iPhoneを使用していると、いつの間にかカレンダーアプリにスパムのイベントがウイルスのように勝手に大量に追加されてしまうケースがあります。
カレンダースパムは、「カレンダーの照会を追加」のポップアップが表示された際に誤って「OK」を選択すると追加されます。カレンダーアプリにスパムのイベントが追加されると、スパムの通知を大量に受け取ることになり厄介です。
本記事では、iPhoneのカレンダースパム(勝手に予定が入る)の原因と削除方法および対策について詳しく紹介します。
この記事の内容
カレンダースパムの原因
iPhoneのカレンダーアプリにスパムのイベントが追加される場合、悪意のあるユーザーが作成したカレンダーの共有リンクを開いたことが原因として考えられます。
カレンダーアプリではアカウントで作成したイベントを共有リンクを使って不特定多数のユーザーに共有することができます。この仕組みを使って、偽装したWebページや電子メール、メッセージなどに共有リンクを埋め込み、ユーザーにスパムのカレンダーを追加させようとします。
スパムのカレンダーの共有リンクを開いた際には、「カレンダーの照会を追加」のポップアップが表示され「OK」を選択するとスパムカレンダーのイベントが大量に追加されてしまいます。
誤ってカレンダースパムを追加してしまった場合は、次の削除方法を参考にしてカレンダースパムを削除してください。
カレンダースパムの削除方法
iPhoneのカレンダーアプリに追加されたスパムのイベントは大量に追加されていることが多く、通常のイベントの削除手順では削除できません。
カレンダーアプリにスパムのイベントが追加されている場合は、以下のいずれかの方法でスパムイベントを取り除いてください。
方法1: 設定アプリからスパムのイベントを削除する
設定アプリから他ユーザーが共有しているカレンダーを削除することができます。設定アプリからスパムのカレンダーイベントを削除するには、以下の手順で操作してください。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「カレンダー」をタップします。
- 「アカウント」をタップします。
- 「照会したカレンダー」をタップします。
- 他ユーザーが共有しているカレンダーの一覧が表示されるので、「スパムのカレンダー」を選択します。
- 一番下の「アカウントを削除」をタップします。
- 確認ポップアップが表示されたら「アカウントを削除」をタップします。
以上の手順で、スパムのカレンダーを削除できます。削除が完了したら、カレンダーアプリを開いてスパムのイベントが表示されなくなったことを確認してください。
方法2: カレンダーアプリからスパムのイベントを削除する
カレンダーアプリからスパムのカレンダーイベントを削除することもできます。カレンダーアプリから操作を行うとスパムのイベントを追加しているカレンダーを正確に特定して削除できます。具体的な手順は以下の通りです。
- 「カレンダー」アプリを開きます。
- カレンダーアプリに表示される「スパムイベントの色」を確認しておきます。
- 月表示でイベントの色が見えない場合は、スパムのイベントが追加されている日をタップして色を確認してください。
- 下部の「カレンダー」をタップします。
- カレンダーの一覧が表示されたら、「スパムイベントの色」のカレンダーの「iアイコン」をタップします。
- 一番下の「カレンダーを削除」をタップします。
- 確認ポップアップが表示されたら「カレンダーを削除」をタップします。
- スパムイベントの色が複数あった場合は、同じ手順で全ての色のカレンダーを削除してください。
以上の手順で、カレンダーアプリからスパムのイベントを削除することができます。削除が完了したらスパムのイベントが表示されなくなったか確認してください。
カレンダースパムの対策方法
カレンダースパムを削除できても、今後も誤操作でカレンダースパムが追加されてしまう恐れがあります。そのため、最後にカレンダースパムが追加されないようにする対策について紹介します。
対策1: 確認ポップアップでキャンセルを選択する
カレンダースパムの共有リンクを開いてしまっても、「カレンダーの照会を追加」のポップアップで「キャンセル」を選択すればカレンダーが追加されることはありません。
そのため、Webページやメール、メッセージのリンクを開いた際にカレンダーに関するポップアップが表示された場合は、必ず「キャンセル」を選択することでカレンダースパムが登録されることを回避できます。
特に信頼できないWebページやメール、メッセージのリンクを開く際のポップアップに注意してください。
対策2: イベントをスパムとしてAppleに報告する
Appleはカレンダースパムの対策として、カレンダーのイベントをスパムとして報告する機能を実装しています。
カレンダーのイベントをスパムとして報告することで、自分や他のユーザーに同じスパムイベントが追加されることをブロックできます。
カレンダーアプリでイベントをスパムとしてAppleに報告するには、以下の手順で操作してください。
- 「カレンダー」アプリを開きます。
- 「スパムのイベント」をタップして詳細画面を開きます。
- 「スパムを報告」をタップします。
- 「削除してスパムを報告」をタップします。
また、iCloud.comから以下の手順でカレンダーのイベントをスパムとして報告することもできます。
- iPhoneで『iCloud.com』にアクセスして、アカウントにサインインします。
- 「カレンダー」を選択します。
- 「スパムのイベント」をタップして詳細画面を開きます。
- 「迷惑メールの報告」をタップします。
- 「OK」をタップします。
以上の手順で、カレンダースパムをAppleに報告することができます。この操作を行うとイベントがスパムとして報告されて削除されます。
対策3: Safariのポップアップをブロックする
Safariの設定でポップアップを無効にすることで、カレンダーのイベントを追加するポップアップが表示されないようにブロックすることができます。
そのため、Webページの閲覧中に誤操作でカレンダースパムを追加しないか不安な場合は、Safariのポップアップを無効にしてください。ただし、一部のページではポップアップをブロックすると正常に機能しない場合がある点に注意してください。
Safariのポップアップを無効にするには、以下の手順で操作します。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「Safari」をタップします。
- 「ポップアップブロック」のスイッチを「オン」に切り替えます。
- 補足: 同じ画面で「詐欺Webサイトの警告」を「オン」にしておくと、悪質なWebページにアクセスした際に警告を表示することもできます。
上記の手順で、Safariのポップアップを表示しないように設定できます。Chromeなどの他のブラウザアプリを使用している場合は、アプリによって設定手順が異なるため、ヘルプページ等を参考にしてポップアップをブロックしてください。