iPhoneでクイックスタートができない/始まらない時の対処法【やり直す方法も】

iOSのクイックスタートは、iPhoneからiPhoneへ機種変更する際、簡単な操作で設定やデータを移行できる便利な機能です。

しかし、クイックスタートを利用しようとしても画面が表示されなかったり、途中でフリーズしてデータの転送が進まなくなってしまうケースがあります。

本記事では、iPhoneでクイックスタートによるデータ移行ができない時の対処方法を紹介します。iPhoneの引き継ぎで困った時には参考にしてみてください。

対処1: クイックスタートをやり直す

クイックスタート中になんらかの問題が起きると「設定できませんでした(-6753)」のエラーが表示されます。

クイックスタートが失敗してしまった場合は、再度クイックスタートをやり直してみて下さい。

クイックスタートを再度実行するには、新しいiPhoneが初期設定画面の状態にする必要があります。

初期設定を済ませてしまった場合は、新しいiPhoneを再度リセットすることでクイックスタートをやり直すことができます。具体的には、次の手順で操作を行います。

  1. 新しいiPhoneを操作します。ホーム画面から「設定」を開きます。
  2. 「一般」をタップします。
  3. 「リセット」をタップします。
  4. 「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップします。
  5. 確認メッセージが表示されるので、「iPhoneを消去」をタップします。するとリセットが行われます。
  6. しばらく待つと初期設定画面に戻り、「こんにちは」と表示されます。
  7. 古いiPhoneを近くに置いて通常の手順でクイックスタートを開始します。

再度クイックスタートを行っても、データ移行ができない場合は、次の対処方法を試して下さい。

対処2: iPhoneをアップデートする

移行する古いiPhoneのiOSのバージョンが古いとクイックスタート時にエラーが出るケースがあります。

また、クイックスタート機能は古いiPhoneと新しいiPhoneの両方がiOS11以降のアップデートに対応していないと利用することができません。

まずは移行するiPhoneでソフトウェアアップデートを実行してiOSを最新の状態にしてみてください。ソフトウェアアップデートを実行するには、次の手順で操作します。

  1. 「設定」アプリを開き、「一般」→「ソフトウェアアップデート」の画面を表示します。
  2. 「ダウンロードとインストール」をタップし、画面に表示される手順に従ってアップデートを実行してください。

「ダウンロードとインストール」のボタンが無く、「お使いのソフトウェアは最新です」と表示される場合は、既にiOSのバージョンが最新になっているのでアップデートは不要です。他の対処法を試してみてください。

注意: iPhoneが古い機種の場合は、最新のiOSのアップデートに対応していないケースも考えられます。念の為Appleのページで対応機種を確認して下さい。

*iPhone 11等、iPhone Xよりも新しい機種は上記のリンク先リストになくても問題ありません。

対処3: Bluetoothをオンにする

クイックスタートではBluetooth機能を利用するので、クイックスタートを始める前に古いiPhoneでBluetooth機能をオンにしてください。

Bluetooth機能をオンにするには次の手順で操作します。

  1. 古い方のiPhoneでホーム画面を表示し、「設定」アプリを開きます。
  2. 「Bluetooth」をタップします。
  3. 「Bluetooth」の右側にあるスイッチを「オン」にします。

対処4: Apple IDにサインインする

古いiPhoneがApple IDにサインインした状態でないとクイックスタートを開始することができません。

アップデートや設定変更をする際にいつのまにかサインアウトされてしまうこともあるため、iPhoneがApple IDにサインインできているかどうか確認してみてください。

  • Apple IDのサインイン状態を確認するには、「設定」アプリを開き、設定画面の1番上の表示を確認します。
    • 「iPhoneにサインイン」の文字が表示される場合はサインインできていませんので、「サインイン」をタップして普段利用しているApple IDでサインインしてください。

