Windows10のパソコンの動作がなんだか遅い……そう思ってパソコンのCPU使用状況を調べると、「Digital TV Tuner Device Registration Application」という名前のプログラムがCPU使用率を占有していることがあります。
CPUに負荷をかけ続けることでAvast等のセキュリティソフトにプログラムを停止することを推奨される場合もあります。そのため、危険なウイルスなのでは?と疑われる場合も多いようです。
本記事では、「Digital TV Tuner Device Registration Application」の正体と負担が重い時の停止・削除などの対処方法を解説します。
この記事の内容
Digital TV Tuner Device Registration Applicationとは
Digital TV Tuner Device Registration Applicationは、Windowsのプログラム「Windows Media Center」の機能の一部で、デジタルテレビ放送の受信や映像表示を行うのが主な機能です。
Microsoft製のプログラムのため、ウイルスのような悪質なものではありません。プロセス名は「ehprivjob.exe」です。
タスクマネージャやリソースエディタに、「ehprivjob.exe」もプロセス名が表示されていれば、バックグラウンドでDigital TV Tuner Device Registration Applicationが起動していることがわかります。
停止しても大丈夫?
OSの機能とは無関係のため、基本的には停止させても問題ありません。特にWindows 10では既にWindows Media Centerが使用できなくなっているため、悪影響が出る可能性は低いでしょう。
Windows 7などの古いOSを使用しており、Windows Media Centerやテレビ視聴アプリを利用している場合はアプリが正常に動作しなくなる等の不具合が起きる可能性があります。
対処1: リソースモニターから強制停止させる
そもそもDigital TV Tuner Device Registration Applicationは、PCのCPUを本来大量に使用するプロセスではありません。
一時的な不調であれば機能を完全停止させなくても、しばらく待つかパソコンを再起動するだけで問題が解消できるかもしれません。
現状の「パソコンが重い」問題を解消するには、パソコンを再起動するか、リソースモニターからDigital TV Tuner Device Registration Applicationプロセスを強制停止させる方法が簡単です。
リソースモニターからプロセスを停止させるには次の手順で操作を行います。
- タスクマネージャを開きます。「スタート」ボタンを右クリックし、「タスクマネージャ」を選択します。
- タスクマネージャウィンドウが開きます。簡易表示になっている場合はウィンドウ左下にある「詳細」をクリックして詳細表示に切り替えます。
- タスクマネージャ内にある「パフォーマンス」タブを開きます。
- パフォーマンスタブの下部にある「リソースモニターを開く」の文字をクリックします。
- リソースモニターウィンドウが開きます。「CPU」のリストの中から「ehprivjob.exe」の項目を探し、右クリック→「プロセスの終了」を選択します。
問題が再発したり、同様の症状がこれまでに何度も発生したりしている場合は、次の対処方法を試してみてください。
対処2: Windows Media Centerを停止させる
Digital TV Tuner Device Registration Application はWindows Media Centerに含まれる機能です。
そのため、Media Center自体を停止させてしまえば問題のプロセスが起動することもなくなり、パソコンが重くなる症状も発生しなくなると考えられます。
お使いのパソコンにMedia Centerがインストールされており、かつMedia Centerの機能を利用していないのであれば、次の手順でMedia Centerの機能を停止させてみてください。
方法1: Windowsの設定から停止する
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- Windowsの設定で「アプリ」をクリックします。
- 「オプション機能」をクリックします。
- 「Windows Media Player」を選択して「アンインストール」をクリックします。
- 「Windows Media Player」の機能が停止します。
- パソコンを再起動し、問題が解消されたか確認します。
方法2: コントロールパネルから停止する
コントロールパネルから「Windows Media Player」の機能を停止することもできます。
- コントロールパネルを開きます。
- コントロールパネルを開くには、まず「スタート」ボタンをクリックしてスタートメニューを開きます。
- スタートメニュー内のアプリ一覧から「Windowsシステムツール」フォルダを探して展開し、フォルダ内にある「コントロールパネル」の項目を選択します。
- コントロールパネルウィンドウが開きます。「プログラムのアンインストール」または「プログラムと機能」の項目をクリックします。
- 「プログラムのアンインストールまたは変更」画面が表示されます。ウィンドウ左上にある「Windowsの機能の有効化または無効化」の文字をクリックします。
- 「Windowsの機能」ウィンドウが開きます。リストの中から「メディア機能」の項目を探し、アイコンの左側にある展開ボタン([+]アイコン)をクリックします。
- ツリーの下に「Windows Media Center」の項目があればチェックを外します。
- 「OK」をクリックし、すべてのウィンドウを閉じます。
- パソコンを再起動し、問題が解消されたか確認します。
対処3: デジタルTVチュナーのアプリをアンインストールする
Windowsの機能でWindows Media Centerの機能を無効にできない場合は、パソコンにインストールしている「Digital TV Tuner」のアプリをアンインストールすることで、プロセスを起動しないようにすることができます。
特にPCでTV機能を利用していない場合は、アプリを完全にアンインストールしてしまっても良いでしょう。Digital TV Tunerをアンインストールするには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- Windowsの設定で「アプリ」をクリックします。
- 一覧から「Digital TV Tuner」のアプリケーションをクリックします。
- PCの環境によってはアプリ一覧に「Digital TV Tuner」が表示されない場合があります。
- 「アンインストール」→「アンインストール」の順にクリックします。
- アンインストールウィザードの画面が表示されるので、案内に従ってアプリケーションをアンインストールします。
- 関連ドライバーは、アプリのアンインストールと一緒に削除されます。
上記の手順で、Digital TV Tunerをアンインストールすることができます。
テレビのチューナー部分が取り外し可能なタイプであれば、アンインストール後は取り外して下さい。
対処4: DRMフォルダのキャッシュを削除する
DRMフォルダはコピーガードのかかったコンテンツに関する情報を管理するフォルダですが、このフォルダ内に残ったキャッシュが原因でエラーが発生することがあります。
エラーが発生するとDigital TV Tuner Device Registration Applicationのようなメディア再生に関わるプロセスが正常に起動しなくなり、プロセスの暴走やパソコンが異常に重くなるといったトラブルに繋がることがあります。
この問題はDRMフォルダ内のキャッシュを削除することで解決できます。具体的には次の手順で操作します。
- ファイルエクスプローラ(タスクバーの黄色いフォルダアイコン)を開きます。
- 隠しファイルの表示を有効にします。Windows 10では、エクスプローラ上部の「表示」タブを開き、「隠しファイル」のチェックボックスにチェックを入れます。
- フォルダを辿り、次のディレクトリを開きます。
C:\ProgramData\Microsoft\Windows\DRM\Cache
- 「Cache」フォルダ内にあるファイルをすべて選択して右クリック→「削除」します。
解決しない時は
- グラフィックドライバーが問題の原因になることがあります。グラフィックボードのメーカーサイトから最新版のグラフィックドライバーをダウンロードし、インストールしてください。
- 問題の発生し始めた時期が判明していれば、システムの復元を使って回復できる可能性があります。問題が発生するよりも前に作成された復元ポイントを使ってシステムの復元を実行してみてください。
- システムの復元ができない、復元しても改善しない場合は、パソコンの初期化やWindowsの再インストールを試してみてください。