ブラウザアプリChromeにはウェブサイトのパスワード保存機能があります。ウェブサイトへのログインに成功すると、「パスワードを保存しますか?」というポップアップが表示され、「保存」ボタンをタップすることでそのサイトのアカウント情報がアプリまたはGoogleアカウントに保存されるといった機能です。
しかしポップアップが表示されなかったり、「保存」ボタンをタップしてもパスワードが保存されないといったトラブルが起きることがあり、多くのユーザーを悩ませているようです。
本記事では、スマホのChromeでパスワードが保存されない時の対処法を紹介します。Android・iPhone両ユーザー向けに紹介します。
この記事の内容
対処1: Chromeの設定を確認する
まずはパスワードの保存機能が有効になっているかどうか、次の手順で設定を確認してみてください。操作はAndroid/iOS版どちらもほぼ共通です。
- Chromeアプリを起動します。
- 画面右上(iOS版では右下)にあるドットアイコンをタップします。メニューが表示されたら、「設定」をタップします。
- 「パスワード」をタップします。
- 「パスワードの保存」の右側にあるスイッチを確認し、オフになっている場合はオンに切り替えます。
- 自動入力機能も利用したい場合は「自動ログイン」のスイッチもオンにします。
もし「パスワード」の設定画面に「常に保存しない」の項目がある場合は、リストに登録されているサイト名もご確認ください。
ここに表示されているサイトではパスワードの保存が行われないため、普段利用するウェブサイトが登録されているようであれば解除が必要です。
解除をするには「常に保存しない」の下にあるサイト名をタップした後、ゴミ箱アイコンをタップします。
リスト内の項目が多すぎる場合は画面上にある虫眼鏡アイコンをタップし、検索機能を使うと便利です。
対処2: システム・Chromeアプリをアップデートする
Androidの場合はAndroid OSとChromeアプリの両方を、iPhoneの場合はiOSとChromeアプリの両方をアップデートしてみてください。
Android
- Android OSをアップデートします。次のリンク先にある「Android のバージョンを確認する」と「最新の Android アップデートを入手する」に記載されている手順を参考にAndroid OSのバージョンの確認を行い、アップデートが利用可能であると表示された場合にはアップデートをダウンロード・インストールします。
- Chromeアプリをアップデートします。次のリンク先にある「Android アプリを手動で更新する」の手順を参考にChromeのアップデート(更新)を行ってください。
iPhone
- iOSをアップデートします。次のリンク先にある「手動でiPhoneをアップデートする」の手順を参考にアップデートを行ってください。
- Chromeアプリをアップデートします。App Storeアプリを起動し、「アップデート」タブを開きます。
- 画面を下方向にスライドしてリストを更新し、「保留中」の一覧にChromeが表示された場合は「アップデート」ボタンをタップしてアップデートを実行します。
対処3: Googleアカウントからサインアウトする
Googleアカウントのプロファイルを端末から削除し、その後改めてログインし直すことで問題が解決することがあります。次の手順でGoogleアカウントの再連携を試してみてください。
- 万が一のデータ損失に備え、操作を行う前にバックアップを作成します。Androidでは、「設定」アプリにある「バックアップ」からGoogleアカウントにバックアップを作成してください。iPhoneではiCloudやiTunesを利用してバックアップを作成してください。
- Chromeアプリを起動し、ドットアイコンから「設定」を開きます。
- 「設定」画面の1番上にあるアカウント名をタップします。
- Googleアカウント名をタップします。
- Androidの場合は「アカウントを削除」ボタンを、iPhoneの場合は「このデバイスからアカウントを削除」ボタンをタップします。
- 「アカウントを削除しますか?」という旨のメッセージが表示されたら、もう1度「削除」をタップします。
- 「削除」という表記になっていますが端末とGoogleアカウントのリンクが解除されるのみで、Googleアカウントそのものが無くなることはありません。
- 複数のGoogleアカウントが登録されている場合は手順3-5を繰り返し、すべてのアカウントのリンクを解除します。
- すべてのアカウントを削除したら、Chromeアプリの「設定」画面に戻ります。「Chromeにログイン」をタップします。
- 「アカウントを追加」をタップし、普段利用しているGoogleアカウントのメールアドレス・パスワードでログインします。
- 「同期を有効にしますか?」と表示されます。「利用する」をタップします。
- これでログインは完了です。「設定」画面に戻ったら「パスワード」の設定を確認し、「パスワードの保存」がオフになっていればオンに変更します。
対処4: アプリのキャッシュを削除する
Androidの場合は次の手順でChromeアプリのキャッシュを削除してみてください。
- Googleアカウントにデータを同期していない場合、または同期されているかわからない場合は、操作の前にパスワードのエクスポートを行ってください。
- エクスポートを行うにはChromeアプリを起動し、「設定」→「パスワード」を開きます。そして「パスワードをエクスポート」を選択し(Androidでは右上のドットアイコンをタップすると表示されます)、端末本体やGoogleドライブにファイルを保存します。
- ホーム画面またはアプリ一覧から「設定」を開きます。
- Chromeアプリ内の設定ではなく、端末本体の設定アプリです
- 「アプリ」をタップします。
- アプリ一覧から「Chrome」の項目を探し、タップします。
- Chromeアプリの情報が表示されます。「ストレージ」をタップします。
- 「キャッシュを削除」をタップします。
iPhoneではアプリのキャッシュを手動で削除することはできないため、代わりにChromeアプリの再インストールを試してください。
対処5: バックグラウンドアプリを停止させる
Chrome以外のパスワード管理アプリやセキュリティソフトを使用している場合は、Chrome以外のアプリを一時的に停止させて症状が改善するか試してみてください。
また、Chromeアプリの再起動や端末本体の再起動も試してみてください。
解決しない時は
解決が困難な場合はパスワード管理アプリの導入もご検討ください。沢山の種類のものが出回っていますが、特に1Password・Lastpass・bitwardenの3つは評価が高くおすすめです。
上記のアプリはパソコン・Android・iPhoneなど、複数のデバイス・OSにも対応しています。