iPhoneやiPadでAirDropを使ってデータを送ろうとすると、「共有相手が見つかりません: 共有可能な人が近くにいません。」が表示され相手を指定できないケースがあります。
この問題は、AirDropの受信側の設定に原因があることが多いですが、送信側に問題があることもあります。
本記事では、iPhone/iPadでAirDropの「共有相手が見つかりません」エラーの対処法について紹介します。
この記事の内容
対処1: AirDropの設定を変更する
受信側のAirDropの公開範囲の設定に問題があることが原因で、送信をしようとしても「共有相手が見つかりません」が表示されるケースが考えられます。
そのため、受信側のAirDropの公開範囲の設定を確認してください。AirDropを受信するには、「連絡先にのみ」または「すべての人」にする必要があります。
AirDropの公開範囲の設定は、以下の手順で変更できます。
- iPhone/iPadの場合:
- 「設定」アプリを開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「AirDrop」をタップします。
- 「連絡先のみ」または「すべての人(10分間のみ)」をタップします。
- Macの場合:
- 「Finder」を開きます。
- 左ペインの「AirDrop」を選択します。
- 「このMacを検出可能な相手」のプルダウンをクリックして「連絡先のみ」または「すべての人」を選択します。
受信側のAirDropの公開範囲を変更できたら、AirDropの送信時に相手が表示されるようになったか確認してください。
対処2: 連絡先の登録を確認する
受信側のAirDropの公開範囲が「連絡先のみ」になっている場合は、連絡先アプリに送信者のiCloudのメールアドレスまたは電話番号が登録されている必要があります。
そのため、受信側デバイスで連絡先アプリに送信者の連絡先が登録されているか確認してください。連絡先を確認・追加するには、以下の手順で操作します。
- 「連絡先」アプリを開きます。
- 連絡先の一覧で、送信者の連絡先を探してタップします。
- 送信者の連絡先が存在しない場合は、右上の「+アイコン」をタップして新しい連絡先を登録してください。
- メールアドレスまたは電話番号が登録されているか確認します。
- 情報が登録されていない場合は、右上の「編集」をクリックしてメールアドレスまたは電話番号を追加し「完了」をタップしてください。
受信側デバイスで連絡先を登録または更新できたら、AirDropの送信時に相手が表示されるようになったか確認してください。
対処3: デバイスのロックを解除する
AirDropでデータを送信するには、受信デバイスのロックが解除されている必要があります。
そのため、受信デバイスのロックが解除されているか確認してから、再度AirDropの送信を試してみてください。
ロックが解除されているにも関わらず「共有相手が見つかりません」のメッセージが表示される場合は、次の対処に進んでください。
対処4: デバイス間の距離を確認する
Appleデバイス間の距離が離れすぎていることが原因で、AirDropで「共有相手が見つかりません」のメッセージが表示されるケースが考えられます。
AirDropでデータを送信するには、デバイス間の距離が10m程度以内に近づいている必要があります。
そのため、デバイス間の距離が離れすぎている場合は、デバイス同士を近づけてから再度AirDropの送信を試してみてください。
対処5: Wi-FiとBluetoothをオンにする
Wi-FiまたはBluetoothの機能に一時的な不具合は発生していることが原因で、「共有相手が見つかりません」が表示されるケースが考えられます。
そのため、送信デバイスと受信デバイスの両方でWi-FiとBluetoothがオンになっているか確認してください。既にオンになっている場合でも、一度オフにしてからオンにすることで問題が解決することもあります。
デバイスのWi-FiとBluetoothをオンにするには、以下の手順で操作してください。
- iPhone/iPadの場合:
- 「設定」アプリを開いて、「Wi-Fi」をタップします。
- 「Wi-Fi」のスイッチを「オン」にします。
- 既に「オン」の場合は、一度「オフ」にして数秒待ってから「オン」に戻してください。
- 「設定」アプリの最初の画面に戻って、「Bluetooth」をタップします。
- 「Bluetooth」のスイッチを「オン」にします。
- 既に「オン」の場合は、一度「オフ」にして数秒待ってから「オン」に戻してください。
- Macの場合:
- 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
- 「ネットワーク」をクリックします。
- 左リストで「接続するWi-Fi」を選択して、右側で「Wi-Fiをオンにする」をクリックします。
- 既に「オン」の場合は、一度「Wi-Fiをオフにする」をクリックして数秒待ってから「Wi-Fiをオンにする」をクリックしてください。
- 「システム環境設定」の最初の画面に戻って「Bluetooth」をクリックします。
- 「Bluetoothをオンにする」をクリックします。
- 既に「オン」の場合は、一度「Bluetoothをオフにする」にして数秒待ってから「Bluetoothをオンにする」をクリックしてください。
送信デバイスと受信デバイスのWi-Fi、Bluetoothの機能を確認できたら、AirDropの送信時に相手のデバイスが表示されるようになったか確認してください。
対処6: インターネット共有をオフにする
iPhoneの場合はインターネット共有の機能が有効になっていると、AirDropの機能に問題が起きて「共有相手が見つかりません」が表示されるケースが考えられます。
そのため、インターネット共有をオフにすることで、AirDropの問題が解決する可能性があります。
インターネット共有をオフにするには、以下の手順で操作してください。この操作は、送信デバイスと受信デバイスの両方で行なってください。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「インターネット共有」をタップします。
- 「ほかの人の接続を許可」のスイッチを「オフ」に切り替えます。
インターネット共有をオフにできたら、AirDrop送信時に相手のデバイスが表示されるようになったか確認してください。
対処7: デバイスを再起動する
