Flash Playerとは、webブラウザ上で動画やゲーム画面などを表示させる際に使用する、Adobe社から無料提供されているソフトです。
Flash Playerでのみ動く動画やゲームなども作られ、汎用性が高いソフトでもあります。しかし、対応しているブラウザでもバージョンによってFlash Playerが動かない・動作の許可に追加できないといった事態が起こることも。
本記事では、Google Chrome(以下Chrome)で、Flash Playerが動かない・許可に追加できない時の対処法を紹介します。*Windows10、macOSのPC向けの記事です。
この記事の内容
2020年でFlashのサポートは終了する
ChromeのFlashのサポートは2020年の12月で終了することを告知しています。
また、開発元であるAdobeも2020年でFlashのサポートを終了することを告知しています。
Saying goodbye to Flash in Chrome(英語) - Google
参考:
Flash & The Future of Interactive Content(英語) - Adobe
また、Chromeのバージョン76では、デフォルトの設定でFlashがブロックされるようになります。
2021年以降は、ChromeでFlashを再生することはできなくなるのでご注意下さい。
対処1: Chromeの設定でFlashを許可する
不特定多数のサイトでFlash Playerを再生したい場合は、Chromeのメニューから変更を行いましょう。手順は以下の通りです。
- Chromeを起動させ、右上にあるメニュー(縦の点線マーク)をクリックします。
- 表示されたメニューから「設定」をクリックします。
- ページが切り替わったら、ページの左側にある「詳細設定」をクリックします。
- 「プライバシーとセキュリティ」をクリックします。
- 画面をスクロールし「サイトの設定」をクリックします。
- 「Flash」をクリックします。
- 「サイトでのFlashの実行をブロックする(推奨)」をオンにして「最初に確認する」に変更します。
- 上記の設定に変更した状態で、Flashがあるページを表示するとユーザーの確認を得てからFlash Playerが再生されます。
なお、「chrome://settings/content/flash」を直接アドレスバーに入力すると、「手順7」の画面に直接移動できます。
設定ができたら、次の手順でFlashを再生できます。
- Flashが表示されるページにアクセスします。
- すでに開いていた場合は、再読み込みしましょう。
- 確認画面は、Flash Playerがあるサイトにアクセスした際「Flashの実行」というポップアップ画面として表示されます。
- 信頼のあるサイトの場合は「許可」をクリックして、再生を許可しましょう。
- Flashが再生できるようになります。
Flashの設定画面の許可/ブロックの追加ボタンが消えた
Chromeのバージョン「68」以前では、「chrome://settings/content/flash」の画面で、Flash Playerの実行を許可・ブロックするサイトを管理することができました。
しかしバージョン「69」以降では、上記の設定ページで許可・ブロックサイトを追加するボタンがなくなっています。
対処2: ページ上からFlashを許可する
Flashが表示されるページ上から、Flashの実行を許可するページの追加を行うことができます。
次の手順で操作して、Flashが再生できるようにならないか確認して下さい。
- 再生したいFlash Playerのあるページで、アドレスバーの左端にあるアイコン(南京錠や「i」のマーク)をクリックします。
- 表示されたメニューにある「Flash」の横のプルダウンメニューから「許可」または「ブロック」を選択します。
- ページの空白部分をクリックして、表示されたメニューを閉じます。
- 「再読み込み」のボタンがページ上部に表示されたらクリックします。
ページを「許可」することで、ドメインが同じであればその他のページにあるFlash Playerも再生できます。
「Flash」の項目が表示されない場合
南京錠や「i」のアイコンをクリックしても「Flash」の項目が表示されない場合は、以下の方法を試してみてください。
- 再生したいFlash Playerのあるページで、アドレスバーの左端にあるアイコン(南京錠や「i」のマーク)をクリックします。
- 表示されたメニューにある「サイトの設定」をクリックします。
- 表示されたページの「Flash」の項目横にあるプルダウンメニューから「許可」または「ブロック」を選択します。
- 再生したいFlash Playerのページに戻り、「再読み込み」のボタンがページ上部に表示されたらクリックします。
この操作を行ってから「chrome://settings/content/flash」のページを確認すると、「許可」や「ブロック」の欄に追加したページを確認することができます。
ただ再生されるコンテンツによっては、自動再生ではなくクリックすることで再生されるものもあります。自動再生されない時は、Flash Playerのコンテンツをクリックしてみましょう。
なお、Chromeを再起動させたり終了させたりすると、上記の設定は削除されてしまうので注意してください。
対処3: Flash Playerを最新版に更新する
Flash Player再生の設定が許可されているにも関わらず、実際には再生できないというケースもあります。
その場合、使っているFlash Playerが最新版でないことが原因の可能性も。Flash Playerを最新版に更新する手順は以下の通りです。
- Chromeを起動させ、アドレスバーに「chrome://components」と入力し検索します。
- 表示された画面から「Adobe Flash Player」を探します。
- 「アップデートを確認」をクリックして更新します。
更新が終了しFlash Playerが最新版になると、「コンポーネント未更新」または「コンポーネント更新完了」が表示されます。最新版になったことを確認したら、Flash Playerが正常に再生されるか確認しておきましょう。
対処4: Flash Playerを再インストールする
更新が正常に行えなかった場合はFlash Playerを再インストールしてみましょう。手順は以下の通りです。
- Chromeを起動させ、アドレスバーに「https://adobe.com/go/chrome」と入力し検索します。
- 表示されたページで使用する機器のOSを正確に選択し、名前に「PPAPI」が含まれているものを選択します。
選択が終わったらFlash Playerをダウンロードし、インストールを行いましょう。
対処5: Chromeを最新版に更新する
Flash Playerを最新版に更新、また最新版をインストールしてもページで動かない場合は、Chromeを最新版に更新してみましょう。
Chromeを更新するには、次の手順で操作して下さい。
- Chromeを起動させ、右上にあるメニュー(縦の点線マーク)をクリックします。
- 表示されたメニューから「ヘルプ」を選択します。
- 「Google Chromeについて」をクリックします。
- 「再起動」のボタンが表示されるので、クリックしてChromeを再起動します。
最新版に更新されていない時は「Google Chromeについて」をクリックすると自動的に更新が始まります。
また「Google Chromeは最新版です」と表示されれば、最新版に更新されている、また最新版への更新が終了しています。改めてFlash Playerが正常に再生されるか確認してみましょう。