Web版のOutlookやWindowsのMicrosoft Outlook、Outlook for Macにメールの送信を取り消す機能が実装されています。
この機能を活用することで、送信後にメールの内容のミスに気づいた場合でも送信を取り消して内容を修正することができます。
本記事では、Outlookのメールの送信を取り消し/キャンセルする方法について詳しく紹介します。
この記事の内容
Web版Outlookで送信メールを取り消す方法
Web版のOutlook(Outlook on the Webまたは旧Outlook.com)には、送信メールを取り消す機能が実装されています。ただし、この機能はデフォルトでは有効になっていないため、設定を有効にする必要があります。
Web版Outlookで送信メールを取り消す機能を有効にして、メールを取り消す手順は以下の通りです。
- 『Web版Outlook』のページにアクセスして、Microsoftアカウントにサインインします。
- 右上の「設定(ギアアイコン)」をクリックします。
- 「Outlookのすべての設定を表示」をクリックします。
- 「メール」→「作成と返信」の順に選択します。
- 「送信の取り消し」の項目にあるスライダーをドラッグして待機時間(秒)を設定します。
- 最大で10秒の待機時間を設定できます。
- 下部の「保存」をクリックします。
- メールの送信時に、下部に「送信しています…」のポップアップが表示されたら「元に戻す」をクリックします。
- 「送信しています…」のポップアップは設定した秒数の間表示されます。
以上の手順で、Web版Outlookで送信メールを取り消すことができます。
WindowsのOutlookアプリで送信メールを取り消す方法
方法1: メールの取り消し機能を使用する
Outlookアプリで送信済みのメールを取り消すことはできますが、いくつかの条件があります。メールを取り消すことができる条件は以下の通りです。
- 条件1: 受信者が同じMicrosoft365またはExchangeサーバーを利用している
- 送信取り消し機能は、受信者が同じ組織内のMicrosoft365またはExchangeサーバーを利用している場合に限り機能します。異なるメールサーバーやサービスを利用している受信者に対しては、送信の取り消しは機能しません。
- 条件2: 受信者がメールをまだ開いていない
- 受信者がメールを開いていない場合にのみ、送信取り消し機能が有効です。メールが既に開かれている場合、取り消しはできません。
- 条件3: 受信者がOutlookを使用している
- 送信取り消し機能は、受信者がOutlookを利用している場合にのみ機能します。他のメールクライアントやウェブメールサービスを利用している受信者に対しては、送信取り消しは機能しません。
上記の条件が揃っている場合に限り、Outlookで送信済みのメールを取り消すことができます。送信メールを取り消すには、以下の手順で操作してください。
- Outlookを開き、「送信済みアイテム」フォルダを開きます。
- 取り消したいメールを探してダブルクリックして開きます。
- メールウィンドウの上部のリボンにある 「ファイル」タブをクリックします。
- 左ペインで「情報」を選択していることを確認して、右ペインの「再送信または取り消し」をクリックし「メッセージの取り消し」を選択します。
- 「未読ならば、受信トレイから削除する」のオプションを選択して「OK」をクリックします。
- 「未読ならば、削除して別のメッセージに置き換える」を選択した場合は、メールの作成画面が表示されるので置き換えるメールの内容を作成して送信してください。
- 「OK」をクリックして送信取り消しを実行します。
上記の手順で、Outlookアプリで送信メールの取り消しを行うことができます。
ただし、条件が満たされない場合は、送信メールの取り消しができず「アイテムが見つかりません」などのエラーが表示されます。送信メールの取り消しができない場合は、前述した取り消すための条件を満たしているか確認してください。
方法2: メール送信の遅延時間を設定して取り消す
Outlookアプリでは、送信済みのメールを取り消す機能とは別に、送信メールを遅延させる仕分けルールを設定することができます。
送信メールを遅延させる仕分けルールを設定することで、送信を一定時間遅らせることができます。これにより、送信ミスを見つけた場合に、遅延時間内であればメールの送信を取り消したり修正することができます。
Outlookアプリで仕分けルールを追加して送信メールの遅延時間を設定する手順は以下の通りです。
- Outlookを開き、「ファイル」タブをクリックします。
