メールを複数の人に送るときに便利な「CC」と「BCC」の機能。そんなCCとBCCの機能をiPhoneやAndroidのスマホでも使うことができます。
そん中、「使い方がわからない」「そもそもCCとBCCがどういうものか分からない」など、スマホで「CC」と「BCC」の機能を活用できていない方も多いと思います。
本記事では、CCとBCC機能のおさらいと、iPhone・Androidのメールアプリでの使い方を徹底解説します。これまでCCやBCCを使ったことがないという方はぜひ1度試してみてください。
この記事の内容
メールのTo/CC/BCCとはそもそも何?
メールで指定できる宛先には、「To」「CC」「BCC」の3種類があります。
一人の相手とメールのやりとりをする場合は主に「To」を使いますが、複数人にメールを送りたい時には「CC」「BCC」を組み合わせて使います。
それぞれの機能の特徴は次のとおりになります。
To(宛先)
Toはメールの単純な宛先ですが、複数の相手に送る場合はメールのメインとなる相手を指定します。
Toに複数の相手を指定してメールを送ることもできますが、一般的にビジネスの場面では「CC」を使います。
CC
「あなた宛のメールではないので返信はいりませんが、メールのやりとりに目を通しておいてください」という相手を一般的にCCに指定します。
例えば仕事の同僚やプロジェクトメンバーとメールで連絡を取り合う時、1対1で話し合って終わりにするのではなく、お互いに送りあったメールの内容を上司や他のチームメンバーと共有しておきたいというような場面があるかもしれません。
そのような時には直接連絡を取り合う相手を「To(宛先)」に、それ以外のメンバーのメールアドレスを「CC」に指定しておくと、メインの相手とスムーズに連絡をとりながら他のメンバーにも混乱なく連絡の状況を伝えることができます。
BCC
BCCもCCと同じくメールのコピーを送る相手を指定するためのものです。
ただし、CCに指定されたメールアドレスはメール送信先アドレスとして受信者全員に公開されるのに対し、BCCに指定されたメールアドレスは他の受信者に表示されません。
不特定多数の相手にメールを送る時や、送信先アドレスが他の受信者に知られて困るような場合には送信先メールアドレスをBCCに指定してメールを送信します。
CCとBCCの違いは?
CCとBCCはどちらも同じメールを複数の相手に同時送信する機能ですが、1番の違いは「送信先アドレスが受信者同士に見えるかどうか」です。
メールの送信先全員が面識があり、メールアドレスも知っている間柄であればToやCCで送って問題ありません。
しかし、送信先全員に面識がない場合は、ToやCCでメールを送信するとメールアドレス・名前などの個人情報が送信者全員に公開されてしまいトラブルの原因になってしまいます。
そういった場面にBCCを使うことで、送信先のアドレスを非表示にでき、トラブルを未然に避けることができます。
CCとBCCの特徴を正しく理解し、同時送信機能を特にビジネスの場で正しく使い分けるようにしましょう。
スマホでCC/BCCでメールを送る使い方
それではスマホのメールアプリからCC/BCC機能を使ってメールを送ってみましょう。
なお、iPhoneはスマホに最初からインストールされている「メールアプリ」、Androidは「Gmailアプリ」を使用することを想定しています。それ以外のアプリをご利用の場合は操作が異なる場合があるのでご注意ください。
iPhoneの手順
- ホーム画面から「メール」アプリを起動します。
- 右下にあるアイコンをタップして新規メールを作成します。
- CC/BCCと書かれた欄をタップすると枠が展開され、「CC」と「BCC」の入力欄が表示されます。
- [メールの送信先アドレス]を入力するか、右の「+」アイコンをタップして連絡先から送信先を指定します。
- 通常通りメールの本文を入力し、右上の「送信」の文字をタップします。
Androidの手順
- ホーム画面またはアプリ一覧から「Gmail」アプリを起動します。
- 右下にある「鉛筆」アイコンをタップして新規メールを作成します。
- 「To」の右にある矢印アイコンをタップします。
- 枠が展開され、CCとBCCが指定できるようになります。
- 「CC」「BCC」に[送信先メールアドレス]を入力します。
(*連絡帳から追加するには、右上の3点マーク→「コンタクトから追加」から追加できます。) - 通常通りメール本文を入力し、右上にある送信アイコン(紙飛行機のイラスト)をタップしてメールを送信します。
CC/BCCで送る時の注意点
CCに指定したメールアドレスはメール受信者全員に表示されます。その際、メール本文に「CC: ○○様」という一文を入れるなど、メールが誰に送られているのかわかる工夫があると混乱や情報の共有漏れを防ぐことができます。
また、BCCで送信する場合、受信側のフィルタリング設定によってはメールが届かないことがあります。その際は通常のメールと同様、To(宛先)にメールアドレスを指定して個別にメールを送り直してください。
CC/BCCでメールを送る際には、トラブルを避けるためビジネスマナーにも十分注意しましょう。
CC/BCCを使ってメールを一斉送信する方法
CCとBCCの使い分けと実際に使う手順について紹介してきました。
ところが、同時送信機能を頻繁に使うようになってくると、送信相手を毎回1人ずつ追加して設定するのが煩わしく感じることがあります。
送信相手の数が少なければまだ良いのですが、何度も大勢の人に送るようになるとかなりの手間がかかってしまい大変です。