また、既にサインインできている場合でも、1度サインアウトしてからサインインし直すことでクイックスタートができない問題を解決できることがあります。

  1. 「設定」→「iPhoneのユーザー名(設定画面1番上のボタン)」→「サインアウト」をタップします。
  2. Apple IDのパスワードを入力して「オフにする」をタップします。
  3. サインアウトのデータオプションが表示されるので、コピーを残すデータを選択して「サインアウト」をタップします。
  4. 確認のポップアップが表示されるので「サインアウト」をタップします。
  5. サインアウトを行った後、「サインイン」をタップして同じApple IDでサインインを行います。
  6. サインインができたら、もう1度クイックスタートの手順を最初からやり直します。

対処5: 両方のiPhoneを再起動する

一度iPhone本体を再起動することでエラーなどの問題を解消できることがあります。

2台のiPhone両方の電源を完全に落とした後、再起動してからクイックスタートの操作をやり直してみてください。

  • 移行元のiPhone: 再起動してホーム画面の状態にします。
  • 移行先のiPhone: 再起動して「こんにちは」→「言語設定」→「地域」の設定を終えた直後の画面で待機します。

対処6: 移行先のiPhoneを初期化する

移行先のiPhoneを初期化した状態にしておかないと、クイックスタートを利用することができません。

初期設定を済ませてしまった状態、つまり新しいiPhoneの方でホーム画面やアプリの画面が表示される状態になっていると、クイックスタートは使えないのでご注意ください。

そのため、移行先のiPhoneが初期化できていない場合は、初期化を行ってから再度クイックスタートをやり直して下さい。

iPhoneを初期化する方法については、次のApple公式ページを参考にして下さい。

対処7: iOSデバイスの距離を確認する

クイックスタートは、移行先と移行元のiPhoneの距離が遠いと失敗する原因になります。

そのため、移行先と移行元のiPhoneを十分に近づけた上でクイックスタートを実行して下さい。

また、iPhoneの周りにiPadなどの他のiOSデバイスがあると、干渉してクイックスタートが失敗する原因になります。

他のiOSデバイスがある場合は、十分距離を離すか電源を切ってからクイックスタートを実行してみて下さい。

対処8: 他の移行方法を利用する

移行元のiPhoneのモデルが古くiOS11以上にアップデートできず、クイックスタートが利用できない場合は、従来の方法でデータ移行を行って下さい。

データを移行する方法としては、iCloudまたはiTunesを使ってデータ移行をすることができます。

データ移行の手順については、次のAppleサポートのページを参考にして下さい。

データの転送ができない時の対処法

クイックスタートにはデータを転送するオプションとして、古いiPhoneから直接データを新しいiPhoneに移行できる「iPhoneから転送」の機能があります。

クイックスタートで「iPhoneから転送」のオプションを選択してデータ移行ができなかったり、転送中にエラーやフリーズが発生する場合は、次の方法を試してみてください。

対処1: iOSを最新バージョンにする

「iPhoneから転送」の機能は、2台のiPhoneが両方ともiOS12.4以降でなければ利用できません。

そのため、古いiPhoneでiOSが最新になっているかアップデートを確認して下さい。

アップデートは、「設定」アプリを開き、「一般」→「ソフトウェアアップデート」の画面から確認できます。

対処2: 移行データの容量を確認する

移行先のiPhoneのストレージ容量が足りていないと、移行データの転送中にエラーが発生します。

そのため、移行先のiPhoneのストレージ容量が十分に足りているか確認して下さい。

不足している場合は、古いiPhoneで不要なデータを削除してから再度クイックスタートをやり直してみて下さい。

対処3: 他の接続方法を試す

クイックスタートの「iPhoneから転送」は、Bluetoothの他にWi-Fiや有線接続によるデータ転送に対応しています。

そのため、他の接続を行ってから、データの転送ができないか確認して下さい。

  • 古いiPhoneをWi-Fiに接続してからクイックスタートを開始する。
  • 2台のiPhoneを転送用のLightningケーブルで有線接続してからクイックスタートを開始する。

対処4: 「iCloudからダウンロード」を利用する

「iPhoneから転送」によるデータ移行がどうしてもできない場合は、「iCloudからダウンロード」のオプションを利用して下さい。

「iCloudからダウンロード」のオプションは、iCloudにバックアップしてあるデータを利用してデータ移行を行います。

ただし、事前に古いiPhoneのデータをiCloudにバックアップしておく必要があります。

バックアップを作成する手順については、次のページを参照してください。

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