Adobe Acrobat Reader DCでPDFファイルを開こうとしたときに、「Acrobat failed to connect to a DDE server」というエラーが発生して開けないことがあります。
このエラーが発生するとPDFファイルを開けないだけでなく、Acrobat Reader自体が起動しなくなるケースもあります。
今回は、Window10でAdobe Acrobat Reader DCで「Acrobat failed to connect to a DDE server」エラーが発生する原因と対処法を紹介します。
この記事の内容
- Acrobat failed to connect to a DDE serverエラーが発生する原因
- 対処1: PCを再起動する
- 対処2: セキュリティソフトを停止した状態で起動する
- 対処3: 保護モードを有効にする設定をオフにする
- 対処4: 拡張セキュリティを無効にする
- 対処5: Adobe Acrobat Reader DCを更新する
- 対処6: レジストリを編集する
- 対処7: Adobe Acrobat Reader DCを修復する
- 対処8: Adobe Acrobat Reader DCを再インストールする
- 対処9: 過去のバージョンをインストールする
- 対処10: ユーザーアカウント制御を有効にする
- 対処11: 別のPDFリーダーを使用する
Acrobat failed to connect to a DDE serverエラーが発生する原因
「Acrobat failed to connect to a DDE server」のエラーが発生する場合、主に次のような原因が考えられます。
- Acrobat Readerの一時的なエラー
- セキュリティソフトによってAcrobat Readerの通信がブロックされている
- Acrobat Readerのセキュリティ機能が影響している
- レジストリの値に問題がある
- Acrobat Readerのアプリケーションが破損している
- 使用しているAcrobat Readerのバージョンに不具合がある
Acrobat Readerのバージョンが古い場合や、逆にアップデートの直後にDDE serverのエラーが発生するケースが多いです。
エラーでPDFを開けない場合は、紹介する対処方法を順に試して正常にPDFが開けるようにならないか確認してください。
対処1: PCを再起動する
今まで正常にPDFが開けていたのにも関わらず、突然エラーが出るようになった場合は、Adobe Acrobat Reader DCに一時的なエラーが発生していることが考えられます。
そのため、PCを一度再起動してから再度PDFファイルを開いてみてください。エラーが改善しない場合は、次の対処法に進みましょう。
対処2: セキュリティソフトを停止した状態で起動する
使用しているセキュリティソフトがAdobe Acrobat Reader DCの通信を不正としてブロックしてしまい、DDE serverエラーが発生するケースがあります。
特にサードパーティ製のセキュリティソフトをインストールしている場合は、ファイアウォールの機能によってAdobe Acrobat Reader DCがブロックされていることが考えられます。
そのため、セキュリティソフトの機能を停止した状態でPDFが正常に開けないか確認してください。
停止した状態で正常にPDFを開ける場合は、セキュリティからAdobe Acrobat Reader DCを除外設定することでエラーを回避することができます。
セキュリティソフトの停止方法や除外設定をする方法もは、セキュリティソフトによって異なるため、使用しているソフトのマニュアルで確認してください。
対処3: 保護モードを有効にする設定をオフにする
Adobe Acrobat Reader DCの保護モードの機能が原因で、DDE serverのエラーが発生するケースがあります。初期設定では保護モードの機能は有効になっています。
そのため、保護モードを無効にすることでPDFが正常に開ける可能性があります。次の手順で、保護モードの機能を無効にしてみてください.
- Adobe Acrobat Reader DCを起動します。
- 「編集」→「環境設定」をクリックします。
- 分類から「セキュリティ(拡張)」を選択します。
- サンドボックスによる保護内にある「起動時に保護モードを有効にする」のチェックを外します。
- 警告ポップアップが出たら「はい」をクリックします。
- ウィンドウ下部のOKをクリックします。
- Adobe Acrobat Reader DCを再起動します。
保護モードを無効にできたら再度PDFが正常に開けるか確認してください。開けない場合は次の対処方法に進んで下さい。
対処4: 拡張セキュリティを無効にする
保護モードの無効で解決しない場合は、拡張セキュリティの機能を無効にしてエラーが解決しないか確認してください。
拡張セキュリティを無効にするには、次の手順で操作します。
- Adobe Acrobat Reader DCを起動します。
- 「編集」→「環境設定」をクリックします。
- 分類から「セキュリティ(拡張)」を選択します。
- 「拡張セキュリティを有効にする」のチェックを外して「OK」をクリックします。
- Adobe Acrobat Reader DCを再起動します。
対処5: Adobe Acrobat Reader DCを更新する
Adobe Acrobat Reader DCの過去の一部のバージョンで、「Acrobat failed to connect to a DDE server」のエラーが出る不具合がAdobeコミュニティに報告されています。
最新バージョンでは上記の不具合は解決されているため、Adobe Acrobat Reader DCのアップデートを試してみてください。
Adobe Acrobat Reader DCのを最新版にアップデートするには、次の手順で操作します。
- Adobe Acrobat Reader DCを起動します。
- 上部メニューの「ヘルプ」→「アップデートの有無をチェック」を選択します。
- アップデートがある場合は適用してください。
最新版にアップデートができた場合は、再度PDFを開いてみてください。最新版の状態でもエラーが出る場合は、次の対処方法に進んでください。
