Windows10のパソコンを使用していると、デスクトップやフォルダの中に「desktop.ini」というファイルが自動的に作成されます。
本記事では、Windows10の「desktop.ini」ファイルの概要と非表示と削除方法について詳しく説明します。
また、デスクトップ上に全く同じ名前のdesktop.iniが2つ表示される理由についても解説します。
この記事の内容
desktop.iniとは
desktop.iniは、デスクトップ上のアイコン設定や、ファイルエクスプローラーの表示に関する設定情報が保存されているWindowsのシステムファイルです。
具体的には以下の設定情報がdesktop.iniに保存されており、デスクトップサービスやエクスプローラーによって読み込まれます。
- ユーザーがカスタマイズしたフォルダ/ファイルのアイコン画像
- 「デスクトップ」「ドキュメント」フォルダ等に使われているエイリアス設定
- その他各種ファイル・フォルダの挙動や表示のカスタマイズに関する情報
上記に関連する設定を変更するとdesktop.iniファイルが自動で更新されて設定を保持します。
desktop.iniの生成は停止できない
desktop.iniは、デスクトップとエクスプローラーを表示する仕組みの1つのため生成を停止することはできません。
また、desktop.iniは設定情報の一時ファイルのため削除することはできます。しかし、削除しても保持していた設定情報の一部がリセットされて、再び自動生成されます。
そのため、desktop.iniを非表示にするか、ファイルに問題が起きた際に一時的に削除することしかできません。
desktop.iniを非表示にする方法
desktop.iniは自動で作成されるファイルですが、Windows10の初期設定では非表示になっています。
何かのきっかけでdesktop.iniファイルが表示されるようになった場合は、ファイルエクスプローラーの表示設定を変更することで非表示にできます。
desktop.iniを非表示にするには、次の手順で設定できます。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「エクスプローラー」を開きます。
- ウィンドウ上部にある「表示」タブをクリックします。
- リボンメニューの右にある、「オプション」をクリックします。
- 「フォルダーオプション」ウィンドウが開きます。「表示」タブをクリックします。
- 「詳細設定」リストの中にある、「保護されたオペレーティング・システムファイルを表示しない」のチェックを入れます。
- 上部にある「フォルダーに適用」ボタンをクリックして全てのフォルダに設定を反映させます。
- 「OK」ボタンをクリックして終了します。
desktop.iniは削除しても再作成されてしまうため、ファイルが邪魔な場合は上記の設定で非表示にしておくことをおすすめします。
desktop.iniを削除する方法
システムトラブルなどでデスクトップやエクスプローラーの表示がおかしくなった際にdesktop.iniを削除すると問題が解決するケースがあります。
desktop.iniのファイルは、次の方法で削除することができます。
方法1: 通常の操作で削除する
desktop.iniは、一般的なファイルと同じ操作で削除することができます。
- 方法1: 「desktop.ini」を右クリックして「削除」を選択します。
- 方法2: 「desktop.ini」を選択して、Deleteキーを押してゴミ箱に移動します。
エラーが出て削除できない場合は、管理者権限を持つユーザーでログインしてから削除し直してみてください。
方法2: PowerShellで一括削除する
desktop.iniはフォルダごとに作成されるため、パソコンを使い続けているとあらゆるフォルダにdesktop.iniが自動で生成されます。
特定のフォルダ内のdesktop.iniを全てリセットしたい場合は、次のようにスクリプトを使って一括削除すると便利です。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「エクスプローラー」を開きます。
- 削除の対象にするフォルダを開きます。
- 例1: デスクトップ内のdesktop.iniを全て削除したい場合は、「デスクトップ」フォルダを開いてください。
- 例2: システムドライブ内のdesktop.iniを全て削除したい場合は、「ローカルディスク(C:)」を開いてください。
- エクスプローラーウィンドウ左上にある「ファイル」→「Windows PowerShellを開く」にカーソルを当ててメニューをさらに展開し、「Windows PowerShellを管理者として開く」をクリックします。
- PowerShellウィンドウが開いたら次のコマンドを入力し、エンターキーを押して実行します。
Get-ChildItem -Force -Recurse -File -Filter "desktop.ini" | Remove-Item -Force
- desktop.iniが削除されたことを確認し、PowerShellウィンドウを閉じます。
以上で、PowerShellを使ってdesktop.iniを一括で削除することができます。
デスクトップにdesktop.iniが複数(2つ)ある理由
Windows10では、環境によってはデスクトップにdesktop.iniファイルが2つ作成されている場合があります。
desktop.iniが複数作成される理由としては、Windows10に以下の2つのデスクトップフォルダが存在するためです。
- 個人用デスクトップフォルダ: ログインユーザーごとに存在するデスクトップ
- パブリックデスクトップフォルダ: 全てのログインユーザーで共有できるデスクトップ
壁紙や背景が表示されているデスクトップ画面の上に並ぶアイコンは個人用とパブリック、2つのデスクトップフォルダの中身をまとめて表示しているため、desktop.iniが2つあるように見えます。
実際にエクスプローラーでデスクトップフォルダの中身を確認するとわかりやすいです。デフォルトでは以下のパスにあるため、実際にフォルダを開いて確認してみてください。
- 個人用デスクトップフォルダ:
C:\Users\(ユーザー名)\Desktop
- (ユーザー名)の部分は、現在Windowsにログインしているユーザー名に置き換えてください。
- パブリックデスクトップフォルダ:
C:\Users\Public\Desktop
- パブリックデスクトップフォルダは隠しファイルになっているため、フォルダが見つからない場合はファイルエクスプローラーウィンドウ上部にある「表示」タブをクリックし、リボンメニュー内にある「隠しファイル」にチェックを入れてみてください。
desktop.iniファイルが2つある場合、個人用デスクトップフォルダとパブリックデスクトップフォルダ、それぞれに1つずつdesktop.iniが存在しているはずです。
そのため、desktop.iniファイルが2つあるのは正常であり、無理に削除や修復する必要はありません。