Firefoxを起動しようとしても起動直後にクラッシュしてしまったり、アイコンをクリックしても開かないトラブルが起きることがあります。
上記の問題は、今まで問題なく使えていても、アップデート等をきっかけに突然起動しなくなることもあります。
今回は、Windows10/Windows11でFirefoxが起動しない原因と対処方法について詳しく紹介します。
この記事の内容
Firefoxが起動しない原因
Firefoxを起動しようとしてもクラッシュして起動できない場合、主に次のような原因が考えられます。
- 追加したFirefoxのアドオンに問題がある
- Firefoxのアプリケーションまたは関連ファイルが破損している
- グラフィック、プリンター、Webカメラのデバイスドライバーに問題がある
- Firefoxのプロファイルが破損している
- 他のアプリケーションやセキュリティソフトの干渉を受けている
上記の原因は、WindowsやFirefoxアプリ本体のアップデートをきっかけに発生することが多いです。
原因に心当たりが無い場合は、紹介する方法を順に試してFirefoxが起動しない問題の切り分けを行ってください。
対処1: セーフモードで起動してアドオンを無効化する
Firefoxに追加している特定のアドオンが原因で、Firefoxが起動できなくなっているケースが考えられます。
アドオンを追加してからFirefoxが起動できなくなった場合は、次の手順でアドオンの無効化を試してみてください。
手順1: セーフモードで起動する
Firefoxが起動できない状態になっている場合は、まずFirefoxをセーフモードで起動してみてください。
Firefoxをセーフモードで起動するには、次の手順で操作します。
- 「Shift」キーを押しながらFirefoxの起動ショートカットをダブルクリックします。
- 起動に成功すると「セーフモードは、トラブルシューティングのための、Firefoxの特別なモードです」というウィンドウが表示されるので、「セーフモードで起動」をクリックします。
セーフモードでもFirefoxが起動できない状態であれば、アドオン以外に原因があることが考えられるため、他の対処法を試してください。
手順2: アドオンを無効にする
Firefoxをセーフモードで起動できたら、次の手順でアドオンを無効化します。
- Firefoxのウィンドウ右上の「メニューボタン」をクリックして「アドオン」を選択します。
- 「プラグインの管理」画面が表示されます。画面左のリストにある、「拡張機能」をクリックします。
- 「拡張機能の管理」画面が表示されたら、「有効」リストに表示されているアドオン(拡張機能)をすべて無効化します。
- それぞれのアドオンの名前の右側にあるスイッチを1つずつクリックして、オフ(無効)に切り替えてください。
- すべてのアドオンを無効化したら、Firefoxを一度閉じて再起動します。
- セーフモードではなく、通常の方法で起動してください。
- Firefoxが起動できるようになったら、無効化したアドオンを1つずつ有効に戻して、問題を起こしているアドオンを特定します。
- 問題のあるアドオンが見つかったら、該当アドオンをアンインストールするか、再インストールしてください。
- アンインストールするには、アドオンの有効/無効切り替えスイッチの右側にあるドットボタンをクリックし、「削除」を選択してください。
対処2: Firefoxをリフレッシュする
アドオンの無効化を行なってもFirefoxが起動しない場合は、Firefoxをリフレッシュすることで問題が解決する可能性があります。
Firefoxのリフレッシュを実行することで、設定を規定値に戻してアドオンを削除することができます。Firefoxのリフレッシュを実行するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインのアプリと機能リストから「Mozilla Firefox」の項目を選択します。
- メニューが展開したら「アンインストール」→「アンインストール」の順にクリックします。
- ウィザードが起動したら「Firefoxをリフレッシュ」をクリックします。
- ウィザードが立ち上がらない場合は、関連設定の「プログラムと機能」から「アンインストール」を選択してください。
以上の手順で、Firefoxをリフレッシュできたら、再度起動を試してみてください。
対処3: Firefoxを再インストールする
Firefoxのアプリケーションに問題があることが原因で起動できないケースが考えられます。
そのため、Firefoxのアプリケーションを修復するために、最新のインストーラーをダウンロードして再インストールを試してください。
Firefoxを再インストールを行うには、以下の手順で操作してください。
手順1: Firefoxをアンインストールする
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインのアプリと機能リストから「Mozilla Firefox」の項目を選択します。
- メニューが展開したら「アンインストール」→「アンインストール」の順にクリックします。
- 「Firefoxのアンインストール」ウィンドウが表示されたら、「次へ」→「削除」→「完了」とクリックするとアンインストールが完了します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「エクスプローラー」を開きます。
- 念の為、次のフォルダをそれぞれ開いて、「Mozilla Firefox」のフォルダがある場合は右クリックして「削除」を選択します。
C:\Program Files C:\Program Files (x86)
手順2: 最新版のFirefoxをインストールする
- 『Firefoxの公式配布ページ』からFirefoxの最新のインストーラを入手し、Firefoxをインストールします。
- ダウンロードしたインストーラーファイル「Firefox Installer.exe」をダブルクリックして実行します。
- インストーラを起動すると「Firefoxは以前インストールされていました。新しいバージョンを再インストールします」というメッセージが表示されます。
- 「規定の設定を復元し、古いアドオンを削除してパフォーマンスを最適化する」にチェックを入れてから、「再インストール」ボタンをクリックします。
- 再インストールが開始します。完了するまで待ちましょう。
以上でFirefoxの再インストールは完了です。再インストールができたら、Firefoxが起動するか確認してみてください。
対処4: WindowsUpdateを実行する
Windowsのシステムやデバイスドライバーに問題があることが原因で、Firefoxが正常に起動しないケースがあります。
