Windows10には、シャットダウンと再起動を行うための様々な方法が用意されています。
PCの状況に応じて方法を使い分けることで、Windowsをより便利で効率的にシャットダウン・再起動することができます。また、トラブルなどで普段の操作ができない場合のために、複数の方法を知っていると役に立つことがあります。
本記事では、Windows10のPCをシャットダウンまたは再起動する方法について詳しく紹介します。基本的な方法からショートカットキーを使用した方法、コマンドを使用した方法まで紹介します。
この記事の内容
- 方法1: スタートメニューから実行する
- 方法2: クイックアクセスメニュー(Win + X)から実行する
- 方法3: シャットダウンダイアログ(Alt + F4)から実行する
- 方法4: 電源ボタンでシャットダウンする
- 方法5: ロック画面から実行する
- 方法6: Ctrl + Alt + Deleteの画面から実行する
- 方法7: スライドしてシャットダウンする
- 方法8: slidetoshutdownを実行する
- 方法9: shutdownコマンドを実行する
- 方法10: PowerShellコマンドレットを実行する
- 方法11: shutdownコマンドのショートカットファイルを作成する
- 方法12: タスクスケジューラを設定する
方法1: スタートメニューから実行する
Windows10で最も基本的なスタートメニューからシャットダウン・再起動を行う手順は、以下の通りです。
- 画面左下の「Windowsマーク」をクリックするか、「Windows」キーを入力します。
- 「電源アイコン」をクリックします。
- 「シャットダウン」または「再起動」をクリックします。
方法2: クイックアクセスメニュー(Win + X)から実行する
Windows10を簡単にシャットダウン・再起動するもう1つの方法は、以下の手順でクイックアクセスメニューを使用します。
- 画面左下の「Windowsマーク」を右クリックするか、キーボードで「Windows + X」キーを入力します。
- クイックアクセスメニューが表示されたら、「シャットダウンまたはサインアウト」→「シャットダウン」もしくは「再起動」を選択します。
方法3: シャットダウンダイアログ(Alt + F4)から実行する
「Alt + F4」のショートカットキーを入力して表示されるシャットダウンダイアログを利用して、以下の手順でシャットダウン・再起動を行うこともできます。
- キーボードで「Windows + D」キーを入力するか、デスクトップをクリックして、デスクトップをアクティブな状態にします。
- キーボードで「Alt + F4」キーを入力します。
- ノートパソコンで上記のキーが反応しない場合は、「Alt + fn + F4」キーを入力してください。
- シャットダウンダイアログが表示されたら、「シャットダウン」もしくは「再起動」を選択して「OK」をクリックします。
- キーボードのみで操作したい場合は、矢印キーで選択してEnterキーで決定します。
方法4: 電源ボタンでシャットダウンする
Windows10では、パソコン本体の電源ボタンを押す動作にシャットダウンを割り当てることができます。このシャットダウンは電源を長押しする強制シャットダウンとは異なり、PCを安全にシャットダウンすることができます。
電源ボタンを押してシャットダウンできるようにするには、以下の手順で設定を行います。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「電源オプション」をクリックします。
- 右ペインで関連設定の「電源の追加設定」をクリックします。
- 画面左上の「電源ボタンの動作を選択する」をクリックします。
- 「電源ボタンを押したときの動作」を「シャットダウン」に設定します。
- 「バッテリ駆動」と「電源に接続」の設定があるため、状況に応じて設定を行なってください。
- 「変更の保存」をクリックしてから設定を終了します。
以上の設定で、パソコン本体の電源ボタンを押すと、通常のシャットダウンが実行されるようになります。電源ボタンを4秒以上長押しした場合は、強制シャットダウンが行われます。
方法5: ロック画面から実行する
Windowsのロック画面の状態から、以下の手順でシャットダウンまたは再起動を行うこともできます。この方法は、アカウントのサインインに問題が起きた場合でもシャットダウン・再起動することができます。
- ロック画面をクリックするか、またはスワイプしてロック状態を解除します。
- ロック画面は、Windowsの起動時やアカウントのサインアウト時、スリープまたは休止状態が解除された時に表示されます。
- 画面右下の「電源アイコン」をクリックし、「シャットダウン」または「再起動」を選択します。
方法6: Ctrl + Alt + Deleteの画面から実行する
「Ctrl + Alt + Delete」のショートカットキーで表示される画面から、シャットダウンまたは再起動することもできます。この方法は、システムトラブルでWindowsがフリーズしている際に有効な方法です。
- キーボードで「Ctrl + Alt」キーを押しながら、「Delete」キーを入力します。
- 右下にある「電源アイコン」をクリックし、「シャットダウン」または「再起動」を選択します。
方法7: スライドしてシャットダウンする
SurfaceやWindowsタブレットなどのタッチスクリーン搭載のデバイスでは、以下の手順でシャットダウンすることができます。
- 本体の電源ボタンを4秒程長押しします。
- 「スライドしてPCをシャットダウンします」と表示されたら、画面の下方向にスワイプするか、マウスでドラッグするとシャットダウンできます。
方法8: slidetoshutdownを実行する
電源ボタンを使用せずにスライドしてシャットダウンの機能を呼び出して、シャットダウンすることもできます。この方法は、タッチスクリーンを搭載していないパソコンでも使用できます。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「Windows + R」のショートカットキーを入力しても同様の操作ができます。
- 「ファイル名を指定して実行」ダイアログが表示されたら、「名前」欄に「slidetoshutdown」と入力し、「OK」をクリックします。
- 画面に「スライドしてPCをシャットダウンします」と表示されたら、下に向かってスワイプまたはドラッグします。
方法9: shutdownコマンドを実行する
