iPhone/iPadに標準でインストールされているカレンダーアプリはかなりの高機能です。
カレンダーアプリに予定を書き込んでスケジュールを管理するだけでなく、通知を出したり他の人とカレンダーを共有することもできます。
本記事ではiPhone/iPadのカレンダーの基本的な使い方と、色分けなどの知っておくと便利な設定・小技を紹介します。*iOS11以上向けの記事です。
この記事の内容
予定(イベント)を追加する
まずは基本操作である、予定の追加を行ってみましょう。
- ホーム画面からカレンダーアプリを起動します。
- 左上にある年や月の文字部分をタップすると表示範囲が月単位、年単位へと変わります。予定を入力したい日付を探し、タップします。
- 月カレンダー画面で日付をタップするとその日の予定が表示されます。予定を追加するには、右上の「+」アイコンをタップします。
- イベント入力画面が表示されます。必要な情報を入力していきましょう。不要な項目は空欄のままで構いません。
- 必要な項目を全て入力したら、右上の「追加」をタップします。
イベントの追加は、タイムテーブル上の予定のない部分を長押しすることでも追加できます。
予定の新規追加で設定できる項目
タイトル | イベントの名前を入力します。 |
場所 | イベントの行われる場所を入力します。入力するとカレンダーアプリに地図を表示したり、移動時間の計算を行ってくれたりします。 |
終日 | 1日中行われるイベント、または時間の指定をしない場合はチェックを入れます。 |
開始・終了 | イベントの開始時間と終了時間を入力します。 |
繰り返し | 毎日の予定や定期イベントは、この項目を指定しておくと先の予定まで自動入力してくれます。 |
移動時間 | イベントの準備にかかる時間を入力します。準備を始める時間に通知が鳴るように設定できるほか、準備時間に充てるはずの時間に間違えて予定を入れてしまうことを防ぎます。 |
カレンダー | イベントを入力するカレンダーを選択します。イベントごとに色分けを行えるほか、他のカレンダーアプリと同期を行う、誰かと予定を共有するなどの活用方法があります。 |
予定出席者 | イベントに参加する人を登録することで簡単に参加者を管理することができます。参加者へのメール一括送信機能や、各参加者の参加可否管理機能などがあります。 |
通知・予備の通知 | 通知を鳴らす時間を設定します。 |
表示方法 「予定あり」にするとこの予定を設定した時間に予定を入れることができなくなります。「予定なし」にすると予定を重複して入れられるようになります。
これで予定の追加は完了です。月カレンダーの該当日付に丸いアイコンが付いたことと、日付をタップすると先程入力した予定が表示されることを確認してください。
予定を追加できない時は?
予定を追加しようとしても、カレンダー右上の「+」マークが灰色で押せないケースがあるようです。
もし追加できない場合は、「設定」アプリを開いて[AppleID(自分の名前)]→「iCloud」→「カレンダー」のスイッチをオフに切り替えて再度オンにすると「+」マークが押せるようになるようです。
予定(イベント)の編集・削除
作成した予定を編集するには、以下の手順で編集することができます。編集できる項目は、作成時の項目と同じです。
- 「作成した予定のある日付」→「イベント名」をタップして「イベントの詳細」画面を表示します。
- 右上の「編集」をタップして項目を編集します。
- 編集ができたら右上の「完了」をタップします。
予定を削除するには、「イベント名」をタップ→「イベントの詳細」画面の下部にある「イベントを削除」をタップすると削除できます。
時間の変更はタイムテーブル上が簡単
タイムテーブルの表示で予定を長押しすると、予定の開始時間・終了時間をスワイプ操作で簡単に変更できます。
予定を長押しして上下に○マークが表示されたら、次のように操作して時間を変更します。
- 上○マークをスワイプ・・・開始時間を引き伸ばしたり、縮めたりできます。
- 下○マークをスワイプ・・・終了時間を引き伸ばしたり、縮めたりできます。
- 予定をスワイプ・・・予定を別の時間帯に移動できます。
時間帯の変更は、こちらの操作が便利なのでぜひ活用してみてください。
予定(イベント)を色分けする
プライベートと仕事など、予定の種類ごとに色分け設定をするとスケジュールが美しく、見やすくなります。必要に応じてカレンダーの追加や好みの色設定を行うと良いでしょう。
