Windows10/11のPCで特定のファイルやフォルダを開こうとすると、「このファイルには、この操作を実行するように関連付けられたアプリがありません」のエラーが表示されることがあります。
このエラーは、デスクトップやエクスプローラー上のファイルを開く際や、外部メディアや外部デバイス内のファイル・フォルダを開こうとした際に発生します。
本記事では、Windows10/11で「この操作を実行するように関連付けられたアプリがありません」エラーが発生する時の原因と対処法について詳しく紹介します。
この記事の内容
対処1: ファイル拡張子に対応するアプリケーションがインストールされているか確認する
ファイルの拡張子(.pdfや.doc等)に対応しているアプリケーションがインストールされていないことが原因で、「このファイルには、この操作を実行するように関連付けられたアプリがありません」のエラーが発生するケースが考えられます。
特に特定のファイルを開いた時にのみエラーが出る場合は、ファイルの拡張子を確認して、その拡張子に対応しているアプリケーション(文書編集アプリ・画像ビューア・動画プレイヤー等)がパソコンにインストールされていることを確認してください。
インストールされていない場合は、Microsoft Storeまたはインターネットから拡張子に対応するアプリケーションをダウンロードし、インストールを行なってください。
アプリケーションが既にインストールされている場合は、拡張子に対応する既定のアプリを次の手順で変更してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能を選択します。」
- 左ペインで「既定のアプリ」をクリックします。
- 右ペインで「ファイルの種類ごとに既定のアプリを選ぶ」をクリックします。
- 一覧から「開けないファイルの拡張子」に設定されている「アプリアイコン」をクリックします。
- ファイルの拡張子は、エクスプローラーの「表示」→「ファイル名拡張子」にチェックを入れると確認できます。
- 「アプリを選ぶ」のポップアップが表示されたら正しいアプリに変更します。
既定のアプリを正しい設定に変更できたら、再度ファイルを開いて関連付けエラーが解決したか確認してください。
対処2: 既定のアプリ設定を初期化する
既定のアプリ設定に問題が起きていることが原因で、「このファイルには、この操作を実行するように関連付けられたアプリがありません」のエラーが発生するケースがあります。
正しい既定のアプリが設定されているのにエラーが発生する場合は、既定のアプリ設定をリセットしてエラーが解決しないか確認してみてください。
既定のアプリの設定をリセットしするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして、「アプリと機能」を選択します。
- 左ペインで「既定のアプリ」の項目をクリックします。
- 右ペインで「Microsoftが推奨する既定値にリセットする」の「リセット」ボタンをクリックします。/li>
- チェックマークが付いたらリセット完了です。
設定をリセットできたら、再度ファイルを開いて関連付けエラーが解決したか確認してください。
また、リセットを行うとすべての既定のアプリ設定がリセットされるため、必要に応じて既定のアプリを再設定してください。
対処3: アイコンに関連するレジストリを修復する
アイコンに関連するレジストリに問題が起きていることが原因で、「このファイルには、この操作を実行するように関連付けられたアプリがありません」のエラーが発生するケースが考えられます。
通常はこれらのレジストリの設定が勝手に変わることはありませんが、特定のアプリケーションによって設定が書き換えられる場合があります。
そのため、レジストリエディターを使って、アイコンに関するレジストリを修正することでエラーが解決できる可能性があります。レジストリを修正するには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして、「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「名前」欄に「regedit」と入力し、「OK」をクリックします。
- ユーザーアカウント制御画面が表示された場合は「はい」を選択します。
- 「ファイル」→「エクスポート」を選択し、エクスポート範囲を「すべて」に変更します。レジストリのバックアップの保存先を指定して「保存」します。
- バックアップを作成できたら、ウィンドウ左側にあるツリーを以下の順に展開します。
HKEY_CLASSES_ROOT\lnkfile
- ウィンドウ上部のアドレスバーにパスを直接貼り付けることでも移動できます。
- 「lnkfile」キーを選択した状態で、ウィンドウ右側に「IsShortcut」の値があるか確認します。
- 「IsShortcut」の値がない場合は、「lnkfile」フォルダを右クリックして「新規」→「文字列値」を選択します。
- 「新しい値」が追加されたら、「新しい値」の名前を「IsShortcut」に変更します。
- 間違った名前を設定してしまった場合は、「新しい値」を右クリックして「名前の変更」から再編集できます。
- 設定を変更したらレジストリエディターを閉じ、パソコンを再起動します。
パソコンが再起動してレジストリが反映されたら、ファイルを開いて関連付けエラーが解決したか確認してください。
エラーが解決しない場合や、既に「IsShortcut」キーが存在していた場合は、続けて次のレジストリに編集も試してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして、「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「名前」欄に「regedit」と入力し、「OK」をクリックします。
- レジストリエディターが起動したら、ツリーを以下の順に展開します。
HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{20D04FE0-3AEA-1069-A2D8-08002B30309D}\shell\Manage\command
- 「command」キーを選択した状態で、ウィンドウ右側にある「(既定)」の値の「データ」の内容を確認します。
- 「%SystemRoot%\system32\CompMgmtLauncher.exe」と表示されていれば操作は不要です。
- 空欄であったり、他の文字列が書かれている場合は次の手順に進んで修正してください。
- データに問題がある場合は、「(既定)」の値をダブルクリックします。
- 「値のデータ」の入力欄に、「%SystemRoot%\system32\CompMgmtLauncher.exe」と入力し、「OK」をクリックします。
- レジストリエディターを閉じ、パソコンを再起動します。
パソコンが再起動できたら、再度ファイルを開いて関連付けエラーが解決したか確認してください。
対処4: Directory\shell内のキーを削除する
特定のファイルでなくフォルダを開く際に「このファイルには、この操作を実行するように関連付けられたアプリがありません」のエラーが発生する場合もあります。
