PCで仕事や趣味をしていると「相手からの圧縮ファイルを展開したら、ファイル名が難しい漢字だらけに!」といった現象が起こるときがあります。
私も長年PCを触ってきましたが、ZIPやRARの解凍で文字化けする現象にはすごく困った覚えがあります。
今回の記事では、Windows10で圧縮ファイルを回答すると文字化けしてしまう原因と対処法について解説したいと思います。対処法としては単純ですので、もしもの時のために覚えておくと便利なコラム内容です。
この記事の内容
ZIP・RAR解凍時に文字化けする原因
ZIPやRARの圧縮ファイルを解凍すると文字化けしてしまう原因としては、大きく分けて次の3つの原因が考えられます。
- ダウンロードした圧縮ファイルの文字エンコードが違う
- WindowsとMac間の圧縮ファイルのやり取り
- 同じフォント名のフォントがインストールされている
- Windowsのシステムロケールを日本語以外に設定している
圧縮ファイルの解凍時に文字化けする一番多い原因として考えられるのは、圧縮ファイルの文字エンコードの違いです。
圧縮時のOSと解凍時のOSが異なると文字エンコードが違うため、日本語のファイル名は文字化けが起きてしまいます。
上記3つの対処法について順に紹介していきます。
パターン1.ダウンロードした圧縮ファイルの文字エンコードが違う
インターネット上の圧縮ファイルは、一般的なWebサーバーのOSである「Linux」上で圧縮されていることが多いです。
Linux上で圧縮されたファイルの文字コードは「UTF-8」が使われることが多いです。
しかし、Windowsの文字コードは「Shift-JIS」の文字エンコードが使われるため、解凍ソフトが文字コードの変換に対応していないと文字化けが発生してしまいます。
対処法
ダウンロードしたファイルが文字化けするのは、主にWindowsで発生することが多いです。
Windowsで解凍したファイルの文字化けを防ぐには、「UTF-8」に対応した解凍ソフトを使って解凍を行いましょう。
文字化けしないWindowsの解凍ソフトは「7zip」がおすすめです。
パターン2.WindowsとMac間の圧縮ファイルのやり取り
ファイルの送り側と受け取り側が同じOSであれば、文字化けの心配はさほど気にすることではありません。
しかしWindows⇔Macのように異なるOS間であるとファイルの展開時に文字化けを起こしてしまう場合があります。
原因としては、Linuxと同じようにMacの文字コードが「UTF-8」を使用しているためです。
文字化けのトラブルは、WindowsとMacの間に起こる長年の問題です。特にクリエイティブな職場でMacを使う方にとっては辛い現象と言えます。
対処法
対処法としてファイルの展開・圧縮時に「Explzh」というソフトを使うと、文字コードやOSを気にせずにファイルの受け渡しができることが確認されています。
プリインストールされている圧縮・解凍ソフトを使うのではなく、文字コード対策ができるソフトを使うことによって、ファイル交換もスムーズに行えるでしょう。
パターン3.同じ名前のフォントがインストールされている
Windows10の場合ファイルの展開時に文字化けを起こす事例が多数報告されています。
原因としてはOS ビルド(14393.1198)前のWindows10で同じフォント名のフォントが2種類以上インストールされていると不具合が現れます。
例えば「msmincho.ttc」と「MSMINCHO.TTF」という同じ内容のフォントがインストールされていると文字化けの原因となるようです。
対処法
このフォントの多重登録を解消するには2つの方法があります。
1.OSをアップデートする
Windows 10 Anniversary Update (Version 1607)で文字化けが報告されているのに対して、Microsoft側もフォントの多重登録に対して対策済みのアップデートを用意しています。それが、OS ビルド 14393.1198となります。
普段自動アップデートを有効にしていない場合は、OSの更新をしてみると文字化けも解消される可能性が高いです。
手動で更新するには「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」に表示される「更新プログラムのチェック」のボタンを押しましょう。
Windowsの自動更新はユーザビリティだけでなく、OSの脆弱性によるウイルス対策のアップデートも含まれているので自動更新は必ずオンにしておくことをオススメします。
2.コマンドプロントを使ってどちらか一方のフォントを削除する