そういった場合に、iPhone・Androidでグループへの一斉送信をする手順について紹介します。
iPhoneの手順
iPhone/iPadの連絡先アプリから連絡先グループを作成することはできません。
またWeb版のiCloud.comは、スマホ用に最適化されていないためパソコンからアクセスする必要があります。
手順としては、iCloud上で一斉送信する連絡先グループを作成してからメールアプリで一斉送信を行います。
1.iPhoneの連絡先をiCloudに同期する
連絡先グループをiCloud上で作成する前に、スマホの連絡先がiCloudに同期できているか確認しましょう。
- まずiPhoneに登録している連絡先をiCloudと同期します。iPhoneを操作し、ホーム画面から「設定」アプリを起動します。
- 設定画面の上の方にあるアカウント名部分をタップします。
- 「iCloud」をタップします。
- 「連絡先」の項目を探し、スイッチをオンに切り替えます。
すでに同期のスイッチがオンになっている場合は、連絡先の同期はできているので問題ありません。
2.iCloudに連絡先グループを作成する
連絡先の同期ができたら、iCloudに連絡先グループを作成します。
パソコンから以下の手順で操作してください。
- パソコンからブラウザで『iCloud.com』へアクセスします。
- iPhoneでサインインしている「Apple ID」と「パスワード」を入力してでサインインします。
- 「連絡先」アイコンをクリックます。
- 「iCloud連絡先」画面が表示されます。画面左下にある「+」アイコンをクリックします。
- 「新規グループ」を選択する新規のグループが作成されます。
- 「名称未設定のグループ」と書かれた枠内をクリックして[グループ名]を編集して枠外をクリックします。
以上で、新規のグループを作成することができました。
続いて作成したグループへ一斉送信したい連絡先(メンバー)を追加していきます。
- 左の列にある「すべての連絡先」をクリックします。
- 登録されている連絡先一覧から[グループに追加したい連絡先]を[作成したグループ名]へドラッグアンドドロップします
以上で一斉送信用のグループの作成は完了です。iCloudの画面を閉じます。
3.メールアプリを使ってCC/BCCで一斉送信する
最後にiPhoneのメールアプリで一斉送信を行います。
- メールアプリを起動します。
- メール作成画面を開き、「CC/BCC」欄をタップします。
- 「CC」or「BCC」欄に先ほど作成した[グループの名前]を入力します。
- 途中まで入力すると入力欄の下に候補が表示されるので目的のグループをタップします。
- 「CC」or「BCC」欄にグループに追加されている全員のアドレスが追加されます。
- メール内容を作成し送信します。
Androidの手順
一斉送信のグループを作成するにはGoogle標準の「連絡帳」アプリが必要です。機種よってはインストールされていない場合があるので、ない場合はGooglePlayよりインストールしてください。
また、AndroidのGmailアプリ単体ではCC/BCCには連絡先を1つずつしか追加できません。
そのため、今回は連絡先の管理アプリ「g電話帳」を別途インストールしてメールの一斉送信をする手順をご紹介します。
1.「g電話帳」をインストールする
「g電話帳」はAndroidの連絡先を管理するアプリです。「g電話帳」は、操作性がシンプルで機能も豊富なため、一斉送信するためのグループを管理したい場合におすすめです。
まずは上のボタンから、GooglePlayから「g電話帳」をインストールします。
2.「電話帳R」で連絡先グループを作成する
「g電話帳」のインストールが完了したら以下の手順で一斉送信用のグループを作成します。
- 「g電話帳」を起動します。
- 左上の「3本線マーク」→「グループ作成」をタップします。
- [グループ名]を入力して「OK」をタップします。
以上で一斉送信用のグループが作成できました。
3.グループに連絡先を追加する
続いて、作成したグループに一斉メールを送る相手を追加していきます。
- 「グループ(人マーク)」タブ→[作成したグループ名]をタップします。
- 下部のメニューから一括登録をタップします。
- 追加したい連絡先すべてにチェックを付けます。
- 下部メニューの「保存」をタップします。
以上で一斉送信用のグループに連絡先を追加することができました。
4.Gmailアプリで一斉送信する
最後に「g電話帳」からグループを共有して「Gmail」で一斉送信を行います。
- g電話帳の「グループ(人マーク)」タブ→[作成したグループ名]をタップします。
- 下部メニューから「一斉送信」をタップします。
- 宛先のチェック画面になるので、下部メニューから「一括チェック」をタップして「CC/BCC:チェックする」をタップします。
- チェックができたら下部メニューの「メーラー起動」をタップします。
- 「Gmailで共有」のダイアログが出るので「常時」をタップします。
- Gmailが起動して「CC/BCC」に一斉送信用の連絡先が追加されます。
- 件名とメール内容を作成して送信します。
補足:Web版Gmailで一斉送信はできない?
Web版のGmailを使えばスマホからでも一斉送信ができる情報がありましたが、宛先にグループできず送ることができませんでした。
パソコンからであれば『Google連絡先』でラベルを設定してGmailから一斉メールを送ることができます。