ただし標準カレンダーでは、カレンダーごとの色分けはできますがイベントごとに色を直接指定することができません。
そのため、まず色分け用のカレンダーを作成して色分けしたいイベントに設定していきます。
1.色分け用のカレンダーを作成する
新規で色分け用のカレンダーを作成には以下の手順で設定します。
- カレンダーアプリを起動し、画面下部の「カレンダー」をタップします。
- 左下の「カレンダーを追加」をタップします。
- 色分け用のカレンダーの「名前」を入力して「カラー」を選択して「完了」をタップします。
(*アカウントは、カレンダーの保存先を指定できます。iCloudを使っている場合は「iCloud」、使っていない場合は「iPhone」を選択しましょう。)
以上でカレンダーが追加されます。
名前や色を変えたい時は、カレンダー名の右にある「i」アイコンをタップするとカレンダー追加時と同様の設定画面が開き、再設定できるようになります。
2.イベントに色分け用のカレンダーを設定する
- イベントを追加、もしくは編集してイベント編集画面を表示します。
- 「カレンダー」をタップして作成したカレンダーを選択します。
- 編集画面に戻って追加・編集を完了します。
以上でイベントに色を指定することができました。複数の色のカレンダーを作成しておくことで、予定を色分けして綺麗に整理することができます。
休日・誕生日など日付の色分けはできない
iOSの標準カレンダーには、予定の色分けを設定することはできますが、月表示で土日祝日や誕生日などの日付を色分けする機能はありません。
もし、日付による色分けができないと使いにくい場合は、Googleカレンダーなどの別のカレンダーアプリを使うことをおすすめします。
カレンダーの表示を切り替える
iOSのカレンダーでは表示方法を月単位、年単位、タイムテーブル、イベント一覧の4つで切り替えることができます。
[カレンダーの日付]をタップするとより詳細なカレンダーの表示に以下のように切り替わります。左上に表示されるボタンを押すと逆に表示方法が戻ります。
カレンダーのそれぞれの表示方法について詳しく紹介します。
月単位
月内の予定を確認する時に便利です。予定がある日付には●マークが付きます。
また、右上の「リストマーク」をオンにした状態で日付をタップすると、下部にその日のスケジュールを表示することができます。
上下にスワイプすると次月・前月の予定も確認できます。
年単位
年間の予定を探す時に便利です。ただし、予定は表示されません。
上下のスワイプで別の年数を確認できます。
タイムテーブル(1日)
1日の時間ごとの予定を見ることができます。上部の日付をタップするか横にスワイプすると日付を切り替えれます。
タイムテーブル(複数日)
iPhoneを横に傾けるとカレンダーが前後の日付を含めたタイムライン表示に自動的に切り替わります。
週間のタイムスケジュールをひと目で確認したり、前後のタイムスケジュールを見ながら予定を入力する時はこちらの方が便利です。
イベント一覧
予定一覧を表示するには、タイムテーブルの画面で「リスト」マークをタップして切り替えます。
日付と予定の情報が一覧で表示されます。予定のある日だけを確認する時に便利です。
カレンダーの設定をカスタマイズ
カレンダーは、設定アプリから一部の設定をカスタマイズすることもできます。
カレンダーの設定を変更するには「設定」アプリから「カレンダー」をタップして設定項目を変更します。設定できる項目は次のとおりです。
時間帯を指定
海外でiPhoneを使う場合、「時間帯を指定」をオンにして「時間帯」に国を設定することで、予定の日時をその国の時間帯で表示することができます。
日本でしかiPhoneを使わない場合は、オフの状態で問題ありません。
別の歴の表示
日本以外の歴でカレンダーを表示することができます。こちらも特別な理由がない限りオフで問題ありません。
週番号
週番号をオンにすると、日付が1年のうち第何週目かをカレンダーに表示することができます。
欠席者を表示
イベント作成時に設定した予定出席者が欠席した場合、イベント情報にその人を表示/非表示にするかを切り替えることができます。
同期
iCloudで予定を同期する期間を指定できます。初期設定では「1ヶ月前のイベント」になっているので、全ての予定を同期したい場合は「すべてのイベント」を設定しておきましょう。
