Windows10のパソコンを使用していると、突然ブルースクリーンが発生して「停止コード: APC_INDEX_MISMATCH」のエラーが発生することがあります。
上記のブルースクリーンは複数の原因が考えられるエラーのため、対処を行わないと繰り返しブルースクリーンが発生することがあります。
本記事では、Windows10で「APC_INDEX_MISMATCH」のブルースクリーンエラーが出る時の原因と対処法について解説します。
この記事の内容
APC_INDEX_MISMATCHの原因
APC_INDEX_MISMATCHのブルースクリーンエラーが発生する場合、主に次のような原因が考えられます。
- 特定のデバイスドライバー、関連アプリケーションに問題が起きている
- サードパーティのセキュリティソフトがドライバーの動作に影響している
- BIOSの仮想化機能、オーバクロック機能が有効になっている
- ハードウェアが物理的に故障している
上記のとおり、ドライバーエラーやハードウェア異常が原因であることが多いです。環境によってはセキュリティソフトや、特定のアプリが原因になることもあります。
ブルースクリーン画面に「失敗した内容」という項目が表示されていれば、原因のドライバーを特定しやすくなります。
- 例: 失敗した内容として「igdkmd64.sys」が表示されている場合は、 ドライバー名からグラフィックドライバーと判断できます。そのため、グラフィックドライバーまたはモニターデバイス本体に問題があるようだと推測できます。
- ブルースクリーンの原因のドライバーを調べる方法については、次のページで詳しく紹介しています。
- ブルースクリーンの原因のドライバーを調べる方法については、次のページで詳しく紹介しています。
ただし、原因によっては「失敗した内容」は表示されないケースもあります。原因が不明な場合は、紹介する対処法を順に試して、ブルースクリーンエラーが解決しないか検証していって下さい。
対処1: セーフモードで起動する
APC_INDEX_MISMATCHのブルースクリーンは、ドライバーや関連アプリケーションが原因で発生するケースが多いです。
そのため、まずパソコンをセーフモードで起動して、ブルースクリーンが発生しなくなるか確認してください。
また、外部接続デバイスが原因になることもあるため、不要なUSBデバイスや取り外してからセーフモードを試してください。
パソコンをセーフモードで起動する手順は次の通りです。
- 「Windowsマーク」→「電源マーク」の順にクリックして、「Shift」キーを押しながら「再起動」をクリックします。
- Windowsが起動しない場合は、パソコンの強制終了を2回繰り返して『Windows回復環境』を起動します。
- オプションの選択画面が表示されたら「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」の順に選択して、「再起動」のボタンをクリックします。
- PCが再起動してスタートアップ設定の画面が表示されます。
- 「F5」もしくは「5」キーを入力して「セーフモードとネットワークを有効にする」を選択します。
- PCがセーフモードで起動します。
PCがセーフモードで起動したら、APC_INDEX_MISMATCHのエラーが発生しなくなったか検証してください。
セーフモードでブルースクリーンが発生しない場合は、スタートアップに登録されているアプリケーションが原因と判断できます。
そのため、セーフモードの状態のまま次のスタートアップを無効にする対処を行なってください。
対処2: ドライバーアプリケーションのスタートアップを無効にする
セーフモードの状態でAPC_INDEX_MISMATCHのエラーが発生しない場合は、スタートアップに登録されているドライバー関連のアプリケーションが原因として考えられます。
特にオーディオやグラフィックドライバー関連のアプリケーション(Realtek HD オーディオマネージャー等)が原因でエラーが発生するケースが多いです。
そのため、スタートアップに登録されているドライバー関連のアプリケーションを無効化して、ブルースクリーンが再発しないか確認してください。スタートアップを無効化するには、次の手順で操作します。
- セーフモードで起動した状態で、「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 「アプリと機能」ウィンドウが開きます。ウィンドウ左側のリストにある、「スタートアップ」をクリックします。
- 右のスタートアップの一覧で「問題になりそうなアプリケーション」の項目のスイッチを「オフ」に切り替えます。
- ブルースクリーンに表示される「失敗した内容」で問題のドライバーが判明している場合は、関連アプリケーションのスイッチを「オフ」にしてください。
- PCを再起動して、スタートアップ設定を反映します。
アプリケーションのスタートアップを無効にできたら、APC_INDEX_MISMATCHのエラーが発生しなくなったことを確認してください。
対処3: DisplayLinkドライバーをアンインストールする
DisplayLinkドライバーが原因でAPC_INDEX_MISMATCHのブルースクリーンが発生することがあります。
