音声入力が正常に機能しないケースが考えられます。

そのため、特定のアプリで音声入力が機能しない場合は、アプリのマイクのアクセス制御を許可してください。

特定のアプリのマイクへのアクセス許可を変更するには、以下の手順で操作します。

  1. 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
  2. 「セキュリティとプライバシー」をクリックします。
  3. 「プライバシー」タブを開いて、左ペインのリストから「マイク」を選択します。
  4. 右ペインに表示されるアプリ一覧から「音声入力を使用したいアプリ」のチェックボックスを「オン」に変更します。
  5. ウィンドウを閉じて設定完了です。

アプリのアクセス権限を許可できたら、再度アプリを起動して音声入力が正しく動作するか確認してください。

対処6: インターネットに接続/音声コントロールを利用する

音声コントロールを有効にする Mac

Macの音声入力は入力した音声をAppleのサーバーに送信するため、Macのインターネットの接続に問題があると音声入力がうまく機能しないケースがあります。

そのため、Macが正常にインターネットに接続できているか確認してください。

Macがインターネットに接続していない状態でも音声入力を使用したい場合は、代わりに音声コントロールを有効にする必要があります。

音声コントロールを有効にするには、以下の手順で操作してください。

  1. 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
  2. 「アクセシビリティ」をクリックします。
  3. 左ペインのリストで、「音声コントロール」をクリックします。
  4. 右ペインで、「音声コントロールを有効にする」にチェックを入れます。
    • 音声コントロールを有効にすると、音声入力は自動的にオフになります。
  5. Macのパスワードを入力すると音声コントロールが有効になります。

対処7: スクリーンタイムで制限を許可する

スクリーンタイム Siriと音声入力を許可 Mac

Macのスクリーンタイムの機能が有効になっていることが原因で、音声入力が正しく機能しないケースが考えられます。

スクリーンタイムの機能を有効にしている場合は、音声入力の制限を許可する必要があります。音声入力の制限を許可するには、以下の手順で操作します。

  1. 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
  2. 「スクリーンタイム」をクリックします。
  3. 左ペインの「コンテンツとプライバシー」をクリックします。
  4. 右ペインの「App」タブを開いて、「Siriと音声入力」にチェックを入れます。
    • 項目がグレーアウトしている場合は、スクリーンタイムが無効になっているため設定変更する必要はありません。

スクリーンタイムの設定で音声入力を許可できたら、再度音声入力が機能しないか確認してください。

対処8: Macを更新して再起動する

ソフトウェアアップデートを実行する

macOSのバージョンが古く不具合があることが原因で、音声入力が正常に動作しないケースが考えられます。

そのため、macOSを最新バージョンにアップデートすることで、問題が解決する可能性があります。macOSをアップデートするには、以下の手順で操作してください。

  1. 画面上部の「Appleマーク」をクリックし、「このMacについて」を選択します。
  2. 「ソフトウェア・アップデート」をクリックします。新しいアップデートのチェックが開始するので、そのまま待ちます。
  3. 新しいアップデートが提供されている場合は、「今すぐアップデート」または「今すぐアップグレード」をクリックします。
  4. Macが再起動して、アップデートが適用されます。

macOSを最新バージョンにアップデートできたら、『対処1: 音声入力を有効化する』の内容で設定を確認してください。

音声入力が有効にできたら、アプリなどで音声入力が正常に機能するようになったか再度確認してください。

対処9: NVRAM/PRAMをリセットする

内蔵マイクが正常に機能しない問題は、NVRAM/PRAMをリセットすることで解決できる場合があります。

そのため、ここまでの対処法を試しても音声入力が正常に機能しない場合は、NVRAM/PRAMをリセットしてみてください。

NVRAM/PRAMはIntel製のMacでのみリセットできます。NVRAM/PRAMをリセットするには、以下の手順で操作します。

  1. 「電源ボタン」を画面が消えるまで長押しして、Macを強制終了します。
  2. 「電源ボタン」を押して、すぐに「option + command + P + R」キーを同時に押し続けます。
  3. 20秒経過したらキーから指を離します。

NVRAM/PRAMをリセットしてMacを起動できたら、アプリなどで音声入力が正常にできるようになったか確認してください。

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