iPhoneまたはiPad、Macのシステムに一時的な不具合が発生していることが原因で、AirDropの送信時に「共有相手が見つかりません」が表示されるケースが考えられます。
そのため、送信デバイスと受信デバイスを再起動することで、問題が解決する可能性があります。デバイスを再起動するには、以下の手順で操作してください。
- iPhone/iPadの場合:
- 「スリープボタン」と「音量調整ボタン」を同時に長押しします。
- ホームボタン搭載機種の場合は、「スリープボタン」を長押ししてください。
- 電源オフスライダーを右方向にドラッグします。
- 「スリープボタン」を長押しして電源を入れます。
- 「スリープボタン」と「音量調整ボタン」を同時に長押しします。
- Macの場合:
- 「Appleマーク」をクリックして、「再起動」を選択します。
- 確認ポップアップが表示されたら「再起動」をクリックします。
デバイスを再起動できたら、AirDropの送信時に相手デバイスが表示されるようになったか確認してください。
対処8: iCloudにサインインする
AirDropの公開範囲を「連絡先のみ」にしている場合、iCloudにサインインしていないとAirDropのデータを受け取ることができません。
そのため、送信側・受信側デバイスでiCloudにサインインしているか確認してください。iCloudへのサインインを確認するには、以下の手順で操作します。
- iPhone/iPadの場合:
- 「設定」アプリを開きます。
- 最上部に「AppleIDのユーザー名」が表示されていることを確認します。
- ユーザー名が表示されない場合は、「iPhone/iPadにサインイン」をタップします。
- AppleIDとパスワードを入力してサインインします。
- Macの場合:
- 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
- 「Apple ID」を選択します。
- 左上に「AppleIDのユーザー名」が表示されていることを確認します。
- ユーザー名が表示されない場合は、「Apple IDでサインイン」をタップします。
- AppleIDとパスワードを入力してサインインします。
デバイスでiCloudにサインインできたら、AirDropの送信時に相手が表示されるようになったか確認してください。
対処9: ソフトウェアアップデートを実行する
送信側もしくは受信側デバイスのシステムのバージョンが古いことが原因で、AirDropが相手を検出できず「共有相手が見つかりません」が表示されるケースが考えられます。
そのため、送信側と受信側の両方のデバイスのシステムを最新バージョンにすることで、問題が解決する可能性があります。ソフトウェアアップデートを実行するには、以下の手順で操作してください。
- iPhone/iPadの場合:
- 「設定」アプリを起動します。
- 「一般」をタップします。
- 「ソフトウェア・アップデート」をタップします。
- 新しいアップデート情報が表示されたら、「ダウンロードしてインストール」をタップします。
- パスコードの入力画面が表示された場合は、iPhone/iPadのパスコードを入力します。
- 「今すぐインストール」をタップします。
- Macの場合:
- 左上の「Appleアイコン」をクリックし、「このMacについて」を選択します。
- 「ソフトウェアアップデート」をクリックします。
- システムの更新を確認し、必要なアップデートをインストールします。
- アップデートをインストールできたらMacを再起動します。
ソフトウェアアップデートを実行できたら、AirDropの送信時に相手が正常に表示されるようになったか確認してください。
対処10: スクリーンタイムの設定を確認する
受信デバイスのスクリーンタイムの設定でAirDropの機能が制限されていることが原因で、「共有相手が見つかりません」が表示されるケースが考えられます。
そのため、受信デバイスのスクリーンタイムの設定を確認して、問題がある場合は修正してください。スクリーンタイムの設定でAirDropを許可するには、以下の手順で操作します。
- iPhone/iPadの場合:
- 「設定」アプリを開きます。
- 「スクリーンタイム」をタップします。
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップします。
- 「スクリーンタイムをオンにする」が表示される場合は、スクリーンタイムは有効になっていないため別の対処を試してください。
- スクリーンタイムのパスワード入力を求められた場合は、パスワードを入力します。
- 「許可されたApp」をタップします。
- 項目がグレーアウトしてタップできない場合は、制限されていないため別の対処を試してください。
- 「AirDrop」のスイッチを「オン」に切り替えます。
- Macの場合:
- 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
- 「スクリーンタイム」をクリックします。
- 左メニューで「コンテンツとプライバシー」を選択します。
- 右側で「App」タブを開いて、「AirDrop」にチェックを入れます。
- 項目がグレーアウトしている場合は、コンテンツとプライバシーが制限されていないため別の対処を試してください。
受信側デバイスでスクリーンタイムの設定でAirDropを許可できたら、送信時に相手が表示されるようになったか確認してください。
対処11: ファイアウォールで通信を許可する
受信側がMacの場合はファイアウォールの設定が原因で、「共有相手が見つかりません」が表示されるケースが考えられます。
そのため、Macのファイアウォール設定でAirDropの通信が許可されているか確認してください。Macのファイアウォール設定で通信を許可するには、以下の手順で操作します。
- 「Appleマーク」→「システム環境設定」の順にクリックします。
- 「プライバシーとセキュリティ」を選択して、「ファイアウォール」タブを開きます。
- macOS Ventura以降は、「ネットワーク」を選択して「ファイアウォール」をクリックします。
- ファイアウォールがオンになっている場合は、「ファイアウォールオプション(オプション)」をクリックします。
- 「外部からの接続をすべてブロック」のチェックを外します。
ファイアウォール設定を変更できたら、AirDrop送信時にMacデバイスが表示されるようになったか確認してください。