そのため、WindowsUpdateを実行してWindowsを最新の状態にしてください。WindowsUpdateを実行する手順は、次の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- Windowsの設定が開いたら「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 右ペインで「更新プログラムのチェック」をクリックします。
- WindowsUpdateが実行されます。「ダウンロード」や「再起動」ボタンが表示される場合は、クリックして更新を適用してください。
Windowsが最新のバージョンにアップデートできたら、Firefoxの起動を試してみてください。
対処4: ドライバーを手動で更新する
グラフィックドライバーもしくは、プリンタードライバーが古いことが原因で、Firefoxが正常に動作しなくなることがあります。
通常デバイスドライバーは、WindowsUpdateを実行することで自動で最新バージョンがインストールされます。しかし、一部のドライバーは、WindowsUpdateによってアップデートされないことがあります。
そのため、ドライバーを手動でアップデートすることで問題が解決する可能性があります。
グラフィックドライバー、プリンタードライバーの更新を行うには、メーカーページから最新のドライバーをダウンロードしてインストールしてください。
ドライバーのアップデート方法は、メーカーによって異なる場合があるため、メーカーのマニュアルを確認してください。
対処4: Webカメラドライバーをアンインストールする
Logitech WebCamなどの一部のWebカメラのドライバーが原因で、Firefoxが起動しないケースがあります。
そのため、Webカメラを使用している場合は、次の手順でWebカメラのドライバーをアンインストールして再インストールを行なってください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「デバイスマネージャー」を選択します。
- 「カメラ」もしくは「イメージングデバイス」のツリーを展開します。
- 「WebCamドライバー名」を右クリックして「デバイスのアンインストール」を選択します。
- 確認画面が出るので「アンインストール」をクリックします。
- PCを再起動すると最新のドライバーが自動でインストールされます。
Webカメラドライバーを再インストールできたら、Firefoxが正常に起動するか確認してください。
対処5: プロファイルを再作成する
Firefoxのプロファイルが破損していることが原因で、Firefoxが正常に起動しないケースがあります。
そのため、Firefoxのプロファイルを再作成してから、正常に起動できないか試してください。プロファイルを再作成するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「名前」欄に「firefox.exe -p」と入力し、「OK」をクリックします。
- プロファイルマネージャーが起動します。「新しいプロファイルを作成」をクリックします。
- プロファイル作成ウィザードが起動します。プロファイルの名前に「任意のプロファイル名(初期設定のままでも構いません)」を設定し、「完了」をクリックします。
- リストに新しいプロファイルが追加されます。追加された新しいプロファイル名をクリックして選択状態にします。
- 「今後このプロファイルを使用する」にチェックを入れてから、「Firefoxを起動」をクリックします。
以上の手順で、新しいプロファイルを読み込んでFirefoxを起動することができます。Firefoxが正常に起動したか確認してください。
Firefoxが正常に起動した場合は、必要に応じてプロファイルデータの移行を行なってください。
プロファイルデータを移行する
新しいプロファイルを作成すると、これまでに作成したブックマークや保存したパスワード情報は読み込まれなくなります。
ブックマーク・パスワードを復元したい場合は、以下の手順でプロファイル内のファイルを移行してください。
- Firefoxを終了します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「%APPDATA%\Mozilla\Firefox\Profiles\」と入力し、「OK」をクリックします。
- Firefoxのプロファイル一覧が表示されます。フォルダの名前から、「古いプロファイル」と「新しく作成したプロファイル」のフォルダを見つけます。
- 初期設定では「英数字.default-release」というフォルダがデフォルトのプロファイルになります
- 古いプロファイルのフォルダから新しいプロファイルのフォルダに「移行したいファイル」をコピーします。
- ブックマークを移行したい場合: 「places.sqlite」と「favicons.sqlite」のファイルをコピーします。
- 保存したパスワードを移行したい場合: 「key4.db」と「logins.json」のファイルをコピーします。
- その他の情報を移行したい場合は、Firefoxのサポートページを参考にしてください。
必要なプロファイルのファイルを全て移行できたら、Firefoxを起動してプロファイルが移行できたか確認してください。
対処6: スタートアップに登録されているアプリを停止する
バックグラウンドで動作しているアプリケーションが原因で、Firefoxが起動しないケースがあります。
そのため、スタートアップに登録されているアプリを停止して問題が解決するか試してください。
アプリケーションのスタートアップを停止するには、次の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 左ペインで「スタートアップ」をクリックします。
- 右ペインでスタートアップに登録されている「アプリケーション」のスイッチを「オフ」にして無効化します。
- 原因として疑われる全てのアプリケーションのスタートアップを無効化してください。
- PCを再起動してスタートアップの設定を反映します。
PCが起動したら、Firefoxが起動するか確認してください。
正常に起動した場合は、スタートアップに登録されていたアプリケーションに原因があったと判断できます。アプリケーションのスタートアップを1つずつ有効に戻して、問題のアプリケーションを特定してください。
対処7: セキュリティソフトを停止する
サードパーティ製のセキュリティソフトが原因で、Firefoxが起動しないケースがあります。
そのため、セキュリティソフトを停止した状態でFirefoxが起動するか確認してください。
セキュリティソフトの停止方法は、タスクバー右側のインジケータでアイコンを右クリックしてメニューから停止できます。ただし、セキュリティソフトによって手順が異なる場合があるため、マニュアルを参考にしてください。
セキュリティソフトを停止してFirefoxの問題が解決した場合は、セキュリティソフトをアンインストールするか、別のセキュリティソフトを検討してください。