iPhoneやiPad、MacでAirDropの送信を行おうとすると、「待機中」の表示のまま送れないケースがあります。
多くの場合、送信が待機中になっていても受信側のAppleデバイスでは何も表示されずデータが受信できない状態になっています。
本記事では、iPhone/iPad/MacでAirDropが待機中で送信できない/送れない時の対処法について詳しく紹介します。
この記事の内容
- Airdropが送信できない主な原因
- 対処1: デバイス同士を近づける
- 対処2: デバイスのロックを解除する
- 対処3: Appleデバイスを再起動する
- 対処4: ソフトウェアアップデートを実行する
- 対処5: BluetoothとWi-Fiをオン/再度オンにする
- 対処6: AirDropの公開設定を確認する
- 対処7: 集中モードを解除する
- 対処8: インターネット共有をオフにする
- 対処9: スクリーンタイムの設定を変更する
- 対処10: 連絡先のメールアドレスを再登録する
- 対処11: VPN接続を切断する
- 対処12: ネットワーク設定をリセットする
- 対処13: AirDropの機能を再度オンにする(Mac)
- 対処14: ファイアウォール設定を変更する(Mac)
Airdropが送信できない主な原因
iPhoneやiPad、MacのAppleデバイスでAirDropの送信が待機中のまま止まってしまう場合は、主に以下の原因が考えられます。
- デバイス間の距離が遠い:
- AirDropはBluetoothとWi-Fiを利用してデータを送信するため、送信者と受信者のデバイスが遠いと送信に問題が起きる場合があります。
- Wi-FiとBluetoothがオフ:
- AirDropはWi-FiとBluetoothの両方が有効でなければ動作しません。両方がオンになっていることを確認してください。
- デバイスの互換性に問題:
- AirDropはiOSデバイスやMac間でのみ動作します。AndroidデバイスやWindowsパソコンでは使用できません。
- システムのバージョンが古い:
- 送信または受信デバイスのいずれかのOSが古いと送信に問題が起きることがあります。
- 集中モードがオンになっている:
- 集中モードがオンになっていると、送信先のデバイスでAirDropの通知がブロックされます。
送信を行う側に問題があることもありますが、受信する側の設定に問題があることも考えられます。
上記の原因ごとの対処方法とそれ以外の原因の対処方法を順に紹介していくので、送信側・受信側の設定を確認してAirDropの問題が解決しないか試してみてください。
対処1: デバイス同士を近づける
iPhone、iPad、Macの距離が離れすぎていることが原因で、AirDropの通信が待機中のまま送れないケースが考えられます。
AirDropで通信ができる範囲は約10m程度です。そのため、Appleデバイスの距離を十分近づけた状態で送信ができないか確認してください。
Appleデバイス同士を近づけてもAirDropの送信が待機中のまま止まってしまう場合は、次の対処に進んでください。
対処2: デバイスのロックを解除する
AirDropを使ってデータを送信するには、送信側・受信側の両方のAppleデバイスのロックが解除されている必要があります。
そのため、両方のAppleデバイスのロックを解除した状態でもう一度AirDropで送信ができないか試してみてください。
対処3: Appleデバイスを再起動する
送信側または受信側のAirDropの機能に一時的な不具合が発生していることが原因で、待機中のまま送信できないケースが考えられます。
そのため、Appleデバイスを一度再起動することで問題が解決する可能性があります。Appleデバイスを再起動するには、以下の手順で操作してください。
- iPhone/iPadの場合:
- 「サイドボタン」と「音量調整ボタン」を同時に長押しします。
- ホームボタン搭載機種の場合は、「サイドボタン」を長押ししてください。
- 電源オフスライダーを右方向にドラッグします。
- 「サイドボタン」を長押しして電源を入れます。
- 「サイドボタン」と「音量調整ボタン」を同時に長押しします。
- Macの場合:
- 「Appleマーク」をクリックして、「再起動」を選択します。
- 確認ポップアップが表示されたら「再起動」をクリックします。
送信側と受信側のAppleデバイスを再起動できたら、AirDropで正常に送信できるようになったか確認してください。
対処4: ソフトウェアアップデートを実行する
送信側と受信側のAppleデバイスのシステムのバージョンが異なり互換性に問題があることが原因で、AirDropが待機中のまま送信できないケースが考えられます。
