MacにHDD/SDDなどの外付けハードディスクをUSBで接続しても、Finderやディスクユーティリティに表示されないケースがあります。
外付けHDDが認識できないパターンとして、Finderでは表示されないがディスクユーティリティには表示される場合と、ディスクユーティリティにも全く表示されない場合があります。
この記事では、Macに外付けHDDを接続しても認識しない・表示されない時の対処法を紹介します。購入した外付けストレージが利用できない場合は、参考にしてみてください。
この記事の内容
外付けHDDを認識しない時の原因
Macが外付けハードディスクを認識しない場合、主に次のような原因が考えられます。
- 外付けHDDが起動していない
- Macと外付けHDDの接続不良
- Finderの設定に問題がある
- 外付けHDDの不正な取り外し
- macOSの一時的なエラーや不具合
- サポートしていないファイルフォーマットが使用されている
- 外付けHDDのファイルシステムの破損
- デバイスドライバーの不具合
- 外付けHDDのハードの故障
外付けHDDの物理的な故障だけでなく、接続状況やMac側が原因になっているケースもあります。
現象そのものからどこに問題があるのかを瞬時に判断するのは難しいため、これから紹介する対処法を順番に試してみて下さい。
対処1: 外付けHDDの動作状況を確認する
最初に、外付けHDDの動作状況を一通り確認しましょう。主に以下のポイントを確認してみてください。
- 電源ケーブルがきちんと刺さっているか
- 外付けHDDの電源がオンになっているか
- アクセスランプの点灯、動作音がしているか
単純に電源ケーブルが抜けていたり、ハードディスクの電源が入っておらず認識しないケースもあるため、念の為一通り確認して下さい。
電源ケーブルを接続して電源をオンにしているのに、外付けHDDの電源ランプやアクセスランプが点灯しない場合は、ケーブルやハードの故障が考えられます。一旦電源ケーブルを交換して動作状況を確認してください。
電源ケーブルを交換しても動作しない場合は、外付けHDDのハードが故障しているため、次の対処に進んで下さい。
対処2: USBケーブルを再接続/交換する
外付けHDDの動作は確認できるのにFinderやディスクユーティリティで認識されない場合は、外付けHDDのUSB接続に問題があることが考えられます。
そのため、次の方法で外付けHDDの接続をやり直すことで解決する可能性があります。
- Macと外付けHDDを再度接続する
- Macの別のUSBポートに接続する
- 別のUSBケーブルに交換して接続を試す
- USBハブを使わずに接続する、USBハブを交換する
単純な再接続や別のUSBポートに接続することで正常に認識されるケースが多いです。
また、USBハブ経由で接続している場合は、USBハブに問題があって認識できないことがあります。特にバスパワータイプの外付けHDDとUSBハブを使用している場合、ハードディスクが電源不足で認識できないことが考えられます。
上記の再接続を試しても解決しない場合は、次の対処方法に進んで下さい。
対処3: Finderの設定を確認する
Finderの設定が原因で、Finderのサイドバーやデスクトップに外付けハードディスクが表示されないケースがあります。
Finderに外付けハードディスクが表示されない場合は、次の手順で設定を確認して下さい。
- Finderを開いて、上部メニューの「Finder」→「環境設定」を開きます。
- 「一般」タブのデスクトップに表示する項目の「外部ディスク」にチェックが入っていることを確認します。
- チェックを入れると、外付けハードディスクがデスクトップ上に表示されます。
- 「サイドバー」タブの「外部ディスク」にチェックが入っていることを確認します。
- チェックを入れると、Finderのサイドバーに外付けハードディスクが表示されます。
対処4: Mac/外付けHDDを再起動する
Mac、もしくは外付けHDDに発生している一時的な問題は、再起動することで直る可能性があります。
特に長時間Macを起動し続けている場合は、再起動すると解決する場合が多いです。
そのため、再起動を試していない場合は、Macと外付けHDDを一度再起動することをおすすめします。再起動する際は、Macと外付けHDDの接続を取り外してから行って下さい。
- Macの再起動:
「Appleマーク」→「再起動」を選択します。 - 外付けHDDの再起動:
電源ボタンを押して電源を切って、少し待ってから再度電源を投入します。- 電源ボタンが付いていない場合は、電源アダプターを抜いて少し待ってから再度接続します。
再起動が完了したらFinderやディスクユーティリティで正常に認識できるようになったか確認して下さい。