この問題は、特定のレジストリキーを削除することでエラーが解決する可能性があります。レジストリキーを削除するには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして、「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「名前」欄に「regedit」と入力し、「OK」をクリックします。
- ウィンドウ左側にあるツリーを以下の順に展開します。
HKEY_CLASSES_ROOT\Directory\shell
- 「shell」ツリーを展開して、「cmd」キーと「find」キーをそれぞれ右クリックして「削除」を選択します。
- 注意: 削除を行う前に、レジストリのバックアップが作成できていることを確認してください。
- 確認ダイアログが表示されたら「はい」をクリックします。
- PCを再起動してレジストリを反映します。
PCが再起動できたら、問題のあったフォルダを開いて関連付けエラーが解決したか確認してください。
対処5: ユーザーアカウントを管理者グループに追加する
Windowsにサインインしているアカウントの権限が不足していることが原因で、「このファイルには、この操作を実行するように関連付けられたアプリがありません」のエラーが発生することがあります。
そのため、サインインしているアカウントを管理者グループに追加することでエラーが解決する可能性があります。
アカウントを管理者グループに追加するには、次の手順で操作します。Windowsのエディションによって操作が異なります。
- Windows10 Proエディション以上の場合:
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「lusrmgr.msc」と入力して「OK」をクリックします。
- 左ペインで「グループ」をクリックします。
- 右ペインのグループ一覧で「Administrators」をダブルクリックします。
- 「追加」をクリックします。
- サインインしているユーザー名を入力して「名前の確認」をクリックします。
- 「コンピュータ名\ユーザー名」の形式に変更されたら、「OK」をクリックします。
- 「適用」→「OK」の順にクリックして設定を保存します。
- Windows10 Homeエディションの場合:
- 「Windowsマーク」をクリックして「cmd」と入力します。
- 検索結果で「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
- 次のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
net localgroup Administrators "ユーザー名" /add
- コマンドが実行できたら、コマンドプロンプトを閉じます。
アカウントを管理者グループに追加できたら、再度ファイルを開いて関連付けエラーが解決したか確認してください。
対処6: ユーザープロファイルを再作成する
Windowsにサインインしているユーザーのプロファイル情報が破損していることが原因で、「このファイルには、この操作を実行するように関連付けられたアプリがありません」のエラーが発生することがあります。
そのため、管理者アカウントを新しく作成してサインインし、同様のエラーが発生するか検証してみてください。
管理者アカウントを新しく作成してサインインする手順は、次の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 設定ウィンドウが開いたら、「アカウント」を選択します。
- 左のリストにある「家族とその他のユーザー」をクリックします。
- 「その他のユーザーをこのPCに追加」を選択します。
- 下部の「このユーザーのサインイン情報がありません」をクリックします。
- 下部の「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」をクリックします。
- [ユーザー名、パスワード、パスワードのヒント]を入力してユーザーの作成を行います。
- ユーザーを作成したら[作成したユーザー名]をクリックし、「アカウントの種類を変更」をクリックします。
- 「アカウントの種類」を「管理者」に変更して「OK」をクリックします。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「シャットダウンまたはサインアウト」→「サインアウト」の順に選択します。
- サインイン画面が表示されたら、「新しく作成したアカウント」を選択してサインインします。
新しく作成した管理者アカウントにサインインできたら、関連付けエラーが解決したことを確認してください。
エラーが解決した場合は、必要に応じて上記の関連ページを参考にファイルを新しいアカウント移行してください。
対処7: 自動再生機能をオフにする
CD/DVD、USBデバイスなどの外部メディア/デバイス内のファイルを開く際に、「このファイルには、この操作を実行するように関連付けられたアプリがありません」のエラーが発生することがあります。
この問題が発生する場合は、外部メディア/デバイスの自動再生機能を無効化することでエラーが解決する可能性があります。
外部メディア/デバイスの自動再生機能を無効化するには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を開きます。
- 「デバイス」をクリックします。
- 左ペインのメニューより、「自動再生」の項目をクリックします。
- 右ペインで「すべてのメディアとデバイスで自動再生を使う」のスイッチを「オフ」に変更します。
自動再生機能を無効にできたら、メディア/デバイスを再認識して関連付けエラーが解決したか確認してください。
対処8: システムファイルチェッカーツールを実行する
Windowsのシステムファイルが破損、もしくは欠損していることが原因で、「このファイルには、この操作を実行するように関連付けられたアプリがありません」のエラーが発生しているケースが考えられます。
ここまでの対処方法で解決しない場合は、システムファイルチェッカーツールを実行して、システムファイルの検査と修復を試してみてください。
システムファイルチェッカーツールを実行する手順は、次の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を起動します。
- ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」をクリックします。
- PowerShellが起動したら、以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
sfc /scannow
- 「検証が100%完了しました」と表示されたことを確認します。
- 続いて以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
- 修復作業が完了したらWindows PowerShellを終了します。
システムファイルが修復できたら、PCを再起動してからファイルの関連付けエラーが解決したことを確認してください。