iCloudからサインアウトする機会はあまり多くありませんが、Apple IDを変更したり、機種変更などでiPhone/iPad・Macの初期化が必要になったりしたときには必ずiCloudからサインアウトする必要があります。
通常であれば画面の指示に従って操作すれば問題なくサインアウトできるのですが、思わぬ理由によりサインアウトできない状況に陥ってしまうことがあり、場合によっては厄介なトラブルに発展してしまうことも決して少なくありません。
そんなiCloudからサインアウトできない問題の主な原因とその対処法をまとめましたので、お困りの方の参考になればと思います。
この記事の内容
サインアウトできなくなってしまう原因
サインアウトできなくなってしまう原因は主に以下の4つです。
- パスワードを忘れた
- インターネットに繋がっていない、または通信環境が悪い
- iOSが最新のものでない
- iCloudにサインインしたままApple IDを変更した
パスワードを忘れた
iPhoneやMacでiCloudからサインアウトする場合、パスワードの入力が必要になります。
しかし、iCloudのパスワードを忘れてしまったり、パスワードを正しく入力しているはずなのに認証に成功しないような場合は、パスワードを再設定する必要があります。
具体的なiCloudのパスワードを再設定する手順は、以下の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
>>iCloudのアカウントID/パスワードがわからない時のリセット・変更手順
インターネットに繋がっていない、または通信環境が悪い
iCloudの利用やサインイン・サインアウトの操作をするにはインターネット環境が必要です。
モバイル通信の場合は電波状況、Wi-fiの場合はWifiの接続状況が良好か確認しましょう。
また電車やバスの移動中は、モバイル通信だと不安定になることが多いので、通信環境の良い場所で再度サインアウトを行ってみてください。
iOSが最新のものでない
iOSやMacOSを更新することで改善することがあります。
OSのアップデートを確認して最新の状態になっていなければ更新を行い、その後で再度iCloudからのサインアウトを試してください。
- iPhone/iPadのiOS更新手順・・・
「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」でiOSが最新か確認します。古い場合は「ダウンロードとインストール」よりiOSをアップデートしてください。 - Macの更新手順・・・
「システム環境設定」→「AppStore」→「アップデート」タブを開きます。MacOSのアップデートが表示される場合は、「アップデート」をクリックしてください。
iCloudにサインインしたままApple IDを変更した
Apple IDを変更する時には必ず変更の前にiCloudなど、Apple IDを使用してログインしているサービスすべてからサインアウト(ログアウト)しなくてはなりません。もしこの操作を怠るとiCloudからのサインアウトができなくなってしまいます。
もうApple IDを変更してしまい、既にサインアウトできない状態になってしまっている場合は何らかの方法で問題を解決しなくてはなりません。いくつか対処法を紹介するので、試してみてください。
古いApple IDに戻してからサインアウトする
Apple IDを以前のものに一旦戻せばサインアウトができるようになります。(*ただし、以前のApple IDに設定していたメールアドレスが使えなくなってしまっている場合、この方法は使えません。)
Apple IDを戻してサインアウトする大まかな流れとしては以下のとおりです。
- Apple IDを以前のIDに戻す
- 「iPhone/Macを探す」機能をオフにする
- iCloudからサインアウトする
1.Apple IDを以前のIDに戻す
まずSafariなどのウェブブラウザを起動し、Apple公式「AppleIDを管理ページ」を開きましょう。
もしくは、検索ボックスに「マイアップル」と入力してウェブ検索し、1番上にでてくるMy Apple IDのページを開きます。
AppleIDの管理ページが開けたら、以下の手順でAppleIDを以前のIDに変更しましょう。
- 現在のApple ID(変更後のApple IDです)とパスワードを入力してログインします。
- 「アカウント」をタップします。Macを使用している場合は画面右にある「編集」をクリックします。
- アカウントの画面が表示されたら、Apple IDの項目にある「Apple IDの変更」の文字をタップ、またはクリックします。
- 変更したいメールアドレスを聞かれるので、変更前のApple IDを入力します。
- 確認コードを入力してくださいという画面が表示されるので、先ほど入力したメールアドレスに送られたメールを確認し、その中に書いてあるコードを入力します。コードを入力したらIDの変更は完了です。
2.「iPhone/Macを探す」機能をオフにする
サインアウトを行う前に「iPhoneを探す」または「Macを探す」の機能をオフにします。以下の手順で操作し、機能をオフにしてください。
iPhone・iPadの場合
- 「設定」アプリを開き、「ユーザー名」をタップします。
- 「iCloud」をタップします。
- 「iPhoneを探す」の項目を確認し、オンになっていればオフにします。
- オフにしようとするとパスワードの入力を求められるので、iCloudのパスワードを入力します。
Macの場合
- 「Appleマーク」をクリックします。
- 「システム環境設定」をクリックし、続けて「iCloud」をクリックします。
- 「Macを探す」の項目のチェックがついていればクリックしてチェックを外します。
- チェックを外そうとするとパスワードの入力を求められるので、iCloudのパスワードを入力します。
これでiCloudからサインアウトする準備ができました。
3.iCloudからサインアウトする
iPhone/iPadの場合は、iCloudの項目にある「サインアウト」をタップしてください。Macの場合は「iCloud」の画面にある「サインアウト」をクリックしてください。
「端末にデータを残すかどうかを尋ねるメッセージ」が表示されるので選択します。どちらを選んでもデータはiCloud上に残り、iCloudにサインインしなおせばデータが戻ってくるのでデータの消失を心配する必要はありません。
今後Apple IDを別のものに変えて今のデバイスを使い続けるのならデータを残し、そうでないのなら削除するのが良いでしょう。
iCloudからサインアウトできたら再びApple公式「AppleIDを管理ページ」を開き、古いIDに変更する時と同じ手順で新しいIDに戻します。