Windows10を利用していると、Cドライブ等のパーティションの容量が不足した場合、ディスクの管理ツールで「ボリュームの拡張」をすることでドライブの容量を増やすことができます。
しかし、ドライブを拡張しようとしても「ボリュームの拡張」がグレーアウトして選択できないケースがあります。
この記事では、Windows10のディスクの管理ツールを使ってCドライブ等を「ボリュームの拡張」で拡張する方法を紹介します。「ボリュームの拡張」ができない場合や回復パーティションがある場合の対処法も併せて紹介します。
この記事の内容
ディスクの管理で「ボリュームの拡張」をする方法
まず、ディスクの管理ツールで「ボリュームの拡張」をする手順を確認します。手順が分からない場合は参考にして下さい。
- 「Windowsボタン」を右クリックし、表示されるメニューから「ディスクの管理」を選択します。
- 拡張したいパーティションを右クリックして「ボリュームの拡張」を選択します。
- 「ボリュームの拡張」がグレーアウトして選択できない場合は、『ボリュームの拡張ができない原因』を確認して下さい。
- 「ボリュームの拡張ウィザード」が起動します。「次へ」をクリックします。
- ディスクの選択画面が表示されます。「ディスク領域を(MB)選択」で、パーティションを拡張したいサイズを入力して「次へ」をクリックします。
- 「ディスク領域を(MB)選択」は、「増やしたい容量」をMB単位で入力します。増やした後の容量と勘違いしやすいので注意してください。
- 最大ディスク領域のサイズが、拡張できる最大サイズです。容量を指定する際は、基本的に最大容量を指定することをおすすめします。
- 「ボリューム拡張ウィザードの完了」の画面が表示されたら「完了」をクリックします。
以上でパーティションを拡張することができます。ディスクの管理画面上で正常に容量が増えているか確認して下さい。
「ボリュームの拡張」ができない原因
ボリュームの拡張は、ディスクの管理上で拡張したいパーティションの右隣に、未割り当て領域を確保する必要があります。
また、別の物理ディスクの領域を使うことができないため注意して下さい。
そのため、「ボリュームの拡張」のメニューがグレーアウトして選択できない場合、次の原因が考えられます。
- 拡張したいパーティションの右隣に「未割り当て領域」がない
- 拡張したいパーティションの右隣に「回復パーティション」がある
- 拡張する領域が別の物理ドライブにある
Cドライブの右隣が「未割り当て領域」以外になっている場合、Cドライブで「ボリュームの拡張」を選択できません。右隣に「回復パーティション」がある場合も同様です。
上記の問題の対処方法を順に紹介していきます。
「ボリュームの拡張」ができない時の対処法
対処1: 未割り当て領域を確保する
拡張したいパーティション(Cドライブ等)の右隣に未割り当て領域がない場合は、未割り当て領域を確保する必要があります。
未割り当て領域を確保するには、ディスクの管理ツールでボリュームを削除します。
右隣にDドライブなどの不要なパーティションが存在している場合は、次の手順でボリュームを削除して未割り当て領域に変更することができます。
- 「Windowsボタン」を右クリックし、表示されるメニューから「ディスクの管理」を選択します。
- 拡張したいパーティションの右隣のパーティションを右クリックして「ボリュームの削除」を選択します。
- パーティションの表示が「未割り当て領域」になったら完了です。
未割り当て領域を確保できたら、再度『ボリュームの拡張』の手順でパーティションを拡張して下さい。
対処2: 回復パーティションを削除する
ディスクの管理ツール上で、拡張したいパーティションの右隣に回復パーティションがある場合は、未割り当て領域を作ってもボリュームを拡張できません。
上記の場合は、回復パーティションを削除することでボリュームの拡張を実行することができます。回復パーティションはディスクの管理から削除できないため、diskpartコマンドを使って削除します。
diskpartコマンドで回復パーティションを削除するには次の手順で操作します。
- 「Windowsボタン」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- ユーザーアカウント制御の画面が表示されたら「はい」をクリックします。
- コンソール上に「diskpart」と入力してEnterキーを押します。
