新しいプリンターに買い替えた場合など、使用しなくなった古いプリンタードライバーをアンインストールしたいことがあると思います。
Windows10では設定ウィンドウから不要なプリンターを簡単に削除できますが、プリンターのドライバーや関連アプリケーションが残っている場合があります。
本記事では、Windows10で古いプリンタードライバーを削除/アンインストールする方法について詳しく紹介します。完全に削除する方法も併せて紹介します。
この記事の内容
方法1: プリンターを削除してアプリケーションをアンインストールする
プリンタードライバーをアンインストールする最も基本的な方法は、Windowsの設定ウィンドウからデバイスを削除して、 プリンターのアプリケーションをアンインストールすることです。
Windowsの設定ウィンドウからプリンタードライバーをアンインストールするには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択します。
- 設定ウィンドウが開いたら、「デバイス」をクリックします。
- 左ペインで「プリンターとスキャナー」を選択します。
- 右ペインの一覧で「アンインストールしたいプリンター」を選択し、「デバイスの削除」をクリックします。
- 「このデバイスを削除しますか?」というウィンドウが表示された「はい」をクリックします。
- 登録されているプリンター設定が削除されます。
- プリンターが削除できたら、「Windowsマーク」を右クリックして「アプリと機能」を選択します。
- 右ペインの「アプリと機能」の一覧で、「プリンタードライバーの関連アプリケーション」を探して選択し「アンインストール」をクリックします。
- 関連アプリケーションが複数ある場合は、全てのアプリケーションをアンインストールしてください。関連アプリケーションがない場合は以降の手順は不要です。
- 確認ポップアップが表示されたら、再度「アンインストール」をクリックします。
- ウィザードが表示された場合は、案内に従ってアンインストールを完了します。
以上の手順で設定ウィンドウからプリンタードライバーをアンインストールすることできます。アンインストールが完了すると、プリンターの一覧に表示されなくなります。
ただし、この方法は表面上はプリンターをアンインストールできたように見えますが、ドライバーパッケージはWindowsに保持されています。プリンタードライバーを完全に削除したい場合は、『方法3: プリントサーバープロパティからアンインストールする』以降の方法を試してください。
方法2: コントロールパネルからプリンターをアンインストールする
従来のコントロールパネルの「デバイスとプリンター」と「プログラムと機能」からインストールされているプリンタードライバーを削除することもできます。
コントロールパネルからプリンタードライバーをアンインストールするには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「control」と入力して「OK」をクリックします。
- コントロールパネルが起動したら、「デバイスとプリンターの表示」をクリックします。
- 項目が見つからない場合は、右上の表示方法が「カテゴリ」になっていることを確認してください。
- 「アンインストールしたいプリンター」を右クリックして「デバイスの削除」を選択します。
- 確認ポップアップが表示されたら「はい」をクリックします。
- プリンターが削除できたら、左上の「左矢印」をクリックして最初の画面に戻ります。
- 「プログラムのアンインストール」をクリックします。
- 一覧から「プリンタードライバーの関連アプリケーション」を探して右クリックし「アンインストール」を選択します。
- ウィザードが表示された場合は、案内に従ってアンインストールを完了します。
以上の手順で、コントロールパネルからプリンタードライバーをアンインストールすることができます。プリンターの一覧に表示されなくなったことを確認してください。
方法3: プリントサーバープロパティからアンインストールする
プリントサーバープロパティからアンインストールを行うことで、Windowsに残っている古いプリンタードライバーを完全に削除することができます。
プリントサーバープロパティから古いプリンタードライバーをアンインストールするには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「設定」を選択し、設定ウィンドウが開いたら「デバイス」をクリックします。
- 左ペインで「プリンターとスキャナー」を選択し、右ペインの関連設定で「プリントサーバープロパティ」をクリックします。
- または、「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択し、「printui /s /t2」と入力して「OK」をクリックすることでも同様の操作ができます。
- プリントサーバーのプロパティが開いたら、「ドライバー」タブをクリックして開きます。
- ドライバーの一覧から「古いプリンタードライバー」を選択して「削除」をクリックします。
- 「ドライバーとパッケージを削除する」のオプションを選択して「OK」をクリックします。
以上の手順で、Windowsからプリンタードライバーを完全にアンインストールすることができます。
方法4: 印刷の管理からプリンターをアンインストールする
印刷の管理ツールを使用してプリンタードライバーを完全に削除することもできます。
印刷の管理ツールからプリンタードライバーをアンインストールするには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「control」と入力して「OK」をクリックします。
- コントロールパネルが起動したら、「システムとセキュリティ」→「管理ツール」の順にクリックします。
- 項目が見つからない場合は、右上の表示方法が「カテゴリ」になっていることを確認してください。
- 管理ツールの一覧から「印刷の管理」をダブルクリックして開きます。
- 左ペインのツリーで「カスタムフィルター」→「すべてのドライバー」の順にクリックします。
- 中央ペインの一覧から「古いプリンタードライバー」を右クリックして「削除」を選択します。
- 確認ダイアログが表示されたら「はい」をクリックします。
一覧からプリンタードライバーが消えたら、ドライバーのアンインストールは完了です。
方法5: レジストリエディタからプリンターを削除する
ここまでの方法を行ってもプリンタードライバーが完全に削除できない場合は、レジストリエディタを使用して古いプリンターのレジストリを削除します。
