Windows11のPCを再起動しようとすると、「再起動しています」や「更新プログラムを構成しています」の画面のまま再起動が終わらないケースがあります。
通常であれば、しばらくそのまま待てば正常に再起動するはずですが、1時間以上待っても同じ再起動画面のまま止まってしまい再起動できないケースがあります。また、強制終了を行っても再起動できないケースもあります。
本記事では、Windows11の再起動が終わらない、またはアップデートのまま止まる時の対処法について詳しく紹介します。
この記事の内容
対処1: PCを強制終了する
PCを再起動して30分以上待っても再起動画面に変化がない場合は、再起動の処理に問題が起きていることが考えられます。
そのため、再起動がいつまで待っても終わらない場合は、一度PCを強制終了してから再度起動してみてください。
PCを強制終了するには、PCの電源が切れるまで「電源ボタン」を長押しします。「電源ボタン」を長押ししても強制終了できない場合は、「Windows + X」キーを押しながら「電源ボタン」を長押ししてください。
PCを強制終了できたら、「電源ボタン」を押して起動して正常に再起動できるようになったか確認してください。強制終了後も再起動が終わらない場合は次の対処方法に進んでください。
対処2: Windowsをセーフモードで起動する
PCを強制終了しても再起動画面が繰り返し表示されて終わらない場合は、Windowsをセーフモードで起動して対処を行ってください。
Windowsをセーフモードで起動するには、以下の手順で操作してください。
- PCの電源が切れるまで「電源ボタン」を押し続けます。
- 「電源ボタン」を押してPCの電源を入れます。
- 起動画面が表示されたら、PCの電源が切れるまで「電源ボタン」を押し続けます。同じ手順で起動時の強制終了を3回繰り返します。
- 4回目に「電源ボタン」を押してPCを起動すると、自動修復が実行されます。
- 自動修復の画面が表示されたら「詳細オプション」をクリックします。
- 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」の順にクリックします。
- 「再起動」ボタンをクリックします。パソコンの再起動が開始されるので、しばらく待ちます。
- 「スタートアップ設定」画面が表示されたら、「5」キーまたは「F5」キーを入力します。
以上の手順で、Windowsをセーフモードで起動できます。セーフモードで起動できたら、以降の対処方法を順に試してみてください。
対処3: 直近の更新プログラムをアンインストールする
WindowsUpdateの直近の更新プログラムに不具合があることが原因で、再起動が正常に終わらないケースが考えられます。
そのため、直近の更新プログラムを一度アンインストールして問題が解決しないか確認してください。直近の更新プログラムをアンインストールするには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 左ペインで「WindowsUpdate」を選択します。
- 右ペインで「更新の履歴」をクリックします。
- 関連設定の「更新プログラムをアンインストールする」をクリックします。
- 一覧から「最近インストールした更新プログラム」を選択して「アンインストール」をクリックします。
- 最近インストールした更新プログラムは、インストール日の項目から判断してください。
以上の手順で、WindowsUpdateの直近の更新プログラムをアンインストールすることができます。アンインストールができたら、再起動の問題が解決したか確認してください。
対処4: セキュアブートを有効にする
PCのセキュアブートが無効になっていることが原因で、Windowsの再起動が終わらないケースが考えられます。
そのため、PCのセキュアブートの設定を確認して、無効になっている場合は有効にしてください。セキュアブートの設定を確認して有効にするには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 名前に「msinfo32」と入力して「OK」をクリックします。
- システム情報のウィンドウが開いたら、左ペインで「システムの要約」を選択していることを確認します。
- 右ペインの「セキュアブートの状態」が「有効」になっていることを確認します。
- セキュアブートが有効の場合は、この対処を行う必要はないため別の対処を試してください。無効になっている場合は続けて次の手順に進んでください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 左ペインで「システム」を選択します。
- 右ペインの「回復」をクリックします。
- 「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動」をクリックします。
- 回復環境の画面が表示されたら、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」の順にクリックします。
- 「UEFIファームウェアの設定」を選択して「再起動」をクリックします。
- UEFIの画面が起動したら、「セキュアブート(Secure Boot)」の項目を探して「Enabled(有効)」に変更します。
- ASUSの場合: 「Boot」内にある「Secure Boot」を「Windows UEFI mode」に変更
- AsRockの場合: 「Security」内にある「Secure Boot」を「Enabled」に変更
- GIGABYTEの場合: 「Boot」内にある「Secure Boot State」を「Enabled」に変更
- UEFIの設定を保存してPCを再起動します。
セキュアブートの設定を有効にできたら、PCが正常に再起動できるようになったか確認してください。問題が解決しない場合は、次の対処に進んでください。
