
Windows10では、高速スタートアップの機能が標準の設定で有効になっています。
高速スタートアップはPCの起動を速めれる反面、この機能が原因でPCに様々な不具合が出るデメリットも有名です。
今回は、Windows10で高速スタートアップを無効にする方法とデメリットについて紹介します。
また、高速スタートアップの設定がグレーで変更できない場合や表示されない時の対処も併せて紹介します。
この記事の内容
高速スタートアップとは
高速スタートアップとは、Windows10が完全にシャットダウンしてから起動するまでの時間を短縮する機能です。
高速スタートアップを有効にした状態でシャットダウンを実行すると、休止状態に利用するハイバネーションファイル(hiberfil.sys)にシステムの状態が保存されてPCの電源が切れます。
起動時には保存したハイバネーションファイル(Hiberfil.sys)を読み込むことで、通常の起動よりも速い時間でWindows10を起動することができます。
高速スタートアップは、PCの「シャットダウン」時のみ有効になる機能です。「再起動」を選択する場合は、高速スタートアップ機能は無効になります。
高速スタートアップのデメリット
高速スタートアップを有効に設定すると、通常のシャットダウンが実行されなくなります。
そのため、シャットダウン後の起動で、予期せぬシステムやデバイスのエラーが発生する恐れがあります。具体的には、主に次のような不具合が発生することがあります。
- スリープや休止状態に対応していないデバイスが動作しない・エラーが発生する
- システムの完全なシャットダウンが必要なアップデートが適用できない
- デュアルブート時にハードディスクやパーティションが破損する恐れがある
- PC起動時にBIOS/UEFI設定が起動できない
- Wake-on-LAN機能が正しく動作しない
上記の問題は全てのデバイスで必ず発生するわけではありません。しかし、Windows10の動作に問題が起きた場合は、高速スタートアップの機能を無効にすることで問題が解決する可能性があります。
特にPCを「再起動」すると問題が解消して、「シャットダウン」後に電源ボタンで起動すると問題が再発する場合に有効な対処方法です。
高速スタートアップを無効に設定する方法
Windows10の高速スタートアップ機能を無効化するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「電源オプション」を選択します。
- 左ペインで「電源とスリープ」を選択していることを確認して、右ペインの関連設定で「電源の追加設定」をクリックします。
- ウィンドウ左上にある「電源ボタンの動作を選択する」をクリックします。
- 「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックします。
- 高速スタートアアップの項目がグレーで変更できない場合は、上記の操作で変更できる状態になります。
- 設定が変更できるようになるので、「シャットダウン設定」の下にある「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外します。
- 「変更の保存」ボタンをクリックして保存します。
以上で高速スタートアップの機能を無効にすることができます。
PCをシャットダウンしてから起動すると、高速スタートアップが無効になった状態で起動(通常起動)します。
設定が変更できない場合
高速スタートアップの設定項目は、Windowsのハイバネーション機能が無効になっているとシャットダウン設定に表示されません。
高速スタートアップの設定項目が表示されない場合は、次のページで詳しい対処方法を紹介しているので、併せて参考にしてください。
高速スタートアップを一時的に無効にする方法
高速スタートアップは電源オプションの設定を変更せずに、簡単な操作で一時的に無効にすることができます。
方法1: 「再起動」を選択する
Windowsを再起動する場合は、設定に関係なく高速スタートアップは無効の状態で起動します。
- 「Windowsマーク」をクリックします。
- 「電源マーク」をクリックします。
- 「再起動」を選択します。
方法2: Shiftキーを押しながら「シャットダウン」を選択する
シャットダウン時に高速スタートアップを一時的に無効にするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」をクリックします。
- 「電源マーク」をクリックします。
- 「Shiftキー」を押しながら「シャットダウン」を選択します。
- 「PCの電源を切る」をクリックします。
上記の操作を行うと、次の起動に限り高速スタートアップが無効の状態でWindowsが起動します。