iPhoneやiPadの電源が突然入らなかったり画面が映らず起動しないケースがあります。
電源ボタンを押しても反応が無いと故障したのではないかと不安になる方も多いと思います。
本記事では、iPhoneやiPadの電源が入らない、また画面が映らず起動しない時の対処法を紹介します。
簡単な対処で復帰できる場合もあるため、順に紹介する対処を試してみて下さい。
この記事の内容
対処1: 強制再起動(ハードリセット)を行う
iPhoneやiPadの画面が突然映らなくなったら、まずは強制再起動を試してみましょう。
強制再起動を行うとデバイスのメモリがクリアされるため、一時的なiOSのエラーが解消します。
iPhoneやiPadはモデルによって強制再起動の手順が変わります。iPhone・iPadの強制再起動の手順は、それぞれ次のとおりです。
- iPhone8以降の場合
- 「音量大ボタン」を1回押します。
- 「音量小ボタン」を1回押します。
- 「電源ボタン」をAppleマークが表示されるまで長押しします。
- iPhone7の場合
- 「電源ボタン」と「音量小ボタン」をAppleマークが表示されるまで同時に長押しします。
- iPhone6以前の場合
- 「ホームボタン」と「電源ボタン」をAppleマークが表示されるまで同時に長押しします。
- iPadの場合
- 「音量大ボタン」を1回押します。
- 「音量小ボタン」を1回押します。
- 「電源ボタン」をAppleマークが表示されるまで長押しします。
ボタンの長押しは、最低でも10秒以上は押すようにして下さい。Appleマークが表示されたらボタンを離して、デバイスを起動します。
対処2: 1時間以上充電する
強制再起動を行っても電源が入らない場合、iPhone/iPadを1時間以上充電してみて下さい。
特にバッテリー残量が0になるまで使用していた場合、完全放電(本体の充電が完全に切れる)の状態になっていることが考えられます。
完全放電の状態になると、一定のバッテリー残量になるまで画面が映りません。また、再充電に時間が掛かるため、最低でも1時間は充電を行うようにして下さい。
充電をする際は、電流の弱いパソコン経由での充電は避け、建物内のコンセントから直接充電して下さい。
対処3: 充電ケーブル・アダプターを確認する
iPhone/iPadの充電を行っているのに電源が入らない場合、充電ケーブルや電源アダプターに問題があるケースも考えられます。
使用している充電ケーブル、電源アダプターが破損していると充電できません。
正常に充電できている場合は、充電開始から数分後にiPhone/iPad本体の温度が上昇します。そのため、本体に直接触れて充電できているか確認して下さい。
充電ができていないようであれば、次の記事を参考に正常に充電できないか対処を行って下さい。
対処4: デバイスを冷やす
電源が入らなくなったiPhone/iPadが異常に発熱している場合は、常温になるまで一旦冷やして下さい。
特に直射日光の当たる車のダッシュボードの上に端末を置いていたり、室温高い部屋に端末を置いていたような場合は、iPhone/iPadが発熱して電源が入らないケースがあります。
また、スマホのカバーやケースを装着している場合は、温度が下がりにくくなります。本体温度が下がるまでカバー・ケースを取り外して下さい。
対処5: 「リカバリーモード」で工場出荷時の状態に復元する
ここまでの対処法を行ってもiPhoneやiPadの電源が入らない場合は、iTunesを使ってリカバリーモードの初期化を試して下さい。
リカバリーモードで工場出荷時の状態に復元することで、電源が入らないiPhoneやiPadでも本体を初期化することができます。
ただし、リカバリーモードでの復元を行うと、すべてのデータが削除され、工場出荷直後の状態になってしまう点に注意して下さい。
リカバリーモードによる復元ができればiPhone/iPadが正常に起動しているはずです。バックアップが作成してある場合は、バックアップからの復元を行って下さい。
対処6: 「DFUモード」で復元する
電源を入れてもiOSが起動処理中にフリーズしてしまい起動できないケースがあります。Appleマークが表示された画面のまま止まってしまうのも同じ症状です。
上記の症状が出る場合は、iOSのアップデート中に電源が落ちたり、非公式のジェイルブレイクを行った際にiOSのシステムデータが破損していることが考えられます。
