Windows10/Windows11のPCを利用していると、「Windowsの設定」画面を開こうとしても開かなかったり、反応しないケースがあります。
設定ウィンドウは、Windows Updateの実行やネットワークの管理に利用するため、開かないとWindowsを利用する上で不便です。
この記事では、Windows10/11で「設定」が開かない時の対処法を紹介します。単純に開かないだけでなく、一瞬だけ開いてすぐに消える場合も同様に参考にして下さい。
この記事の内容
設定が開かないときの挙動・原因
Windowsの設定が開かない場合、次のパターンの挙動が見られます。
- 設定をクリックして開こうとしても全く反応しない
- 設定が一瞬だけ開くもののすぐに消える
設定が開かない原因としては、主にWindowsのエラーや不具合が考えられます。一時的なエラーですぐに解決できる場合もあれば、なかなか解決できない場合もあります。
解決するための対処法を紹介していくので、順番に試してみることをおすすめします。
対処1: 別の方法で設定が開かないかを確認する
Windows10/11で「設定」を開く方法は、複数の手順があります。そのため、まずは別の方法で設定が開かないかどうか確認しましょう。
Windowsの設定は、以下の7種類の方法で開くことができます。
- 方法1: 「Windowsマーク」→「設定(ギアアイコン)」の順にクリックします
- 方法2: 「Windowsマーク」を右クリック→「設定」を選択します。
- 方法3: 「Windowsキー」を押してメニューを開き、設定アイコンをクリックします。
- 方法4: 「Windows + X」キーを押してアドバンスドメニューを開き、設定をクリックします。
- 方法5: 「Windows + I」キーをします
- 方法6: 「Windows + R」キーを押してファイル名を指定して実行を開き、「ms-settings」と入力してEnterを押します。
- 方法7: Windows PowerShellを管理者権限で開き、「start ms-settings」と入力してEnterを押します。
いずれかの方法で設定が開いた場合は、Windowsの一時的なエラーや不具合が原因になっていることが判断できます。続けて次の対処方法を試してください。
対処2: PCを再起動する
特定の方法でのみ設定が開く場合や、PCを利用中に突然設定が開かなくなった場合は、Windowsの一時的なエラーや不具合が原因になっていることが考えられます。
一時的なWindowsのトラブルは、PCを再起動するだけで解決することが多いです。そのため、一度Windowsの再起動を試してみて下さい。
PCを再起動してから再度「設定」が正常に開けるか確認して下さい。解決しない場合は、次の対処法に進んで下さい。
対処3: Windows Updateを実行する
Windowsのインターフェイスの不具合は、Windows Updateで修正パッチが配信されている可能性があります。
そのため、Windows Updateを確認して保留中のアップデートがあれば適用して下さい。
設定が開かないため、次の手順にしたがってWindowsUpdateを実行して下さい。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択して開きます。
- Windows11の場合は、「Windows ターミナル(管理者)」を選択してください。
- 「Windowsマーク」も反応しない場合は、「Windows + r」キーを押して「powershell」と入力して「Ctrl + Shift + Enter」キーを同時押しして下さい。
- ユーザーアカウント制御が出たら「はい」をクリックします。
- 以下のコマンドを入力してEnterを押します。
(New-Object -ComObject Microsoft.Update.AutoUpdate).DetectNow()
- アップデートのプロセスが完了するまで待ちます。
- アップデートが完了したらPCを再起動します。
PCが再起動したら、再度「設定」が開くかを確認します。Windows Update後に問題なく設定が開く場合は、不具合が解消された可能性が高いと考えられます。
対処4: BITSトラブルシューティング ツールを実行する
Windowsのインターフェースに不具合が起きている場合は、BITS(バックグラウンドインテリジェント転送サービス)に問題があるケースが考えられます。
BITSのトラブルは、Microsoftから提供されているBITSトラブルシューティングツールを実行すると解決できる可能性があります。
そのため、BITSトラブルシューティングツールをダウンロードして実行してみて下さい。実行する詳しい手順は次の通りです。
- 『Microsoftの公式ページ』からBITSトラブルシューティングツールをダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックして実行します。
- トラブルシューティングが実行されるので、完了するまで待ちます。
問題が発見された場合は、自動的に修復が試行されます。修復が完了したら、再び設定を開いてみて下さい。
トラブルシューティングツールを実行しても解消しない場合や、「未解決」と表示されたエラーが見つかった場合は次の対処に進んで下さい。
対処5: 修復コマンドを実行する
Windowsのシステムファイルの破損が原因で、設定が反応しなくなるケースがあります。
そのため、Windowsのシステムファイルを修復できる「DISMコマンド」と「システムファイルチェッカー」の実行を試して下さい。
「DISMコマンド」と「システムファイルチェッカー」はPowerShellから修復コマンドを実行します。以下の手順にしたがって操作して下さい。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択して開きます。
- Windows11の場合は、「Windows ターミナル(管理者)」を選択してください。
- 「Windowsマーク」も反応しない場合は、「Windows + r」キーを押して「powershell」と入力して「Ctrl + Shift + Enter」キーを同時押しして下さい。
- ユーザーアカウント制御が出たら「はい」をクリックします。
- 以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
DISM.EXE /online /cleanup-image /restorehealth
