Windows10/11のPCに接続したSD/microSDカード、USBメモリ、外付けHDDなどにファイルを保存しようとすると「このディスクは書き込み禁止になっています」のエラーが発生することがあります。
このエラーは、ドライブが書き込み保護の状態になっていることで発生するケースが多いですが、その他の原因によって発生することもあります。
本記事では、SDカードやUSBメモリへの保存時に「このディスクは書き込み禁止になっています」のエラーが発生する時の対処法について詳しく紹介します。
この記事の内容
対処1: 書き込み保護スイッチをオフにする
SDカードやUSBメモリの書き込みを保護するスイッチがオンになっていることが原因で、ファイルの保存時に「ディスクは書き込み禁止になっています」のエラーが発生するケースが考えられます。
そのため、エラーが発生するSDカード、またはUSBメモリを一度取り外してから、書き込み保護スイッチがオフになっているか確認してください。
書き込み保護スイッチには「LOCK」などが表記されていることが多いです。書き込み保護スイッチをオフにできたら、PCに再度接続してファイルが保存できるようになったか確認してください。
対処2: ドライブの空き容量を確保する
ドライブ(SDカードやUSBメモリ)の空き容量が不足していることが原因で、ファイルの保存時に「ディスクは書き込み禁止になっています」のエラーが発生するケースも考えられます。
そのため、エラーが発生するドライブの空き容量を確認してみてください。ドライブの空き容量を確認するには、以下の手順で操作します。
- エクスプローラーを開きます。
- 左ペインで「PC」を選択します。
- 右ペインの「デバイスとドライブ」内の「エラーの出るドライブ」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「全般」タブを開いて、「空き容量」を確認します。
ドライブの空き容量が不足していた場合は、不足している場合は不要なデータを削除してください。空き容量を確保できたら、ファイルの保存を行なってエラーが解決したことを確認してください。
対処3: 書き込みアクセス権の拒否を無効にする
グループポリシーでドライブの書き込みアクセス権の拒否が有効になっていることが原因で、「ディスクは書き込み禁止になっています」のエラーが発生するケースが考えられます。
そのため、グループポリシーエディタを開いてドライブの書き込みアクセス権の拒否のポリシー設定を確認して、有効になっている場合は無効にしてください。
グループポリシーエディタで書き込みアクセス権の拒否を無効にするには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 名前に「gpedit.msc」と入力して「OK」をクリックします。
- グループポリシーエディタが開いたら、左ペインのツリーを以下の順に展開して「リムーバブル記憶域へのアクセス」を選択します。
- 「コンピューターの構成」→「管理用テンプレート」→「システム」→「リムーバブル記憶域へのアクセス」
- 右ペインで「リムーバブルディスク: 書き込みアクセス権の拒否」をダブルクリックして開きます。
- オプションが「有効」になっている場合は、「未構成」または「無効」を選択して「OK」をクリックします。
- PCを再起動してポリシー設定を反映します。
以上の手順で、ドライブの書き込みアクセス権の拒否を無効にできます。設定を変更してPCが再起動したら、ドライブにファイルが保存できるようになったか確認してください。
対処4: レジストリを編集する
ドライブの書き込みアクセス権の拒否は、レジストリを編集することでも無効にすることができます。そのため、グループポリシーの変更ができずエラーを解決できない場合は、レジストリの編集を試してみてください。
ただし、レジストリの編集を誤るとWindowsの動作に問題が起きる恐れがあるため、バックアップを取ってから行なってください。
レジストリを編集してドライブの書き込みアクセス権の拒否を無効にするには、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 名前に「regedit」と入力して「OK」をクリックします。
- レジストリエディタが起動したら、左ペインのツリーを展開して以下のレジストリキーにアクセスします。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\StorageDevicePolicies
- 左ペインの「StorageDevicePolicies」を右クリックして「エクスポート」を選択し、レジストリのバックアップを保存しておきます。
