WindowsのPCやMacを起動した際に、GoogleChromeが勝手に自動で起動してしまう問題が発生することがあります。
多くの場合は、WindowsやMacの設定を変更することでChromeの自動起動を無効にすることができます。しかし、設定を変更してもChromeが勝手に起動してしまう場合もあります。
本記事では、ChromeがPC起動時に勝手に起動する時の対処法について詳しく紹介します。対処内容は、Windows10/11とMacを想定しています。
この記事の内容
対処1: Chromeのスタートアップ設定を無効にする
Windows、またはMacのスタートアップ設定にChromeが登録されていることが原因で、PC起動時にChromeが勝手に起動するケースが考えられます。
そのため、スタートアップ設定を確認して、Chromeが登録されている場合は無効にしてください。
Chromeのスタートアップを無効にする方法は以下の通りです。環境に合わせてスタートアップ設定を変更してください。
方法1: Windowsの設定で無効にする
Windows10/11の場合は、設定からChromeのスタートアップを無効にできます。具体的な手順は以下の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- Windowsの設定が開いたら「アプリ」をクリックします。
- 「スタートアップ」を選択します。
- 右ペインのアプリ一覧で、「Google Chrome」のスイッチを「オフ」に切り替えます。
方法2: タスクマネージャーで無効にする
Windows10/11の場合は、タスクマネージャーからChromeのスタートアップを無効にすることもできます。具体的な手順は以下の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「タスクマネージャー」を選択します。
- タスクマネージャーが起動したら、詳細表示になっていることを確認して「スタートアップ」タブをクリックします。
- 簡易表示の場合は左下の「詳細」をクリックして切り替えます。
- アプリ一覧で、「Google Chrome」を選択します。
- 右下の「無効にする」をクリックします。
方法3: Macのシステム環境設定で無効にする
Macの場合は、以下の手順でシステム環境設定からChromeのスタートアップを無効にしてください。
- 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
- 「ユーザーとグループ」をクリックします。
- 左ペインで、「ログインに使用しているユーザー」を選択していることを確認します。
- 右ペインの「ログイン項目」タブをクリックします。
- アプリ一覧の「Google Chrome」のチェックボックスを「オフ」にします。
以上の手順で、Windows、またはMacのChromeのスタートアップ設定を無効にすることができます。
スタートアップ設定を無効にできたら、PCを再起動してChromeが自動的に起動しなくなったか確認してください。問題が解決しない場合は、次の対処方法に進んでください。
対処2: Chromeのバックグラウンド実行を無効にする
Chromeでバックグラウンドアプリの実行を許可する設定になっていると、PC起動時に拡張機能によってChromeが勝手に起動するケースがあります。
そのため、バックグラウンドアプリの実行を無効にすることで、Chromeが起動する問題が解決する可能性があります。
Chromeのバックグラウンド実行を無効にするには、以下の手順で操作してください。設定手順は、WindowsとMac共通です。
- 「Google Chrome」を起動して、右上の「メニュー(3点アイコン)」をクリックします。
- 「設定」をクリックします。
- 左ペインの「詳細設定」をクリックしてツリーを展開します。
- 項目が見つからない場合は、左上の「メニュー(3本線アイコン)」をクリックしてください。
- 「システム」をクリックします。
- 「Google Chromeを閉じた際にバックグラウンドアプリの処理を続行する」のスイッチを「オフ」に切り替えます。
以上の設定で、Chromeがバックグラウンドで実行されなくなります。PCを再起動してChromeが勝手に起動しなくなったか確認してください。
対処3: Chromeの拡張機能を無効にする
Chromeにインストールしている拡張機能が原因で、PC起動時にChromeが勝手に起動するケースがあります。
そのため、インストールしている拡張機能を全て無効にして、問題が解決しないか確認してください。Chromeの拡張機能を無効にするには、以下の手順で操作します。
- 「Chrome」を起動します。
- 右上の「メニュー(3点アイコン)」をタップして、「その他のツール」→「拡張機能」を選択します。
- 拡張機能の一覧が表示されたら、拡張機能の右下にあるスイッチを「オフ」にします。
- 同様の手順で全ての拡張機能のスイッチを「オフ」にします。
全ての拡張機能を無効にできたら、PCを再起動してChromeが勝手に起動しなくなったか確認してください。
対処4: スタートアップフォルダから削除する
Windowsの場合は、スタートアップフォルダにChromeのショートカットが登録されていると、PC起動時にChromeが自動的に起動します。
そのため、スタートアップフォルダにChromeのショートカットがある場合は削除してください。スタートアップフォルダのChromeを削除するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 名前に「shell:startup」と入力して「OK」をクリックします。
- 「スタートアップ」フォルダが開いたら、フォルダ内の「Google Chrome」を右クリックして「削除」を選択します。
スタートアップフォルダのChromeのショートカットを削除できたら、PCを再起動してChromeが起動しなくなったことを確認してください。
対処5: Chromeの起動に関連するレジストリを編集する
Windowsの場合は、Chromeが自動起動するレジストリが登録されていることが原因で、スタートアップ設定を変更しても勝手に起動してしまうケースがあります。