コマンドプロントとは分かりやすく言うと、PCをOS特有の言語で操作するツールです。
フォントを削除するには、コマンドで以下のように入力します。
フォントを削除するにはコマンドプロントを触った方が確実ですが、初心者にとってはとても敷居が高いと言えますので不意なトラブルを防ぐためにも避けた方がいいでしょう。
パソコン操作に自信がない場合は、素直にWindowsをアップデートしましょう。
パターン4.Windowsのシステムロケール設定がおかしい
Windowsでは、システムのロケール設定によってデータ処理が行われます。
そのため、ロケール設定が日本語以外になっているとアプリケーションで文字化けが発生する原因になります。
対処法
日本語以外のシステムロケールの場合、Windowsのロケール設定で「Unicode UTF-8」の使用をチェックすると文字化けが防げます。
システムロケールでUTF-8を使用することでWindowsの圧縮ファイルやメモ帳の保存もUTF-8形式で保存できるようになります。そのため、日本語使用の場合も設定を変更することでOS間も文字化け対策になります。
システムロケールの設定を変更するには次の手順で操作します。
- 「スタート」→「設定」アイコンをクリックします。
- Windowの設定画面が表示されるので「地域と言語」をクリックします。
- 左メニューの「地域と言語」をクリックします。
- 「関連設定」の項目までスクロールして「日付、時刻、地域の追加設定」をクリックします。
- コントロールパネル「時刻と地域」の設定画面が開きます。
- 「地域」をクリックします。
- ダイアログが開くので「管理」タブをクリックします。
- 「Unicodeではないプログラムの言語」の「システムロケールの変更」をクリックします。
- 地域の設定が表示されるので「ベータ:ワールドワイド言語で Unicode UTF-8 を使用」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
- システムロケールを変更すると再起動の確認画面が表示されます。「今すぐ再起動」をクリックしてパソコンを再起動します。
再起動が完了したら、文字化けするファイルの圧縮・解凍を行ってみましょう。
結局のところ一番確実な文字化け対処法は……
Windowsの文字コード「Shift-JIS」とMacの文字コード「UTF-8」という壁を難なく乗り越え文字化けを防ぐ方法があります。
それが「ファイル名を半角英数で入力する」という手段です。記号は半角アンダーバーのみ使うことが望ましいです。
ただスラッシュ「/」や「*」や「-」マークはシステムで利用されるので、使用しない方が無難です。
「もしも相手が違うOSだったら……」という意識を常に持って、ファイル名を半角英数にすることはとても親切な手段だと言えます。
ファイル名の親切な付け方とは
どのようなファイル名か、いつ受け取ったのかを明記すると受け取り主も安心します。
例として2017年12月20日の会議の資料を送るとしましょう。
その場合「171220_kaigi_siryou」という名付けにすると、相手も文字化けを気にすることなく、またどのような内容かも理解できるので、スムーズにファイルの受け取りができますね。
ここでは英単語を使うよりも、日本語をローマ字表記にすると分かりやすいでしょう。
OS間の文字コードの違いは解決される?
Windowsがパソコンで一般的なOSであることに違いはありませんが、オフィスにMacが置いてある職場も少なくはありません。
また、サーバー上のOSとしてはLinuxが昔から根強い人気を誇っています。
個人的には、MacやLinuxが「UTF-8」を使っている以上、Windowsも同じ文字コードに統一してほしいと思います。
しかし、現在のところWindowsの文字コードの改善の話は出ていないので、アプリもしくはユーザー自身で文字化け対策をする必要があります。
普段から半角英数でファイル名を決めたり、日付を先頭に付け加えたりすると相手もファイルの扱いに戸惑うこともありませんね。
対策記事の作成に感謝しています。私の場合(現在のシステムロケール:英語(米国)) – 対処法としてファイルの展開・圧縮時に「Explzh」- へ以下のような追加を行わないと文字化けが解消しませんでした。
「コントロールパネル」➞「地域」➞「管理」⇒「システムロケールの変更」➞「ベータ:ワールドワイド言語サポートでUnicode UTF-8を使用(U)」をチェックする。
アンドウさま
貴重な情報をコメントくださり誠にありがとうございます。記事の内容訂正させていただきます。