Macでいらないファイルをゴミ箱を空にしようとすると、「項目”xxx”が使用中なため、操作は完了できません」というようなエラーメッセージが表示され、ファイルを削除できないことがあります。
上記の場合、Finderに問題が起きているか、ファイルが起動中のアプリケーションで使用されている・ロックされていることが考えられます。
本記事では、Macでゴミ箱の中身が削除できない、空にできない時の対処方法について紹介します。
この記事の内容
対処1: ゴミ箱の削除をキャンセルする
ゴミ箱を空にする処理が「ゴミ箱を空にしています」のまま終わらない場合は、削除をキャンセルしてやり直すことで問題が解決する可能性があります。
ゴミ箱の削除をキャンセルするには、プログレスバー右側に×アイコンをクリックしてください。削除をキャンセルできたら、再度ゴミ箱内の削除を試してみてください。
キャンセルしてもゴミ箱を空にする処理が止まってしまう場合は、以下のページの対処方法を参考にしてみてください。
エラーなどが出るなど他の理由でゴミ箱を削除できない場合は、次の対処方法を試してください。
対処2: Finderを再起動する
ファイル操作を行うFinderのプロセスに一時的なエラーが起きており、ゴミ箱内のファイルが削除できないケースが考えられます。
そのため、次の手順でFinderを再起動してから再度削除を試して下さい。
- 「Appleマーク」→「強制終了」の順にクリックします。
- 「Finder」を選択して「再度開く」をクリックします。
- 画面のメニューバー等が一瞬消えて、再度表示されたらFinderの再起動は完了です。
Finderが再起動できたら、ゴミ箱内のファイルの削除を試してみて下さい。
対処3: 開いているアプリをすべて閉じる
一見無関係なアプリがファイルを使用していることもあるため、起動中のアプリをすべて閉じてからゴミ箱の削除を試して下さい。
起動中のアプリは次のいずれかの方法で確認して終了することができます。
- 方法1: Dockで●の付いたアプリを全て開いて、上部メニューの「アプリ名」→「アプリ名を終了」の順に選択します。
- 方法2: 「Appleマーク」→「強制終了」の順にクリックします。全てのアプリを選択して「強制終了」をクリックします。
全てのアプリを終了できたら、再度ゴミ箱内のファイルの削除を試して下さい。削除できない場合は、次のセーフモードでの削除を試して下さい。
対処4: セーフモードで起動する
Macの起動時に自動起動するアプリケーションがゴミ箱内のファイルを使用しているケースがあります。
自動起動するアプリケーションが原因の場合は、セーフモードでMacを起動するとファイルを削除できるようになります。
Macをセーフモードで起動するには次のように操作します。
- Macのシステムを終了し、電源を切ります。
- 電源ボタンを押してMacを起動します。
- Macが起動したらすぐにShiftキーを長押しします。
- ログイン画面が表示されたらShiftキーを離し、通常通りログインします。
- セーフモードでの起動に成功すると画面右上に「セーフブート」と表示されます。
- セートモードで起動できていることを確認したら、ドックのゴミ箱アイコンを右クリックして「ゴミ箱を空にする」を選択します。
- Finderの上部メニュー「Finder」→「ゴミ箱を空にする」からでも削除できます。
- 確認画面が出たら、「ゴミ箱を空にする」をクリックします。
正常に削除できたら、Macを再起動すると通常の状態に戻ります。
対処5: ファイルのロックを確認する
Macではファイルにロックをかける機能があります。このロック機能が有効になっていると、ファイルを削除しようとした時に以下のエラーメッセージが表示されて削除できなくなってしまいます。
「一部の項目へのアクセス権がないため、操作を完了できません。」
ゴミ箱のファイルを削除する時に上記のエラーが表示される場合は、次の手順でファイルのロックを解除してください。
- 最初にゴミ箱を開きます。ドックにあるゴミ箱アイコンを右クリックし、「開く」を選択します。
- ゴミ箱が表示されたら、削除できないファイルを右クリックし、「情報を見る」を選択します。
- 「一般情報」の中にある「ロック」にチェックが入っていれば、チェックを外します。
- 左上の閉じるボタンをクリックして情報ウィンドウを閉じます。
- 設定を変更したらもう1度「ゴミ箱を空にする」を実行し、問題が解消されたか確認します。