DisplayLinkは、USB接続の外部ディスプレイ・タブレットを利用するために必要なドライバーです。ドライバー自体は基本的に無害ですが、Windows10のシステムに干渉してエラーの原因になることがあります。
そのため、パソコンにDisplayLinkドライバーがインストールされている場合はドライバーをアンインストールしてください。操作は以下の手順で行います。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- アプリと機能リストが表示されたら、一覧から「DisplayLink Graphics」の項目をクリックします。
- メニューが展開されます。「アンインストール」→「アンインストール」の順にクリックするとアンインストールが実行されます。
- 「アプリと機能」リストにDisplayLinkドライバーの項目がない場合は、関連設定の「プログラムと機能」をクリックし、コントロールパネルの「プログラムと機能」ウィンドウからドライバーをアンインストールしてください。
上記の手順でDisplayLinkドライバーをアンインストールできない場合は、専用のクリーナーツールを使ってアンインストールを行なってみてください。クリーナーツールは以下のページから入手できます。
DisplayLinkドライバーがアンインストールできたら、ブルースクリーンが再発しないか様子をみてください。
対処4: Windowsをアップデートする
Windowsのシステムやドライバーのバージョンの不具合が原因で、APC_INDEX_MISMATCHのブルースクリーンが発生することがあります。
そのため、WindowsUpdateを実行してシステムとドライバーを最新の状態にアップデートすることで問題が解決する可能性があります。
WindowsUpdateを実行するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 右ペインで「更新プログラムのチェック」をクリックします。
- アップデートのチェックとインストールが開始します。
- 「ダウンロード」や「再起動」ボタンが表示されている場合は、クリックして更新を適用してください。
WindowsUpdateを実行し更新プログラムを適用できたら、APC_INDEX_MISMATCHのエラーが解決したか確認してください。
対処5: デバイスドライバーを更新する
通常デバイスドライバーは、WindowsUpateを実行することで自動で更新されますが、ドライバーによっては自動でアップデートができないことがあります。
トラブルの原因として多いのはグラフィックドライバーやオーディオドライバー、ネットワークドライバーです。
そのため、WindowsUpateを実行してもエラーが解決しない場合は、上記のデバイスドライバーを手動で更新してみてください。ドライバーの更新は以下の手順で行います。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- デバイスマネージャーのウィンドウが表示されたら、ツリーを展開してドライバーを表示します。
- グラフィックドライバー: 「ディスプレイアダプター」のツリーを展開します。
- オーディオドライバー: 「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」のツリーを展開します。
- ネットワークドライバー: 「ネットワークアダプター」のツリーを展開します。
- ツリー内に表示された「ドライバー名」を右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。
- 複数のドライバーが表示された場合は、全てのドライバーを更新してください。
- 「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」をクリックします。
- 新しいドライバーが見つかると自動的にドライバーが更新されます。更新が完了したら「閉じる」をクリックして終了します。
ドライバーが更新できた場合は、APC_INDEX_MISMATCHのエラーが解決したか確認してください。
対処6: ドライバーを再インストールする
インストールしているデバイスドライバーが破損していることが原因で、APC_INDEX_MISMATCHのブルースクリーンが発生するケースがあります。
そのため、次の手順でエラーが発生しているドライバーを探して再インストールを試してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- ツリーを展開して「エラーが起きているドライバー」を探します。
- エラーが発生しているドライバーには、「!」の黄色い三角マークが表示されます。
- 「エラーが発生しているドライバー名」を右クリックして「デバイスのアンインストール」を選択します。
- 「アンインストール」をクリックしてアンインストールを実行します。
- アンインストールが完了したら、デバイスマネージャーを閉じてからパソコンを再起動します。
- 再起動が完了するとドライバーが自動的に再インストールされます。