対処5: WindowsUpdateのキャッシュファイルを削除する
WindowsUpdateのダウンロードキャッシュファイルに問題が起きていることが原因で、Windowsの再起動時のアップデートが終わらないケースが考えられます。
そのため、WindowsUpdateのダウンロードキャッシュファイルを削除してリセットすることで、再起動の問題が解決する可能性があります。
WindowsUpdateのダウンロードキャッシュファイルを削除するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択し、「services.msc」と入力して「OK」をクリックします。
- サービスウィンドウが開いたら、一覧から「Windows Update」をダブルクリックしてプロパティウィンドウを開きます。
- 「停止」ボタンをクリックしてサービスを停止します。停止できたら「OK」ボタンをクリックしてプロパティウィンドウを閉じます。
- 続いて「Background Intelligent Transfer Service」をダブルクリックし、「停止」ボタンをクリックしてサービスを停止し「OK」をクリックします。
- サービスが停止できたら、エクスプローラーで以下のパスにあるフォルダを開きます。
C:\Windows\SoftwareDistribution
- 「SoftwareDistribution」フォルダ内のすべてのファイルとフォルダを選択し、右クリックして「削除」します。
- フォルダ内を空にできたら、サービスウィンドウに戻って停止した「Windows Update」と「Background Intelligent Transfer Service」のプロパティウィンドウを開き、「開始」ボタンをクリックしてサービスを起動します。
WindowsUpdateのダウンロードキャッシュファイルを削除できたら、PCを再起動して正常にWindowsが起動するようになったか確認してください。
対処6: WindowsUpdateを実行する
Windowsのバージョンが古く不具合があることが原因で、再起動の処理が終わらないケースが考えられます。
そのため、WindowsUpdateを実行して最新の更新プログラムをインストールすることで、再起動の問題が解決する可能性があります。
WindowsUpdateを実行するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 設定ウィンドウが開いたら、左ペインの「WindowsUpdate」を選択します。
- 右ペインの「更新プログラムのチェック」をクリックします。
- 「ダウンロード」や「インストール」が表示されたら、クリックしてアップデートを進めます。
WindowsUpdateを実行して最新の更新プログラムをインストールできたら、PCを再起動して問題が解決したか確認してください。
対処7: システムファイルを修復する
Windowsのシステムファイルが破損していることが原因で、再起動の処理が終わらないケースが考えられます。
そのため、システムファイルを修復することで再起動の問題が解決する可能性があります。システムファイルを修復するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windowsターミナル(管理者)」を選択します。
- ターミナルウィンドウが開いたら、次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
DISM /Online /Cleanup-image /Restorehealth
- コマンドの実行が完了したら、続いて次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
sfc /scannow
- コマンドを実行するとシステムファイルチェッカーツールが実行され、問題のあるシステムファイルが見つかれば自動修復されます。
- 「検証100%が完了しました」のメッセージが表示されたら完了です。
システムファイルを修復できたら、PCを正常に再起動できるようになったか確認してください。
対処8: 接続している外部デバイスを全て取り外す
PCに接続しているUSBデバイスなどに問題が起きていることが原因で、Windowsの再起動の処理が終わらないケースが考えられます。
そのため、PCに接続しているUSBデバイスを全て取り外して、再起動ができないか確認してください。
対処9: 古いデバイスドライバーをアップデートする
一部のデバイスドライバーのバージョンが古く不具合があることが原因で、Windowsの再起動が終わらないケースが考えられます。
そのため、古いデバイスドライバーを最新バージョンにアップデートすることで、問題が解決する可能性があります。
古いデバイスドライバーをアップデートするには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- ツリーを展開して、「古いドライバーを使用している疑いがあるデバイス名」を探して右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。
- 「ドライバーを自動的に検索」を選択します。
- 新しいデバイスドライバーが見つかった場合は、自動的にインストールされます。
- 同じ手順で、古いドライバーを使用している疑いがあるデバイスのドライバーを全て更新します。
デバイスドライバーをアップデートできたら、正常に再起動できるようになったか確認してください。
古いデバイスドライバーを使用しているデバイスが不明な場合は、PCまたはハードウェアのメーカーページにアクセスして、手動で最新のドライバーファイルをダウンロードしてインストールしてください。手動でドライバーをインストールする手順は、メーカーによって異なるため、メーカーのマニュアル等を参考にしてください。