iOSの起動が止まってしまう場合は、iPhone/iPadをDFUモードで強制的に最新のiOSにアップデートすると解決する可能性があります。
ただし、DFUモードによる復元はリカバリーモードと同様にデバイス内のデータが全て消えてしまうのでご注意下さい。
iPhone/iPadをDFUモードで復元する手順は、次のとおりです。
- iPhone/iPadをPCとLightningケーブルで接続します。
- PCでiTunesを起動します。
- iPhone/iPadをDFUモードにします。
- iPhone8以降、iPad(FaceIDあり):
- 「音量大ボタン」→「音量小ボタン」の順にボタンを押して、画面が真っ暗になるまで「電源ボタン」を長押しします。
- 画面が真っ暗になったら、「電源ボタン」を押したまま「音量小ボタン」を5秒以上押します。
- 「音量小ボタン」を5秒以上押したら「電源ボタン」のみ離して「音量小ボタン」を10秒以上押してから離します。
- iPhone7:
- 「電源ボタン」を長押ししてAppleマークを表示します。
- Appleマークが表示されたら、「電源ボタン」を押したまま「音量小ボタン」を5秒以上長押しします。
- 画面が真っ暗になったら、「電源ボタン」のみ離して「音量小ボタン」を押し続けます。
- iPhone6以前、iPad(ホームボタンあり):
- 「電源ボタン」を長押ししてAppleマークを表示します。
- Appleマークが表示されたら、「電源ボタン」を押したまま「ホームボタン」を5秒以上長押しします。
- 画面が真っ暗になったら、「電源ボタン」のみ離して「ホームボタン」を押し続けます。
- iPhone8以降、iPad(FaceIDあり):
- iTunesに「iTunesはリカバリモードのiPhone/iPadを見つけました。」のメッセージが表示されたら、「OK」をクリックします。
- メッセージが表示されたら、押しているボタンがある場合は離して下さい。
- DFUモードにできた場合は、iPhone/iPadの画面は真っ暗になります。
- iTunesの画面の案内に従ってiPhone/iPadを復元します。
DFUモードの復元が完了したら、iPhone/iPadが正常に起動するようになっていないか確認して下さい。
対処7: バッテリーを交換する
リカバリーモードによる本体の初期化を試しても画面が映らない場合は、バッテリーにに問題があることが考えられます。
iPhone/iPadに内蔵されているバッテリーの交換を検討して下さい。バッテリーの交換は、Appleの直営店である「Apple Store」で基本的に依頼します。事前に予約が必要なので注意しましょう。
通常、バッテリーの交換には費用がかかりますが、保証に加入している場合は無償で交換することができます。またショップに行く時間がない場合は、配送で修理を依頼することもできます。
iPhoneとiPadのバッテリー交換の詳細については、次のApple公式ページを参照して下さい。
対処8: Apple Storeに修理を依頼する
バッテリーを交換しても電源が入らず、画面が映らない場合は、iPhone/iPad内部のロジックボードなどのハードウェアが破損していることが考えられます。
ハードウェアの破損は、自分で対処することはできないのでApple Storeに修理を依頼して下さい。また、初期不良の保証期間内であれば、無償で修理することもできます。iPhone/iPadが保証の期間内か確認するには、以下のページを参考にしてください。
iPhone/iPadの修理の依頼は以下のページから行えます。
また、iPhoneやiPadを購入した携帯電話会社を経由して修理を依頼することもできます。
修理が数日間掛かって手元にスマホがないと困る場合は、代替機の依頼も忘れずに行って下さい。
対処9: 新しい機種に買い替える
iPhone/iPadのモデルが古い場合や修理に出しても状況が変わらない場合は、iPhoneやiPadの買い替えを検討しましょう。
特に古いiPhone/iPadは、最新のiOSでは性能が足らずに動作が不安定になる場合もあります。また、本体内部のパーツや基板が劣化によって壊れている場合、修理が高額になる場合もあります。
iPhone/iPadを3年以上使用していた場合は、新しいiPhone・iPadを購入することをおすすめします。