そのため、レジストリエディタを開いて、Chromeの起動に関するレジストリを削除することで問題が解決する可能性があります。ただし、レジストリの削除を行うとWindowsの動作に影響が出る恐れがあるため、バックアップを行ってから編集してください。
Chromeの起動に関連するレジストリを編集するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 名前に「regedit」と入力して「OK」をクリックします。
- レジストリエディタが開いたら、左ペインのツリーを展開して以下のレジストリキーにアクセスします。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\StartupApproved\Run
- 「Run」キーを選択した状態で、右ペインの一覧で「Chromeに関連する値」を右クリックして「削除」を選択します。
- Chromeに関連する値は、値のデータに「Chrome」のパスを含んでいるかを参考に探してください。
- Chromeに関連する値が複数ある場合は、全ての値を削除してください。
- 次に以下のレジストリキーにアクセスします。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- 「Run」キーを選択した状態で、同様の手順で「Chromeに関連する値」を削除します。
全てのChromeの起動に関連するレジストリを削除できたら、PCを再起動してChromeが勝手に起動しなくなったか確認してください。
対処6: PC起動時にChromeを強制終了させる
WindowsでChromeが勝手に起動する問題が解決しない場合は、バッチファイルを作成してPC起動時に強制的にChromeを終了することもできます。
PC起動時に強制的にChromeを終了するバッチファイルを作成して登録するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 名前に「notepad」と入力して「OK」をクリックします。
- メモ帳が起動したら、以下のテキストを記述します。
Taskkill /IM chrome.exe /F
- 「ファイル」→「名前を付けて保存」をクリックします。
- 適当なファイル名前を入力した後に拡張子「.bat」を付けて、デスクトップなどに保存します。
- 例: 「closechrome.batな」ど
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 名前に「shell:startup」と入力して「OK」をクリックします。
- 「スタートアップ」フォルダが開いたら、作成した「.bat」ファイルをフォルダ内に移動またはコピーします。
以上の手順で、PC起動時にバッチファイルが実行されてChromeが強制的に終了するようになります。PCを再起動してChromeが起動しなくなったことを確認してください。
対処7: Chromeの設定をリセットする
Chromeにインストールしている拡張機能や設定などが原因で、PC起動時にChromeが勝手に起動するケースが考えられます。
そのため、Chromeの設定を一度全てリセットすることで、問題が解決する可能性があります。ただし、全ての設定がリセットされるため、リセット後にログイン情報や必要な拡張機能のインストールを行う必要があります。
Chromeの設定をリセットするには、以下の手順で操作してください。
- 「Chrome」を起動します。
- 右上の「メニュー(3点アイコン)」をタップして、「設定」を選択します。
- 左ペインの「リセットとクリーンアップ」を選択します。
- 項目がない場合は、左上の「メニュー(3本線アイコン)」をタップしてメニューを開いて「詳細設定」を展開してください。
- 右ペインの「設定を元の既定値に戻す」をクリックします。
- 「設定のリセット」をクリックします。
設定をリセットできたら、そのままPCを再起動してChromeが勝手に起動しなくなったか確認してください。問題が解決したら、必要な設定を行って問題が再発しなくなったか確認してください。
対処8: Chromeを再インストールする
ここまでの方法を試してもChromeが勝手に起動する場合は、Chromeを再インストールすることを検討してください。
Chromeを一度アンインストールしてから再インストールすることで、原因不明の問題が解決する可能性があります。
Chromeを再インストールするには、以下の手順で操作してください。
- Windowsの場合:
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインのアプリ一覧で「Google Chrome」を選択して「アンインストール」をクリックします。
- Windows11の場合は、「Google Chrome」の「3点アイコン」をクリックして「アンインストール」をクリックします。
- 確認ポップアップが表示されたら「アンインストール」をクリックします。
- 「閲覧データも削除しますか」のチェックボックスを「オン」にして、アンインストールを実行します。
- 『Google Chrome』の公式ページにアクセスして、インストーラーをダウンロードして通常の手順でインストールします。
- Macの場合:
- 「Finder」を開いて、「アプリケーション」フォルダを開きます。
- アプリ一覧から「Google Chrome」を右クリックして「ゴミ箱に入れる」を選択します。
- Finderの上部メニューで「移動」→「フォルダへ移動」を選択します。
- 以下のパスを入力して「移動」をクリックします。
~/Library/Application Support/Google/Chrome
- フォルダ内の全てのファイル/フォルダを削除します。
- 『Google Chrome』の公式ページにアクセスして、インストーラーをダウンロードして通常の手順でインストールします。
上記の手順でChromeを再インストールできたら、PCを再起動してChromeが勝手に起動しなくなったか確認してください。