「ファイル名を指定して実行」ダイアログでshutdownコマンドを実行して、シャットダウンまたは再起動することができます。shutdownコマンドは、コマンドプロンプトもしくはWindows PowerShellから実行することもできます。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「Windows + R」のショートカットキーを入力しても同様の操作ができます。
- 「ファイル名を指定して実行」ダイアログが表示されたら、「名前」欄に以下のshutdownコマンドを入力します。
- シャットダウンの場合: shutdown /s /f /t 0
- 再起動の場合: shutdown /r /f /t 0
- 「OK」をクリックするか、Enterキーで実行します。
「/t 0」の数字(秒単位)を変更することで特定の時間にシャットダウン・再起動を予約できます。例えば「shutdown /s /f /t 6000」と実行すれば1時間後(6000秒後)にシャットダウンさせることができます。
より簡単にshutdownコマンドを使用したい場合は、『対処11: shutdownコマンドのショートカットファイルを作成する』を参考にしてください。
方法10: PowerShellコマンドレットを実行する
shutdownコマンド以外にもPowerShellコマンドレットを実行してシャットダウン・再起動することもできます。PowerShellコマンドレットを実行する場合は、以下の手順で操作します。
- 「Windowsマーク」を右クリックし、「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- PowerShellウィンドウに、以下のコマンドを入力します。
- シャットダウンの場合: Stop-Computer -Force
- 再起動の場合: Restart-Computer -Force
- コマンドを入力できたらEnterキーで実行します。
方法11: shutdownコマンドのショートカットファイルを作成する
shutdownコマンドのショートカットファイルを作成することで、より簡単にシャットダウン・再起動を実行できます。
作成したショートカットファイルは、クリックして実行するか、好きなショートカットキーに割り当てることができます。
- デスクトップの何もない場所で右クリックして、「新規作成」→「ショートカット」を選択します。
- 「項目の場所を入力してください」の欄に、shutdownコマンドを入力して「次へ」をクリックします。
- シャットダウンの場合: shutdown /s /f /t 0
- 再起動の場合: shutdown /r /f /t 0
- 「このショートカットの名前を入力してください」の欄に、ショートカットの「任意の名前(shutdownなど)」を入力して「完了」をクリックします。
- デスクトップにショートカットが作成されます。必要に応じて使いやすい場所にショートカットを移動してください。
以上の手順で作成したショートカットファイルをダブルクリックすれば、すぐにシャットダウン・再起動が実行されます。
ショートカットキーでシャットダウン・再起動できるようにしたい場合は、続けて以下の設定を行なってください。
- 作成したショートカットを右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「ショートカットキー」の項目をクリックし、「Ctrl + Alt」に続く割り当てたいキーを入力します。
- ショートカットキーの重複を防ぐために「Ctrl + Alt」は自動で入力されます。
- 「OK」をクリックして設定を保存します。
上記の手順でショートカットキーに割り当てることができたら、指定したショートカットキーを入力して、シャットダウン・再起動が実行されることを確認してください。
方法12: タスクスケジューラを設定する
shutdownコマンドを使ってシャットダウンや再起動の時間を予約できますが、コマンドを実行してからの経過時間での指定しかできません。
特定の時刻にシャットダウンや再起動したい場合は、タスクスケジューラでshutdownコマンドのタスクを作成します。タスクスケジューラでタスクを作成する具体的な手順は以下の通りです。
- 「Windowsマーク」をクリックして、アプリ一覧から「Windows管理ツール」→「タスクスケジューラ」をクリックします。
- タスクスケジューラウィンドウが開きます。右ペインにある「基本タスクの作成」をクリックします。
- 「名前」欄に「任意のタスク名(シャットダウンや再起動など)」を入力し「次へ」をクリックして進みます。
- タスクトリガーの設定が表示されたら、定期的にタスクを実行させたい期間を選択して「次へ」をクリックします。
- 一度のみ実行したい場合や、不定期に使う予定であれば「1回限り」を選択してください。
- タスクを実行する間隔、実行する日時を指定して「次へ」をクリックします。
- 「プログラムの開始」を選択して「次へ」をクリックします。
- 「プログラム/スクリプト」と「引数の追加」の欄に、以下のようにshutdownコマンドを入力して「次へ」をクリックします。
- シャットダウンを予約する場合: 「プログラム/スクリプト」に「shutdown」、「引数の追加」に「/s /f /t 0」を入力します。
- 再起動を予約する場合:「プログラム/スクリプト」に「shutdown」、「引数の追加」に「/r /f /t 0」を入力します。
- 「開始」の欄は空欄のままにしておきます。
- 「完了」をクリックすればタスクの設定は完了です。
上記の手順でタスクが設定できると、設定した間隔、日時でシャットダウン・再起動が実行されます。
予約した時刻を変えたい場合や、日時を変えて再び実行する場合は、以下の手順でタスクを編集してください。
- タスクスケジューラの左ペインにある「タスクスケジューラライブラリ」をクリックします。
- 中央上部の一覧で「作成したシャットダウン(または再起動)タスク」をダブルクリックします。
- プロパティが開いたら、「トリガー」タブをクリックします。
- 中央のリストから作成済みのトリガーを選択し、「編集」ボタンをクリックします。
- 「開始」の日時や間隔を変更して「OK」をクリックして設定を保存します。
作成したタスクが不要になった場合や一時的に無効化したい場合は、以下の手順で操作してください。
- タスクスケジューラの左ペインにある「タスクスケジューラライブラリ」をクリックします。
- 中央上部の一覧で「作成したタスク」を右クリックして「無効」または「削除」を実行します。