Windows10のPCで音が出ない際に、タスクバーのオーディオ(スピーカー)アイコンにバツマークが表示されて「Audioサービスが実行されていません」のエラーが表示されることがあります。
また、オーディオのトラブルシューティングを実行した際も、オーディオに問題があると同様のエラーが表示される場合があります。
このエラーが発生するとPCのサウンドが再生されなくなるため対処が必要です。
今回は、Windows10のPCで「Audioサービスが実行されていません」のエラーが表示された時の対処法について詳しく紹介します。
この記事の内容
「Audioサービスが実行されていません」エラーが発生する原因
「Audioサービスが実行されていません」のエラーは、Windows Audioなどのサウンドを配信するサービスが開始できない場合に発生します。
エラーが発生する原因としては、主に次のようなことが考えられます。
- Windowsのシステムに一時的なエラーが発生している
- Windows Audioサービスが停止している
- サウンドドライバーに問題がある
- BIOSに問題がある
基本的にWindows Audioサービスが正常に起動できる状態になれば、エラーは解決します。
対処方法を紹介していくので、順にエラーが解決できないか試していってください。
対処1: 音量スライダーを調整する
Windowsのシステムに一時的な問題が起きていることが原因で、「Audioサービスが実行されていません」のエラーが発生しているケースがあります。
一時的な問題である場合、Windowsの音量スライダーを調整するだけでエラーを解決することができます。そのため、まず音量スライダーを調整してエラーが解決しないか確認してみてください。
- タスクバー右側に「オーディオアイコン」をクリックします。
- 音量スライダーが表示されたら、現在のボリュームから少し調整してから元に戻します。
- 音量は大小の調整はどちらでも問題ありません。
- ドラッグでスライダーを動かしたら一旦マウスのクリックを離してください。
音量スライダーを調整したらエラーが解決したか確認してください。
対処2: Windows Audioと関連サービスを手動で開始する
Windows Audioサービスとその関連サービスが開始していないことが原因で、「Audioサービスが実行されていません」のエラーが発生するケースがあります。
通常であればWindows Audioサービスは自動で起動する設定になっていますが、設定変更によって無効になっている場合があります。
そのため、Windows Audioサービスと関連サービスの設定を確認して、問題があれば設定を変更してください。具体的な手順は次のとおりです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 「services.msc」と入力して「OK」をクリックします。
- 「サービス」が起動します。サービスの一覧から次のサービスを探してダブルクリックします。
- Windows Audio
- Windows Audio Endpoint Builder
- Multimedia Class Scheduler(ある場合)
- スタートアップの種類が「無効」になっている場合は「自動」に変更します。
- 「サービスの状態」が「停止」の場合は、「開始」をクリックします。
- 既に「実行中」になっている場合は、「停止」→「開始」の順にクリックしてサービスを再起動してください。
- 状態が「実行中」に切り替わったことを確認します。
Windows Audioサービスの設定を変更した場合は、「Audioサービスが実行されていません」のエラーが解決したか確認してください。
対処3: PCを再起動する
音量スライダーの調整とサービス設定を確認してもエラーが解決しない場合は、一度PCを再起動してみてください。
一時的なエラーによってAudioサービスが正常に動作しない場合は、再起動で解決する可能性があります。
PCを再起動してもエラーが解決しない場合は、次の対処を試してください。
対処4: サービスのログオン設定を変更する
Windows Audioサービスのログオン設定に問題があり、「Audioサービスが実行されていません」のエラーが発生するケースが考えられます。
そのため、Windows Audioサービスのログオン設定を変更して、エラーが解決しないか確認してみてください。サービスのログオン設定は、次の手順で変更します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 「services.msc」と入力して「OK」をクリックします。
- サービスの一覧で「Windows Audio」をダブルクリックして「ログオン」タブを開きます。
- 「ローカルシステムアカウント」オプションを選択して「OK」をクリックします。
- 確認のダイアログが表示されるので「OK」をクリックします。
- 「Windows Audio」を右クリックして「再起動」を選択します。
- Windows Audioサービスが再起動したら、「Audioサービスが実行されていません」のエラーが解決したか確認してください。
- エラーが解決しない場合は、再度「Windows Audio」をダブルクリックして「ログオン」タブを開きます。
- 「アカウント」オプションを選択して「参照」をクリックします。
- 選択するオブジェクト名に「local service」と入力して、「名前の確認」をクリックします。
- 入力した「local service」が「LOCAL SERVICE」に置き換わったら「OK」をクリックします。
- 「パスワード」と「パスワード確認入力」の項目を削除して空白の状態で「OK」をクリックします。
- 「Windows Audio」を右クリックして「再起動」を選択します。
Windows Audioサービスのログオン設定に問題があった場合は、上記の手順で設定を変更するとエラーが解決します。