ただし、レジストリの編集を誤るとWindowsの動作に問題が起きる恐れがあるため、バックアップを取ることをおすすめします。
レジストリエディタから古いプリンターのレジストリを削除するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
- 「regedit」と入力して「OK」をクリックします。
- レジストリエディタが起動したら、左ペインのツリーを展開して以下のレジストリキーにアクセスします。
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Classes\Local Settings\Printers\Roamed
- 「Roamed」キーを選択した状態で、右ペインで「プリンター名」の値を右クリックして「削除」を選択します。
- 「Roamed」キーまたは、「プリンター名」の値がない場合は、次の手順に進んでください。
- 続いて、左ペインのツリーを展開して以下のレジストリキーにアクセスします。
HKEY_CURRENT_USER\Printers\Connections
- 「Connections」キーを展開して、「プリンター名」のキーを右クリックして「削除」を選択します。
- 「プリンター名」のキーがない場合は、次の手順に進んでください。
- 以下のキーにそれぞれアクセスして、同様の手順で「プリンター名」のレジストリキーを削除してください。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Print\Printers HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Print\Environments\Windows NT x86\Drivers\Version-3 HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Print\Environments\Windows x64\Drivers\Version-3 HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Print\Environments\Windows x64\Drivers\Version-4
- 全ての「プリンター名」の値またはキーを削除できたら、PCを再起動してレジストリを反映します。
以上の手順で、古いプリンターのレジストリを削除することができます。PCが再起動できたら、プリンターが完全に削除できたことを確認してください。
方法5: PowerShellからプリンターをアンインストールする
Windows PowerShellでコマンドを実行してプリンタドライバーをアンインストールすることもできます。
PowerShellを使ってプリンタードライバーをアンインストールするには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
- PowerShellが起動したら、以下のコマンドを入力してEnterキーで実行します。
Get-Printer | Format-List Name
- プリンターの一覧が表示されたら、アンインストールしたいプリンターの名前を確認します。
- 以下のコマンドでプリンター名を指定し、Enterキーを押してアンインストールを実行します。
Remove-Printer -Name "確認したプリンタ名"
- 正常にコマンドが実行できたら、再度「Get-Printer | Format-List Name」を実行して、プリンタが消えたことを確認してください。
方法6: コマンドプロンプトでプリンターをアンインストールする
コマンドプロンプトを使用してプリンタードライバーをアンインストールすることもできます。コマンドプロンプトから削除するには、以下の手順で操作してください。
- 「Windowsマーク」をクリックして「cmd」と入力します。
- 検索結果から「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
- コマンドプロンプトが起動したら、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
wmic printer get name
- プリンターの一覧が表示されたら、アンインストールしたいプリンターの名前を確認します。
- 以下のコマンドでプリンター名を指定し、Enterキーを押してアンインストールを実行します。
printui.exe /dl /n "確認したプリンタ名"
- 正常にコマンドが実行できたら、再度「wmic printer get name」を実行して、プリンタが消えたことを確認してください。
方法7: ドライバーストアフォルダからプリンタードライバーを削除する
ここまでの方法を行っても、Windowsのドライバーストアフォルダ内(C:\Windows\System32\DriverStore\FileRepository)に古いプリンタードライバーのinfファイルが残っている場合があります。
ドライバーストア内のドライバーファイルは手動で削除することもできますが、フォルダ名が分かりにくくドライバーファイルを特定することが困難です。
そのため、ドライバーストア内のドライバーファイルを削除した場合は、サードパーティのツールを使用することを検討してください。
例として、フリーソフトの「Driver Store Explorer RAPR」を使用したプリンタードライバーの削除方法を紹介します。
- 『Driver Store Explorer [RAPR]』のGithubページにアクセスして、「Releases:」の項目にあるダウンロードリンクをクリックします。
- 「DriverStoreExplorer.v0.XX.XX.zip」をクリックして、ダウンロードします。
- 「DriverStoreExplorer.zip」を右クリックして「すべて展開」を選択してファイルを展開します。
- Rapr.exeをダブルクリックして起動します。
- ドライバーのスキャンが開始するので、しばらく待ちます。
- 一覧が表示されたら、プリンターの項目で「古いプリンタードライバー」を右クリックして「削除」を選択します。
- 「INFファイル名、プロバイダー、日付」の項目を参考にプリンタードライバーを探してください。
以上の手順で、Driver Store Explorer RAPRを使用して、ドライバーストア内のドライバーファイルを完全に削除することができます。