パソコンからUSBメモリや外付けHDDなどの外部のUSBデバイスを取り出す場合、通知領域にあるUSBアイコンをクリックし、「ハードウェアの取り出し」を実行します。
取り外しが完了すると、通常であれば「ハードウェアの取り出し: コンピュータから安全に取り外すことができます」の通知メッセージが表示されます。
しかし、ハードウェアの取り出しを行っても上記の通知が表示されなくなってしまうことがあります。実際には取り出し自体は成功しています。
本記事では、Windows10で「コンピュータから安全に取り外すことができます」のメッセージを再び表示する方法について詳しく紹介します。
この記事の内容
対処1: 通知設定を変更する
Windowsの通知設定がオフになっていると、「コンピュータから安全に取り外すことができます」の通知メッセージは表示されなくなります。
そのため、以下の手順でWindowsの通知設定を確認してみてください。
- タスクバーの「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を開きます。
- 設定ウィンドウが開いたら、「システム」をクリックします。
- 左ペインで、「通知とアクション」をクリックします。
- 右ペインで「アプリやその他の送信者からの通知を取得する」のスイッチを「オン」にします。
- 画面を下へスクロールし、「送信元ごとの通知の受信設定」→「エクスプローラー」のアイコンをクリックします。
- 「エクスプローラー」の通知設定が表示されます。「通知」のスイッチを「オン」に設定し、「通知バナーを表示」にチェックを入れます。
以上で通知の設定は完了です。「ハードウェアの取り出し」を実行して、メッセージが正常に表示されるようになったか確認してください。
通知が有効に設定されているにも関わらず、取り外しのメッセージが表示されない場合は、次の対処に進んでください。
対処2: 集中モードを無効にする
Windowsの集中モードが有効になっていることが原因で、「コンピュータから安全に取り外すことができます」の通知メッセージが表示されないケースが考えられます。
そのため、以下の手順で集中モードを無効にして、メッセージが表示されるようになるか試してみてください。
- タスクバーの右端にある「アクションセンター(吹き出しマーク)」をクリックします。
- または、「Windows + A」キーを入力することでも同じ操作ができます。
- 画面の右側にアクションセンターが表示されたら、「集中モード」のタイルをクリックして「オフ」にします。
- 集中モードのタイルが表示されない場合は、「展開」をクリックしてください。
集中モードを無効にできたら、ハードウェアの取り外しを行ってメッセージが表示されることを確認してください。
ただし、集中モードをオフに設定しても、特定の状況(深夜帯のパソコンの使用、アプリを全画面表示など)で自動的に集中モードがオンになってしまうことがあります。
自動で集中モードが有効に切り替わらないようにするには、以下の手順で設定を行ってください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 設定ウィンドウが開いたら「システム」をクリックします。
- 左ペインで「集中モード」をクリックします。
- 右ペインの「自動規則」にある各種スイッチをすべて「オフ」にします。
以上の手順で自動的に集中モードに切り替わらないよう設定できます。
対処3: エクスプローラーを再起動する
通知に関する設定を確認しても「安全に取り外すことができます」のメッセージが表示されない場合は、エクスプローラーに一時的な問題が起きていることが考えられます。
そのため、エクスプローラーを一度再起動して問題が解決しないか確認してみてください。エクスプローラーを再起動するには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「タスクマネージャー」を選択します。
- タスクマネージャーが起動します。ウィンドウ左下にある「詳細」をクリックして詳細表示に切り替えます。
- 既に詳細表示になっている場合は、この手順をスキップしてください。
- 「プロセス」タブの一覧で「エクスプローラー」の項目を右クリックして「再起動」を選択します。
以上の手順でエクスプローラーを再起動することができます。タスクバーやデスクトップの表示が一瞬消えて元に戻ったら、ハードウェアの取り外しを再び試してみてください。
対処4: グループポリシーを変更する
Windows 10 Proがインストールされているパソコンを使用している場合は、グループポリシーの設定によって「コンピュータから安全に取り外すことができます」の通知が無効化されている場合があります。
そのため、以下の手順でグループポリシーの設定を確認して、問題がある場合は設定を変更してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「名前」欄に「gpedit.msc」と入力して「OK」をクリックします。
- ローカルグループポリシーエディターが起動します。左ペインのツリーを「ユーザーの構成」→「管理用テンプレート」→「タスクバーと[スタート]メニュー」の順に展開します。
- 「タスクバーと[スタート]メニュー」を選択した状態で、右ペインの一覧で「バルーン通知をオフにする」の項目をダブルクリックします。
- ポリシーの詳細設定ウィンドウが開きます。左上に表示されている設定が「有効」の場合は、「未構成」または「無効」に変更します。
- 設定を変更したら右下にある「適用」をクリックして設定を保存します。
- PCを再起動してポリシー設定を反映します。
グループポリシー設定を変更してPCが再起動できたら、ハードウェアの取り外しを再び試してメッセージが表示されるか確認してください。
対処5: システムファイルを修復する
Windowsのシステムファイルに問題があることが原因で、「コンピュータから安全に取り外すことができます」の通知メッセージが表示されないケースが少なからず考えられます。
そのため、システムファイルチェッカーツールを実行して、システムファイルのエラーのチェックと修復を行ってみてください。
システムファイルチェッカーツールを実行する手順は以下の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択して起動します。
- 右クリックのメニュー文字が表示されない場合は、メニュー内の最初のボーダーの1つ上の項目をクリックしてください。
- PowerShellウィンドウが開いたら、以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
sfc /scannow
- チェックプロセスが完了したら、そのまま次のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth
- 表示されるゲージが100%になったら修復は完了です。
- PCを再起動します。
システムファイルを修復できたら、再度ハードウェアの取り外しを行って、メッセージが表示されるか確認してください。
対処6: 別のユーザーアカウントでサインインする
サインインしているユーザーアカウントのプロファイルに問題が起きていることが原因で、「コンピュータから安全に取り外すことができます」の通知が表示されないケースが考えられます。
そのため、別のユーザーアカウントでWindowsにサインインし、同じ問題が発生するか試してみてください。別のユーザーアカウントでサインインする手順は以下の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「シャットダウンまたはサインアウト」→「サインアウト」の順に選択します。
- サインイン画面が表示されたら、画面左下で「別のアカウント」を選択します。
- アカウントが1つしかない場合は、以下のページの「ユーザープロファイルを再作成する」を参考に新規ローカルユーザーアカウントを作成してください。
- アカウントが1つしかない場合は、以下のページの「ユーザープロファイルを再作成する」を参考に新規ローカルユーザーアカウントを作成してください。
- アカウントのパスワードを入力して「サインイン」をクリックします。
別のアカウントでサインインできたら、ハードウェアの取り外しを行って問題が解決するか確認します。
別のアカウントで取り外しメッセージが正常に表示された場合は、プロファイルに問題があると判断できます。
通知の問題を解消したい場合は、問題の起きているアカウントのユーザーフォルダ(デスクトップやドキュメント)内のデータを別のアカウントにコピーして移行してください。
アカウント移行後は、作成した新規アカウントを代わりに使用します。必要なデータのコピーが完了したら古いアカウントは削除しても問題ありません。