対処5: サウンドドライバーを再インストールする
PCにインストールされているサウンドドライバーに問題があり、Windows Audioサービスが正常に動作しないケースが考えられます。
上記の問題は、サウンドドライバーを再インストールすることでエラーが解決する可能性があります。
そのため、次の手順でサウンドドライバーの再インストールを試してみてください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択して起動します。
- 「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラ」を右クリックして「ハードウェア変更のスキャン」を選択します。
- 「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラ」のツリーを展開します。
- 「サウンドドライバー」を右クリックして「デバイスのアンインストール」を選択します。
- 警告ポップアップが表示されたら「アンインストール」をクリックします。
- アンインストールが完了したらPCを再起動します。
PCの再起動が完了すると、自動的にサウンドドライバーが再インストールされます。再起動後にエラーが解決したか確認してください。
対処6: オーディオ再生のトラブルシューティングツールを実行する
Windows10には、オーディオ再生の問題を自動で検出して修復するトラブルシューティングツールが実装されています。
そのため、トラブルシューティングツールを実行して、「Audioサービスが実行されていません」のエラーが解決できないか試してみてください。
オーディオ再生のトラブルシューティングツールを実行するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- Windowsの設定が開いたら「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左ペインで「トラブルシューティング」を選択します。
- 右ペインで「オーディオの再生」を選択して「トラブルシューティングの実行」をクリックします。
- 項目がない場合は、「追加のトラブルシューティングツール」をクリックしてください。
- 問題の検出プロセスが開始します。問題が検出されたら、案内に従って問題の修正を試してください。
トラブルシューティングツールでオーディオ再生の問題が修正できたら、再度「Audioサービスが実行されていません」のエラーが解決したか確認してください。
対処7: ローカルアカウントの設定をコマンドで変更する
ローカルアカウントの設定に問題があることが原因で、「Audioサービスが実行されていません」のエラーが発生するケースがあります。
そのため、ローカルアカウントの設定を変更することでエラーが解決できる場合があります。次の手順で、コマンドを実行してローカルアカウントの設定を変更してみてください。
- 「Windowsマーク」をクリックして「Windowsシステムツール」→「コマンドプロンプト」を右クリック→「管理者として実行」の順に選択します。
- 次のコマンドを一行ずつ入力してEnterキーで全て実行します。
net localgroup Administrators /add networkservice net localgroup Administrators /add localservice SC config Audiosrv start= auto REG ADD "HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Audiosrv" /V start /T REG_DWORD /D 2 /F secedit /configure /cfg %windir%\inf\defltbase.inf /db defltbase.sdb /verbose
- 全てのコマンドが実行できたらPowerShellを閉じます。
コマンドの実行が完了したら、Audioサービスのエラーが解決したか確認してください。
対処8: セーフモードで起動する
バックグラウンドで動作しているアプリケーションがAudioサービスの動作に影響していることが原因で、エラーが発生しているケースが考えられます。
そのため、PCを一度セーフモードの状態で起動して、「Audioサービスが実行されていません」のエラーが解決しないか確認してください。
セーフモードの状態でエラーが解決する場合は、バックグラウンドで動作しているアプリケーションが原因だと判断できます。
アプリケーションに問題がある場合は、問題のアプリケーションをアンインストールするか、タスクマネージャーを起動して「スタートアップ」タブからバックグラウンドの起動を無効化してください。
対処9: BIOSをアップデートする
BIOSの不具合によってサウンドデバイスが正常に動作しておらず、「Audioサービスが実行されていません」のエラーが出るケースが考えられます。
そのため、BIOSを最新バージョンにアップデートするとエラーが解決する可能性があります。ここまでの対処方法でエラーが解決しない場合は、BIOSのアップデートを試してみてください。
最新バージョンのBIOSは、PCもしくはマザーボードのメーカーサイトで配布されている場合が多いです。
そのため、メーカーサイトを確認してマニュアルを参考にしながらBIOSのアップデートを行なってみてください。
「services.msc」が誤って「service.msc」と記載されている箇所があります。
記事内容訂正させていただいました。ご指摘くださり誠にありがとうございます。
サウンドドライバーを再インストして、サービスのログオン設定を変更したら復帰しました!色んなサイトを見ても解決に至らず困惑しておりましたが、助かりました。
誠にありがとうございます。