インターネット上にあるZIPやRAR形式のファイルをダウンロードして解凍しようとすると、CRCが一致しないなどのエラーが表示されて、解凍に失敗するときがあります。
CRCが一致しない影響で解凍に失敗する場合は、やり方によっては正常に解凍できる場合があります。
今回は、ZIPやRARの圧縮ファイルがCRCが一致しないエラーが出て解凍できない時の対処法について紹介していきます。
この記事の内容
CRCが一致しない原因
まずはCRCが一致しないエラーが起きる原因を見ていきましょう。
ZIPやRARファイルで発生するCRC不一致エラーの主な原因は次の通りです。
ダウンロードに失敗している
よくあるのが、Wi-Fiが突然切断されたりブラウザを閉じてダウンロードが中断されてしまうことです。
ダウンロード中断された場合、完全に壊れて解凍不可能になることも多いですが、稀に不完全なファイルであるにもかかわらずZIP・RAR形式のファイルと認識されることがあります。
当然ながら、ダウンロードが途中で終わっているので正常に解凍することができず、CRCが一致しないエラーが表示されてしまうことがあります。
圧縮の段階で破損している
ファイルを圧縮する段階で何らかのエラーが生じており、その影響で解凍時にもCRCが一致しないエラーが表示されてしまうことがあります。
この場合はいくらダウンロードし直しても正常に解凍することはできません。
解凍に必要な圧縮ファイルが不足している
ファイルサイズが大きい圧縮ファイルの場合、複数の圧縮ファイルに分けられていることがあります。
この場合、分割圧縮されたファイル全てが揃わない限り基本的には解凍することができません。
続いてCRC不一致エラーの対処方法を紹介します。
対処1:ZIP・RARファイルをダウンロードし直す
ダウンロードが中断されたことに覚えがある場合は、もう一度同じファイルをダウンロードし直してみてください。
その際、途中でダウンロードが失敗して中断しないかどうか確認しておくようにしましょう。
ダウンロードが原因だった場合、ダウンロードしなおすことでCRC不一致エラーが消えて正常に解凍できるようになります。
対処2:分割圧縮されたファイルを揃える
圧縮ファイルが分割されている場合、ZIPやRARファイルの拡張子名の後に「.001」や「.002」などの数字が付いていることがあります。
これは分割圧縮されたファイルのことを示しており、全てのファイルを同じフォルダに入れた上で、「001」が付くファイルを解凍することで、分割圧縮されたファイルを解凍することができます。
全てダウンロードして揃えていたとしても、同じフォルダに入っていない場合はCRC不一致エラーが起きてしまうので注意してください。
対処3:ほかの解凍ソフトに変更してみる
分割圧縮されたファイルでもない・ダウンロードし直しても解凍できない場合は他の解凍ソフトを試してみてください。
無料で使える有名な解凍ソフトは以下のようなものがあります。
- Bandizip
- 7-zip
- WinRAR
- LhaPlus
- CubeICE
この中で使っていない解凍ソフトがあったら試してみてください。
対処4:ZIPファイルの場合、Windowsエクスプローラーで開いてみる
実はWindows10に初めから搭載されているエクスプローラーには、ZIPファイルの圧縮解凍機能が備わっています。
そのため、圧縮ファイルはZIP形式しか使わないのであれば解凍ソフトは不要だったりします。
そしてCRC不一致エラーが起きてても問題なく開けることがあるため非常に優秀です。
実際に解凍するには以下の手順で行います。
- 解凍したい圧縮ファイルを右クリックします。
- メニューの中央付近にある[プログラムから開く]にカーソルを合わせます。
- [エクスプローラー]をクリックします。
- ZIPファイルの中身が表示されるので、解凍したいファイルをコピーします。
- 好きなフォルダにペーストして解凍完了です。
今後ZIPファイルをダブルクリックしただけでエクスプローラーで解凍できるようにする場合は、以下の手順で行います。
- 何でもいいのでZIPファイルを見るクリックします。
- メニューの中央付近にある[プログラムから開く]にカーソルを合わせます。
- [別のプログラムを選択]をクリックします。
- [常にこのアプリを使って.zipファイルを開く]にチェックを入れます。
- [エクスプローラー]を選択します。
- [OK]をクリックします。
これで今後関連付けの設定を変更しない限り、ZIPファイルをダブルクリックするとエクスプローラーで解凍できるようになり、CRC不一致エラーに遭遇する可能性を減らすことができます。
対処5:WinRARの修復機能を使う
ほかの解凍ソフトを使っても解凍できなかった場合、WinRARの修復機能を使うことで、正常に解凍できるようになる場合があります。
WinRARの修復機能を使うには以下の手順で行います。
- WinRARで問題のZIP・RARファイルを開きます。
- WiNRARのフォルダやファイルが表示されている画面で右クリックしてメニューを表示します。
- [書庫を修復]をクリックします。
- [重複した書庫を保存するフォルダ]を選択します。
- [修復した書庫をZIP・RARとして扱う]にチェックを入れて[OK]をクリックします。
- [修復した書庫を...]のところは、ZIPファイルならZIPを選び、RARファイルの場合はRARを選ぶようにしてください。
- [重複した書庫を保存するフォルダ]に入力したフォルダにCRC不一致エラーが修復されたファイルが生成されているのを確認します。
以上で、CRC情報が壊れているZIP・RARファイルを修復できて、正常に解凍できるようになります。