対処6: レジストリを編集する
「Acrobat failed to connect to a DDE server」のエラーでにPDFが開けない現象は、レジストリキーを編集すると改善できる可能性があります。
そのため、ここまでの対処法を試しても直っていない場合は、次の手順でレジストリキーの編集を行なってみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を起動します。
- 「regedit」と入力して「OK」をクリックします。
- レジストリエディタを起動します。左ペインでツリーを展開して次のレジストリキーを開きます。
HKEY_CLASSES_ROOT\acrobat\shell\open\ddeexec\application
- アドレスバーに上記のパスをコピーすることでも移動できます
- 右ペインで値のデータが「AcroViewA20」になっているレジストリキーを探してダブルクリックします。
- キーはAcroViewA18やAcroViewA19の場合もあります。
- 値のデータを「AcroViewR20」に変更します。
- AcroViewA18の場合はAcroViewR18に、AcroViewA19の場合はAcroViewR19にします。
- 「OK」をクリックします。
- レジストリエディタを閉じます。
- PCを再起動してレジストリを反映します。
PCが再起動したら正常にPDFが開けるかどうかを確認してください。正常に開けるようになった場合は、レジストリキーはそのまま状態でPCを使用してください。
対処7: Adobe Acrobat Reader DCを修復する
Adobe Acrobat Reader DCに関連するファイルの一部が破損しており、DDE serverのエラーが発生しているケースが考えられます。
レジストリを編集しても直らない場合は、次の手順でAdobe Acrobat Reader DCの修復を試みてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインのアプリ一覧から「Adobe Acrobat Reader DC」を選択して「変更」をクリックします。
- 「プログラム中のエラーを修復します」にチェックをつけて「次へ」をクリックします。
- ウィザードにしたがって修復を完了させます。
修復が完了したら起動し、正常にPDFが開けるかを確認してください。修復後もエラーが出る場合は、次の対処に進みます。
対処8: Adobe Acrobat Reader DCを再インストールする
Adobe Acrobat Reader DCの修復を試してもDDE serverのエラーが発生する場合は、アプリケーションの再インストールを検討してください。
アプリケーションを再インストールするには、一度アンインストールしてから最新版のインストーラーをダウンロードして再インストールします。具体的な手順は次のとおりです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインのリストから「Adobe Acrobat Reader DC」を選択します。
- 「アンインストール」をクリックしてポップアップが表示されたら、再度「アンインストール」をクリックします。
- 案内に従ってアンインストールを完了します。
- アンインストールが完了したら、『Adobe公式サイト』からAdobe Acrobat Reader DCをダウンロードします。
- ダウンロードが完了したら、インストーラーをダブルクリックして開きます。
- ウィザードに従ってインストールを完了させます。
最新版のAdobe Acrobat Reader DCがインストールできたら、PDFが開けるか確認してください。
対処9: 過去のバージョンをインストールする
Adobe Acrobat Reader DCの最新バージョンに不具合があり、DDE serverのエラーが発生しているケースが考えられます。
ここまでの対処方法で解決しない場合は、過去のバージョンをインストールしてエラーが解決しないか確認してみてください。
Adobe Acrobat Reader DCの過去のバージョンは、次のページからダウンロードすることができます。
過去のバージョンをインストールするには、現在のバージョンのAdobe Acrobat Reader DCをアンインストールしてから、古いバージョンをインストールしてください。
過去のバージョンでエラーが解決する場合は、エラーが改修された最新バージョンが提供されるまでアップデートは行わないようにしてください。
対処10: ユーザーアカウント制御を有効にする
稀なケースですが、ユーザーアカウント制御を無効にしていると、DDE serverのエラーが発生することがあります。
そのため、ユーザーアカウント制御を無効にしている場合は、次の手順で有効にしてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「UserAccountControlSettings」と入力して「OK」をクリックします。
- スライダーが一番下(通知しない)になっている場合は上のレベルに上げます。
- 「OK」をクリックしてユーザーアカウント制御が出たら「はい」をクリックします。
ユーザーアカウント制御が有効にできたら、再度PDFファイルを開いてみてください。
対処11: 別のPDFリーダーを使用する
ここまでの全ての対処方法を試してもDDE serverのエラーが発生してPDFを開けない場合は、別のPDFリーダーを利用を検討してください。
今回は、例としてフリーソフトの「Foxit Reader」をインストールする方法を紹介します。
- 『Foxit Readerの公式サイト - 窓の杜』にアクセスしてダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックして開きます。
- ウィザードにしたがって「次へ」をクリックしてインストールを完了します。
- 「Foxit Readerを既定のPDFリーダーに設定」のチェックを入れると、PDFファイルにFoxit Readerを関連付けすることができます。
以上でFoxit Readerのインストールは完了です。PDFファイルを開くとFoxit Readerが起動します。正常にPDFファイルが開けることを確認してください。