Officeの.tmpファイルが残る時の対処【削除できない時も】- Windows10/11

WindowsのWordやExcel、PowerPointといったOfficeソフトを保存した際、「.tmp」という拡張子のファイルが作成されることがあります。

たまに残る程度であれば良いですが、WordやExcel、PowerPointのファイルを上書き保存する度に「.tmp」ファイルが生成されるケースがあります。

本記事では、Windows10/11で、Microsoft Officeの「.tmp」ファイルが残る時の対処方法を紹介します。通常の手順で削除できない時の対処方法も紹介するので、参考にしてみてください。

拡張子「.tmp」のファイルとは

拡張子が「.tmp」のファイルは「Temporary File」の一種です。Temporaryは日本語でいうと「一時の、仮の」という意味で、Temporary Fileは「一時ファイル」と呼ばれています。

Microsoft Officeにおける「.tmp」ファイルは、WordやExcel、PowerPointなどのOfficeソフトでデータを編集していると自動で生成される一時ファイルです。

「.tmp」ファイルは、一時ファイルのため、Officeソフトを終了させるとアプリ自身が消去を行う仕様になっています。

削除しても大丈夫?

「.tmp」ファイルはOfficeソフトの終了と共に消去されるファイルなので、削除を行っても問題ありません。

ただし、Officeのアプリの起動中は常に「.tmp」ファイルが生成される仕組みになっています。そのため、使用中の「.tmp」ファイルは削除することができないので注意して下さい。

「.tmp」ファイルから復元もできる

Officeソフトが異常終了した際に、残った「.tmp」ファイルを使ってデータを復旧できる場合があります。そのため、データの復元が必要な場合は、「.tmp」ファイルは削除せず残しておくと安心です。

データを復元するには、「.tmp」ファイルの拡張子を元のOfficeの形式(.docx/.xlsx/.pptx等)に変更することで、データを復元できる場合があります。

「.tmp」のファイルが残る原因

Officeで編集中のドキュメントの一時データが「.tmp」ファイルとして自動で保存されています。通常であれば以下のディレクトリ内に一時ファイルが保存されます。

C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Microsoft\Word
C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\Microsoft\Office\UnsavedFiles

しかし、「.tmp」ファイルがOfficeのドキュメントの保存先にそのまま残ってしまうケースがあります。「.tmp」ファイルが残ってしまう原因としては次が考えられます。

  • Office以外のアプリケーションやサービスが使用している
  • Officeが編集中に異常終了した
  • フォルダのアクセス権が不足している

「.tmp」ファイルが残る時の対処法

最新のOffice2010/2016/2019では、正常な動作をしていれば「.tmp」ファイルは編集ファイルと同じフォルダに残りません。

しかし、WordやExcelのファイルを保存する度に「.tmp」ファイルが同じフォルダに生成されてしまうケースがあります。

もし、フォルダ内に「.tmp」ファイルが残ってしまう場合は、次の対処を試してください。

対処1: セキュリティソフトを停止する

PCにインストールしているサードパーティのセキュリティソフトが原因で、「.tmp」ファイルがフォルダ内に残ってしまうケースがあります。

特にウイルスバスターを使用している場合は、同様の不具合が公式ページで報告されています。

そのため、一度セキュリティソフトを停止した状態で「.tmp」ファイルが残るか検証してみて下さい。

「.tmp」ファイルが生成されない場合は、セキュリティソフトが原因です。公式ページの対処を探すか、別のセキュリティソフトを検討して下さい。

対処2: Windows Searchサービスを無効にする

Windows Searchの機能が原因で、「.tmp」ファイルがOfficeファイルの保存時に生成されてしまうケースがあります。

そのため、Windows Searchの機能を無効にして症状が改善しないか確認して下さい。

  1. 「Windowsマーク」を右クリックして「コンピュータの管理」を選択します。
  2. 左ペインで「サービスとアプリケーション」のツリーを展開して「サービス」を選択します。
  3. 「Windows Search」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
  4. スタートアップの種類を「無効」、もしくは「手動」に変更します。
  5. 「OK」をクリックします。
  6. PCを再起動して設定を反映します。

PCを再起動できたら、再度WordやExcelの保存をして「.tmp」ファイルが生成されるか確認して下さい。

対処3: フォルダのアクセス権を確認する

共有フォルダなどのネットワーク上のフォルダでExcelを保存している場合、フォルダのアクセス権が原因で「.tmp」ファイルが生成されてしまうケースがあります。

そのため、フォルダのアクセス権をフルコントロールに変更して、「.tmp」ファイルの生成が止まらないか確認して下さい。

Windows10で共有フォルダのアクセス権を変更する手順は、次の通りです。操作は、共有フォルダの管理PCで行って下さい。

  1. 共有フォルダを右クリックして「プロパティ」を選択します。
  2. 「共有」タブを開き、「詳細な共有」ボタンをクリックします。
  3. 「アクセス許可」をクリックします。
  4. グループ名またはユーザー名で「Everyone」を選択します。
  5. アクセス許可の「フルコントロール」の許可のチェックマークを「オン」にします。
  6. 「適用」をクリックして設定を保存してウィンドウを閉じます。

共有フォルダの権限をフルコントロールに変更したら、再度症状が起きていたPCでOfficeファイルの保存を試して下さい。

「.tmp」ファイルの削除方法

残っている「.tmp」ファイルが不要な場合は、まず通常の手順で削除を試して下さい。

  1. 「.tmp」ファイルを右クリックして「削除」を選択します。
  2. 「このファイルをごみ箱に移動しますか?」の確認ダイアログが出たら「はい」を選択します。

「削除できません。ほかの人またはプログラムによって使用されています。」という内容のエラーメッセージが出て削除できない場合は、次の対処方法を試して下さい。

「.tmp」ファイルが削除できない時の対処法

生成された「.tmp」ファイルが通常の削除手順で消去できない場合は、次の対処法を試して下さい。

対処1: Officeソフトを終了する

「.tmp」ファイルはWordやExcel、PowerPointといったOfficeソフトが使用していると削除することができません。

そのため、起動しているOfficeソフトが完全に終了させてから、再度「.tmp」ファイルの削除を行って下さい。

Officeソフトを完全に終了するには、タスクバーのOfficeアイコンを右クリックして「すべてのウィンドウを閉じる」を選択します。

対処2: PCの再起動・シャットダウンを行う

Officeソフトを終了させても、「.tmp」が削除できないケースがあります。

Officeソフトを終了で削除できない場合は、PCの再起動やシャットダウンを行ってから、再度削除を試して下さい。PCを再起動するには、「Windowsマーク」をクリックして「電源アイコン」→「再起動」を選択します。

PCの再起動が完了したら、Officeを起動しない状態で改めてファイルの削除を行ってみてください。

対処3: セーフモードで削除する

ここまでの対処方法で削除ができない場合は、バックグラウンドで動作しているプロセスが「.tmp」ファイルを使用していることが考えられます。

そのため、PCをセーフモードで起動してから、再度「.tmp」ファイルの削除を試すことで正常に削除できる可能性があります。

PCをセーフモードで起動する方法は、次のページで詳しく解説しているので併せて参考にして下さい。

PCがセーフモードで起動したら、その状態で.tmpファイルの削除を試してみてください。

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