対処5: ディスクユーティリティで修復する
外付けハードディスクのファイルシステムに問題があり、Macで認識がうまくできないケースが考えられます。
そのため、ディスクユーティリティを使って手動で修復を行うことで正常に認識できる可能性があります。
ディスクユーティリティを使った外付けハードディスクの修復は、次の手順で操作します。
- Finderで「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ディスクユーティリティ」を起動します。
- 上部メニューで「表示」→「すべてのデバイスを表示」にクリックします。
- サイドバーに表示される「外付けハードディスク」を選択します。
- 上部メニューで「First Aid」をクリックします。
- 「実行」→「続ける」の順にクリックします。
- ディスクの修復が開始します。完了するまで待って結果を確認して下さい。
ディスクの問題が修復できた場合は、再度外付けハードディスクが正常に認識できないか確認して下さい。
対処6: マウント関連のプロセスを強制終了する
外付けハードディスクを正しく取り外さなかった場合、バックグラウンドでマウント関連のプロセスが停止してしまっているケースがあります。
特にディスクユーティリティで外付けハードディスクが表示されなかったり、ディスクユーティリティの修復が失敗する場合は、上記のケースが考えられます。
そのため、アクティビティモニターでマウント関連のプロセスが残っていないか確認して終了して下さい。
- 「Finder」で「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「アクティビティモニタ」を開きます。
- 「ディスク」タブをクリックします。
- 「fsck_hfs」、もしくは「fsck_exfat」のプロセスを選択します。
- プロセスを探すには右上の検索フォームに「fsck_hfs」、もしくは「fsck_exfat」と入力して下さい。
- 「強制終了」をクリックしてプロセスを終了します。
プロセスが終了できた場合は、Finderやディスクユーティリテを開いて、外付けハードディスクが認識されているか確認して下さい。
対処7: SMCをリセットする
MacのSMC(システム管理コントローラー)に一時的な不具合が起きており、外付けハードディスクが認識しないケースがあります。
そのため、SMCをリセットすることで外付けハードディスクが正常に認識できる可能性があります。
SMCリセットを行うには、次の手順で操作します。
- 「Appleマーク」→「システム終了」からMacを終了します。
- 外付けHDDを取り外せていることを確認します。
- 電源ボタンを10秒以上押して放します。
- 数秒後に再度電源ボタンを押してMacを起動します。
以上の手順で、MacのSMCをリセットすることができます。SMCリセット後にMacが起動したら、外付けハードディスクを再接続して認識できるか確認して下さい。
*古いモデルのMacはSMCリセットの手順が若干異なるため、Appleのページを参考にしてください。
対処8: NVRAM/PRAMをリセットする
Macが保持している設定情報の不具合によって外付けHDDの認識状況に不具合が発生しているケースが考えられます。
そのため、一度NVRAM/PRAMをリセットしてみて下さい。NVRAM/PRAMリセットを行うことで、Macが保持している設定情報をリセットすることができます。
NVRAM/PRAMリセットの具体的な手順は次の通りです。
- Macを再起動します。(電源がOFFになっている場合は電源を投入します)
- 再起動と同時に「Option + Command + P + R」を同時に押し続けます。
- Option + Command + P + Rを20秒程度押し続ける必要があるため、途中で離さないように注意してください。
- 2回目のAppleロゴが表示され、消えたらキーを離します。
以上でNVRAM/PRAMのリセットは完了です。NVRAM/PRAMのリセットが完了すると起動ディスクの設定を始めとするシステム設定がリセットされます。
この状態でFinderやディスクユーティリティを確認し、外付けHDDを認識している場合は設定関連のエラーが原因だと判断できます。リセットされた設定内容を再度設定し、一度様子を見てください。
対処9: ディスクフォーマットを変更する
ディスクユーティリティで表示されていても、Finderやデスクトップ上にマウントできない場合は、外付けハードディスクのフォーマットに問題があることが考えられます。