ロックされていないにも関わらず問題が解決しない場合は、同様の手順で上の階層にあるフォルダやファイルのロックも調べてください。または、ゴミ箱内にあるファイルやフォルダを1つずつ削除してください。
対処6: Optionキーで強制削除する
ゴミ箱内のファイルのロックが解除できない場合は、Optionキーを使ってゴミ箱内のファイルの強制削除を試して下さい。
次の手順でゴミ箱を空にすると、ロックされたファイルも強制的に削除することができます。
- Finderを起動します。
- 上部メニューで「Finder」をクリックします。
- 「Option」キーを押しながら「ゴミ箱を空にする…」をクリックします。
- 確認画面が出たら、「ゴミ箱を空にする」をクリックします。
以上の手順で、ゴミ箱内のファイルを強制削除することができます。
対処7: ターミナルから強制的に削除する
Finderでファイルを削除できない場合でも、ターミナルを使うことでファイルを強制的に削除することができます。
そのため、ターミナルからゴミ箱内のファイルの削除を試してみて下さい。ターミナルからゴミ箱内のファイルを削除するには次の手順で操作します。
- ドックのゴミ箱アイコンを右クリックし、「開く」を選択します。
- ゴミ箱を開いたまま、続けてターミナルを開きます。
- ターミナルを開く方法はいくつかありますが、Finderを起動し、「アプリケーション」フォルダ→「ユーティリティ」フォルダ→「ターミナル」と辿ると開くことができます。
- ターミナルのウィンドウに、半角で次のコマンドを入力します。(*Enterキーはまだ押さないで下さい。)
$ sudo rm -R
- 削除したい項目がファイルではなくフォルダの場合は、以下のコマンドを入力して下さい。
$ sudo rm -R -D
- 削除したい項目がファイルではなくフォルダの場合は、以下のコマンドを入力して下さい。
- コマンドを入力したら、最後尾にスペースを1つ入力します。
- ゴミ箱ウィンドウの中にある削除したいファイルをターミナルへドラッグします。
- これでターミナルに入力したコマンドに削除するファイルのパスが追加されます。確認したら、エンターキーを押します。
- ターミナルに「Password:」と表示されたら、Macのログインパスワードを入力してEnterキーを押します。
- 入力した文字は画面に表示されません。間違えた場合は、わざと誤ったパスワードを入力するか、Deleteキーを連打して下さい。
以上でゴミ箱内のファイルの削除は完了です。ゴミ箱を確認し、問題なく削除されたことを確認します。
対処8: ハードディスクの修復/診断を実行する
上記の方法を試しても削除ができない場合、ハードディスクに問題が起きているケースが考えられます。
Macにインストールされているディスクユーティリティを使い、ハードディスクの診断と修復をしてみて下さい。
- Finderを開きます。
- 「アプリケーション」フォルダ→「ユーティリティ」フォルダへと辿り、「ディスクユーティリティ」を開きます。
- ディスクユーティリティが起動したら、左のリストから内蔵ハードディスクを選択(「MacintoshHD」または「MacintoshSSD」と表示されていることが多いです)をクリックして選択します。
- ウィンドウ上部にある「First Aid」ボタンをクリックします。「実行しますか?」とポップアップが表示されたら「実行」をクリックします。
- 診断と修復が開始されます。しばらく待ち、手続きが完了したらディスクユーティリティを閉じて問題が解決したか確認します。
ただし、ディスクユーティリティはハードディスクの全ての問題を解決できるわけではありません。
特にハードディスクに物理的な異常が起きている場合はAppleの修理サポートを利用する必要があります。
対処9: macOSを復元/初期化する
いずれの方法でも解決しない場合は、macOSのシステムに異常が起きていることが考えられます。
特定の日からゴミ箱内のファイルの削除ができなくなった場合は、macOSを以前の状態に復元することで解決できる可能性があります。
そのため、Time Machineの機能が有効になっている場合は、macOSの復元を試して下さい。
OSの復元を試しても削除ができない場合は、macOSの初期化(クリーンインストール)を検討して下さい。
初期化する際は、必要なデータのバックアップを事前に取ってから行って下さい。Macの初期化方法については、次のページを参考にして下さい。