Macを利用していると、ダウンロードしてきたZIPファイルが展開できないという現象が発生することがあります。
また、最新のmacOS(Catalina)にアップデートしたらZIPファイルが解凍できくなるケースもAppleサポートコミュニティに報告されています。
そこで、この記事ではMacでZIPファイルを展開できない原因と対処法をチェックしていきます。Macで圧縮ファイルを解凍時にエラーが出て解凍できない場合は、参考にしてみて下さい。
この記事の内容
MacでZIPファイルが展開できない原因
MacでZIPファイルが展開できない場合、主に次のようなエラーが発生します。
- xxxxを~~に展開できません。 (エラー1 - その操作は許可されていません。)
- xxxxを~~に展開できません。 (エラー2 - ファイルまたはディレクトリがありません。)
- xxxxを~~に展開できません。(エラー22 - 引数が無効です。)
また、エラーが出ない場合でも「.cpgz」の形式に変換され、再度解凍しようとすると「.zip」に戻る無限ループが起きて解凍できないケースもあります。
ZIP解凍時に上記のような症状が出る場合は、次の原因が考えられます。
- Mac標準の展開機能が圧縮ファイルに対応していない
- ZIPファイルがAESで暗号化されている
- ZIPファイルが破損している
- ZIPファイルにバグが発生している
エラーメッセージからある程度原因がわかることが多いので、もしエラーが出た場合は注意深くチェックしましょう。
対処1: ターミナルを利用して展開する
通常通り展開できないZIPファイルが出現した場合、最初にターミナルからの展開を試みてみましょう。
ターミナルからZIPの圧縮ファイルを解凍するには、次の手順で操作します。
- Macでターミナルを開きます。
- 「command + スペース」キーを同時押しして「ターミナル」と入力してEnterキーを押すと素早く起動できます。
- ターミナルに次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
$ unzip ZIPファイルのファイルパス .
- ZIPファイルが展開されます。Finderで同じディレクトリにファイルが解凍されているか確認して下さい。
ターミナルから展開してもエラーが出る場合は次の対処法を試してみてください。
対処2: サードパーティ製の展開アプリを利用する
MacでZIPファイルが展開できない場合、サードパーティ製の展開アプリである「The Unarchiver」を利用すると展開できるケースが多いです。
特にZIPファイルがAESで暗号化されていて解凍できない場合は、The Unarchiverを使うと正常に解凍できます。
そのため、ZIPの解凍時にエラーが出てできない場合は、The Unarchiverを利用してみましょう。次の手順でThe Unarchiverをインストールして、ZIPファイルを展開してみて下さい。
- The Unarchiverをインストールしていない場合は、『Mac App Store』にアクセスします。
- 「App Storeを開きますか?」の確認が出たら「App Storeを開く」をクリックします。
- App Storeが起動してThe Unarchiverのページが表示されます。「入手」→「インストール」の順にクリックします。
- インストールが完了したら、[開けないZIPファイル]を右クリックします。
- 「このアプリケーションで開く」をクリックします。
- 「The Unarchiver」を選択して展開します。
この方法で展開できた場合は展開されたファイルをチェックし、問題ないかどうかを確認してください。
通常の方法で開けないZIPファイルは多くの場合、The Unarchiverを利用すると開けるので、一度試してみることをおすすめします。
The Unarchiverで解凍時に次のエラーが出る場合は、ZIPファイル自体が壊れていることも考えられます。
- アーカイブファイルが壊れています。
- コンテンツを展開できません。
上記のエラーが出る場合は次の対処法を試して下さい。
対処3: ZIPファイルを再入手する
The Unarchiverでも展開できない場合は、ZIPファイル自体が破損していることが考えられます。
単純に再入手しても同じエラーが発生する可能性があるため、以下で紹介する方法を使うのがおすすめです。
方法1: メールの添付ファイルの場合は再度送信してもらう
展開できないZIPがメールの添付ファイルとして送信されてきたものである場合、送信元に連絡して再度送ってもらうのがいいでしょう。
念の為に送信元できちんと展開できるかを確認してもらってください。
受け取る側は違うメーラーを利用して受信したり、Webメールを利用したりするという方法もあります。
方法2: Webからダウンロードする際はブラウザを変更する
WebからダウンロードしたZIPファイルが開けない場合は、再度ダウンロードするのがおすすめです。
ブラウザに起因するバグによってファイルが破損する可能性もあるため、可能であれば前回ダウンロードしたブラウザと違うブラウザを使いましょう。
対処4: クイックルックを利用して中身を確認する
Macに標準搭載されているクイックルックにプラグインをインストールすれば、展開しないでZIPファイルの中身を確認することができます。
クイックルックのプラグインには「BetterZip」を使います。次の手順で操作してください。
- 『BetterZipの公式ページ』からプラグインをダウンロードします
- Finderで「アプリケーション」フォルダを開きます。
- Finderの左ペインで「アプリケーション」を選択して下さい。
- ダウンロードした「BetterZip」をアプリケーションフォルダに入れます。
- ターミナルを起動します。
- 次のコマンドを入力してEnterキーで実行して下さい。
$ qlmanage -r
- クイックルックの再起動が完了したら開けないZIPファイルに対してクイックルックを実行します。
- 圧縮ファイルの中身が表示されたら解凍できているか確認します。
どうしても展開できないZIPファイルの中身は、上記の方法で確認できるので活用してみてください。
なお、BetterZipをインストールしていない場合は、ZIP形式の圧縮ファイルの中身のファイル名や容量などの情報しか見られません。詳しく見るためにはBetterZipの利用が必要なので、ファイルの解凍をする場面が多い場合は、インストールをおすすめします。