Windowsなどの別環境でフォーマットした外付けハードディスクは、Macで正常に利用できないことがあります。
そのため、Macで使える形式のディスクフォーマットに変更することで、正常に認識できる可能性があります。
ただし、ディスクフォーマットの変更は、外付けハードディスクに保存されているデータが全て消えてしまうためバックアップを取ってから行って下さい。
Macでディスクフォーマットを変更する手順は次のとおりです。
- Finderで「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ディスクユーティリティ」を起動します。
- 上部メニューで「表示」→「すべてのデバイスを表示」にクリックします。
- サイドバーに表示される「外付けハードディスク」を選択します。
- 右ペインのディスク名の下に表示されるディスクフォーマットを確認します。
- Macでサポートされているフォーマットは、Mac OS拡張、exFAT、FAT、APFSです。
- フォーマットに問題がある場合は、上部メニューで「消去」をクリックします。
- 「名前」にドライブの名前を入力します。
- 「フォーマット」で「Mac OS拡張(ジャーナリング)」を選択して「消去」をクリックします。
- Windowsでも使用したい場合は「exFAT」を選択して下さい。
- フォーマットが開始します。フォーマットができたら「完了」をクリックします。
外付けハードディスクをフォーマットできたら、正常に認識できるか確認して下さい。
対処10: macOSを更新する
Macのデバイスドライバーに問題があり、外付けハードディスクを正常に認識できていないケースが考えられます。
Macのデバイスドライバーは、特殊なデバイスでない限り、macOSを更新するタイミングで最新のドライバーに自動でアップデートされます。
そのため、macOSの保留中のソフトウェアアップデートがないか確認して、アップデートを行って下さい。
- 「Appleマーク」→「システム環境設定」の順にクリックします。
- 「ソフトウェアアップデート」をクリックします。
- アップデートのチェックが自動で開始します。
- 「今すぐインストール」、もしくは「今すぐアップデート」をクリックしてmacOSを最新の状態にします。
macOSをアップデートしできた場合は、再起動後に外付けハードディスクの問題が解決したか確認して下さい。
対処11: Macをセーフモードで起動する
ここまでの対処方法で解決しない場合は、Macをセーフモードで一度起動してみることをおすすめします。
Macをセーフモードで起動すると次の処理が行われ、原因不明のトラブルを解決できる可能性があります。
- 起動ディスクの検証とディレクトリに発生している問題の修復
- 必要最低限のプログラムのみの起動
- キャッシュファイルの削除
そのため、一度セーフモードでの起動を試してみて下さい。セーフモードでの起動手順は次の通りです。
- Macを再起動します。
- 電源がOFFになっている場合は電源を投入します。
- 再起動と同時に「Shiftキー」を押し続けます。
- サインイン画面が表示されたら「Shiftキー」を離します。
- 通常通りログインします。ディスプレイに「セーフブート」と表示されていたらセーフモードで起動できている状態です。
セーフモードで起動できたら、ディスクユーティリティを開き、外付けHDDを認識しているか確認して下さい。
対処12: Macを復元する
macOSのアップデートや特定のアプリケーションのインストールによって、外付けハードディスクが認識できなくなるケースが稀にあります。
上記の場合は、Macを以前の状態に戻すことで外付けハードディスクが正常に認識できる可能性があります。
そのため、OSのアップデートやアプリのインストールが原因として考えられる場合は、Macの復元を検討して下さい。
Macを復元する詳しい手順については、次のページを確認してください。
再インストールする前には、必要なデータのバックアップを取るのを忘れないようにしましょう。リインストール後にリストアすれば、必要なファイルを以前のまま利用できます。
対処13: 外付けHDDを交換する
全ての対処を行っても外付けHDDを認識しない場合や、外付けHDD自体が動作しない場合は、ハードが故障していることが考えられます。
外付けHDDの修理は自分では困難なため、新しい外付けHDDの買い替えを検討して下さい。
外付けHDDのデータが必要な場合は、メーカーや修理屋さんに修理、もしくはデータ復旧を依頼して下さい。
ディスクユーティリティで何をしてもfinderに出てこず途方に暮れていましたが、対処6のfsck_hfsを強制終了したことで復活しました!本当にありがとうございます!!!涙