デフォルトの通知の時間
イベントを作成時の通知項目の初期設定をすることができます。
通知の初期設定は、カレンダーのタイプごとに設定できるので、毎回通知設定する必要がある場合は、こちらの設定を使うと便利です。
- 「誕生日」・・・連絡帳から追加した誕生日イベント
- 「イベント」・・・時刻のあるイベント
- 「終日イベント」・・・時刻設定のないイベント
また、「出発時刻」の項目は、作成するイベントに場所が設定されていると自動で出発時刻に通知がでるよう設定できます。デフォルトではオンになっています。
週の開始曜日
カレンダーの曜日の始まりを変更することができます。デフォルトでは日曜日が設定されています。
デフォルトカレンダー
カレンダー作成時に選択するアカウントの初期選択を設定できます。
場所の提案
イベント作成時に「提案された場所」が表示されるようになります。
「提案された場所」は、イベントでよく設定される場所やマップでよく行く目的地にもとづいてリストアップされます。
連絡先に登録している人の誕生日を表示
家族や知人の誕生日をカレンダーに登録することができます。
誕生日は連絡先アプリに登録すると自動でカレンダーにイベントとして表示することができます。
連絡先アプリで誕生日を設定する手順
- ホーム画面から「連絡先」アプリを起動します。
- 連絡先一覧から、誕生日を登録したい人の名前をタップします。
- 右上の「編集」をタップします。
- 続いて「誕生日を追加」をタップします。
- 誕生日を入力し、右上の「完了」をタップします。
以上で誕生日の登録は完了です。
カレンダーに誕生日を表示する手順
- カレンダーアプリを開き、先ほど登録した人の誕生日がカレンダーにも追加されたことを確認してください。
- カレンダーに誕生日が追加されない場合は、カレンダーアプリ下部にある「カレンダー」をタップします。
- 「その他」の項目にある「誕生日」のチェックをオンにします。
逆にカレンダーに誕生日を表示したくない場合は、誕生日のチェックをオフにします。
他人とカレンダーを共有する
家族全員の予定を確認したり、サークルや仕事仲間と進捗管理を行ったりする際にはカレンダーを共有すると便利です。
自分の予定を他の人に共有することもできますが、今回は共有用カレンダーを作成して共有する方法を紹介します。
1.共有用カレンダーを作成する
- カレンダーアプリを起動し、画面下部の「カレンダー」をタップします。
- 左下の「カレンダーを追加」をタップします。
- カレンダーの名前と色を設定し、右上の「完了」をタップします。
2.カレンダーに共有相手を追加する
続いてカレンダーに共有する相手を追加します。
- 下部の「カレンダー」をタップします。
- [作成したカレンダー]の右にある「i」アイコンをタップします。
- 次に「個人を追加」をタップします。
- 連絡先から共有したい相手を選ぶか、メールアドレスを入力し、「追加」をタップします。
- 右上の「完了」をタップします。
- 追加した相手にメールが送信されます。メールを受け取った人は内容を確認し、「カレンダーへ参加」をタップします。
- 「カレンダーへ参加」をタップするとブラウザが起動し、Apple IDとパスワードの入力を求められます。
- カレンダーへ参加する人がサインインを行うとカレンダーの共有が完了します。
これで共有メンバーがカレンダーに変更を行うと、別のメンバーのカレンダーにも即座に反映されるようになります。
天気予報を自動取得する
Livedoor天気情報のサービスを利用することで天気予報情報を自動で取得し、カレンダーに追加することができます。
- Safariなどのブラウザを起動し、『Weather Hacks』にアクセスします。
- 画面下部の共有アイコンをタップします。
- 共有メニューが開いたら「デスクトップ用サイトを表示」をタップします。もしアイコンが見つからない場合は、アイコンの列を左方向にスライドしてみてください。
- 天気予報を取得したい地域を探し、「webcal方式」をタップします。
- 確認メッセージが表示されるので、「照会」をタップします。
- カレンダーに天気予報が自動追加されます。
Livedoor天気情報以外にも、交通情報アプリや地図アプリなど、カレンダー登録の支援機能を持つウェブサービスやアプリはたくさんあります。ぜひうまく活用してスマートにカレンダーアプリを利用してみてください。