上記の手順でエラーが発生していたドライバーを再インストールできたら、APC_INDEX_MISMATCHのエラーが解決したことを確認してください。
対処7: セキュリティソフトをアンインストールする
PCにインストールしているサードパーティのセキュリティソフトが原因で、APC_INDEX_MISMATCHのブルースクリーンが発生することがあります。
そのため、サードパーティのセキュリティソフトをインストールしている場合は、一旦アンインストールしてブルースクリーンが解決しないか確認してください。
セキュリティソフトが原因の場合は、問題が修正されるソフトのアップデートを待つか、別のセキュリティソフトの導入を検討してください。
対処8: ハードディスクのエラーチェックを行う
ハードディスクのファイルシステムが破損していることが原因で、APC_INDEX_MISMATCHのエラーが発生するケースが考えられます。
ファイルシステムの破損は、ハードディスクが経年劣化して不良セクタが増えることで発生します。
そのため、ハードディスクのエラーチェックを実行して、ファイルシステムの修復を試してみてください。エラーチェックを実行するには、次の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「エクスプローラー」を選択します。
- 左ペインで「PC」をクリックします。
- 右ペインの「デバイスとドライブ」で「ローカルディスク(C:)」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「ツール」タブを開いてエラーチェックの「チェック」をクリックします。
- 「このドライブをスキャンする必要はありません」のダイアログと表示されたら「ドライブのスキャン」をクリックします。
- ドライブに問題があった場合は、「このドライブを修復する」のダイアログが表示されます。「ドライブの修復」をクリックします。
- 「今すぐ修復」もしくは「次回の再起動時に修復する」を選択して修復を実行します。
ファイルシステムのエラーが見つかってエラーが修復できたら、APC_INDEX_MISMATCHのエラーが発生しなくなったか確認してください。
対処9: BIOSの仮想化機能を無効化する
BIOSの仮想化機能(Intel Virtualization Technology)と特定のアプリケーションの機能が干渉して、APC_INDEX_MISMATCHのブルースクリーンエラーが引き起こされる場合があります。
そのため、BIOSの設定画面から仮想化機能を無効にしてみてください。
BIOSの仮想化機能の設定を変更する手順はパソコンの機種により異なりますが、主な設定の流れは次のようになります。
- パソコンの電源を入れます。メーカーロゴが表示されたら、BIOSの起動キー(F2、Delete等)を連打してBIOS設定画面を開きます。
- BIOSの起動キーはパソコンの機種によっては異なるため、起動できない場合はパソコンの操作マニュアルをご確認ください。
- BIOSの設定画面が開いたら、メニューの中から「Virtualization Technology(仮想化機能)」の項目を選択して、「Disabled(無効)」に変更します。
- BIOS設定を保存してパソコンを再起動します。
PCが再起動したら、APC_INDEX_MISMATCHのエラーが解決したか様子をみてください。エラーが解決しない場合は、BIOS設定を元に戻してください。
対処10: オーバークロックを無効にする
CPUやRAM、グラフィックボードのハードウェアをオーバークロックしていることが原因で、APC_INDEX_MISMATCHのブルースクリーンが発生することがあります。
そのため、CPU、RAM、グラフィックボードのいずれかをオーバークロックしている場合は、オーバークロックの設定を無効にするか、デフォルトの設定に戻してください。
オーバークロックを無効にする方法は、BIOSや使用しているアプリケーションによって異なるためマニュアルを参考にしてください。
対処11: システムを復元する
ここまでの対処方法で、APC_INDEX_MISMATCHのブルースクリーンの問題が解決しない場合は、システムの復元を実行することを検討してください。
システムの復元を実行することで、パソコンをブルースクリーンが発生する前の日付の状態に戻すことができるため、問題を解消できる可能性があります。
システムの復元する方法については、以下のページで紹介しているので併せて参考にしてください。
解決しない場合は
システムの復元を実行してもAPC_INDEX_MISMATCHのブルースクリーンが再発する場合は、PCのハードウェアが物理的に故障していることが考えられます。
ハードウェアの故障は自力で原因のパーツを特定することが困難なため、メーカーサポートや修理業者に診断と修理を依頼することをおすすめします。
- トラブルを自分で解決することが難しい場合は、サポートや修理業者への相談を検討して下さい。パソコンのサポート・修理は、全国対応している『ドクター・ホームネット』がおすすめです。宅配修理にも対応しています。
ただし、5年以上使用している古いPCの場合は修理費用が高くつくケースもあります。そのため、PCを新しく買い換えることも検討してください。