- DISMコマンドは、システムイメージをスキャンし、破損したファイルが発見されればWindows Updateから修復します。
- プロセスが完了するまでしばらく待ちます。
- 完了したら続いて以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
SFC /scannow
- システムファイルチェッカーは、全てのシステムファイルをスキャンし、破損したファイルはキャッシュコピーから復元します。
- プロセスが完了したらWindows PowerShellを閉じてPCを再起動します。
プロセスが完了して再起動できたら、再度「設定」が正常に開けないか検証して下さい。
対処6: 設定を再インストールする
Windowsの設定のプログラム自体に異常が起きており、設定画面が正常に表示されないケースがあります。
修復コマンドを実行しても設定が開かない場合は、設定アプリそのものの再インストールを試して下さい。
Windowsの設定を再インストールする手順は次の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択して開きます。
- Windows11の場合は、「Windows ターミナル(管理者)」を選択してください。
- 「Windowsマーク」も反応しない場合は、「Windows + r」キーを押して「powershell」と入力して「Ctrl + Shift + Enter」キーを同時押しして下さい。
- ユーザーアカウント制御が出たら「はい」をクリックします。
- 以下のコマンドを入力してEnterを押します。
- Windows10の場合:
Get-AppXPackage -AllUsers | Foreach {Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml"}
- Windows11の場合:
Get-appxpackage -all *shellexperience* -packagetype bundle |% {add-appxpackage -register -disabledevelopmentmode ($_.installlocation + "\appxmetadata\appxbundlemanifest.xml")}
- Windows10の場合:
- コマンドラインが入力できる状態に戻ったら再インストールは完了です。
再インストールが完了したら、再度「設定」を開いて正常に設定画面が表示されるか確認して下さい。
対処7: 別のユーザーアカウントを作成する
再インストールを試してもWindowsの設定が起動しない場合は、Windowsにサインイン中のアカウントのプロファイルが破損していることが考えられます。
そのため、別のユーザーアカウントを作成して管理者権限を付与し、設定を起動できるか確認してみて下さい。
設定からは新しいユーザーアカウントを作成できないため、PowerShellを使ってアカウントを作成します。新しいユーザーアカウントを作成する手順は次の通りです。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」を選択して開きます。
- Windows11の場合は、「Windows ターミナル(管理者)」を選択してください。
- 「Windowsマーク」も反応しない場合は、「Windows + r」キーを押して「powershell」と入力して「Ctrl + Shift + Enter」キーを同時押しして下さい。
- ユーザーアカウント制御が出たら「はい」をクリックします。
- 次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
net user ユーザー名 /add
- ユーザー名には、新規で作成するアカウントのユーザー名を半角英数で入力して下さい。
- ユーザーアカウントを作成したら以下のコマンドを入力してパスワードを設定します。
net user ユーザー名 パスワード
- ユーザー名は、先ほど作成したアカウントのユーザー名を入力します。
- パスワードは、サインインのパスワードを半角英数で入力して下さい。
- 続いて以下のコマンドを入力して管理者権限を付与します。
net user administrator /active:yes
- 一旦PCからログアウトし、新しく作成したユーザーアカウントでログインします。
別のユーザーアカウントで設定を開ける場合は、元のアカウントのプロファイルに問題があったと判断できます。この場合は、必要なデータを新しいアカウントに移行することを検討して下さい。
対処8: Windowsを初期化する
ここまでの対処法を全て試しても「設定」が開かない場合は、Windowsに原因不明の重大なエラーが発生していることが考えられます。
そのため、Windowsを初期化することを検討してください。必要なデータがある場合は、予めをバックアップを取ってから初期化を行って下さい。
Windows10の初期化手順については、次のページを参考にして下さい。
無事、「設定」を開くことができました。
ありがとうございます。m(__)m
困り果てていたところ、こちらのページに辿り着きました。
無事に解決することができました!
「Windows PowerShell(管理者)」を初めて開いて使用しました(^^;
ありがとうございます!本当に助かりました!!
鳥羽と申します。
Win10 をアップデートしたら設定が開かないトラブルが発生しました。
対処5まで行って再起動したら、設定が開きました。
本当に助かりました。ありがとうございます。
設定の「システム」だけ開かなかったのですが、対処5で治った様です。
ありがとうございました。
私も設定が開けなくなり、困り果てていましたが、お陰様で修復できました。
本当に助かりました。ありがとうございます。
私はここに載っていない方法で設定を開くことに成功しました(Windows11 Home 22H2)
それは、「セーフモードで起動し、そこで設定が開いたのでそれを確認し、通常モードに戻って設定をクリックしたら開いた」というものです。
設定を使わずにセーフモードで起動する方法は色々なブログで書かれているので割愛しますが、なんとも拍子抜けのする方法でした。
Windows11で設定が開けなくなった方は、まず最初にこれをやるのがいいと思います。
設定画面すら開くことができず困っていましたが、こちらの記事の方法を試したところ、無事に修復することができました。すばらしく有用な記事を書いてくださりありがとうございます。