そのため、ソフトウェアアップデートを実行して、システムを最新バージョンにアップデートすることで問題が解決する可能性があります。ソフトウェアアップデートを実行するには、以下の手順で操作してください。
- iPhone/iPadの場合:
- 「設定」アプリを起動します。
- 「一般」をタップします。
- 「ソフトウェア・アップデート」をタップします。
- 新しいアップデート情報が表示されたら、「ダウンロードしてインストール」をタップします。
- パスコードの入力画面が表示された場合は、iPhone/iPadのパスコードを入力します。
- 「今すぐインストール」をタップします。
- Macの場合:
- 左上の「Appleアイコン」をクリックし、「このMacについて」を選択します。
- 「ソフトウェアアップデート」をクリックします。
- システムの更新を確認し、必要なアップデートをインストールします。
- アップデートをインストールできたらMacを再起動します。
ソフトウェアアップデートを実行してシステムを最新バージョンにできたら、AirDropが正常に送信できるようになったか試してみてください。
対処5: BluetoothとWi-Fiをオン/再度オンにする
AirDropの機能を使用するには、デバイスでBluetoothとWi-Fiがオンになっている必要があります。また、デバイスのBluetoothまたはWi-Fiの機能に一時的な問題が起きていることが原因で、AirDropが送信できないケースが考えられます。
そのため、デバイスでBluetoothとWi-Fiをオン、または再度オンにすることで、問題が解決する可能性があります。
AppleデバイスでBluetoothとWi-Fiをオン/再度オンにするには、以下の手順で操作してください。この操作は可能であれば送信側・受信側両方のデバイスで行なってください。
- iPhone/iPadの場合:
- 「設定」アプリを開いて、「Wi-Fi」をタップします。
- 「Wi-Fi」のスイッチを「オン」にします。
- 既に「オン」の場合は、一度「オフ」にして数秒待ってから「オン」に戻してください。
- 「設定」アプリの最初の画面に戻って、「Bluetooth」をタップします。
- 「Bluetooth」のスイッチを「オン」にします。
- 既に「オン」の場合は、一度「オフ」にして数秒待ってから「オン」に戻してください。
- Macの場合:
- 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
- 「ネットワーク」をクリックします。
- 左リストで「接続するWi-Fi」を選択して、右側で「Wi-Fiをオンにする」をクリックします。
- 既に「オン」の場合は、一度「Wi-Fiをオフにする」をクリックして数秒待ってから「Wi-Fiをオンにする」をクリックしてください。
- 「システム環境設定」の最初の画面に戻って「Bluetooth」をクリックします。
- 「Bluetoothをオンにする」をクリックします。
- 既に「オン」の場合は、一度「Bluetoothをオフにする」にして数秒待ってから「Bluetoothをオンにする」をクリックしてください。
AppleデバイスのBluetoothとWi-Fiをオン、または再度オンにできたら、AirDropが送信できるようになったか確認してください。
対処6: AirDropの公開設定を確認する
AirDropの公開設定に問題があることが原因で、待機中のまま送信できないケースが考えられます。
そのため、AirDropの公開設定に問題がないか確認してください。特にiPhone/iPadの場合は、「すべての人」を設定すると10分間後に設定が元に戻ってしまうため注意が必要です。
AirDropの公開設定を確認して変更するには、以下の手順で操作します。
- iPhone/iPadの場合:
- 「設定」アプリを開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「AirDrop」をタップします。
- 「連絡先のみ」または「すべての人(10分間のみ)」をタップします。
- Macの場合:
- 「Finder」を開きます。
- 左ペインの「AirDrop」を選択します。
- 「このMacを検出可能な相手」のプルダウンをクリックして「連絡先のみ」または「すべての人」を選択します。
AirDropの公開設定を変更できたら、AppleデバイスでAirDropが送信できるようになったか確認してください。
対処7: 集中モードを解除する
iPhoneまたはiPad、Macの集中モードがオンになっていることが原因で、AirDropの通知が受け取れず待機中のまま送信できないケースが考えられます。
そのため、集中モードになっている場合は解除した状態で、AirDropが送信できないか確認してください。集中モードを解除するには、以下の手順で操作します。
- iPhone/iPadの場合:
- 画面の右上隅を下方向にスワイプしてコントロールセンターを開きます。
- ホームボタン搭載モデルの場合は、画面の下中央を上方向にスワイプしてください。
- 「集中モード(おやすみモード)」のアイコンが「オン」になっている場合は、タップして「オフ」に切り替えます。
- 画面の右上隅を下方向にスワイプしてコントロールセンターを開きます。
- Macの場合:
- 上部メニューバー右側の「コントロールセンター(スイッチのアイコン)」をクリックします。
- 「集中モード(おやすみモード)」のアイコンが「オン」になっている場合は、タップして「オフ」に切り替えます。
上記の手順でAppleデバイスの集中モードを解除できます。集中モードを解除できたら、AirDropが正常に送信できるようになったか確認してください。
対処8: インターネット共有をオフにする
iPhoneの場合はインターネット共有機能がオンになっていることが原因で、AirDropが待機中のまま送信できないケースが考えられます。
そのため、インターネット共有の機能をオフにすることで、問題が解決する可能性があります。iPhoneのインターネット共有をオフにするには、以下の手順で操作してください。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「インターネット共有」をタップします。
- 「ほかの人の接続を許可」のスイッチを「オフ」に切り替えます。
iPhoneのインターネット共有をオフにできたら、その状態でAirDropの送信が正常にできるようになったか確認してください。
対処9: スクリーンタイムの設定を変更する
スクリーンタイムが有効になっており、AirDropの機能が制限されていることが原因で、送信時に待機中のまま進まないケースが考えられます。
そのため、スクリーンタイムが有効になっている場合は、AirDropの機能を許可してください。スクリーンタイムの設定でAirDropの機能を許可するには、以下の手順で操作します。
- iPhone/iPadの場合:
- 「設定」アプリを開きます。
- 「スクリーンタイム」をタップします。
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップします。
- 「スクリーンタイムをオンにする」が表示される場合は、スクリーンタイムは有効になっていないため別の対処を試してください。
- スクリーンタイムのパスワード入力を求められた場合は、パスワードを入力します。
- 「許可されたApp」をタップします。
- 項目がグレーアウトしてタップできない場合は、制限されていないため別の対処を試してください。
- 「AirDrop」のスイッチを「オン」に切り替えます。
- Macの場合:
- 「Appleマーク」をクリックして「システム環境設定」を選択します。
- 「スクリーンタイム」をクリックします。
- 左メニューで「コンテンツとプライバシー」を選択します。
- 右側で「App」タブを開いて、「AirDrop」にチェックを入れます。
- 項目がグレーアウトしている場合は、コンテンツとプライバシーが制限されていないため別の対処を試してください。
スクリーンタイムの設定でAirDropの機能を許可できたら、正常にデータを送信できるようになったか確認してください。
対処10: 連絡先のメールアドレスを再登録する
iPhoneまたはiPadの場合は、AirDropの相手の連絡先情報に問題があることが原因で、待機中のまま送信できないケースが考えられます。
そのため、連絡先のメールアドレスを再登録してみてください。iPhone/iPadの連絡先アプリでメールアドレスを再登録するには、以下の手順で操作します。
- 「連絡先」アプリを開きます。
- 連絡先の一覧で「AirDropの相手」を探してタップします。
- 右上の「編集」をタップします。
- メールアドレスの横の「-アイコン」をタップして「削除」をタップします。
- 右上の「完了」をタップして保存します。
- 再度右上の「編集」をタップします。
- 「メールを追加」をタップして、「正しいメールアドレス」を入力します。
- 右上の「完了」をタップして保存します。
連絡先アプリでAirDropの相手のメールアドレスを再登録できたら、問題が解決したか確認してください。
対処11: VPN接続を切断する
AppleデバイスがVPNに接続していることが原因で、AirDropが待機中のまま送信できないケースが考えられます。
そのため、VPN接続を切断することで、問題が解決する可能性があります。VPN接続を切断するには、以下の手順で操作します。
- iPhone/iPadの場合:
- 「設定」アプリを開きます。
- 「VPN」をタップします。
- 接続中のVPNの「iアイコン」をタップします。
- 「VPNを切断」をタップします。