- 左ペインで「情報」を選択しいることを確認して、右ペインで「仕分けルールと通知の管理」をクリックします。
- 「仕分けルールと通知の管理」ダイアログボックスが開いたら、「新しい仕分けルール」をクリックします。
- テンプレートの一覧で、「新しい仕分けルールを作成する」の項目にある「送信メッセージにルールを適用する」を選択して「次へ」をクリックします。
- 条件を指定する画面が表示されたら、条件を選択せずにそのまま「次へ」をクリックしてください。
- 送信の遅延時間以外に条件を入れたい場合は、必要に応じて条件を選択してください。
- 確認ダイアログが表示されたら「はい」をクリックします。
- メッセージ対する処理の画面が表示されたら、処理の選択で「指定した時間分後に配信する」にチェックを入れます。
- 下の仕分けルールの編集で「指定した時間」のリンクをクリックして、「メールの送信を遅延する分数」を入力して「OK」をクリックします。
- 遅延時間は最大120分まで設定できます。
- 「次へ」をクリックします。
- 例外条件を指定する画面が表示されたら、例外条件を選択せずにそのまま「次へ」をクリックしてください。
- 送信の遅延時間に例外条件を入れたい場合は、必要に応じて例外条件を選択してください。
- 「仕分けルールの名前(送信の遅延ルールなど)」を入力して「完了」をクリックします。
- ルールに関する警告が表示されたら、内容を確認して「OK」をクリックします。
以上の設定で、メールの送信ボタンを押してから設定した秒数だけ送信が遅延されます。遅延時間内であれば、「送信トレイ」フォルダからメールを開き、削除や編集を行うことができます。
ただし、この設定は、送信ボタンを押した後に一定時間送信を遅らせるものであり、Outlookの送信済みのメールを取り消す機能ではありません。送信の遅延機能を使用しても、一度送信が完了したメールは取り消すことはできない点に注意してください。
MacのOutlookアプリでメール送信を取り消す方法
Outlook for macOSの最新バージョンでは、メールの送信を取り消す機能が標準で実装されています。この機能はGmailなどと同じで送信中の待機時間内であれば送信を取り消すことができます。
Outlook for macOSでメールの送信を取り消すには、以下の手順で操作します。
- Outlookを開いて、上部メニューの「Outlook」→「環境設定」をクリックします。
- 「作成」をクリックします。
- 「送信の取り消し」の項目で、取り消しの待機時間(秒)を「+」または「-」をクリックして調整します。
- 最大で20秒の送信待機時間を設定することができます。
- 項目が見つからない場合は、Outlookを最新のバージョンにアップデートしてください。
- メールの送信時に、下部に「送信中…」のポップアップが表示されたら「取り消す(または元に戻す)」をクリックします。
- 「送信中…」のポップアップは設定した秒数の間表示されます。
以上の手順で、Outlook for macOSでメールの送信を取り消すことができます。
メールの送信の取り消しができない場合
Outlookで送信メールの取り消しができない場合、以下の理由が考えられます。
- Web版Outlookの場合:
- 設定で送信の取り消しの機能の秒数が短すぎるか、無効になっていることが考えられます。
- WindowsのOutlookアプリの場合:
- 取り消し条件が満たされていない: 送信済みのメールを取り消す機能は、相手が同じ組織内でMicrosoft365またはExchangeサーバーに接続していて、メールがまだ開かれていない場合にのみ機能します。
- 相手がOutlook以外のメールクライアント、サービスを使用している: 相手がOutlook以外のメールクライアントを使用している場合やサービス(Gmailなど)を使用している場合、送信済みのメールを取り消すことはできません。
- 取り消し期限が切れている: メールを送信してから時間が経過しすぎると、取り消しできなくなることがあります。
- MacのOutlookアプリの場合:
- 設定で送信の取り消しの機能の秒数が短すぎるか、無効になっていることが考えられます。
メール送信の遅延機能を有効にしても待機時間内に取り消しボタンを押せなかった場合は、メールの配信が完了し取り消すことができません。
また、WindowsのOutlookアプリの場合は、相手が取り消し条件を満たしていないと送信メールを取り消すことができません。
メールの取り消しボタンを押せなかったや取り消しの条件を満たせない場合は、受信者に誤って送信した旨を伝えて新しいメールを送信してください。