- diskpartが起動します。「list disk」と入力してEnterを押します。
- PCに搭載されている物理ドライブの一覧が表示されます。ディスク番号を確認します。
- 拡張するパーティションがある物理ドライブを選択します。次のコマンドを入力してEnterキーを押して下さい。
select disk n
- nはディスク番号です。ディスク0の場合は、「select disk 0」と入力します。
- 通常の構成であればCドライブはディスク0です。ただし、例外もあるため容量から判断してください。
- 「list partition」と入力してEnterを押します。
- 物理ドライブ内に存在しているパーティションが全て表示されます。回復パーティションの番号を確認します。
- 回復パーティションを選択します。次のコマンドを入力してEnterキー押します。
select partition n
- 例:Partition 5が回復パーティションであることを確認できたら、「select partition 5」と入力して選択します。
- 回復パーティションを選択できたら、パーティションを削除します。次のコマンドを入力してEnterを押してください。
delete partition override
- 回復パーティションの削除が完了します。
以上の手順で回復パーティションが削除できます。
Discpartで削除した回復パーティションは、未割り当て領域となっているので、『ボリュームの拡張』の手順でパーティションを拡張して下さい。
対処3: 回復パーティションを移動する
拡張したいパーティションの右隣にある回復パーティションを削除せずに移動したい場合は、Windowsの標準機能ではできません。
回復パーティションのデータを保持したまま移動させるためには、サードパーティ製のソフトウェアを使って移動します。
手順1: パーティション管理のソフトウェアをインストールする
パーティションを操作できるサードパーティ製のソフトウェアをまずインストールして下さい。
今回は、無料でパーティションを操作できる「MiniTool Partition Wizard」を使う手順を紹介します。
必要な場合は上記のページからダウンロードしてください。
手順2: 回復パーティションを移動する
インストールが完了したら、次の手順で回復パーティションを移動します。
- MiniTool Partition Wizardを起動します。
- 起動するとPC内のボリュームの一覧が表示されます。Cドライブと未割り当て領域の間にある「回復パーティション」を右クリックして「移動/サイズ変更」をクリックします。
- 物理ドライブ内でのパーティションの位置関係を示したスライダーが表示されるので、右端に移動させましょう。スライダーを右端に移動させたら「OK」をクリックしてください。
- 最後に左上にある「適用」ボタンをクリックします。自動で処理が実行されるので、完了するまで待ちます。
- 回復パーティション以外に他のパーティションが間に存在している場合は、未割り当て領域がCドライブに隣接するまで上記の手順を繰り返して移動させてください。
手順3: ボリュームを拡張する
ボリュームの移動が完了したら、再びディスクの管理ツールを開きます。
未割り当て領域がCドライブに隣接していることを確認して、『ボリュームの拡張』の手順でパーティションの拡張を試して下さい。
今windows10でDドライブの削除をしようとしたら削除できず、システムの詳細設定でDドライブが仮想メモリに割り当てられてたので解除し、それでDドライブを削除したら「空き領域」となり、そのままではCドライブの拡張はできず、空き領域のパーティションの解除だったかな?をやったら「未割り当て領域」となりました。この状態で拡張できました。
参考まで。
win11に対応しているにも関わらず MBRからGPTに変換作業で難儀していた処 Cドライブに未割り当て領域を発見しました その後EaseUSにてパーテーション結合を試すも出来ず困っていた処、貴殿のサイトに辿り着き ました MiniTool Partitionを窓の杜からダウンロードして、いざ結合作業に取り掛かると あっという間に結合完了しました! ダウンロードから作業完了まで10分掛からず、真面目に驚きました PCにあまり詳しく無く、内心「 これ、無理じゃね…」と諦めていましたが貴殿のお陰で未割り当て領域も無くなり気分も最高です! 本当にありがとうございました !