ブラウザでウェブサイトを開くと、「Adobe Flash Playerはブロックされています」と表示され、Flashのコンテンツが表示されないことがあります。
上記のエラーメッセージは若干異なりますが、Google Chrome、Microsoft Edge、Firefoxなどの全てのブラウザで表示されます。
本記事では、「Adobe Flash Playerはブロックされています」のエラーが起きる原因と対処方法について解説します。
この記事の内容
Flash Playerがブロックされる原因
Flash Playerがブロックされる主な原因としては、ブラウザのセキュリティ設定によってFlash Playerがブロックされていることが考えられます。
ほとんどのブラウザでは標準設定でFlash Playerをブロックするよう設定されているため、設定を変更すればブロックを解除することができます。
Flashのサポートは2020年12月31日で終了
ただし、Flash Playerは2020年12月31日でサポートが終了することが決まっています。そのため、ブラウザ側でもFlashのサポートが終了し機能が廃止されます。
- Microsoft Edge: 2021年1月にリリースの「Edge 88」で廃止予定
- Firefox: 2021年1月リリースの「Firefox 85」で廃止予定
- Google Chrome: 2020年末のリリースのバージョンで廃止予定
- Safari: 2020年9月リリースの「Safari 14」で廃止済み
Flashのサポート終了後は、ブロックを解除してFlash Playerを再度有効にすることはできません。
また、現在では多くのウェブサイトのFlashコンテンツはHTML5へ移行しています。HTML5に対応したサイトであれば、基本的にFlash Playerを有効にする必要はありません。
対処1: Flashのブロックを解除する
ブラウザのセキュリティ設定によってFlash Playerがブロックされている場合は、ブロックを解除する必要があります。
ブロックを解除するには、お使いのブラウザに合わせて次の手順で設定してください。
Google Chromeの場合
- Chromeウィンドウ右上にある「…(ドット)アイコン」をクリックし、「設定」を選択します。
- 「(画面左側のメニューリスト)プライバシーとセキュリティ」→「サイトの設定」→「Flash」と進みます。
- 「サイトでのFlashの実行をブロックする」のスイッチを「オン」にして、「最初に確認する」に変更します。
- 「ブロック」のリストを確認します。一覧にブロックを解除したいサイトがある場合は、「ゴミ箱アイコン」をクリックしてリストから削除します。
- Chromeを再起動します。
- 「Flash Playerはブロックされています」エラーが表示されるページを開きます。
- アドレスバー左の「カギアイコン」もしくは「保護されていない通信」をクリックします。
- 「Flash」の設定を「許可」に変更します。
- 「クリックしてAdobe Flash Playerを有効にします」のエリアをクリックして、確認ポップアップで「許可」を選択することでもブロックを解除できます。
Microsoft Edgeの場合
Chromium版のEdgeの場合は、次の手順でFlashのブロックを解除することができます。
- Microsoft Edgeを起動します。ウィンドウ右上にある「ドットアイコン」をクリックし、「設定」を選択します。
- 「設定」画面が開いたら、ウィンドウ左上にあるメニューボタン(3本の棒アイコン)をクリックします。すると画面左側にメニューが表示されるので、「サイトのアクセス許可」をクリックします。
- 「Adobe Flash」をクリックします。
- 「Flashの実行前に確認する」のスイッチをオンにします。
- 「ブロック」リストを確認します。一覧にブロックを解除したいサイトが追加されている場合は、右側の「ゴミ箱アイコン」をクリックしてブロックリストから除外します。
- 設定が完了したらMicrosoft Edgeを再起動します。
- 「Flash Playerはブロックされています」が表示されるページを開きます。アドレスバーの左にあるカギアイコンをクリックします。
- メニューが表示されたら、「Flash」の設定を「許可」に変更します。
- 「更新ボタン」もしくは「F5キー」を押してページを再読み込みします。
Firefoxの場合
- Firefoxを起動します。右上の「メニューボタン(3本の棒アイコン)」をクリックし、「アドオン」を選択します。
- 左側のメニューリストより、「プラグイン」をクリックします。
- 「Shockwave Flash」の項目を探し、右側のドットボタンをクリックします。
- メニューが表示されるので、「実行時に確認」をクリックします。
- Firefoxを再起動します。
- 「Flash Playerはブロックされています」が表示されるページを開きます。ページ内に表示されている「Adobe Flashを実行します」エリアをクリックするか、アドレスバーの左部分に表示されるグレーの四角アイコンをクリックします。
- 確認ポップアップが表示されます。「許可する」をクリックします。
対処2: 最新のFlashPlayerをインストールする
Flash Playerのバージョンが古いことが原因で、ブラウザのセキュリティによって強制的にブロックされるケースがあります。
そのため、最新版のFlash Playerをダウンロードして、インストールもしくはアップデートを行なってみてください。
- ブラウザを起動している場合は、全てのブラウザを終了します。
- 『Adobe Flash Player ダウンロード』のページにアクセスします。
- 「Flash Player をダウンロード」、もしくは「今すぐアップデート」をクリックします。
- 「McAfee Security Scan」のオプションにチェックが入っている場合は、チェックを外してください。
- ダウンロードしたインストーラーをダブルクリックして開きます。
- ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」をクリックします。
- Flash Playerのインストールが開始します。
- アップデートの場合は、「アドビによるアップデートのインストールを許可する(推奨)」を選択して「次へ」をクリックしてください。
- インストールが完了したら「終了」をクリックします。
最新のFlash Playerがインストールできたら、ブラウザを起動してFlashコンテンツが正常に表示されるか確認してください。
対処3: ブラウザをアップデートする
使用しているブラウザのバージョンが古いと、正常にFlash Playerが動作しないケースがあります。
また、ブラウザのバージョンが古いと、HTML5対応済みのサイトでもFlash Playerが使用されてしまい「Adobe Flash Playerはブロックされています」のエラーが出るケースがあります。
そのため、ブラウザがアップデート可能な状態であれば、アップデートを実行してください。
ブラウザをアップデートするには、Edgeの場合はWindowsUpdateを実行してください。その他のブラウザの場合は、公式ページを参考にしてください。
アップデート中にエラーが起きてアップデートできない場合は、ブラウザを一度アンインストールしてから最新版のブラウザを再インストールしてみてください。
アンインストールをする際は、ブックマークや保存したパスワード等の情報を失わないよう、事前にデータのバックアップを作成することをおすすめします。
対処4: ブラウザの拡張機能を無効化する
ブラウザにインストールされている拡張機能が原因で、Flash Playerがブロックされるケースが考えられます。
そのため、インストールされている拡張機能を一時的に無効化し、エラーが表示されなくなるか試してみてください。
拡張機能を無効化するには、それぞれのブラウザで以下の手順で設定します。
Google Chromeの場合
- ブラウザウィンドウ右上にあるドットボタンをクリックし、「その他のツール」→「拡張機能」を選択します。
- インストールされている拡張機能の一覧が表示されます。各項目の右下のスイッチを「オフ」にして無効化します。
Microsoft Edgeの場合
- ウィンドウ右上の「…(ドット)アイコン」をクリックし、「拡張機能」を選択します。
- インストール済の拡張機能一覧が表示されます。拡張機能名の右のスイッチを「オフ」にして無効化します。
Firefoxの場合
- ウィンドウ右上にある「メニューアイコン」をクリックし、「アドオン」を選択します。
- 拡張機能の管理画面が表示されます。「有効」の下に表示された項目を確認して、それぞれの拡張機能名の右のスイッチを「オフ」にします。
原因となっている拡張機能が分からない場合は、一旦全ての拡張機能を無効化してFlashコンテンツが表示されないか確認してください。
対処5: セキュリティソフトを停止する
バックグラウンドで動作しているセキュリティソフトのブラウジングのセキュリティ機能が原因で、ウェブページのFlashコンテンツがブロックされてしまうことがあります。
特にサードパーティ製のセキュリティソフトをインストールしている場合は、原因として疑われます。
そのため、セキュリティソフトを停止した状態で、ブラウザを再起動してFlashコンテンツが表示されないか確認してください。
ほとんどのセキュリティソフトは、タスクバー右側のインジケータのメニューから停止することができます。セキュリティソフトによって停止方法は異なるため、停止方法が分からない場合はマニュアルを参考にしてください。
対処6: ブラウザの一時ファイルを削除する
ブラウザに保存されているキャッシュやCookieが原因で「Adobe Flash Playerはブロックされています」のエラーが出るケースが考えられます。
そのため、ブラウザに保存されているキャッシュやCookieをクリアすることで問題を解消できる可能性があります。
キャッシュとCookieの削除手順はブラウザによって異なるため、ブラウザのヘルプページを参考にしてください。
Google Chrome: キャッシュと Cookie の消去
参考:
Microsoft Edge: Microsoft Edge で Cookie を削除する
参考:
Firefox: Firefox に保存された Cookie とサイトデータを消去する
対処7: ActiveXフィルターを無効化する
Internet ExplorerでAdobe Flash Playerがブロックされる場合は、ActiveXフィルターが有効になっていることが考えられます。
そのため、次の手順でインターネットオプションからActiveXフィルターを無効化してみてください。
- 「スタート」ボタンをクリックし、アプリ一覧から「Windowsシステムツール」フォルダ→「コントロールパネル」を開きます。
- コントロールパネルが開いたら、「ネットワークとインターネット」→「インターネットオプション」を開きます。もし該当項目が見つからない場合は、コントロールパネル右上にある「表示方法」の設定を「カテゴリ」に変更してみてください。
- 「インターネットのプロパティ」ウィンドウが開きます。「セキュリティ」タブを開きます。
- 下部にある「レベルのカスタマイズ」ボタンをクリックします。
- 「ActiveXコントロールとプラグイン」の設定グループ内にある、以下5項目にチェックを入れます。
- ActiveXコントロールとプラグインの実行: 有効にする
- ActiveXコントロールに対して自動的にダイアログを表示: 有効にする
- スクリプトを実行しても安全だとマークされているActiveXコントロールのスクリプトの実行: ダイアログを表示する
- 外部メディアプレーヤーを使用しないWebページのビデオやアニメーションを表示する: 有効にする
- 署名されたActiveXコントロールのダウンロード: ダイアログを表示する
- 「OK」をクリックして設定を保存します。
- インターネットのプロパティウィンドウに戻ったら、もう一度「OK」をクリックして設定を終了します。