- Macの場合:
- 「Appleマーク」→「システム環境設定」の順にクリックします。
- 「ネットワーク」をクリックして開きます。
- ネットワークのリストから「VPN」を選択して「接続解除」をクリックします。
VPNの接続を切断できたら、その状態でAirDropが送信できるようになったか確認してください。
対処12: ネットワーク設定をリセットする
Appleデバイスのネットワーク設定に何らかの問題があることが原因で、AirDropが正常に機能しないケースが考えられます。
そのため、ネットワーク設定をリセットすることで、AirDropの問題が解決する可能性があります。ただし、ネットワーク設定をリセットすると、Wi-FiやBluetoothのすべての設定が消去され再設定が必要になる点に注意してください。
Appleデバイスのネットワーク設定をリセットするには、以下の手順で操作します。
- iPhone/iPadの場合:
- ホーム画面から「設定」を開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「転送またはiPhone/iPadをリセット」をタップします。
- 「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」をタップします。
- パスコードを求められたら入力します。
- 「ネットワーク設定をリセット」をタップしてリセットを実行します。
- リセットが完了すると、iPhone/iPadが自動的に再起動します。
- Macの場合:
- 「Finder」を開きます。
- 上部のメニューで「移動」→「フォルダへ移動」を選択します。
- 以下のアドレスを入力してEnterキーを押します。
/Library/Preferences/SystemConfiguration/
- 以下のファイルを右クリックして「ゴミ箱に入れる」を選択し削除します。
- com.apple.airport.preferences.plist
- com.apple.network.identification.plist
- Networkinterface.plist
- preferences.plist
- 「Appleマーク」→「再起動」を選択して、Macを再起動します。
ネットワーク設定をリセットできたら、AirDropが正常に送れるようになったか確認してください。必要に応じてWi-FiやBluetoothなどの設定を行なってください。
対処13: AirDropの機能を再度オンにする(Mac)
AirDropの機能に一時的な不具合が発生していることが原因で、AirDropが送信できないまたは受信できないケースが考えられます。
そのため、AirDropの機能を一度オフにしてから再度オンにすることで、問題が解決する可能性があります。AirDropの機能を再度オンにするには、以下の手順で操作してください。
- iPhone/iPadの場合:
- 画面の右上隅を下方向にスワイプしてコントロールセンターを開きます。
- ホームボタン搭載モデルの場合は、画面の下中央を上方向にスワイプしてください。
- 「AirDrop」のアイコンをタップします。
- 「受信しない」を選択して、数秒待ってから元に設定に戻します。
- 画面の右上隅を下方向にスワイプしてコントロールセンターを開きます。
- Macの場合:
- 上部のメニューバーの右側にある「コントロールセンター(スイッチのアイコン)」をクリックします。
- 「AirDropのアイコン」をクリックして「オフ」に切り替えます。
- 数秒待ってから「AirDropのアイコン」をクリックして「オン」に戻します。
AirDropの機能を再度オンにできたら、AirDropが正常に機能するようになったか確認してください。
対処14: ファイアウォール設定を変更する(Mac)
Macに送信しようとしている場合は、Macのファイアウォールの設定が原因で、AirDropの通信がブロックされて待機中のまま送信できないケース考えられます。
そのため、ファイアウォール設定を確認して、オンになっている場合は設定を変更してください。Macのファイアウォール設定を変更するには、以下の手順で操作します。
- 「Appleマーク」→「システム環境設定」の順にクリックします。
- 「プライバシーとセキュリティ」を選択して、「ファイアウォール」タブを開きます。
- macOS Ventura以降は、「ネットワーク」を選択して「ファイアウォール」をクリックします。
- ファイアウォールがオンになっている場合は、「ファイアウォールオプション(オプション)」をクリックします。
- 「外部からの接続をすべてブロック」のチェックを外します。
Macのファイアウォール設定を変更できたら、AirDropでデータを送信できるようになったか確認してください。