- 左ペインの「StorageDevicePolicies」を選択した状態で、右ペインの「WriteProtect」の値をダブルクリックして開きます。
- 値のデータを「0」に変更して「OK」をクリックします。
- PCを再起動してレジストリ設定を反映します。
レジストリを変更してPCを再起動できたら、ドライブにファイルを保存してエラーが解決したことを確認してください。
対処5: 読み取り専用を解除する
ドライブ(SDカードやUSBメモリ)のファイルを上書き保存して置き換える場合、置き換えようとしているファイルが読み取り専用になっていると「ディスクは書き込み禁止になっています」のエラーが発生します。
そのため、上書き保存時にエラーが発生する場合は、ファイルが読み取り専用になっていないか確認してください。ファイルの読み取り専用を確認して解除するには、以下の手順で操作します。
- エクスプローラーを開いて、ドライブ(SDカードやUSBメモリ)内の「エラーが発生するファイル」を探します。
- 「エラーが発生するファイル」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「全般」タブを開いて、属性の「読み取り専用」にチェックが入っている場合は外します。
- 「OK」をクリックして設定を保存します。
ファイルの読み取り専用を解除できたら、再度上書き保存を試してエラーが解決したことを確認してください。読み取り専用が設定されているファイルが複数ある場合は、次の対処方法も参考にしてください。
対処6: Diskpartコマンドで読み取り専用を解除する
ドライブ(SDカードやUSBメモリ)に読み取り専用のファイルが複数あり、手動で解除することが困難な場合は、Diskpartコマンドを使って一括で解除することもできます。
Diskpartコマンドを使ってドライブ内のファイルの読み取り専用を解除するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- Windows11の場合は、「Windowsターミナル(管理者)」を選択してください。
- 以下のコマンドを入力してEnterキーを押してDiskpartを起動します。
diskpart
- 以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。PCの全てのドライブが番号付きで一覧で表示されます。
list disk
- 以下のコマンドで「エラーが発生するドライブの番号」を指定して入力してEnterキーで実行します。
select disk 1
- 上記のコマンドの「1」を「エラーが発生するドライブの番号」に置き換えてください。
- エラーが発生するドライブの番号は、「Size(容量)」や「Ltr(ドライブレター)」から判断してください。
- 以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
attributes disk clear readonly
以上の手順で、Diskpartコマンドを使ってドライブ内のファイルの読み取り専用を解除することができます。コマンドを実行できたら、ドライブにファイルを保存してエラーが解決したことを確認してください。
対処7: ドライブをフォーマットする
ここまでの対処方法を試しても「ディスクは書き込み禁止になっています」のエラーが解決しない場合は、ドライブ(SDカードやUSBメモリ)のファイルシステムなどが破損していることが原因として考えられます。
そのため、ドライブを一度フォーマットしてエラーが解決しないか確認してみてください。ただし、ドライブをフォーマットすると保存されているデータが全て消去される点に注意してください。
ドライブをフォーマットするには、以下の手順で操作してください。
- エクスプローラーを起動して、左ペインの「PC」をクリックします。
- 右ペインの「デバイスとドライバ」内にある「エラーの出るドライブ」を右クリックして「フォーマット」を選択します。
- ファイルシステムで「FAT32」を選択して、「開始」をクリックします。
- フォーマットが完了したら「OK」をクリックして、「閉じる」をクリックします。
ドライブをフォーマットできたら、ファイルの保存を行なってエラーが解決したことを確認してください。
解決しない場合
ドライブ(SDカードやUSBメモリ)をフォーマットしてもエラーが解決しなかったり、フォーマット中にエラーが発生する場合は、リムーバブルディスクが物理的に故障していることが疑われます。
そのため、別のPCにエラーの出るリムーバブルディスクを接続して同様にフォーマットできないか確認してください。別のPCでも同様の問題が起きる場合は、リムーバブルディスクの故障が考えられます。
リムーバブルディスクの故障が考えられる場合は、別のリムーバブルディスクに交換することを検討してください。